【アンコもどき小説】やる夫と叢雲とステンノは世界を渡りながら世界の危機を回避するようです 作:北部九州在住
日本政府の感謝 100で感激
結果 2
引き止め工作 100で強烈引き止め
結果 41
日本魔法協会の評価 100で評価
結果 58
引き止め工作 100で強烈引き止め
結果 67
さすおに感知チェック 100でさすおに
結果 77
沖縄沖海戦から一週間後。
つい先程、戦闘終結宣言が日本国防軍から出たばかりだが、俺達は破壊された那覇港に錨を下ろして負傷者の救助を行っていた。
回復系魔法の使える連中フル稼働であり、ジャンヌ・ダルクや超鈴音やロリンチちゃんまで使い切るほどの忙しさであった。
那覇市全域が戦場だった事もあり、医療機関の麻痺が負傷者の状態を悪化されていたのである。
そんな中、天才クラスの医学も持っているダヴィンチちゃんと回復魔法と設備があるというので、救助までしていたのだ。
第三勢力なのを幸いに赤十字の旗を派手に掲げての医療活動である。
「どうしてもこちらに残っていただけませんか……」
「帰れないなら考えますが、帰るあてがありますからね。
帰れなくなったら、その時お願いしますよ」
九島少将の粘りに、俺は苦笑して断る。
既に何度目の引き止め工作か数えるのも面倒になった。
「第一、国の方は我々を放り出す事で問題ないじゃないですか」
「彼らは、あなた方がどれほどのものなのか分かっていないのです。
残って頂けるのならば、私が、あなた方の居場所を作りますとも!」
沖縄沖海戦における我々の介入はある意味当然なのだが、日本政府からはよく思われていなかった。
日の丸を掲げても君が代を歌っても、この時代の日本政府の統制下に入っていない武装集団なのだから常識的と言ってもいいだろう。
だから、彼らは支援活動終了後何も求めずに我々が去る事に両手をあげて賛成してくれたのである。
一方で、九島烈少将の乗船を許したためにこの船の色々なものがバレた結果、彼と彼が率いる日本魔法協会は引き止め工作を展開していた。
つまり、この世界の日本政府も日本魔法協会も、俺達のことを魔法師と認識している訳だ。
「その気持ちだけは頂いておきましょう」
九島少将にとって交渉材料が無いのが、引き止めに押しがない理由になっている。
何か求めたならば、話が違っていただろうに。
CAD技術とか。
それは、大亜細亜連合軍の放置武器からでも十分だった。
ロリンチちゃんと超鈴音のCAD理解
ロリンチちゃん
55%
超鈴音
34%
「で、どんな感じだ?」
「マスターくんか。
なんとなく理解はした。
作れるかと言うと、ちと難しいかもね」
叢雲のロリンチちゃんの工房にて、放置されたCADを元にリバースエンジニアリングをした結果、ある程度のことが分かった。
CADの中核部品は感応石というもので、人工的に作られた神経細胞を結晶化して作られる。
こいつの精製について分からないのと、感応石の精度及び強度が問題になっていた。
「時空管理局が使っていたデバイスだが、その核の部分が未知の鉱石を使用していたと言ったろ。
それの代用としてこの感応石は悪くはないが、オススメはしたくないというのが感想だ。
向こうの技術では、体内にあるリンカーコアというのが大事なんだが、多分感応石の元になっている神経細胞がそのリンカーコアなんだろうなと推測している」
ロリンチちゃんの説明に超鈴音が続く。
「今回、那覇市内での戦闘データを取らせてもらったけど、飛び抜けた個が圧倒する戦闘は発生しなかったのヨ。
もちろん、そのクラスの魔法師というのはいるけど、やる夫さんが望む底辺の底上げを考えるなら、こいついらなくネという結論に至ったのネ」
たとえば、日本側の国防陸軍は専属魔法師部隊を編成したが、那覇市内の戦闘で敗北した原因は大亜細亜連合軍の諸兵科連合の面制圧だった。
それは、沖縄沖海戦後の掃討戦でも問題になっており、送り込んだ増援で那覇市内を掃討するのには数が足りず、大和の主砲で街ごと吹き飛ばした物理的・心理的衝撃が決め手となったのである。
「ゲームに例えると、魔法師部隊ってのは、魔法使いだけでパーティーを組んだもので、破壊力は一流だけど継戦能力に欠けるネ。
戦士が盾役で守り、僧侶が回復させて戦うほうが長く戦えるし、バランスが大事ヨ。
そして、そういう部隊で相手ができない連中が来たら、やる夫さんの出番ネ」
そして、その方向では手札はほぼ完成されている。
作れる時間があるかどうかは別にしてだが。
もっとぶっちゃけると、今回一連のイベントはボソンジャンプの成功が大事であって、デバイスうんぬんは副産物であったりするのだ。
まぁ、デバイスがらみの技術は欲しいと言えば欲しいが、無理して取りに行くものでもない。
そこまで考えた俺は、結論を告げる。
「よし。
引き上げるか」
「どうした少年。
古い船が珍しいか?」
敬礼する少年兵に俺は億劫に敬礼し返す。
後ろに海自制服の叢雲とステンノを侍らせての登場だが、相手が相手だから正体は見抜かれたのかもしれんなぁ。
「国防陸軍、大黒竜也特尉と申します」
「海上自衛隊入即出やる夫海将補相当官だ。
君と同じ特務の少将と言った方がわかりやすいかな?」
四人して岸壁の大和を見上げる。
その巨体は今では沖縄の希望の象徴のように扱われ、見に来る民間人も多い。
大黒特尉は、そんな大和に民間人が近づかないように警備をしていた兵の一人だった。
「でかい船だろう?
こいつはついに沖縄に届いたんだ。
嬉しくて泣いているのかもしれんな」
「……ええ。
洋上でこの船を見た時、泣いているような気がしました。
それでなんとなく気になって」
向こうは精霊の目の事なんかは知らないだろうという事で話しているが、こっちは全部知っているのでばれないように話すのも大変である。
「折角だ。
何か治したいものはあるかね?
我々も明日には出港するが、この船を見て泣いていると言ってくれた礼だ。
古い魔法で治してやろう」
「古式魔法でですか?」
「そうとも言うが、もっとふさわしい言い方があってな。
『神代の奇跡』と私なら言うけどね」
信じる信じないは別問題だが、せっかく来たのだから彼の呪いを解いてあげようというおせっかいである。
麻帆良学園にてエヴァンジェリンの吸血鬼の呪いすら解いたメディア・リリィの『修補すべき全ての疵』で治せないものは多分無い。
「……遠慮しておきます」
長い沈黙の後、大黒特尉から出た答えは拒絶だった。
言葉を選びながら、いや、探しながら、彼はその理由を告げる。
「俺は、この力があった事を今は感謝しているんです。
この力があったからこそ、妹を助けられた」
「そうか」
なんとなく分かっていたが、それを納得している自分が居た。
ポケットから煙草を差し出す。
「なんです?」
「煙草だよ。
私は吸わないがね。
持っていると色々便利なんだ。
吸い方は大人にでも聞き給え。
じゃあな。少年。
君の行く道に幸がありますように」
さすおにチェック 77以下で成功
結果 7
「待ってください!」
大黒特尉が、いや、司波達也が叫ぶ。
そんな感情が何処から残っていたのか知らないが、彼は振り返った俺に頼む。
「俺じゃなくて……助けて欲しい人が居るんです。
その人を治せますか?」
と。
その日の夜。
司波達也は妹の司波深雪と桜井穂波、司波深夜を連れてきた。
治してほしいのは、桜井穂波らしい。
「戦闘の後、体調を崩して急激に悪化して……」
聞けば、嘉手納基地のミサイル攻撃の迎撃をしていたらしい。
それが彼女の寿命を縮めたそうだ。
既に医者は匙を投げ、司波深夜も彼女を見捨てていたが、俺たちを見たいという事でついてきたのだろう。
彼女を連れ出す為なのか、他に真田中尉と風間大尉の姿も居る。
あと、当たり前に居る九島少将もだが。
「結構です。
このまま死なせてください」
桜井穂波は許否する。
寿命が尽きようとしている自覚はあるのだろう。
「今まで生き方を選ぶ自由なんて一つもなかった私が、自分の死に場所を、自分で選ぶことができた。
こんなチャンスを逃す気はないわ。
私は、人に作られた道具としてじゃなく、人間として死ぬことができるの」
その言葉を司波兄妹は黙って聞いていた。
死というものを初めて身近に考えているのだろう。
「だから、このまま死なせて?」
誰も言わない。
言う資格もない。
その資格を持つただ一人の人物は、人として抵抗する。
「でも、俺は、貴方が死ぬのが嫌なんです」
司波達也。
妹である司波深雪以外への感情を切り捨てられた男。
彼が桜井穂波への執着は何なのか純粋に興味を持った。
「なぁ。少年。
君の助けたいという感情の理由は何だい?
妹が悲しむからかい?
戦友としての友愛からかい?
それとも他のなにか別のものなのかい?」
司波達也の回答
1 妹が悲しむから
2 同上
3 同上
4 同上
5 同上
6 戦友としての情
7 同情
8 同情
9 母のガーディアンだったから
10 どないしよ
結果 10
「……俺にもわかりません。
ただ、那覇沖で見たあの人は泣いていたんです。
その涙が、忘れられないんです」
答えにもならない言葉を司波達也は口にする。
ああ。そうか。
あの大和を見たのか。
届かなかった大和を、世界が違うとは言え沖縄を救えた事を喜ぶ大和を見たのか。
ならば、助けないといけないだろう。
その大和を連れてきた責任者として。
「少年。
その感情を忘れるなよ。
九島少将。
手札を一つ晒します。
お代は、そこの彼女の保護という事で」
覚えておくといい。少年。
その涙を意味を。
その涙はね、『奇跡』というのだと。
「令呪を持って命じる。
来い!メディア・リリィ!
重ねて令呪を持って命じる!!
宝具開帳!
彼女の傷を癒せ!!」
「はい!
どうか誰も傷つけぬ、傷つけられぬ世界でありますように……
『修補すべき全ての疵』」
あ。
全体宝具だから、司波達也と司波深夜の傷も治ったが知らんふりをしておくか。
こうして、俺たちは元の世界に帰還した。
ウラシマチェック。
1 さすおに世界ジャンプから一週間後 向こうの時間経過とこちらの時間が同じ
2 同上
3 同上
4 同上
5 さすおに世界ジャンプから時間が経過していない
6 同上
7 同上
8 さすおに世界ジャンプから一月後 向こうの時間経過にプラス時間が加えられる
9 同上
10 熱烈歓迎
結果
1 さすおに世界ジャンプから一週間後 向こうの時間経過とこちらの時間が同じ
「戻ってきたみたいだな」
「ネットワーク繋がっています。
時間経過は向こうの時間と同じみたいです。
海自の司令部から連絡が。
周辺艦艇確認しました!」
「沖縄の米軍が支援に動いてくれるそうです!
ターニャ・デグレチャフ少将から連絡が……」
帰ってきたんだなと感じる。
叢雲がこっちを見て笑った。
「なんだかんだで縁を持ったのね。この世界と」
ステンノも俺を見て笑った。
叢雲と同じような顔で。
「おかえりなさい」
だから俺は、素直にこの言葉を口にした。
「ただいま」