ARMOREDCORE compensation   作:天武@テム

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ミミル軍港を着々と破壊していくジン、順調に任務を遂行していく。


chapter1-3 「Join the Scouts」

紅桜はマシンガンとレーザーブレードを駆使してミミル軍港に駐屯する艦隊を撃破していく。

 

「エリアΑ熱源なし、この辺りはもう片付いたようね。他に向かってあと4分よ」

 

管制室でジンをオペレートしているノアはミミル軍港の全体図が表示されているエリアレーダーを確認し、熱源が消滅したのを確認しジンに指示する。一本道となっており道の途中にある少し大きめの港をA.B そして、1番奥であり1番敵部隊が集まっている1本道をCと表記されてある。赤い点は敵部隊を意味し、Aと書かれてあるエリアは赤い点が見当たらない。

 

「りょーかい、次はエリアΒ?」

 

「ええ、一本道だから迷わないでしょ?」

 

「いくら方向音痴でも、流石に一本道道じゃあ迷わないよ。」

 

「そうよね、じゃあ急いで。」

 

「わかったよ」

 

ジンは返事をするとネクストのコアパーツに内蔵されてある大型ブースター ユニット【オーバードブースト】を起動し、移動しようとする。一本道の先にいたノーマルはレーザーライフルを紅桜に向けて撃ち始める。ジンはOBと止め、コクピット下の左側にあるペダルを踏む。そして、ブースターを瞬発的に高出力で噴射して短距離ダッシュをするQB(クイックブースト)を使い一瞬で左へ避ける。

 

しかし、ブースター自体が高出力なのと横の幅が狭いため崖の中腹に衝突する。紅桜は崖の衝突により硬直するが、ジンは一瞬呻くが、躊躇わず左トリガーを引く。左肩に装備してあるプラズマキャノンを撃ちながら右手に装備しているライフルで集中攻撃をノーマル浴びさせるに。すると、ノーマルはプラズマキャノンにより装甲が溶かされていき、ライフルが複数の穴が空きその場に沈んでいく。近くにいた潜水艦がにげようとする。

 

 

QBで接近し、レーザーブレードで潜水艦を轟沈させたる。一本道を抜けエリアBに到達すると、港の真ん中に配備されてある軍艦3隻の内真ん中の戦艦をプラズマキャノンとライフルで数発撃つ。すると、戦艦は爆発し周りの2隻は爆風に巻き込まれ3隻全て轟沈する。

 

その後右側に駐屯しているノーマル2機を接近しブレードで撃破した後、紅桜に機関銃で弾幕を放ってくる艦隊3隻をスラッグガンとライフルを弾幕を避けずネクストの防御機構【プライマルアーマー】でダメージを軽減しながら同時に撃ち3隻共轟沈させる。続けて、基地に駐屯しているMT(マッスルトレーサー)を接近しながらライフルで撃破。レーダーには赤い点は表示されていない。ジンはレーダーを確認し、駐屯している敵艦隊のQBを使用しその内の攻撃してこない敵艦に接近しブレードで轟沈させる。すると、敵艦から爆発が起こり紅桜が巻き込まれる。

 

「きゃあっ…!?ご主人、大丈夫!?」

 

サクラは心配そうにジンに声をかける

 

「大丈夫だよ…!サクラこそ大丈夫なの?」

 

「はい、この程度、全然耐えれます!」

 

「そっか、あの半分だ。頑張ろう」

 

「はい!」

 

サクラは元気よく返事する。

 

「だけど、どうして爆発が起こったんだろ…?」

 

ジンは疑問に思う、今までブレードで攻撃した戦艦の爆風でダメージを受けることはなかった。だけど何故あの戦闘だけ爆発が大きかったのか……ぐるぐる思考が巡り、紅桜の動きが止まってしまう。そんな中ネクスト内に備えられてあるモニターから聞き覚えのある男性の声が聞こえる。

 

「あー、聞こえるか?さっきのは輸送艦だ」

 

武の声だ、武はそのまま話し続け

 

「恐らく輸送してきた燃料でも入ってたんじゃないのか?」

 

ジンは紅桜を操縦し続けながら話し

 

「そうかもしれないね、うーん……これじゃあブレードをあんまり乱用できないね……」

 

「空母以外で攻撃してこない敵艦を目安にしたらどうだ?」

 

「うん、そうだね。そうしてみる」

 

「あ、そうそう、いよいよ大詰めだ。その先は敵が集中している。気をつけろよ?」

 

武は注意喚起したあと、通信を切る。

最後のスペース、エリアCへクイックブーストを使って移動する。

 

「エリアCの一番奥に大型の熱源反応を確認、多分例のアームズフォートよ。残り時間1分、先にアームズフォートを優先して」

 

ノアの声がモニターから聞こえる。

 

「わかった、アームズフォートまでは何キロある?」

 

「5700キロ、まっすぐ行った先よ」

 

「了解」

 

ジンはオーバードブーストを起動するとコア背部から大型のブースターユニットが展開される。その瞬間、正面から青い閃光が放たれ紅桜に直撃する。

 

「きゃああ!?」

 

サクラが青い閃光に撃たれ驚く。

 

「サクラ!?大丈夫!?」

 

「だ、大丈夫です……今のは…」

 

「あの光の色と弾速……恐らくレールキャノンだ。」

 

レールキャノン、実弾を電磁誘導の原理を利用し高速で射出するキャノン系兵装である。インテリオル・ユニオンはエネルギー兵器の開発また、エネルギー兵器を装備する前提として、消費エネルギーが少ないパーツを開発しているが、レールキャノンは、スナイパーライフルのキャノン系兵装である。

 

スナイパーライフルのキャノン型のスナイパーキャノンを凌ぐ射程距離と弾速だが、消費エネルギーが大幅に大きくリロードに時間がかかる。

それに、ジンの知っているレールキャノンはネクスト用の兵装である為他の機体には載せられないはず。ネクストがジンが搭乗している「紅桜」しかいないのに、何故レールキャノンが撃たれたのか。

 考えれば考えるほど作戦時間が過ぎていくと判断し、ジンはクイックブーストを連発しながらアームズフォートへ向かう。艦隊とノーマルはジンを阻止しようと機関銃やミサイルなどで攻撃を仕掛ける。ジンはプライマルアーマーで受けながら出来るだけノーマルと艦隊を撃破する。ジンは基地の端から青い光を発見したと同時に例のAF【アームズフォート】が移動しているのを確認した。

 

「残り一分…!AFが移動し始めた!急いで!」

 

ノアは少し声を張りながら話す。

 

「わ、わかった…!」

 

ジンはレールキャノンをクイックブーストで避けた後オーバードブーストを起動し.AFに一気に近づこうとする。速度は一気に1500kmに到達し、僅か数秒でアームズフォートのバックブースターの懐に入り、プラズマキャノンとライフルを撃ち続ける。すると、AFのバックブースターの周りの装甲が、いとも簡単に剥がれていきバックブースターが露わになりジンはそこを狙う。

 

「これで動きが止まるはず……」

ジンは六つの大型バックブースターを攻撃しバックブースターを一つづつ破壊する。すると、AFは推進力を失い、動きが極端に遅くなる。そのまま攻撃を続けようとするがプラズマキャノンが弾切れになる。

 

「弾切れ……!?ならば…!」

 

その後、側面に回り込みブレードで切る。すると、AFは甲板を飛ばしながら爆発し轟沈する。

 

「敵AFの撃破を確認、残り30秒。残りの敵を一掃して!」

 

ジンは引き返しライフルで敵艦を撃ちながら、青い光もといレールキャノンを発射源の場所まで引き返す。青い光の正体は四脚のレールキャノンの固定砲台だった。

 

「まさか、固定砲台だったとは……そうだ、この固定砲台の砲身持ち帰ろう…!」

 

ジンは早速動かなくなった固定砲台を一度蹴り、地面と脚部を固定している杭をライフルで破壊しブレードを取り付けてある左手で持つ。

 

「…………それ、持ち帰るの?」

 

ノアは呆れて軽く溜め息をつきながら話し

 

「うん、新しい武装の素材になるだろうし」

 

「はぁ…まあいいわ……作戦時間終了。アームズフォートを落とせたし初陣にしては上出来じゃないかしら?」

 

「そっか…!それならよかった!」

 

ジンはヘルメット越しで分かりづらいが、安堵した表情になり。

 

「ミッション完了よ、帰還しなさい。」

 

「はーい」

 

午後2時20分、固定砲台を鹵獲しネクスト「紅桜」は帰還を始める。

 

午後2時47分、パイプ椅子に座る片腕がない短髪ハネっ毛の青年、武(タケル)が頬杖をつき、暇そうに管制室のレーダーを眺めている。レーダーには何も表示されず、最大30kmまで表示される3Dマップには廃墟となったビル等の建物しか表示されない。これといって目立った事は起きない。彼はネクスト「紅桜」の専属メカニックであり、ジンの兄であり、ノアの弟である。ノアの弟、ジンの兄と言っても実際はノアと血の繋がりはない。

 

 

「………そうそろ戻ってくるだろ」

 

欠伸混じりに気怠けに呟くと、伸びをし始める。

 

「暇そうにしてるわね…心配じゃないの?初の実戦よ?」

 

そう言いながらノアは武の横にパイプ椅子を置いて座る

 

「シュミレーターの実績を見ただろ?大体ランクがAかS、BがちらほらあるがCはほとんど無かった。……まぁ、実戦とシュミレーターは違うのは百も承知だが、大丈夫だろアイツなら。」

 

「そう……それなら良いんだけど」

 

ノアは少々心配そうな表情をしていて

 

「そんな心配すんなって!……ほら、噂をすれば戻ってきたぜ」

 

レーダーには緑色の点がこっちに向かってくる。緑色の点は友軍を示している、友軍として登録してるは今のところジンだけである。つまり、ジンが帰ってきたのである。それを確認したノアは安堵した表情をしマイクのスイッチをONにし

 

「おかえりなさいジン、お疲れ様」

 

「ただいま、お姉ちゃん」

 

スピーカーからジンの声が聞こえる、声を雰囲気からして大丈夫そうだ。

 

「おー、お疲れさん無事か?」

 

武もインカムを使ってジンに話しかけ

 

「うん、この通り!ハッチ開けて!」

 

レールキャノンを持った紅桜はプライマルアーマーを解除し、ガレージ前に到着する

 

「はいはい、今開けるぜ」

 

武は管制室の左端にあるレバーを下ろす。すると、ハッチは開き目の前にはネクストが入れるくらいの大きさのエレベーターが現れる。

紅桜が歩いてエレベーターに乗ると同時に、ハッチが閉じエレベーターが動き下に降り始める。このエレベーターは地下にある、ネクスト専用ガレージへ続いている。

エレベーターはそれなりに長く大体2分くらいかかる。

 

「ジン、お前が持ってるやつは…レールキャノンか?」

 

と武はエレベーターに設置されている監視カメラを見ながらジンに通信し

 

「え?うん、そうだよ。レールキャノンの無人砲台があったから取ってきたんだ。改良したらネクストに装備出来るし。」

 

「なるほどな。で?それを取り付ける作業は誰がするのかな?」

 

「えっと…兄さん…かな?」

 

武はそれを聞くと深いため息をし

 

「…ったく簡単に言うけど、ネクストで運用出来るのにするのって大分苦労するんだからな?」

 

「わ、わかってるよ…!僕も手伝うから…!」

 

「手伝って当たり前だっての……でないと、いつまで経っても装備出来ねーかもしれねーぞ」

 

「はーい…」

 

ジンは苦笑しながら返事をし通信を切る。話してる間にエレベーターは専用ガレージがある場所まで降りていた。

ガレージはギリギリ4機入るぐらいの大きさで紅桜以外には紅い流線形の脚部のないネクスト『アリーヤ』がガレージに配備されてあるアームで固定され格納している。ジンは紅桜をアリーヤの隣に並ぶように格納した。

 

「よしっ…と……ありがとうサクラ、お疲れ様」

 

ジンはそう言うとうなじに繋がっていたAMSプラグが外され、細長い緑色に光るカードキーのようなものを外すと紅桜のモニターは真っ黒になり、全システムは停止した。紅桜のコアの背部に設置されてあるコクピットハッチを開き紅桜から降り、ネクストに降りる為の簡易エレベーターに乗り下へ降りる。

ジンは地下4階のガレージから2階の管制室を続く簡易エレベーターに乗る。この施設は元々グレネード等が有名な会社「有澤重工」の子会社でありジン=叢雲、武=叢雲の父である獅郎=叢雲が社長を務めた「叢雲重工」の閉鎖工場であったものを武とジンが修繕して作られたアジトである。

 叢雲重工は、社長である獅郎=叢雲がレイレナード本社へ企業訪問を向かってる際、不幸にもコロニーアナトリア所属の傭兵に本社襲撃され死亡し、同時に叢雲本家を過激派組織「リリアナ」に襲撃され叢雲本家は崩壊した。 結果的に叢雲 インダストリーは崩壊し稼働していた工場の一部は有澤重工が買い取ることになった。

ジンはエレベーターに乗ってる間にネクスト搭乗際に装着するヘルメットを外す。

 

「ふぅ……暑い…」

 

ヘルメットを外すと藍色がかった艶やかな黒髪ボブカットのまだ幼さが残る顔付きが露わになる。

ジン=叢雲、16歳でリンクスになり、武同様、数少ない叢雲本家の血を引く者である。




ミッション、ミミル軍港をクリアしました。
次のミッションを作戦を説明しよう━━



読んで頂きありがとうごさいます

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