ARMOREDCORE compensation 作:天武@テム
━━ ミッションを連絡します。 コロニーアスピナを占領したリリアナのネクストを排除してください。コロニーアスピナには貴重なAMSのデータがあります。愚かな組織に、奪われる事のないようにしてください。ノーマル部隊を少数ながら確認されていますが、大した障害にはならないでしょう。優れたネクストであれば、問題はありません。快諾を待っています ━━
紅桜を乗せた輸送ヘリはコロニーアスピナの上空を飛行する。リリアナに占拠されたアスピナは居住区は燃え、ネクスト機は確認されておらず、ノーマル部隊だけが蹂躙しているようだった。
「うわぁ…ひでぇ有様だな。同じ人間がやることかよ……」
「目的の為には手段を選ばないって感じね。どの辺で下ろしましょうか?」
「そうだな、ジンどの辺で━━」
「今すぐ下ろして」
「……は?」
「だから、今すぐ下ろして!」
ジンは間髪入れずに強く下ろせと言う。武は素っ頓狂な声を出してしまう。大人しく、内気なジンがここまで強く言うことは殆どなかった。
「けどなぁ…今降ろすと敵部隊のど真ん中に降りるけどいいのか?余計に被弾するぞ」
「被弾しなかったらいいんだよね。じゃあ、降りるよ」
「あ、おい待て…!!」
ジンは聞く耳を持たず、勝手にハッチを開けて飛び出てき、そしてそのままリリアナ部隊の方へ突っ込んでいく。
「リンクスだ!リンクスが来たぞ!」
「くそっ…!企業の差し金か!!」
「撃て!撃ちまくれ!」
ノーマル部隊は紅桜が接近していることに気が付き、それぞれ持っているバズーカ、ガトリングガン等の武器で弾幕を張っていく。普段なら、一定の距離からライフルを撃つが、紅桜は被弾しつつも、バズーカ等の威力の高い攻撃は避けながら接近する。
「どうしたアイツ……らしくない動きをして」
「アイツらがやってることが許せないんだと思うわ」
「許せない…か、確かにあの時と似たような風景を見せられたら許せないよな……」
武は仕方ないか、と言いたげな物言いで蹂躙されたコロニーを輸送ヘリから覗く。そこから見た風景はジンが幼い頃に住んでいたコロニーを蹂躙された風景とそっくりだった。
紅桜は一機のノーマル間合いを詰めると、左腕のブレードでコクピットを狙ってコア部と脚部を分断する。為す術もなく分断されたノーマルは爆発。紅桜は爆風をクイックブーストで避けると、もう一機のノーマルに背面武装のプラズマキャノンを放ち直撃して撃破する。
「撃て!撃ちまくれ!同じ人間だ、殺れる筈だ!!」
ノーマル部隊は怖気ずくこともなく紅桜に攻撃を仕掛ける。しかし、紅桜はそれに動じずに被弾しながらも接近してブレードでノーマルを次々と撃破していく。最後の一機が残ると、ノーマルが持っていたバズーカとミサイルポッドをマシンガンで破壊してコクピットへ突きつける。
「お前らのリーダーは何処にいるんだ」
「リーダー…?聞いてどうするつもりだ」
「いいから早く答えろ…!!早くしないとお前を━━」
ジンは震えた声になりながら尋問を急す。しかし、突然紅桜のコクピット内からアラートが響く。紅桜は慌てて正面を向くと上空からマイクロミサイルが迫ってきたのに気づき、慌てて後退しながらマシンガンで迎撃する。
「増援…!?一体どこから……」
辺りを見回すがノーマル以外の敵は確認できない。しかし、背後から衝撃がコクピットまで伝わる。
「後ろか!!」
「遅せぇよ」
紅桜はクイックターンで後ろを振り向いた瞬間、赤黒い影が見えた。しかし、再び衝撃が走り紅桜のプライマルアーマーは剥がれてしまう。
「ほんとにコイツがカブラカンを落としたのか?GAの犬にやられるくらい落ちぶれたな、アルゼブラは」
「お前は…?」
再び振り向くと、見覚えのある球体型の肩部に、甲虫を彷彿させるような頭部の、アルゼブラ製のネクストが立っていた。
「俺は、砂漠の狼だ」
「砂漠の……狼…?」