【アンコもどき小説】やる夫と叢雲とステンノは世界を渡りながら世界の危機を回避するようです   作:北部九州在住

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サイコロのおかげで入れ忘れた話。
サバフェス復刻で思い出したので。


閑話 小ネタ劇場 その6

 AM4:00。

 寝ている裸の女たちを起こさないようにして起きてシャワーを浴びる。

 服を着て、装備を確認。

 財布よし。

 タオルよし。

 カロリーメイトとポカリスエットよし。

 学園都市のおかげで携帯ができているのでバッテリーは忘れずに。

 それらをナップサックとポーチに入れて、いざ出……

 

「どこに行くの?」

 

 感づいた叢雲が行く手を塞ぐ。

 寝ていればいいのにと思いながらもローブ姿なので実に色っぽい。

 

「ああ。起こしちまったか。すまん。

 ちょっと聖地巡礼をしてこようと思ってな」

 

「あれ?

 あんた何か宗教入っていた?」

 

 たしかに知らない人にこの用語だと宗教と思うよなぁ。

 ついて行く気満々なので、俺はあっさりとネタバラシをする事にした。

 

「コミケだよ」

 

 コミケことコミックマーケットの歴史はそこそこ古い。

 第一回が行われたのが75年だから、この時点で18年の歴史がある。

 しかも、この時期の会場は晴海である。

 有明しか知らない俺にとって、失われた聖地みたいなものである。

 という訳で、何か買うという訳でもないが、その空気を堪能しようという事ででかけるつもりだったのだ。

 さすがに、大勢で行くと迷惑になるというか騒動になるというか。

 叢雲の準備があるので待っていると、マシュが気づき、ステンノがじゃあとついていき、段々大事になっていくのが分かる。

 

「……」

 

 睨むなよ。企画立案者の文車妖妃よ。

 俺だって、色々あるんだからさぁ。

 というか、恨めしそうにコミケカタログを見るんじゃねぇ。

 いつ買ったんだよ。それ。あと俺にも見せろ。

 女性陣の準備を待って出陣。

 始発出発の予定だったが、遅れに遅れて横須賀駅を出たのは6:00だった。

 

出発時メンバー

 やる夫

 叢雲

 マシュ

 ステンノ

 文車妖妃

 

 横須賀から東京まで大体一時間ちょっとかかるのだが、東京駅に近づけば近づくほどその手の人達が多くなる。

 というか、今から行って列に並ぶのは女性陣に不評なので、10時まで時間を潰すことにした。

 という訳で、朝食を食べに秋葉原へ。

 山手線ホームから、階段を上がって総武線下りホームの所にある蕎麦屋へ。

 盆でも働く人間はおり、そんなサラリーマンたちに混じって春菊蕎麦を食べる。

 うん。うまい。

 

「おいしいじゃない!」

「なかなかのものね」

「これ美味しいです。先輩」

「たしかに、この味は寄るだけの価値があるわね」

 

 明らかに浮いているのだが、ここで気にしたら負けである。

 そんな俺の耳に客から謎のワードが。

 

「あいつら……まさか、立喰師か?」

 

 居るのかよ。立喰師。

 いや、居てもおかしくないのか。

 というか、食券を先に買うシステムだろうが。ここ。

 立ち食いそばなので手早く食事を済ませる。

 時間は8:00を過ぎたあたり。

 もう少しのんびりできるなという事で、有楽町駅近くのカフェで休憩することに。

 なお、うろつくついでに地下鉄有楽町線の駅を覗いたら凄いことに。

 ステンノは霊体化してもらって、タクシーで会場に行くことを決める。

 

「見事に渋滞になっていない?」

 

「この時期は、こんなものですよ。

 お客さんたちもコミケで?」

 

 叢雲のぼやきにタクシーの運転手も苦笑する。

 朝から何度も往復して稼いだらしい。

 

「まあね」

 

 会場到着が10:00ちょっと。

 列の移動が見れたので感動する。

 コミケは流行を映す鏡とはよく行ったもので、この時のジャンプ黄金時代を腐女子たちの出典から嫌でも感じてしまう。

 そうか、これこの時期に出ていたのか。

 ゲームはゲームでPC-9800が輝いているなぁ。

 叢雲赤くなるな。

 ステンノにやつくな。

 マシュ格闘ゲームの技を取りいれようと企むな。

 あと、マシュが持っている格闘ゲーム解説本だが、そのゲームは18禁だ。

 文車妖妃。腐るな。あと801本は隠れて買え。

 コスプレ会場を見学。

 セーラームーン全盛期という事もあって、そっち……

 

「はい!

 時間までちゃんとポーズとりますから、押さないで!ちゃんと並んで!!」

 

「目線こっちでいいですか?

 ポーズはこう?

 じゃあ合図お願いします♥」

 

「何で私がこんなこと……」

 

 みなかった事にしよう。

 鬼咒嵐が死んだ目で写真を撮られている事とか、皇北都がノリノリでポーズをとっていることとか、元姉なるものだったジャンヌがベースとなったアマテラス様が巫女服を着てコスプレ写真を撮っているなんてものは俺は見ていない。知らない。関与するつもりも……

 

「……!

 義弟くん!!

 いい所に来てくれました!!!」

 

 

「はい!

 撮りまーす!!」

 

 

「「「「「月に代わってお仕置きよ♪」」」」」

 

 

 哀れ。

 五人揃わなかったという事でできなかった、『セーラームーン』のポーズを撮るために、女たちが徴兵されてセーラー戦士へとジョブチェンジする事に成り果てましたとさ。

 人数が合わない?

 余った人は、ナコルルと春麗やっていますから。

 誰が誰なのかは最期の情けで言わないことにする。

 え?

 キャミイは居ないのかって?

 

「これでどうかな♥」

 

 多分隠れて監視していた対魔忍の朧さんが限りなくアウトなラインで攻めているんだけど、というかいつもより布面積が多くてかえって評判落ちないかしらなんて思っていたりするのですけど。

 これも見なかったことにしよう。

 なお、この時の写真はプレミアが付く伝説となるのだが、それは別の話。

 ついでにいうと、あのコミケ参加者の非番の自衛隊員と米軍人は結構多かったららしく、その写真が横須賀基地に蔓延して元凶の皇北都の代わりに皇昴流が関係各所に頭を下げて回った事もついでに記しておく。




 時間軸的には、『みらいからの使者』から『洋上人狼』までの間かなぁ。
 私は聖地巡礼は有明で冬のみ。
 夏は確実に脱水症状起こして倒れると自覚しているから。


 秋葉原駅の蕎麦屋
 実は東京に来るたびにここで蕎麦を食べているのだが、ステーキも安いのでそっちも食べてしまうという……

立喰師
 『立喰師列伝』 押井守
 間違いなく現実にはいないだろうなぁ。こいつら。

朝カフェ
 地方都市あるあるだが、カフェが開いてない場合、そこそこのグレードのホテルのカフェが狙い目だったりする。
 大体ANAホテルやJALホテルぐらいのグレードを目安にするといい。
 現実世界のこの時代はまだネットカフェが広がる前で、24時間のファミレスが爆発的に広がろうとしているあたりだったりする。
 
この時期のコミケ
 『幽☆遊☆白書』に『スラムダンク』に『セーラームーン』

格闘ゲーム
 『スト2』や『バーチャ』や『サムスピ』。

18禁格闘ゲーム
 『ヴァリアブル・ジオ』

コスプレ
 『セーラームーン』もそうだけど、『サイレントメビウス』や『GS美神 極楽大作戦!!』も入れたいんだよなぁ。
 どう料理するかなぁ。
 なお、93年冬のコスプレは、双子ジャンヌ(アマテラス様とヘリ空母ジャンヌ)のコンビで参加する予定。

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