【アンコもどき小説】やる夫と叢雲とステンノは世界を渡りながら世界の危機を回避するようです   作:北部九州在住

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プリズマ・コーズ防衛戦 その3

 編成が終わった甲河朧二尉以下の小隊が時空管理局巡航艦『エスティア』に着いた時、甲板の負傷者は収容し終わり治癒魔法をかけてジャンヌ・ダルクの方に搬送していた。

 

「トレボー。

 聞こえますか?

 こちら、ニンジャ01」

 

「こちらトレボー。

 問題なく聞こえる。

 君たちの仕事は、負傷者の収容と調査だ。

 負傷者から聞いた所によると、敵はレイバーロード四体でワードナの存在は未確認だ。

 対処はナイト連中に任せて遭遇したら逃げるように」

 

「了解」

 

 朧二尉との交信が終わり、俺はモニターを眺める。

 コールサインはわかりやすいものをと選んだが、たしかにかっこいいなこれ。

 モードレッドとアチャ子クロエと大淫婦バビロンのコールサインが『ナイト』。

 戦闘妖精少女達のコールサインが『フェアリー』。

 追加で送った仲魔たちのコールサインが『バード』である。

 

「船の形がどういうものか分からないから、内部探索はどこにでるのかしら……?」

 

 チルノやジャックフロスト達が凍結魔法で消火を始めると、ザフィーラが逃げた通路がモニターに現れる。

 他にも通路がいくつか発見されて負傷者からの情報で船の全体像が見えてくる。

 

「ここが甲板で転移ゲートが用意されている。

 下に行くと機関区と倉庫があり、上に行くと居住区がある。

 艦橋は居住区の上で、サブコントロールルームは機関区の中にあり、普段は使われていないそうだ。

 レイバーロードの一体は艦内システム掌握に動いているから、まずはサブコントロールルームを抑える事から始める。

 ナイト01と03はサブコントロールルームの掌握。

 残りは負傷者捜索が終わったら一旦トレボーに戻れ」

 

「了解」

 

 令呪による帰還ができるモードレッドとアチャ子を突っ込ませて、残りは一旦下がらせる。

 敵の艦内システムが掌握した時に残っていたら、人質になりかねないからだ。

 まずは、安全を確保する必要があった。

 

 

甲板及び周辺通路の死傷者数

 93人。7人は救助。

うち死者。

 49人

残り負傷者

 37人

 

対魔忍小隊

 27人

 負傷者の収容に2ターン必要

 

戦闘妖精少女

 5人

 甲板警戒中

 

大淫婦バビロン

 甲板警戒中

 

 

 

ヴォルケンリッターの通信傍受判定

ヴォルケンリッターの艦内システム掌握率

 61%

それ以上で成功。

 結果 11%

 気づかない

 

ヴォルケンリッターの行動

 

1 艦橋攻撃

2 同上

3 居住区制圧

4 同上

5 甲板攻撃

6 同上

7 艦内システム掌握 

8 同上

9 同上

10 熱烈歓迎

 

 

 

烈火の将 剣の騎士シグナム バーサクモード

 レベル111

 行動 2 艦橋攻撃

 

紅の鉄騎 鉄槌の騎士ヴィータ バーサクモード

 レベル111

 行動 2 艦橋攻撃

 

風の癒し手 湖の騎士シャマル バーサクモード

 レベル111

 行動 7 艦内システム掌握

 

蒼き狼 盾の守護獣ザフィーラ バーサクモード 負傷中

 レベル111

 行動 5 甲板攻撃

 

闇の書のマスター ???

 10の熱烈歓迎以外なら姿を見せず

 サイコロ 7 姿を見せず

 

 

 

「こちらニンジャ01。

 あちこちに負傷者が居る。

 向こうに送り返すだけで時間がかかる」

 

「こちらトレボー。

 時間が無いから死体には構うな。

 負傷者のみを運べ」

 

「了解」

 

 この状況を見て美野原主席幕僚がつぶやく。

 

「多分、管理局は敵の来襲を知っていたのでしょうね。

 だから、出入り口に兵を集めて撃退しようとした」

 

「それに失敗してこの惨状か。

 突発的にやってくるお客様への対処、考えておいてくれ」

 

 モニターのスピーカーから大淫婦バビロンの声が響く。

 実に楽しそうな声は敵の襲来を告げていた。

 

「サマナー。

 客だぞ。

 あの犬がまたやってきおったわ!」

 

 スーパーシルフちゃんが持っていたカメラに負傷したザフィーラが姿を現す。

 それに剣一つで立ち向かおうとする大淫婦バビロンはかっこいいのだが、その痴女スタイルでなければ。

 戦力の分散が裏目に出たか。

 

「抑えきれるか?」

「誰にものを言っておる。

 ただサマナーは命じればいい。

 この大淫婦バビロンに『敵を倒せ!』と!!」

 

 うん。

 かっこいい口上なのだが、ザフィーラと向き合っているので、映っているのは彼女の尻である。

 少し気が抜けたが、舐めていい相手ではない。

 

「フェアリー01を除いた全フェアリーはナイト02の援護を」

「ニンジャとバードは現時点を持って撤退せよ」

「ニンジャ了解」

「バード了解」

 

 

 

大淫婦バビロン 攻撃

 レベル69

 

スーパーシルフちゃん 偵察 この戦闘での対象にならない

 レベル12

 

メイヴちゃん 攻撃

 レベル56

 

シルフィールドちゃん 攻撃

 レベル56 

 

ファーンちゃん 攻撃

 レベル23

 

ファーンⅡちゃん 攻撃

 レベル32

 

 

対魔忍小隊 撤退中

他の仲間 撤退中

 

 

69+56+56+23+32=236

 

 

盾の守護獣ザフィーラ バーサクモード 負傷中

 レベル 111

 

 

優勢比

 236:111=7:3

 

結果

 

1 大淫婦バビロン勝利 敵消滅

2 同上 敵消滅

3 同上 敵捕縛

4 同上 敵負傷後撤退

5 同上 敵負傷後撤退

6 同上 敵負傷後撤退

7 同上 敵撤退

8 ザフィーラ勝利 大淫婦バビロン負傷

9 同上 大淫婦バビロンと戦闘妖精少女の何人か(サイコロで決める)負傷

10 熱烈歓迎

 

結果 4 大淫婦バビロン勝利 敵負傷後撤退

 

 

 戦いは最初より楽だった。

 広い甲板ではなく通路であり、戦闘妖精少女達の20ミリ機関砲が通路いっぱいに弾幕を展開してザフィーラを近づけさせなかったのである。

 獣の轟吠をあげながらザフィーラはついに甲板に近づけずに撤退する事になる。

 

「こっちはどうやらなんとかなりそうだ」

「あれ、捨て石みたいですな」

 

 俺の偽りない感想など気にすることなく、美野原主席幕僚はつぶやく。

 美野原主席幕僚の呟きが真実だとしたら、残り三騎はどこに行ったのか?

 その答えの一つがモニターに映し出されていた。

 あちゃ子にもたせていたカメラが機関区のドアを映していた。

 

「ここが機関部か。

 突っ込むぜ!」

 

 二人はドアを開けて中に突っ込む。

 サブコントロール室には周囲につけられたモニターの明かりと中央で魔法陣を操作する湖の騎士シャマル。

 

 

 

モードレッド 攻撃

 レベル90

 

クロエ・フォン・アインツベルン あちゃ子モード 攻撃

 レベル90

 

90+90=180

 

風の癒し手 湖の騎士シャマル バーサクモード

 レベル111

 

 

優勢比

 180:111=6:4

 

結果

 

1 モードレッド勝利 敵消滅

2 同上 敵消滅

3 同上 敵捕縛

4 同上 敵負傷後撤退

5 同上 敵負傷後撤退

6 シャマル勝利 モードレッド消滅 (令呪により撤退可能)

7 同上 闇の書にモードレッドとクロエの両方が吸われる (負傷扱い)

8 同上 闇の書にモードレッドかクロエのどちらかが吸われる (負傷扱い)

9 同上 自爆装置を起動して撤退 (解除可能)

10 熱烈歓迎

 

結果 10 熱烈歓迎 

 

 

結果 10 熱烈歓迎

 1 クリティカル

 2 ファンブル

 

 結果 2

 

何が起こった?

 

1 二人共待ち伏せされて闇の書で吸われた上に逃げられる

 (負傷扱いの上闇の書のページが二人のレベルの1/10分進む)

2 同上

3 同上

4 二人とも闇の書で吸われて消滅 (令呪帰還可能)

5 同上

6 同上

7 艦内システム掌握されて帰還不能に

8 同上

9 闇の書のマスター

10 熱烈歓迎

 

 結果 2

 二人共待ち伏せされて闇の書で吸われた上に逃げられる

 (負傷扱いの上闇の書のページが二人のレベルの1/10分進む)

 

 クロエが持っていたカメラに映ったモニターには、甲板やその通路での戦闘が映し出されていた。

 待てよ。

 ということは、奴らこっちの行動を知って……っ!

 

「罠だ!!!」

 

「遅い」

 

 シャマルの低く抑揚のない声と共に、画面が消える。

 

「モードレッド!

 クロエ!

 応答しろ!!」

 

 コールサインを忘れて叫ぶ俺にモードレッドの声がパス越しに聞こえてきたのはしばらくしてからだった。

 多分2-3分も経っていないだろう。

 

(うっせーな。

 二人とも無事だよ。

 不覚をとっちまったがな)

 

 俺は安堵の息を吐いて椅子に腰掛ける。

 このやり取りは艦橋内では繋がっているステンノと叢雲にしか聞こえない。

 

(完全に待ち伏せされた。

 わけのわからん魔法陣に捕らわれて、消耗して、今出た所だが、敵は逃げちまった。

 何か前のモニターがピコピコ言っているがなんたこりゃ?)

 

艦橋防衛戦

1 艦橋防衛成功

2 同上

3 同上

4 陥落寸前 自沈装置作動 (解除可能)

5 同上 

6 同上

7 同上

8 艦橋陥落 システム掌握開始

9 システム掌握完了 ゲート封鎖

10 アルカンシェルチャージ開始

 

結果 7

 陥落寸前 自沈装置作動 (解除可能)

 

 

「こちらフェアリー01。

 艦内にアラートが鳴り響いている。

 負傷者の言葉だと、自沈装置が作動したと言っている」




女神の容赦ない攻撃と演出がたまらないorz

証拠写真
 https://twitter.com/hokubukyuushuu/status/1140477297469710336


コールサイン
 『パトレイバー』より。
 映画2で一気に広まったけど、知ったのは地下迷宮物件なんだよなぁ。

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