【アンコもどき小説】やる夫と叢雲とステンノは世界を渡りながら世界の危機を回避するようです   作:北部九州在住

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入即出やる夫のバカンス その2

「!……出撃するわ!」

 

「行きます!どうか、主の御加護を」

 

「駆逐艦、浜風、出ます!」

 

 

 そんな掛け声とともに俺の艦隊は横須賀を出港した。

 艦隊を動かすにはお金がかかる。

 色々とあって、自衛隊側に金銭的負担をかけたくない俺は、そのあたりの解決をドレイク船長と英雄王にお願いした。

 まぁ、英雄王は自前の発電所を持った上にバビロンプロジェクトが始まるので、すっかりプレジデントモードで金がうなるようにたまってゆく。

 さすが英雄王。

 で、ドレイク船長は、その英雄王から資金を受けるという形でこの艦隊の運営費を捻出した。

 俺が公人としての側面が強くなったので、色々表に出せない金については、英雄王とドレイク船長におまかせするという訳だ。

 なお、ドレイク船長のカリスマゆえか、他所の出資者も色々といたりする。

 アーカムとか、トライデントとか、学園都市とか。

 

「いいじゃないか。

 金に主義主張なんてありゃしないんだろう?」

 

 航海途中のTV会議の最中、そのあたり全部俺にぶん投げやがった。この人。

 まぁ、そんな活躍によって今回の航海は行われている。

 

「やらないといけない訓練が大量にあるのは否定しませんが……」

 

 すっかり常識人ポジに収まったシーマ二佐が苦言を呈す。

 この艦隊一番のデカブツである『ジャンヌ・ダルク』の管理運営は、艦のコントロールはジャンヌ・ダルク自身に任せればいいとして、彼女の下には戦闘妖精少女や8機のヘリが入る事になる。

 なお、島の調査という事で、調査部隊も甲賀朧二佐指揮でハイデッカーやオイランロイドやホムンクルスの混成中隊で持ってきている。

 指揮系統に対魔忍を入れているが、基本使い捨て前提なのはゴルド・ムジーク・ユグドミレニアからホムンクルスを購入できたのが大きい。

 中隊の半分以上が、このホムンクルスである。

 ちなみに、叢雲乗員220人、浜風乗員239人、ジャンヌ・ダルク乗員627人の1086人の内、海自率はなんと半分を超えている。

 これもガンダム世界でシーマ様一党を報酬としてもらったからで、横須賀基地の海自充足率はこれにハイデッカーやオイランロイドやホムンクルスを入れて一気に解消に向かう事になった。

 まぁ、それでもこの艦隊、他所に比べて明らかに女性率が高いのだが。

 

「こちらにはお移りにならないのですか?」

 

 現在の艦隊は先頭叢雲・真ん中ジャンヌダルク・後方浜風という単縦陣で進んでいる。

 ジャンヌ・ダルクが指揮上から自らの船にと誘ったのを俺は首を横に振って拒否する。

 

「いや。

 俺はこの叢雲に命を預けているのでね。

 ま、何かあったらそっちでうまくやってくれ。

 一応次席指揮官として、甲賀朧二佐、その次を雅羅派二佐とする」

 

「気にしなくていいのに。馬鹿」

 

 小声で顔を赤めながら叢雲が悪態をつくが、頭の謎物体がピコピコ揺れているので、間違いなくうれしいらしい。

 そんな叢雲を置いておいて俺は万一の命令系統混乱なんて悪夢は見たくないので、ちゃんと序列はきちんと作っておく。

 なお、この二人春の人事で一佐に昇進予定である。

 俺が海将補相当官だから、万一はこの二人でこの艦隊を指揮してもらうという海自の目論見に全面的に賛同した結果とも言う。

 

「はっ!」

「了解しました」

 

 モニターの二人がそろって敬礼する。

 叢雲艦内の魔術工房からモニターに映るダヴィンチちゃんが、今回のバカンスの説明をする。

 

「米国から提供されたデータによると、この消えたり現れたりする島ってのは、異界、我々の言葉でいう特異点じゃないかと思っている。

 まぁ、何が出てもおかしくないから、秘密保持ができて、こちらで対処できる連中でここにやってきたという訳だね」

 

 そういう事もあって、麻帆良学園に篭っていた超鈴音にも来てもらっている。

 やばくなったら、ジャンプで逃げるという訳だ。

 そのまま美野原首席幕僚がカメラに近隣の海図を映す。

 

「現在我々は東京湾を出て南東の方角に向かっている。

 我々の100キロ先に、米軍タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦『バレイフォージ』が。

 さらにその300キロ先に、アーカム財団調査船『ロシナンテ』が目標地点に向かっています。

 目的地への到着は3日後を想定しています」

 

「現在、米海軍ミサイル巡洋艦『バレイフォージ』とは相互に連絡を取り合っていますが、戦術ネットワークはリンクさせていません。

 万一の際には、リンクする準備は一応していますが……」

 

 甲賀朧二佐が口篭る。

 米軍との信頼関係はそこまで亀裂が走っているのだが、それでも友好的な同盟国であるというポーズは崩さない。今はまだ。

 

「万一、起こるのでしょうか?」

 

 マシュじゃなかった、浜風がモニター向こうで疑問を漏らしたのを、隣に居たステンノが凛とした声で断言した。

 それは女神の恩寵であり、呪い。

 

「起こるわよ。

 だって、何も起こらないって退屈じゃない?」

 

 

トラブル

 

1 何もなし

2 何もなし

3 何もなし

4 バレイフォージとロシナンテの交戦

5 バレイフォージとロシナンテの交戦

6 どないしよ?

 

6 どないしよ?

 

1 クリティカル

2 ファンブル

 

2 ファンブル

 

 

 女神の神託は的中した。

 うれしくない事に。

 

 

「艦長。

 良かったら司令と一緒に来てくれませんか?」

 

 夜中、副長補佐で深夜勤務だった新島義則三佐に呼び出されて、俺たちは裸から慌てて服を着て艦橋に上がる。

 臭いについては、気にしないでくれるとありがたいのだがと思ったが、そんな冗談を言える環境ではない。

 

「霧……か?」

 

「完全に先が見えないうえに、レーダーにも障害が発生しています」

 

「通信は?」

 

「応答ありません」

 

 手の令呪に魔力を流す。

 その感覚が衰えてはいないという事は、マシュ風とジャンヌは未だ無事という事なのだろう。

 

「ダヴィンチちゃんを呼んできてくれ」

「もう来ているよ。マスターくん」

 

 異常事態に駆けてきたらしく、ダヴィンチちゃんの吐く息が荒い。

 状況を察した彼女は弟子よろしくついてきた超鈴音と共にノートパソコンをいじりデータを解析してゆく。

 

「これ、可能性として世界のはざまに落ちたかな?」

 

「世界のはざま?」

 

 ダヴィンチちゃんの言葉に俺はオウム返しで返事をする。

 彼女は手を重ねて説明をする。

 

「特異点に対する一つの仮説さ。

 『ない』島が『ある』となった場合、その島にあった『ない』場所が世界事入れ変わっていると考えた場合……」

 

「その島と入れ替わりで我々は飛ばされたネ。

 かといって、このままという事はないネ。

 霧が晴れたら、何かわかるヨ」

 

 明るい口調で超鈴音が後を引き継ぐ。

 不安を抱かせないようにという配慮からだろう。

 その時間がくるまで、えらく時が長く感じた。

 

「霧が……晴れるぞ!」

 

 まるで幽霊のように霧が晴れると、視認距離に『浜風』と『ジャンヌ・ダルク』の姿を見つける。

 『バレイフォージ』と『ロシナンテ』の姿も見つかる。

 そして、眼前に見える巨大空母にはためく星条旗。

 

「なぁ。主席幕僚。

 こんなところに、アメさんの空母って居たっけ?」

 

「居ないはずですな。

 しかもあれ、最新鋭のニミッツ級航空母艦じゃないですか」

 

 艦橋に居る通信担当のマシュ・茶々丸が緊迫した声で通信を繋ぐ。

 それは、あの巨大空母から発信されていた。

 

「こちらはアメリカ海軍第2艦隊司令官ジミー・ハーディー中将だ。

 我々は未知の敵と遭遇した。敵の使用する怪光により、我が第2艦隊は旗艦たる本艦『ロナルド・レーガン』を残し、全て壊滅!!

 現在、本艦は約10kmの海域に閉じ込められ脱出は不可能!!

 我々の残存兵力は本艦及びテスト中の新型ヘリ5機。只今より、飛行戦闘隊により未知の敵工場攻撃作戦に入る!

 これは演習ではない。

 繰り返す、

 これは演習ではない。」

 

 

「位置確認しました!

 ここは……カリブ海です!!」

 

「マスターくん!

 あの霧で我々は多分レイシフトしてる!!

 今の時間は1984年!!!」

 

 ……『バンゲリングベイ』かぁ……

 




 実は、空母『ロナルド・レーガン』は存在するのだが、ゲームではニミッツ級原子力空母4番艦。
 現実では、ニミッツ級航空母艦の9番艦である。
 で、大西洋編の為にそのへんを使おうと考えていたのだが、『スプリガン』の忘却王国の設定だと飛べるという事が発覚。
 サイコロでたら出すかぁと軽くフラグを立てていた。
 教訓。
 フラグは甘く見たらいけない。


バンゲリング帝国三部作

 『チョップリフター』・『ロードランナー』・『バンゲリングベイ』の三作品。
 調べて『ボンバーマン』が入っていないのかと驚いた。
 全部できるので、やってもらおう。
 小学生時代攻略本に書かれた『バンゲリングベイの真実』がかっこいいと心うたれたのだ。
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