部下S:あ、その。ちょっと面白い劇の台本を取り寄せまして。
L様:ふーん、ちょっとやってみせなさいよ。
部下S:アラホラサッサー(こ、この台詞もだめか!)
ヨシオ:(むしろ自分から墓穴掘りに行って。いや、よそう俺の勝手な(ry)
さて、教師として生活をして早数ヶ月。
文字も良い感じで習得でき。何と!ついに魔法を覚えました!
復活(リザレクション)という魔法なんですがね。何か一番最初にこの魔法を覚えたよって言ったらケレス君に結構キツめに蹴られました。切れる若者怖いです。
何でもケレス君、まだこの魔法使えないみたいです。逆に他の白魔法って言われる魔法や精霊魔法などをすでに使えるそうなんでそっちの方が凄いよって言ったらまた蹴られました。
「リザレクションを使える人は、今の大神官様しか居ないんです。次に使える人が出たらその人が大神官になるだろうと言われていて・・・・・・」
「ケレス君狙ってたと。なるほどー」
何でもイメージがわかないせいで使えないらしい。この世界の呪文、詠唱からめんどくさいのに更にイメージできてかつ魔力が足りてないと使えないらしい。そらまあ詠唱覚えたら使えたらすげーと思うけど。これ実戦中に出来る奴すげーわ。
「リザレクション・・・・・・私もイメージ出来ないのよね。あんたどんなイメージでやってるの?」
「周りから足りない物をかき集めるってイメージかなー」
エリスに尋ねられたのでそう答えると「成るほど・・・・・・うーん」と悩む。まだイメージが難しいのだろうか。
まあ、難しいかもしれない。俺が覚えた理由も何度か死んでるときに体から力が抜けていく感触を味わってたから、そこを補おうとしたってのが大きいしね。
「足りない物・・・・・・掻き集める・・・・・・」
俺の言葉を聴いてケレス君はケレス君でぶつぶつと呟き始める。
あんまり悩まないでいいのよ?やっぱり感じ方なんて人それぞれだしね。
あ、そうだ(唐突)今度、一緒に冒険してみないか?
丁度良いゴブリン退治の依頼が入ってるし気分転換に良いかもしれないよ!
「気分転換って・・・でも、実践でこそ掴めるものもあるかも知れませんね」
「あら、今度はケレスが来るの?もしかしたら大物が出るかもしれないって地域だけど」
「なぁに大丈夫大丈夫。この魔法まで覚えた魔法戦士ヨシオがぱぱぱーっとゴブリンを退治しちゃうんで。ケレス君は大船に乗った気持ちで実戦の空気を感じてくれれば良いんだよ。うん」
等と調子に乗った俺は鼻を高々と掲げてそう宣言した。
エリスさん、ちょっとその視線は。危ない領域に目覚めそうなんで。あっ、あっ。
まぁ、そこそこ強い魔物が出てもタマちゃんの前には獲物も同然なので大丈夫でしょう(慢心)
俺達の戦いはこれからだー
テイク20
駄目でした。いや、あそこでドラゴン乱入はあかんて・・・・・・とりあえず一発は何とか凌げたけどエリスとケレス君を逃がすので精一杯でした。
「あんたも、逃げなさいよ!」と言われたのでつい「別にアレを倒してしまっても構わんのだろう?」とかやっちゃったけど見事なフラグ回収ですね。ありがとうございます。
いや、タマちゃんで斬れればまあ間違いなく倒せるんでしょうがね。流石に山をぶっ飛ばしたのはちょっと心に来る物があったので。制限した状態で相手してたらブレスを止められなくて焼かれました。
復活した場所はすぐそばなんですが丸焦げになった俺の死体をはぐはぐしてる最中だったので背後から強襲。
「でやー」
「!グルルアアア!!!」
浅いか。翼を切ったので行動はそこそこ制限できるはず。
前回の戦いでは空中からのブレスに対処できなかったからなぁ。もしかしたらタマちゃんでブレス斬れたかもしれんがさっきは思いつかなかったのだ。
てかこいつ青い・・・ブルードラゴンって奴か。竜族でも弱い方らしいがめっちゃ強いんだけど。
やっぱドラゴン強いな。さっきエリスが使ってた精霊魔法大体弾いてたしね。実戦だと緊張するのかエリスも本調子じゃなかったし・・・・・・
「グガアアアアァ!」
「あらよっと」
秘儀!前転!
前に駆け寄りブレスを回避。まだ距離があるせいで攻撃は届かないがこの調子で近づいたるぜ!ふははは!
テイク21
普通に圧し掛かられて潰されました。お姉さん大爆笑してました。
遠距離武器がないとやっぱ辛・・・・・・辛くない?これ。
でもタマちゃん投げたら投げた方向が何もなくなっちゃうかもしれないし。。。
等と心の中で思いながらリベンジマッチ。逃げることも考えたけど近場の村が襲われたら堪らんしな。
さぁ、こい!俺の残機は無限だぜ!
「ヨシオ!」
「援軍を呼んできたよ!」
ジーザス
ちょ、無限リポップ見られたら流石に不味い。てかそこに来られたらブレスの射線が。避けられないぃいぃ。
てか援軍ってあの騎士団かめっちゃ遠いんですがあ、あのやろ笑ってやがる。ブレス準備か。くっそ頭にきた。
「エリス!ブレスを斬るから大技をぶっ放せ!ケレス君は防御結界を!俺とエリスさんの後ろから出るなよ!」
「わかった!トチらないでよ!」
「了解です」
息をためるように口内に魔力を貯めるブルードラゴンを真正面に捉えてタマちゃんの力をちょっぴり解放。あ、ごめんタマちゃん頑張りすぎ。もうちょっと出力絞って。ね、良い槍だから!
「黄昏よりも昏きもの 血の流れよりも紅きもの」
「聖なる癒しのその御手よ 母なる大地のその息吹」
エリスとケレスが詠唱を開始する。ちょ、その呪文部下さんの奴じゃん。え、大丈夫なのドラゴン倒せるん?
俺のイメージずっと椅子になってる人ってイメージなんだけど・・・・・・いや、詠唱してからの波動はすげーから強い魔法なんだろう。うん。
やっこさんもエリスの魔力に危機感を持ったのか口をあけてブレスを解き放つ。
やらせはせん、やらせはせんぞぉ!
「時の流れに埋もれし 偉大な汝の名において」
「その大いなる慈悲の心もて 我らに守りの奇跡を 霊護壁(ホーリィ・バリア)!」
ケレス君の魔法が俺達を覆う。これで済めば良いのだがちょっと無理そうだなぁ。
バリアが破られる前に槍を振りかぶり、
「ちぇりおおおぉぉぉ!」
ヨシオ、突貫します!
ブレスの中に飛び込み、タマちゃんを振り下ろす。
黒い魔力光を放つタマちゃんはブレスを縦一文字に切り裂き、飛ばした魔力刃がドラゴンの右腕を切り飛ばした。
惜しい。てかあれどこまで飛ぶんだろうしーらね(震え声)
「我ここに闇に誓わん 我等が前に立ち塞がりし すべての愚かなるものに」
「ヨシオさん!」
「来るな!結界に、集中を・・・・・・」
倒れこんだ俺を心配するケレスに叫び声で答える。結界を維持しないとブレスの余波がケレス君を焼きかねない。
エリスは・・・・・・動揺が顔に見えるが詠唱を止める気配は無い。
頼む、と口を動かすと、彼女の顔が一気に険しくなった気がする。
「我と汝が力もて 等しく滅びを与えんことを! 竜破斬(ドラグ・スレイブ!)」
呪文の完成。そして、衝撃が走る。
あ、巻き込まれあー
テイク22
さて。無限リポップバレたかなぁ失敗したなぁ。そんだけ強力な魔法ならそら余波があるよなぁと考えながら目を開けると目の前にエリスの顔があった。
Why?
「ヨシオさん!良かった、失敗したかと思って・・・・・・」
「えーと、ケレス君ケレス君今の状況をあいて」
「まず、わたしに聞きなさいよお馬鹿!」
ごつん、と頭をはたかれる。
周囲を見渡すと・・・馬車だろうか。幌の外に目を向けると騎士らしき人が御者をしている。
ああ、援軍に来てくれた騎士団の人たちか。助かります。
そして。うん、膝枕か。やったぜ
「やったぜじゃないわよ!あんた、本当に死んだと思ったんだから!」
「リザレクションが、間に合ってよかった・・・・・・」
「え。リザレクションって誰が?ケレス君?マジで?」
「はい。この間ヨシオさんが言っていた『足りない物』って、分かったんです。ヨシオさんを見て」
「おお、おめでとう!」
そう言ってにこりと笑う命の恩人に手を伸ばして頭をよぉしよぉししてやると嫌がられた。解せぬ。
後何故かエリスにごつんと頭を殴られた。解せぬ。
街に戻ったら今度はロディマス師匠にめっちゃ怒られてここでも解せぬ、とやったらそこは理解しろと叱られた。まぁ。実際死んでたしね。
後、ケレス君が正式に大神官の後継者として扱われるようになったらしい。
暫く養生しろって部屋のベッドに監視付き(エリス)で括り付けられてたらわざわざ部屋に来てそう報告してくれた。ほとんど決まってたと思うけどね。
「これもヨシオさんのお陰です。本当にお世話になって」
「良いって事よ。俺を誘った君の眼が正しかったって事だよ。俺は君の情熱にやられただけだし」
それに、俺としても色々得た物が多かったしね。
そろそろ旅立ちの時期かなぁ。とベッドの中で思いながら、俺はエリスさんと談笑をするのだった。
霊護壁(ホーリィ・バリア):オリジナル呪文です。防御の結界の呪文が分からなくて・・・・・・