【アンコもどき小説】やる夫と叢雲とステンノは世界を渡りながら世界の危機を回避するようです 作:北部九州在住
ギレン艦隊の善戦理由
1 MS配備量の差
2 MS配備量の差
3 ギレン総帥の指揮
4 ギレン総帥の指揮
5 シャア率いるNT部隊の活躍
6 連邦内部の足の引っ張り合い
5 シャア率いるNT部隊の活躍
連邦MS撃墜数60機
詳報がわかってくると、大体理由がわかってくる。
その結果出てきたのが、シャア率いるNT部隊の活躍だった。
キシリア失脚後も部隊は存続していたらしく、ギレンはそれを前衛に出したという訳だ。
原作のキシリアは彼らを使い捨てた形になったが、ギレンはそれを使いこなしているらしい。
このNT隊に落とされたMSは60機に及び、それが序盤戦の足を引っ張っていた。
レビル艦隊保有MS数は詳しくはわからないが、コロンブス三十隻以上にペガサス級数隻があったはずだ。
俺の艦隊のコロンブス編成と同じならば、コロンブス一隻にジム✕6とボール✕12が搭載されているから、ジム×180機にボール360機はあるはずなんだが、その初戦で一割以上が消えたのだから、苦戦報告をよこしたくもなるか。
なお、ドロス級が二隻にMSは百機は積めるし、一番MS搭載が少ないムサイでも三機搭載できるのがジオン軍艦艇の強みだ。
それを考えると、ジオン軍のMS数は300機から400機というあたりか。
問題なのがこのMSが最低でもザクな訳で、ジムなら勝てるがボールだと負けるという戦力判定がここで戦況を考えるときついと判断せざるを得ない。
「うちのMS隊の状況はどうなっている?」
「はい。
MS110機が撃墜されましたが、内訳はボールが81機、ジムが29機です」
俺の確認にマシュが報告する。
うちのMSの残存がジム49機にボール75機+グレイファントムの戦力となる。
艦隊戦力と合わせて、サイド3宙域を制圧するには十分だ。
中に入って占領する場合、また話は別になるだろうが。
「サイド3の状況は?」
「ダルシア・ハバロ首相が中をまとめており、交渉の使者を出したいそうです」
オボロの報告に俺は己の顎を触ってモニターを眺める。
ここで問題になるのが、ギレン艦隊が勝ってしまったケースだ。
レビル艦隊に消耗は強いられるだろうが、シャアとかが残ってるだろうからそれで当たった場合勝てるかどうか分からない。
「畜生。
ガンダム持ってんだから、シャア落とせよ」
俺の小声のぼやきにステンノが意地悪を言う。
「あら?
情けをかけてジャブローにおろしたのは、誰でしたっけ?」
つまり、アムロはその素質はあるけど、まだ磨かれていない状況という訳で。
そんな中でシャア率いるMS隊をなんとかしろというのも無理ゲーというのは俺でもわかるからだ。
「寝返った連中どうします?」
「現状を話して選択は任せるさ。
このまま、俺たちにつくなら助命嘆願だけでなく、偽名を用意してサイド6あたりで暮らせるように手配してやるさ。
逆に、ここに残るならダルシア首相の密命で動いていた事にするさ。
ついてくれた礼として正直に話して、彼ら自身に運命を決めさせてやるさ」
シーマ艦隊の反応 1でジオンより100で連邦より
89
「シーマ・ガラハウ中佐です。
この命、ニューソクデ中将にお預けします。
ですから、どうか部下たちに寛大な処置を……」
シーマ中佐が単身でこのムラクモにやってきて助命嘆願をするあたり、シーマ艦隊がどういう処遇をされていたかがいやでもわかる。
こりゃ、戦後を考えると偽名を用意してサイド6に暮らせるようにした方がよさそうだ。
「わかった。
貴官らの命、この俺が預かる。
とりあえず、現状ジオン艦が一緒だと誤射されかねないから、艦隊はそのままサイド6に行って武装解除しろ。
ジオンのダルシア首相と、グラナダにいるマ・クベ中将の紹介状を渡すから、俺が戦死したとしても生き残りはできるだろうよ」
「でしたら、どうか私をお側に置かせてください。
何でも致しますから」
シーマ中佐の嘆願に色気と覚悟が見える。
俺が生き残る方が彼らの戦後が楽になるのは分かるが、枕営業までしなくてもという俺の言葉をステンノが真顔で遮る。
「気づいていないの?
英雄様」
そのささやきに背筋が凍る。
俺は一連の戦いで功績を立てすぎた。
派閥がない俺はもうこれ以上は軍にいられないだろう。
連邦政府高官とのコネ設定もあるし、戦後ほぼ間違いなく政治家に転身させられる。
ステンノの声は名声を得た英雄の末路を知っていた忠告だったのだ。
そして、その声に耳を傾けずに滅んでいった英雄たちのなんと多かった事か。
「あー。そうか。
ここで俺がシーマ中佐の色気に惑わされた方が後々楽なのか」
公私混同と戦功をチャラにして穏便に退職する手として、遠慮なくいただくことにしよう。
そのまま、グレイファントムに乗っているジョン・コーウェン准将に連絡を取る。
「グレイファントムを旗艦に臨時艦隊を組む。
マゼラン一隻、サラミス8隻、コロンブス5隻を渡すから、レビル艦隊の応援に行ってくれ」
「かまいませんが、提督はどうなさるので?」
そのまま見せつけるようにシーマ中佐を抱きしめて口づけをする。
シーマ中佐は驚いたが拒まなかった。
「少し休む。
あとは任せた」
やる夫のマジカル〇〇〇 51
シーマの色仕掛け 37
二時間後。
アへ顔で気絶しているシーマ中佐を個室に置いて艦橋に戻る俺たち。
「そりゃ、三人相手に毎日しているのに一人で挑んだらああなるわよね」
ツヤツヤキラキラの叢雲が呆れるが、俺は何も言わない。
同じくツヤツヤキラキラで魔力供給十分のマシュがフォローする。
「それでも途中まで頑張っていましたよね」
「だから、崩れてからがかわいかったのだけど」
ツヤツヤでニコニコで魔力供給たっぷりのステンノがほほ笑む。
シーマ中佐をダシに三人が楽しんだなんて言ってはいけない。俺も四人相手に楽しかったし。
で、艦橋に戻ると、お留守番指名されて不機嫌の極みのオボロが報告する。
「お早いお帰りで」
「後でお前もかわいがってやるから。
報告を頼む」
ギレン艦隊
68
レビル艦隊+増援
76+35=111
68:111=3:6
1 ギレン艦隊勝利 レビル艦隊敗走 レビル提督戦死
2 ギレン艦隊勝利 レビル艦隊敗走
3 ギレン艦隊勝利
4 戦力拮抗
5 レビル艦隊勝利
6 レビル艦隊勝利 ギレン艦隊敗走
7 レビル艦隊勝利 ギレン艦隊敗走
8 レビル艦隊勝利 ギレン艦隊敗走 ギレン総帥戦死
9 レビル艦隊勝利 ギレン艦隊敗走 ギレン総帥戦死 ジオン軍降伏
10 熱烈歓迎
結果 4 戦力拮抗
「……まだやっています」
「まじかよ」
移動に時間がかかるとはいえ、数で勝っているのにジオン軍は連邦艦隊相手に互角の殴り合いを続けていた。
これで、増援を送り込んでいなかったらと思うとぞっとする。
ギレン・ザビの指揮能力は本物であると納得せざるを得ない。
「……ん?
戦場が移動してないか?」
「ええ。
初戦から戦場が移動していますね。
MS戦の出撃間隔もあるのでしょうが、連邦軍が数で押してるせいで、ジオン軍が後退……」
オボロの言葉を遮って俺は叫ぶ。
ジオン軍の後退の先にあるのは宇宙要塞ア・バオア・クー。
「ジオンの奴ら、巧妙に連邦艦隊をア・バオア・クーに引きずり込んでいるぞ!!」
証拠写真
https://twitter.com/hokubukyuushuu/status/1212634105025720321?s=20
なお、こんな寡兵で戦術勝利で戦略勝利をひっくり返す化け物集団を作者は知っている。
某修羅の国の南部で鎌倉時代からの名家だった島津家って言うんだけどね……(トラウマ)
最近島津家の研究も進んでいるので、いろいろ情報が更新されていて楽しい。