ARMOREDCORE compensation   作:天武@テム

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戦闘って言ってたんですが、以前delta氏とのコラボ回のことを思い出し、ジン君が彼に遭遇した心情を。少し書かせていただきました。

気になった方はD-deltaという名前で調べてください


chapter2-12 「傷の理由は」

 

 

リッチランド農業プラント--

 

「ネクストだ!ネクストが来たぞ!」

 

「識別信号が出ない…イレギュラーネクストだ!」

 

「クソっ!アームズフォートがやられてるって言うのに!!」

 

農業プラントの防衛部隊は、灰色のネクストによって全滅し、上空の輸送機から次々とノーマルが投下されていった。

 

「これで状況は整った。後は待つだけだ…さて、どう来るか」

 

灰色のネクストは防衛部隊のMTを殲滅するノーマルを背にして何かを待つように見上げていた。

 

 

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ローゼンタール支社では、ハンガーで2機のネクストの出撃準備が行われていた。

 

「あれ……?僕の紅桜がなんか変わってる…」

 

出撃準備をしたジンはハンガーに向かうと、「紅桜」は以前のAALIYAH(アリーヤ)の腕部パーツから軽量型のJUDITH(ユディト)に変更され。武装していたマシンガンからローゼンタール社製の弾数が多いアサルトライフルに変更されていた。

 

「AALIYAHの腕の修理がまだ終わってないの。代用品としてJUDITHを使ってもらうわ。悪いけど、君の高機動タイプに使えるのこれしか無かったの、上手く戦ってよね」

 

「……ホワイトグリントに近くなった」

 

ジンは以前、マザーウィルで補給を受けていた時に出会った少年の事を思い出した。歳も近そうで、黒い髪に顔に酷い傷を負った少年だった。彼は、ホワイトグリントによって酷い傷を負い、父親を奪われて憎んでいた。自分を救ってくれたら英雄が憎まれている事を知らなかったジンはずっと心残りになっていた様だった。

 

「-ちょっと、ねぇ、聞いてる!?」

 

「うわぁっ!?な、なに…?」

 

「急にボーッとしないの、早く行きなさい」

 

ジンはじっと紅桜を見つめ、隣にいるエリカに背中を叩かれる。ジンは慌ててエレベーターに乗って紅桜のコクピットに乗り込む。

コクピットは狭く1人しか入れないスペースになっている。

 

「はぁー……。しっかりしろジン!戦争なんだ、こんなことで悩んでたら、母さんの敵を討つことは出来ない!!」

相手は手練の所属不明機、迷えば死ぬかもしれない。そう思いながらジンは頬を叩き、気持ちを整えることにした。

 

「さてと……お姉ちゃん、入れてもいいの?」

 

「…………」

 

「お姉ちゃん!」

 

「わっ…な、何?」

 

「サクラ入れるけどいい?大丈夫?」

 

「うん…大丈夫。今開けるわ」

 

『位置情報、ゲート解放を確認、格納させます。』

 

ノアは心在らずな様子で、声もこころなしか元気がなくなっていた。カタパルトに乗せてある紅桜は移動盤は移動し、輸送機近くまで寄ると背面部のゲートを開ける。

ネクストが奥まで入ると、アームが伸び、紅桜を固定した。

「こっちは問題ない。そっちは行けるか?グレイ、デモンさんよ」

 

「格納完了したら、いつでもいける」

 

「了解、先に離陸準備に入るぞ」

 

輸送機の操縦を任されていた武は搬入作業をしているもう一機の輸送機の方に一瞥し、通信を入れる。其方には、グレイのネクストイモータルが格納している。武は輸送機を滑走路に移動させ、離陸推力まで加速させる。

機首を上げ、離陸し始めると空へと上昇して行った。

 

 

「……はぁ」

 

飛行し、作戦エリア移動中、しばらくするとノアはナビゲーションシステムの準備をしながらため息をついた。

 

「どうしたんだ姉貴。らしくねぇじゃねえか」

 

「……そう?」

 

「そうだよ、紅桜を入れる時ボーッとしてたじゃないか」

 

「そうだな。それに、ノイン嬢に連れてこられてから、ため息も多い。姉貴のことだ、ローゼンタールといざこざのか?」

 

ノアはため息をつき、曇った表情をしていた。武は気づいていた様で、操縦しながら声をかける。

ノアの両親は、GA系列の企業、GAEテクニカの代表を務めている。その為、一人娘であるノアが確実に跡継ぎになることが確定している。恐らく、ローゼンタールと以前何かあったのかもしれない……と、2人は推測し。

 

「…別に、ちょっと昔を思い出しただけ」

 

「昔?」

 

「ええ、若い頃ローゼンタール社の男に恋したの。だけど……」

 

「リンクス戦争があって恋が叶わなかった……って感じか?」

 

「そうよ、ほんと…バカだったわ……」

 

「…ったく、昔を思い出すのはいいけど、それでナビゲーション失敗して弟を見殺しにしましたなんて笑えないからな」

 

「分かってるわよ。…それより、私のことより、ジンの事を心配したら?」

 

「……マザーウィルでの出来事だろ?あれから、暗い顔する事が多くなってるのは知ってる」

 

「ええ、救われた人も入れば、奪われた人もいる。それが戦争だって…あの子も分かってくれたらいいんだけど」

 

「……だな、前にも言ったんだ。いつまでも引きづってたら命取りになるぞって」

 

「それで納得してくれる子じゃないって武だって分かってるでしょ?」

 

「知ってる。こればっかりは、信じるしかない。聞こえるかジン?」

 

「聞こえる、どうしたの?」

 

「相手は所属不明機だ、何をしてくるかわかん。グレイと協力して打ち勝て。迷えばお前が殺される、それだけは覚えておけ」

 

「大丈夫、分かってるよ」

 

「ああ、それならいい。勝って生き残るぞ」

 

「うん!!」

 

「作戦エリア近いよ。そろそろ準備してよ」

 

 

目の前にある山を抜けると作戦エリアになっている。ジンは覚悟を決めてAMSを繋げ、気を引き締めるように操縦桿を強く握った。

 

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