【アンコもどき小説】やる夫と叢雲とステンノは世界を渡りながら世界の危機を回避するようです   作:北部九州在住

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そのバストは豊満であった
感想のコメを見てサイコロを振らなければ……


証拠写真
 https://twitter.com/hokubukyuushuu/status/1222011951556902912?s=20


学園都市暗闘 その6

「一時撤退する」

 

 学園都市滞在四日目。

 俺はこの時点で撤退を決断した。

 状況が煮詰まる前に、逃げられるところに逃げておこうという判断である。

 

「ずいぶん後ろ向きですね?」

 

 桃条千影が少し糾弾する感じの声で質問する。

 関東機関の身売りはともかく中の連中の人心掌握まで手が回っていないのでこの対応は当然ともいえるだろう。

 

「学園都市統括理事会との折衝だけでなく、米国の協力要請まで今回の聖杯戦争は視野に入ってきた。

 少なくとも俺のいる場所は会議室であって、戦場ではないよ。

 それだけ、偉くなっちまった」

 

「で、現場はどうするおつもりで?」

 

「放置する訳にもいかないから、君が残って監視したまえ。

 オイランロイドとクローン対魔忍を残してゆく。

 直通の携帯電話及び無線、使い魔通信を渡しておくので連絡だけは絶やさないようにしてくれ」

 

「了解しました」

 

「確認なのだが、我々の扱いはどうなっているのか確認がしたい」

 

 ここでアルジュナが主である黒妻綿流に代わって発言する。

 彼は超能力開発と英霊召喚による魔法の合併症状に苦しんでいた。

 

 

合併症状 100ほどやばい

 80

 

 

「生きているのが奇跡だね」

 

 とは診察したダヴィンチちゃんのセリフ。

 事実危なかったので、第7学区のカエル顔の医師の所に送り込んで、ダヴィンチちゃんと共に手術しないとやばかったらしい。

 あの時点でアルジュナが休戦を提案してこちらに出向いたのは彼の持つ千里眼が黒妻綿流にとっての最善の未来を手繰り寄せたのか。

 

「T-ウイルスを投与されていた事も、彼の件に関しては運が良かった。

 あれの症状の一つに体内の全細胞が活性化がある。

 あれで体がゾンビ化寸前になっていなかったら、彼は助からなかっだろうね」

 

 

 

黒妻綿流の治療

 

1 完治 魔術超能力両方なし

2 完治 魔術適正

3 完治 超能力適正 アルジュナマスター運用にマイナス修正

4 ゾンビ化 最終手段メディアリリィで完治 魔術超能力両方なし

5 超人化 魔術超能力適正あり 

6 どないしよ

 

6 どないしよ

 

 

 

「……まぁ、その過程はともかく、治療結果を考えてあれはどうかと思うがね」

 

 俺は口を閉ざす。

 体のゾンビ化に伴って早急に脳の保護だけはしたが、今度はアルジュナの魔力負担が彼にダメージを与える。

 体の再構成を行うには時間があまりにも足りなかったので、緊急避難としてオイランロイドの一つに彼の脳を移植させたのだ。

 メディアリリィという最終手段を使う事を考えたのだが、ダヴィンチちゃんがそれを押しとどめた。

 

(少なくとも、アレイスターが見ている前で、あの究極切り札を晒してはいけないよ。マスター)

 

 かくして、TSF美少女オイランロイドとなった彼女は今だ第7学区の病室で眠りについている。

 なお、このオイランロイドは初期体の一つだから、オムラ・インダストリーのバックドア削除に伴ってダヴィンチちゃんや蒼崎橙子が好き勝手魔改造した一品となっている。

 性能だけなら人間以上、対魔忍すら超えかねない。

 

(これ、最善の選択だが、ダヴィンチちゃんの趣味が入っているのでは……)

 

 それを言うほど俺は愚か者ではない。

 少なくとも、脳細胞の復旧の際に取られた細胞をクローン化して元の体を用意するアフターケアもしている訳だし。

 聖杯戦争中にそれは間に合わないだろうが。

 

 

ダヴィンチちゃんの説明

 16

アルジュナのオコ度 16以上でオコ

 6

 

 

 千里眼を持つアルジュナがそれに異を唱えなかったのは、少なくとも彼にとって、アルジュナにとってある程度許容できる未来だったと信じよう。うん。

 当人目を覚ましたら驚くだろうな……

 

 

黒妻綿流 女 レベル 48

 

 

「おい。

 何でこいつ下手したらサーヴァント殴れる体になっているんだ?」

 

 俺の突っ込みにダヴィンチちゃんはあっさり。

 

「その鯖に殺されないようにする為だよ。

 当り前じゃないか」

 

 納得。

 そんな訳で、アルジュナとの休戦は継続だが、彼は第七学区の病院から離れない事に。

 桃条千影を残して監視を続ける外務省施設が第三学区なので、アルジュナがらみの戦闘を避けたという見方もできなくはない。

 

 

撤退を邪魔する判定 12

 

 

 学園都市からの撤退は驚くぐらいスムーズに行われた。

 何か仕掛けてくるかとも思ったが、ついにそんな勢力は現れなかった。

  

「あてが外れたわね。

 仕掛けるならここだと思ったのだけど?」

 

 学園都市を出たのを確認して叢雲が警戒を解く。

 これの意味する所は、見逃したか、見逃されたのか。

 集めていた元対魔忍以下の戦力を学園都市周辺にに展開させながら、俺は叢雲に返事をした。

 

「まぁ、死地から逃げ出したことを喜ぼう。

 ここからは会議室での戦争だ」

 

 この学園都市での聖杯戦争は各勢力が水面下で激しく動いており、それに否応なく日本政府は決断を迫られていたからである。

 

 

米国の介入要請

 94

政府の対応 94以上で拒否

 15

さすデグ判定

 99

 

 霞が関に戻ってみると、米国がこの聖杯戦争に恐ろしいほど圧力をかけていた事が分かる。

 政府側も米国の要請に乗る形で俺を切り捨てるつもりだったが、それを押しとどめた人間が居た。

 デグ様である。

 秘密通信で会話を求められた結果、彼女はこんなネタバレをしてくれた。

 

「彼は日米友好の懸け橋になるべき人材です。

 対日関係が悪化しつつある今、ここで彼のような人間を使いつぶすのはもったいないと思いますが?」

 

 さすデグである。

 デグさまのフォローが無かったら、学園都市から出るのは難しかっただろうなぁ。

 そんなデグ様に、アンブレラ社とミレニアムがつながった証拠を渡したのは言うまでもない。

 モニター越しの彼女の笑みが実に獲物を見つけた獣みたいになっていたのだが、言わぬが花だろう。

 もちろん、俺を使いつぶそうと米国政府に圧力をかけた連中の中に、アンブレラ社の連中が居たのは言うまでもない。

 

「とりあえず、お前の手足を縛ろうとする連中の口は塞いでおいたが、今後どうする?」

 

「どっちにしろ絡まざるを得ないとは思っていますよ。

 東京の西隣で130万人を犠牲者にする大災害なんて起こしたら政権が持ちませんよ」

 

「それはそうだな」

 

 こっちに戻ってきたのは、現場指揮官ではない各勢力の動きを確認するためである。

 特に、米軍の動きが予想以上に強い。

 そのあたりをデグ様に問うと、頭を抱えるような答えが返ってきた。

 

「例の聖杯の絡みで、ネオナチと英国情報部がやりやったのは知っているだろう?

 その流れで聖杯戦争発生の可能性だ。

 過激になるのは当然だろう?」

 

 そこからまた顔をしかめるデグ様。

 顔表情が豊かなお方である。

 

「ソマリア内戦なんだが……」

 

 

100でさすデグ

 36

100でさすメアリー

 47

ソマリア内戦 36+47=83以上で苦戦

 74

 

「なんとか抑え込んでいるが。

 予断を許さない状況だ。

 で、再編成のために部隊の一部を返したんだ」

 

 あー。なるほど。

 煽ったのは、デグ様の政敵のあのお方でしたか。

 

メシア教のガチ度

 100 

 

「メアリー・スー。

 大佐になった彼女は、トールマン大使の招きで、日本の米軍基地に訪れて色々しているらしい。

 その流れで、米軍部隊も入れ替えられている。

 おそらくは彼女の信奉者がかなり入り込んでいると思え。

 何でか知らないが、この話神殿協会も絡んでいてな。

 ランディル・シア・エムネス枢機卿とその配下の騎士団が訪日している」

 

 聖杯戦争のマスターに名乗りを上げるのは近いな。これは。

 下手すれば彼女の下で働かねばならなかったと思うと本当にさすデグである。

 ……本気で助かった。

 

「ほかに絡んでいる連中は?」

 

「いるぞ。

 聖堂教会はこの聖杯戦争の監督役としてハンザ・セルバンテスを送り込むことにしている。

 もうしばらくしたら、横田基地に到着するだろうよ。

 特務機関イスカリオテもエンリコ・マクスウェル以下総動員だ。

 十字教もローマが後方のアックアが動くらしい。

 イギリス清教はオリアナ=トムソン。

 ロシア成教からはスクーグズヌフラ。

 総動員だな。これは」

 

 メガテン原作だといつハルマゲドンが起こっても問題がないのだが、これはちと整い過ぎている。

 という事は……

 俺はデグ様を睨む。

 

「聖杯戦争にかこつけて邪魔な連中を全部東京に押し付けましたね?」

 

「思った以上にミレニアムの足取りがつかめなくてな。

 その背後にこいつらの影があったので、たきつけたまでだよ。

 事実、首都の隣に主権の及ばない国家同然の組織があったら邪魔だろう?」

 

 否定ができないのがまた困る。

 このあたり、所属国家の違いというのが露骨に出る。

 日本にとっての最善と米国にとっての最善が違うなら、デグ様は米国にとっての最善をとるのだ。

 

「もちろん、アフターフォローも忘れていないさ。

 だから、貴官をフリーに動けるようにしている。

 あと、横須賀については私が手配しているので妙な連中は入り込んでいないはずだ。

 何かあったらユーリア・ブラッドストーン大佐を使え。

 日米安保の範疇ならば対応できるように手を打ってある」

 

「となると、共食いさせてからの横殴りですね?」

 

「当然だろう?

 それで学園都市統括理事会までぶん殴れるならば最高だけどな」

 

 そうなると、当然次の疑問が出る。

 聖杯戦争は大聖杯と小聖杯のセットで行われる。

 おそらく、学園都市にあるだろう大聖杯に呼応する小聖杯に本物の聖杯を使うつもりなのだろう。

 それをめぐって争っているどの勢力が本物の聖杯を持っているかだ。

 

1 染井芳乃

2 染井芳乃

3 ネオナチ

4 ネオナチ

5 アーカム

6 どないしよ

 

4 ネオナチ

 

 

「本物の聖杯の行方だが、ネオナチ内部でも争われて、ボー・ブランジェと他のネオナチの入国は確認している。

 だが、彼らが聖杯を持っているとは思えん。

 彼らが聖杯を持っているなら、すでにその聖杯で事を成しているだろうからな。

 私は、あのタンカージャックで貴官が出会ったグルマンキン・フォン・シュティーベルじゃないかと思っているが?」

 

「つまり、アーカムも絡むという訳ですね?」

 

 俺がため息をつくとデグ様も苦笑する。

 

「絡ませるだけ絡ませて、学園都市に始末させるいい機会だ。

 とはいえ、メシア連中がガチなのは少し読み誤った。

 すまない」

 

 そりゃ、メアリー・スーですから。

 あれ、現代の聖女だからなぁ。

 

「いいですよ。

 安保範疇内で米国はこちらを助けてくれる。

 それを期待しますよ」

 

 通信を切ろうとした時に、さも忘れたぐらいな声でデグ様が付け足した。

 デグ様にとっては、どうでもいい事で俺も終わった事なのだが、当人にとってはこの機会を逃す訳もない訳で。

 

「ああ。そうだ。

 CIA情報だが、アインツベルンを見張らせていた連中が襲撃を受けて、監視網に穴があいた時間ができたらしい」

 

 来るのだろうな。

 衛宮切嗣は。

 彼は何になろうとするのか、そんなことをちらと考えて、俺は通信を終えた。

 




聖杯戦争関係者

???
 キャスター・リンボ

オーランド・リーヴ
 ライダー アキレウス

黒妻綿流 (女)
 アーチャー アルジュナ

???
 バーサーカー フランケンシュタイン



メアリー・スー
 ???
衛宮切嗣
 ???
グルマンキン・フォン・シュティーベル
 ???


聖杯戦争介入者
 アレイスター=クロウリー
 トールマン大使
 ランディル・シア・エムネス枢機卿 (お・り・が・み)
 ハンザ・セルバンテス (Fate/strange Fake)
 エンリコ・マクスウェル (ヘルシング)
 後方のアックア ローマ正教
 オリアナ=トムソン イギリス清教
 スクーグズヌフラ ロシア成教

 ボー・ブランジェ
 染井吉野

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