仮面ライダーW&ドライブ Eの復活/ライダー捜査線 作:ラズベアー
15GREEDS
「警視庁特殊ライダー部隊。通称SART(サルト)の結成をここに発表致します!」
"ネオシェードの反乱"と名付けられた大事件から数ヶ月が経ったある日、加賀美警視総監から提案された。
SART。Special Assault Rider Teamの頭文字を取って名付けられたものだ。
怪人による超級犯罪の危惧。それを今回の反乱によって思い知らされた警察は、それに対抗するために警察に所属する仮面ライダーを結集させ、来るべき怪人犯罪の抑止力を目的として結成された。
基本的には、"ネオシェードの反乱"を鎮圧したメンバーが初期メンバーとして任命された。ライダー側は氷川誠、尾室隆弘を中心に再結成されたG5ユニットや、泊進之介、加々美新、警察官ではない故に限定的ではあるが、詩島剛、そして、この俺・後藤慎太郎が籍を置くこととなった。残念ながら、照井竜警視は、風都の治安維持を優先された為、候補から辞退されてしまった。しかし、風都に直接的被害が予想された場合は、快く協力するということは約束してくださった。サポーターとして、杉田刑事以下警視庁の警官が任命された。
結成されるや否や、既に数件の怪人犯罪を鎮圧した。最も、ネオシェード程の大規模犯罪ではないため、状況に応じてメンバーを分散したり再構築したりして鎮圧にあたっていった。
氷川刑事曰く、「アンノウンによる不可能犯罪と比べれば全然大したことはない。」だそうだ。
結成から暫く経った、ある日のことだった。
『怪人と思われる破壊活動の情報有り、SARTの出動を要請します。繰り返しますー』
署内をアナウンスが鳴り響く。SARTのメンバーはグリーティングルームに集結した。
「破壊活動の規模は!?」
杉田刑事がオペレーターに確認した。
「現在確認中ですが、三体の怪人の目撃情報有り!」
オペレーターが答えた。
「自分が行きます!相手の正体が不明ならば、弾力的に対応しやすいバースが妥当です!」
俺はすかさず提案した。
「僕も行きます!」
泊刑事も名乗り出た。
「わかりました。では、後藤さん泊さん、出動して下さい!G5ユニットも、現場周辺の安全確保を!」
氷川刑事の合図を受け、俺達は現場に向かった。
現場は騒然としていた。全身銀色の怪人が形振り構わず暴れまわっていた。
「なんだあいつらは!」
「とにかく、行きましょう!」
赤いスポーツカー型の警察車両・トライドロンとライドベンターから降りた俺と泊刑事は、すかさず怪人達の前に立った。
「ベルトさん、ひとっ走り付き合えよ!」
『OK!START YOUR ENGINE!』
泊刑事は、ベルトを腰に装着させると鍵型のスイッチを入れた。それと共に、手にした小型のスポーツカー型デバイスを左手首のブレスレットに装填した。
俺も、バースドライバーを装着し、左手首に着けたホルダーからセルメダル一枚取り出した。
「「変身!!」」
ドラーイブ!
ターイプ!スピード!!
泊刑事を赤い装甲が覆い、トライドロンから放たれたタイヤを装着すると、仮面ライダードライブに変身した。
俺の身体も、カプセル型のエネルギー体が身体の各所に散らばると、そこから装甲が展開され、仮面ライダーバースに変身した。
「行くぞ!」
ドライブは剣を、俺はバースバスターを手に、怪人達に立ち向かった。
「ハッ!」
「フッ!」
俺達は手持ちの武器を使って怪人に攻撃する。
シャリンシャリン!
すると、怪人の身体から血飛沫のように銀色のメダルが飛び散った。
「セルメダル!?」
俺は驚きを隠せないでいた。
「セルメダルって、確かグリードやヤミーを構成する物でしたよね!?」
ドライブが言った。
「ああ…。だが、グリードは全滅し、ヤミーも生まれないはず…。」
そう。グリードとヤミーは、数年前の激闘で全て倒されたはず。財団Xの手により再生怪人として甦ったことは火野から聞いていたが…。
「とにかく、やることは一つだ!」
俺は新たにメダジャリバーを持ち出した。さらに、セルメダルをドライバーに装填した。
CATERPILLAR LEG!
電子音と共に、俺の両脚にキャタピラーが装着された。そして、セルメダルを二枚ドライバーに装填し、セルバッシュモードを起動した。
「うおおおおおお!!!!」
キャタピラーから生み出される機動力で怪人に迫り、その勢いを乗せ、メダジャリバーを振り抜き、怪人を切り裂いた。
「ギッ!?」
空間ごと切り裂かれた怪人は、切り裂かれた空間が元に戻ると同時に爆散。メダルの塊になった。
ヒッサーツ!
フルスロットル!!
怪人を中心にトライドロンが弧を描くように走り出した。その中にドライブが飛び込むと、トライドロンを蹴り、その反動を活かして怪人に飛び蹴りを放った。また、怪人を蹴った反動で再びトライドロンに向かうと、さらに蹴り、繰り返しながら怪人を蹴り続けた。
「はああああ!!!!」
「ギギャー!!!!」
最後の一蹴りを浴びた怪人は、そのまま爆散した。
「よし、あと一体。」
所が、残った一体は、状況を不利に感じたのか、踵を返して逃げ出した。
「待て!」
俺達は怪人の後を追った。
暫く追い続けると、怪人はビルの窓ガラスに向かって走って行った。
その時だ。
「はっ!」
ガラスの中から、赤い身体の何者かが飛び出し、怪人を蹴り飛ばした。
「何だ!?」
ドライブが言った。
その人物は、赤い身体に銀の鎧のような装甲を纏っていた。よく見ると、登頂部には龍のシンボルが記されていた。そして、腰にはピンク色のバックルが備えられていた。
「仮面ライダー!?」
ドライブが驚いて言った。だが、驚くべきはその後だった。
カメンライド・オーズ!
タカ!トラ!バッタ!
タ・ト・バ!
タトバ!!
タ!ト!!バ!!!
赤いライダーがベルトにカードを装填すると、オーズに変身したのだ。
「オーズだと!?」
俺は思わず声に出してしまった。
ファイナルアタックライド
OOOオーズ!
再びカードをベルトに装填すると、オーズの両腕からトラクローが展開された。そして、思い切り地面を蹴り出し、怪人に飛びかかった。バッタの脚力から生まれた力をトラクローに乗せたオーズは、怪人を切り裂いた。
切り裂かれた怪人は爆散し、メダルの塊となった。
「あ…えと…。こちら泊、怪人の鎮圧に成功。任務完了しました。」
変身を解いた泊刑事が本部に報告した。
「お前…、火野、じゃないよな?」
同じく変身を解いた俺は、目の前にいる謎のオーズに向かって言った。
「…そうだ。」
オーズは一言呟くと、自身の変身を解いた。
現れたのは、ピンクのシャツに黒いパンツ、丈の長い白衣を羽織り、黒縁のメガネを書けた男だった。
「やはり、ミラーワールドには入れなかったか…。となると、俺の役目は研究員ってところか。」
男は言った。
「おい、答えろ!何故お前がオーズになった!何者だ!?」
俺はバースバスターを男に向けた。しかし、目の前の男は、それには動じなかった。
「じきに分かるさ。」
男は言った。それと同時に、俺のスマートフォンに着信が入った。
「出た方がいいんじゃないか?」
男はスマートフォンに出るように促した。
俺は、男から視線を離さずに、スマートフォンを取り出し、発信者を確認した。画面には、鴻上ファウンデーションの会長であり元上司の鴻上光生の名が記されていた。
「はい。」
「久し振りだねぇ、後藤君!!無事に、バースに復帰したようだね!素晴らしい!!」
会長のでかい声が鼓膜に響いた。
「会長、今それどころでは!」
「では、手短に要件を言おう。我が研究員・火野映司君の消息が途絶えた!」
「何だって!?」
俺は会長に聞き返した。
「詳しいことは直接会って話したい!すぐに我が社に来てくれ!」
会長はそう言うと、一方的に通話を切った。
「そう言うことだ。さっさと火野映司を探しに行け。」
男が言った。
「お前、何か知っているのか?」
俺は男に聞いた。
「大体な。」
男は続けて言った。
「オーズが忽然と姿を消した。となれば、オーズの世界の崩壊が始まってしまう。だが、心配するな。オーズが帰還するまでに、俺が代わりにオーズとなって世界の崩壊を防いでやる。だから、早くオーズを見つけてこい。」
男はそう言うと、男の背後に銀のカーテンのようなものが現れた。男は、その中に進もうとしていた。
「ま、待て!」
俺は、男を呼び止めた。
「ああ、俺が何者かって言ってたな?俺は、通りすがりの仮面ライダーだ。覚えとけ。じゃあな。」
男はそう名乗ると、カーテンの奥へ消えて行った。そして、カーテンも霞むように消えた。
「火野…。どこに行ったんだ…?」
火野の失踪。これが、新な戦いの幕開けとは、俺にはまだ理解出来ないでいた。
新作予告
突然、姿を消した火野映司。彼がたどり着いた先は、かつてない程の欲望に満ち溢れていた狂気の世界。そこでは、己の欲望の為に15人の仮面ライダー達が潰し合っていたのだった。
「仮面ライダーオーズ 15GREEDS」
近日公開予定
エピローグ編
という名の次作予告。いかがだったでしょうか。笑
今作において、"ネオシェードの反乱"が勃発。それを受けた警察組織が、ライダーを中心とした新たな組織SARTを結成しました。
SARTの物語。あるのか、ないのか。
そして、今作サイドストーリーにて、某通りすがりの仮面ライダーさんがオーズとして現れた理由の一つが、明らかになりました。
オーズの失踪。これが、次回作のメインとなります。さらに、通りすがりの仮面ライダーさんがオーズになる前に、赤い龍のライダーとして登場しましたが、これには意味があるのでしょうか。
次回作、お楽しみに!