【アンコもどき小説】やる夫と叢雲とステンノは世界を渡りながら世界の危機を回避するようです   作:北部九州在住

123 / 237
閑話 小ネタ劇場 その7

 やる夫たちが帰っても静かに泣いていたエヴァ。

 そんな彼女が我に返るのは、ビリッ!といういやな音だった。

 

「な、なんじゃこりゃーーーーーーーーー!!!!!」

 

 

 吸血鬼の『呪い』の強さ 141

 『修補すべき全ての疵』 240

 

 

 『修補すべき全ての疵』とは、あらゆる呪い、魔術による損傷を零に戻す治療宝具である。

 おまけに、時間操作ではなく本来あるべき姿を算定することにより自動修復し“死”以外のあらゆる理不尽を打破できるが、死者だけは取り戻せないという神代魔女の極まった魔法である。

 所詮600歳のおこちゃまであるエヴァの吸血鬼の呪い程度、一緒に解いてしまうのも問題なかった。

 さて問題だ。

 人間に戻ったエヴァの自動修復だが、彼女の手元には高等部への転入届があり、それに合わせて成長しない体を成長させてしまう。

 当然、幼女体型の体に合わせた服に発育抜群のムチムチ体型が耐えきれる訳がなく。

 そんな彼女の絶叫を聞きつけたエヴァのクラスメイト達が彼女に会いにやってきていたのがこの悲劇を喜劇に変える。

 

「な、何事!?

 すっごい悲鳴……あっ……」

 

 庭先で全裸で泣く金髪美女に、それを眺めるメイド二人。

 何をどう言い繕っても事案だろうという状況で、絡繰茶々丸は頑張ってフォローを入れる。

 

「エヴァ様は皆様に会うのも楽しみにしていたのですが、無理して昔の制服を着た結果……」

 

「ちょっと待て!

 それだと、私があいつらに会うのをすごく楽しみにしていたみたいじゃないか!!」

 

 泣きながら手で体を隠して叫ぶエヴァの言葉にはまったく説得力がなかった。

 クラスメイト達はその豊満な肢体に幾ばくかの嫉妬を隠して、最初に言おうとした言葉をやっと口に出したのである。

 

「おかえりなさい」

「……ああ。ただいま」

 

 

 

「ふはははは……麻帆良学園都市の警備体制もちょろいっすねー」

 

 逃げ回るヴィゼータだが、彼女の能力に隔離世への転移というのがある。

 この世界とは少し違う鏡の世界みたいなものをイメージしてもらうとわかりやすいのだが、その世界へ瞬間的に出たり入ったりする事で、ヴィゼータは麻帆良学園の追跡者達をかわしていたという訳だ。

 

「リク・ラク ラ・ラック ライラック!

 死んでくれるなよ!!

 魔法の射手!連弾!!氷の17矢!!!」

 

 隔離世から出た所を露骨に狙われて、ヴィゼータはその氷の矢を払わざるを得なくなる。

 見ると、激怒している金髪美女が一人。

 ウィゼータは間合いをとりながら思う。

 

(あんなやつ居たっけ?)

 

「今の私は怒っているんだ!

 感動の再会をあんな形でやらかしたうえに、じじいの仕事の手伝いだと!?

 運が悪かったと思って、八つ当たりの的になってくれ!!!」

 

「にゃーーーーーー!!!

 なんかすごく物騒な事言ってるぅぅぅぅぅぅ!!!」

 

 これで逃げ切ったヴィゼータは褒められていいと思う。

 エヴァの方も、せっかくの日を血で汚したくないという気持ちもあったのかもしれない。

 それは当人しかわからないし、翌日から高等部三年のクラスにクラスメイトと共に楽しそうに通う彼女にそれを聞く事はないだろうから、この一件はこうして闇に葬られた。

 

 

 

 

 紫式部はサーヴァントである。

 問題なのは彼女がFGOという物語に姿を表すのは二部からという事。

 だが、出ちゃったものはしょうがない。

 

「あら?

 ここはどちらでしょう?」

 

 当たり前のように彼女が現界したのは神田古本街。

 彼女にとっての楽園であった。

 それは、必然的な出会いを招く。

 

「あ」

「あ」

 

 やる夫が麻帆良学園に行ったのでお休みになった文車妖妃は当たり前のように本を買い漁っていた。

 そんな彼女がこの紫式部を見分けられないと思うのか?

 いや。それはありえない。

 というか、十二単ではないとはいえ、そのお姿は明らかに世紀末日本から浮いている。

 何かを言うタイミングは、必然的第三者のエントリーによって決定的に失われた。

 

「本!本!!ほんっっっっっっっっっっ!!!

 ああっ!私は生きていて良かったーーーー!!!」

 

 彼女の名前は読子リードマン。

 高校を卒業したばかりの大英図書館の新米エージェントである。

 そんな三人がこの街にビルを購入して本の城で耽溺するのは確定的に明らか。

 横須賀に帰ったやる夫が文車妖妃の報告に頭を抱えたのは言うまでもない。

 

 なお、その年の冬コミにこの三人サークルとして参戦。

 『雲隠』を同人誌として出したのだが……

 

「読みたい!

 読ませろ!!

 サーヴァントにでもなんでもなって世界の一つや二つ救ってやるから、その雲隠を読ませろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ……」

 

と、座に突貫してアラヤの抑止力に無茶を言う菅原孝標女が居たとか居なかったとか……

 

 

 

一方その頃

 

「……コードネームはヒロインX。

 昨今、社会的な問題となっているセイバー増加に対応するために召喚されたサーヴァントです。よろしくお願いします」

 

「え?

 沖田さん対象に入っているの?」

 

 訓練していた藤丸立香の所に宇宙船で突貫して、沖田さんと問答無用のバトルを繰り広げて仲間になった謎のヒロインXについてなにか知っているかとカルデアのダ・ヴィンチちゃんから連絡が入ったが、やる夫は何も知らないことにした。




『修補すべき全ての疵』の能力を確認して、「これ吸血鬼化まで解けるんじゃね?」と気づいてこうなった。
 ちなみに今回は証拠写真は乗せていないが、この手のサイコロは人修羅の255をMAXとして振っているが、このサイコロ256判定だったりする。
 256が出たら超クリティカルにしようとこれを書いている時に決める。
 という訳で、この世界のエヴァは雪姫スタイルで登場。
 それで制服だからコスプ…うわなにをするやめ……


読子・リードマン
 『R.O.D』。
 年齢設定があったのでめでたく登場。
 大英図書館のエージェント。
 まつり、英国が更に厄くなった。

雲隠
 源氏物語で書かれなかったのか伝わらなかったのか知らないが、現代まで残っていない幻の巻。

菅原孝標女
 紫式部オタク
 なお、刑部姫と葛飾北斎が出たら伊東ライフ状態をさせようと決意。
 刑部姫うちに居るんだよなぁ……


謎のヒロインX
 宝具二だから強い。
 というか一枚フォーリナーにしてBBホテップ対抗にしてもいいな。
 出なかったけど。出なかったけど!!!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。