【アンコもどき小説】やる夫と叢雲とステンノは世界を渡りながら世界の危機を回避するようです   作:北部九州在住

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証拠写真
https://twitter.com/hokubukyuushuu/status/1220583836171419649?s=20

 あんこ系オリジナル聖杯戦争もので厄介なのは、七勢力あるから多方面の状況把握で読者と作者が混乱するという所。
 今回のケースみたいにやる夫一人称視点で『わかんない所は仕方ないよね』形式だと、全体把握をぶん投げて読者と作者が状況を理解できるのでおすすめ。
 なお、全体を知りたい人からはこの書き方は凄く嫌われる。
 サイコロ次第で、視点外で数騎平気で落ちるからなぁ……


学園都市暗闘 その5

 聖杯戦争というものは、究極的にはマスターとサーヴァントさえあれば戦える。

 とはいえ、拠点は必要で物資もあるにこしたことはない訳で。

 何が言いたいかというと、拠点防衛用の戦力は確保しておいた方がいいという事だ。

 他勢力からの横殴りは聖杯戦争あるあるである。

 

「モーさんは拠点防衛。

 大淫婦バビロンもここに残ってくれ」

 

「えー」

「何故じゃ?」

 

 露骨に不満そうな顔をする二人だが、俺はその理由を話す。

 他にも、対魔忍部隊や文車妖妃はお留守番として甲賀朧指揮のもと残ってもらう事にする。

 

「こいつが、バイオハザード対策だからさ。

 本命のサーヴァントがここを襲ったら俺たちの帰るところがなくなっちまう。

 何しろ、サーヴァントの全員が出そろっていないんだ。

 暴れるのはその後でもいいだろう?」

 

「わらわが残るのはどういう理由じゃ!」

 

「そっちも同じで、この騒動のはてに他の三騎士が出たら目も当てられん。

 現状の方針として、俺たちはこの聖杯戦争に深く関与するつもりはない。

 手札をあまり晒したくないんだよ」

 

 そして、留守部隊指揮の甲賀朧に指示を出す。

 こういう時に、正規教育を受けている佐官がいるという安心感たるや。

 

「明日になれば、残っていた元対魔忍の連中が学園都市に送り込める。

 戻らなかった場合は、そいつらを入れた上で情報を収集して一週間後に撤退する事」

 

「実際、帰ってこれない確率はどれぐらいで見ているのですか?」

 

「三割って所だな。

 移動とバイオハザードがらみだから検疫の方で捕まりかねん。

 という訳で、学園都市のコネを使わせてもらうさ」

 

 そんなコネが拠点である外務省研修施設の前に到着する。

 テレスティーナ=木原=ライフラインが指揮する先進状況救助隊である。

 

「すいませんね。

 テレスティーナさん。

 こちら側のわがままにつき合わせてしまって」

 

「構いませんよ。

 我々もバイオハザード鎮圧の指令を受けていた所ですので。

 ご注文のトラックとNBC偵察車をお渡しいたしますわ。

 あと、これは私からの好意として、駆動鎧を数体貸与させていただきます」

 

 互いに笑顔だが目はまったく笑っていない。

 テレスティーナにとって、これらの提供の代わりに戦闘データが得られるという打算があるし、こっちはその打算につけこんでこれだけの武装を用意させたのだから。

 しかしさすが学園都市。

 開発が2005年の車がすでにこの街で走っているのだから、科学技術が世界より三十年は進んでいるは伊達ではない。

 

「了解した。

 桃条千影は運転手を頼む。

 叢雲と天ヶ崎千草とダヴィンチちゃんは俺と一緒にこの車へ。

 マシュは後ろのトラックで、オイランロイドの指揮を任せる」

 

 いつの間にかいなくなっているステンノとクー・フーリンは霊体化してついてゆく訳で。

 このあたりの手札のかく乱も忘れない。

 

「で、テレスティーナさん。

 我々の行き先は?」

 

 

1 第10学区 ノマド研究所調査

2 第10学区 ノマド研究所閉鎖

3 第19学区 アンブレラ研究所調査

4 第19学区 アンブレラ研究所閉鎖

5 ペイルライダー討伐

6 どないしよ

 

3 第19学区 アンブレラ研究所調査

 

 

「第19学区のアンブレラ社研究所の調査です。

 爆発事故とその後の火災は鎮火したのですが、バイオハザードの騒動で調査が行われていなくて……」

 

 いきなりのド本命である。

 ある意味対策が取りやすいともいえるので、俺たちの拠点がある第3学区から遠回りをして、第7学区の病院に行って全員ワクチン接種を行う。

 少なくともこれで、ゾンビになる確率は大幅に低下したと言えよう。

 で、第19学区に到着。

 アンブレラの研究所は爆発と火災で地上構造物は黒ずんでいた。

 

 

1 誰もいない

2 同上

3 同上

4 ゾンビ犬

5 ゾンビ犬

6 ゾンビ犬+カラス

7 ゾンビ犬+カラス

8 ゾンビ犬+カラス+ゾンビ

9 サーヴァント

10 熱烈歓迎

 

2 誰もいない

 

「周囲に生物反応はないみたいだね。マスターくん。

 大気も今の所問題はないみたいだ」

 

 ダヴィンチちゃんが報告する。

 すでに、オイランロイドや防護駆動鎧を着た先進状況救助隊が周辺調査を始めている。

 このまま空振りなら恩の字なのだが。

 

 

調査 100ほど何か見つける

 64+ダヴィンチちゃん修正30=94

 

 

「地面の調査を念入りにしてくれないかい?」

 

 ダヴィンチちゃんが指示を出す。

 それにあわせてオイランロイドが調査器具を使って調べると、地下に何かの空洞があるのが分かった。

 そういえば、バイオハザードの映画版は地下研究施設だったなぁ。

 

「多分これだね」

 

「瓦礫をのけてくまなく探してくれ。

 おそらく地下への入り口がある」

 

 当てがあると調査も捗る訳で。

 地下に搬入用のケーブルカーを見つけた時に、喜び半分ため息半分の表情になる。

 

「なんとも言えない表情ね?」

 

「ここまでは仲良くできるからな。

 ここから先は、テレスティーナさえも敵になりかねん」

 

 おそらくは学園都市に無許可の地下施設。

 隠ぺいはアンブレラだけでなく、学園都市側でもしたくてたまらないだろう。

 ゾンビやサーヴァントにかこつけて俺たちを口封じに来る可能性もない訳ではないのだ。

 

(クー・フーリン。

 秘密指令だ。

 霊体化したまま地下に潜って様子を探ってこい)

 

(わかった。大将。

 救助者を見つけたら?)

 

(報告だけは絶やすな。

 あとは現場の判断)

 

1 証拠完全隠滅 生存者なし

2 証拠完全隠滅 生存者あり ゾンビたちと戦闘中

3 データ残存 生存者なし

4 データ残存 生存者あり ゾンビたちと戦闘中

5 データ残存 生存者あり ゾンビたちと戦闘中 マスター発見

6 証拠完全消滅 マスターのみ ゾンビとサーヴァント戦闘中

7 データ残存 マスターのみ ゾンビとサーヴァント戦闘中

8 データ残存 マスターのみ 他サーヴァントと交戦中

9 地下施設水没 調査不能

10 熱烈歓迎

 

8 データ残存 マスターのみ 他サーヴァントと交戦中

 

 

(大将!

 やばいぞ!!

 この中で、サーヴァント同士が争ってやがる!!!)

 

(サーヴァントは分かるか?)

 

 

クー・フーリンの調査

 20

 

交戦サーヴァントの感知 20以上で発見される 

 28

 

(ドジった!

 大将。撤退する!!)

 

 クー・フーリンはFGO準拠だと生存力が高い鯖だ。

 こういう時に逃げ帰って情報を持ち帰れるのが彼の強みだろう。

 

攻撃サーヴァントの反応

 

1 施設内サーヴァントとの交戦継続

2 同上

3 撤退

4 撤退

5 クー・フーリンへの追撃

6 どないしよ

 

5 クー・フーリンへの追撃

 

 

(あいつ、こっちを追いかけてきやがる!?)

 

「地下通路内で音が!?

 何者かが近づいてきます!!」

 

「交戦準備。

 サーヴァントと仲魔で押す。

 向こうも下げさせろ」

 

 そして、地下通路出口にライトが向けられ、その中からサーヴァントが姿を現した。

 

 

出現サーヴァント

 

 

1 セイバー

2 アーチャー

3 ランサー

4 キャスター

5 アサシン

6 ライダー

7 バーサーカー

8 エクストラ

 

2 アーチャー

 

星5

 

1 オリオン

2 アルジュナ

3 ナポレオン

 

2 アルジュナ

 

 

「サーヴァント、アーチャー。アルジュナと申します。

 私はこの場での休戦とマスターの保護をお願いしたい」

 

 また大物が出てきたと俺は頭を抱える。

 テレスティーナの部隊に絶対に手を出すなと厳命したうえで、俺はマイク越しに口を開く。

 

「スピーカー越しですまない。

 こちらは、まだ聖杯戦争に参加していないサーヴァントとマスターだ。

 その提案について考えてもいいが、それならば貴殿が戦っていたサーヴァントのクラスぐらいは教えてもらえないだろうか?」

 

 

アーチャーと交戦していたサーヴァント

 アーチャーが出たら下にずれる

 

1 セイバー

2 アーチャー

3 ランサー

4 キャスター

5 アサシン

6 ライダー

7 バーサーカー

8 エクストラ

 

7 バーサーカー

星4

 

1 ヘラクレス

2 ランスロット

3 タマモキャット

4 フランケンシュタイン

5 ベオウルフ

6 茨木童子

7 エルドラドのバーサーカー

8 アタランテオルタ

 

4 フランケンシュタイン

 

 

「バーサーカーのフランケンシュタインです」

 

 ああ。

 なんとなく状況が読めてきた。

 バイオハザード発生時に、アンブレラはこの施設をまとめて廃棄処分したのだろうが、その中にマスター適正者が居たと。

 一人はアルジュナを呼び出し、もう一人はフランケンシュタインを呼んで……下手するともう一人のマスターすでに死んでいるかもしれんな。

 

「いいだろう。

 休戦に応じるし、マスターの保護も保証する」

 

「入足出さん!?」

 

 回線に割り込んだテレスティーナに俺はお手上げのポーズをとる。

 実にわざとらしく。

 

「彼一人で、この部隊を全滅させる力がありますよ。

 バイオハザードが発生したのにこうして彼が五体満足で生き残っているのが何よりの証拠でしょう?

 私ごと証拠隠滅に動いてもいいですが、私の戦力見積もりはともかく、あれを見積もっていないでしょう?

 します?

 証拠隠滅?」

 

 

テレスティーナのやる気

 28

 

やる夫のはったり 28以上で成功

 69

 

 

「貸し1で」

「結構。

 アーチャー。

 君のマスターを教えてくれ」

 

 出てきた名前にある主納得する俺。

 なるほど。

 無能力者でアルジュナを呼べた人格となるとぴったりだな。

 黒妻綿流は。

 

 

フランケンシュタインのマスター

 1 生きている

 2 死んでいる

 3 ?

 

 3 ?

 

アンブレラのデータのやばさ 100でやばい

 81

 

 

 地下研究施設内の調査が進められたが、アルジュナが居る状況でゾンビだろうがハンターだろうがどうとでもなる訳で、地下データルームに籠城していた黒妻綿流を救助できたのは朝日が昇るころだった。

 一方で、フランケンシュタインとの交戦のおかげだろう。

 データ消去が不完全な形でしか行われず、アンブレラ社がミレニアムと繋がっている証拠を入手できたのは大戦果と言っていいだろう。

 だが、残った死体を調査した結果、フランケンシュタインのマスターらしい人間はついに見つからなかった。

 という事は、マスターは別にいる訳だが、誰で何の目的なのかはついにわからずじまいに終わった。

 

 

ノマドの施設の状況 100でやばい

 35

 

 

 ノマドの施設の方も、封じ込めに成功してみたいでバイオハザードについては鎮静化が見込めるだろう。

 そうなると、出たペイルライダーがどこに行くかわからないという事もある訳で。

 学園都市の朝日を見ながら、状況がまだ半分もわかっていない事実に俺はため息をつくしかなかった。




黒妻綿流
 『とある科学の超電磁砲』アニメ版キャラ。
 スキルアウトの1つ「ビッグスパイダー」の創設者・初代リーダー。
 むさしの牛乳が好きで、固法美偉との絡みは好きだったなぁ。


キャスター・リンボ ???

ライダー アキレウス オーランド・リーヴ

アーチャー アルジュナ 黒妻綿流

バーサーカー フランケンシュタイン ???

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