【アンコもどき小説】やる夫と叢雲とステンノは世界を渡りながら世界の危機を回避するようです 作:北部九州在住
さて、ここで現在の序列を確認しよう。
厄介ではあるが、まだなんとかまとまる話である。
空母『ロナルド・レーガン』
ジミー・ハーディー中将 米海軍第二艦隊司令官
巡洋艦 『バレイフォージ』
ラリー・マーカスン大佐 米軍太平洋艦隊所属 トライデント本部長
ノーマン・ライマン大佐 『バレイフォージ』艦長
『叢雲』、『浜風』、『ジャンヌ・ダルク』
海上自衛隊 第70護衛隊 入即出やる夫海将補相当官
『ロシナンテ』
スティーブ・H・フォスター アーカム財団最高特別顧問
日本は米国と安保条約を結んでいるので、こういう時に指揮下に入るのもやぶさかではない。
トライデント本部長であるラリー・マーカスン大佐もここで我を押す愚はしないだろうと信じる。
問題は、完全民間扱いのくせにレーザー兵器とか積んでいるアーカムの船だ。
あれを戦力として組み込むか、民間船として保護するかでここからの脱出の難易度が変わる。
「で、どうします?」
「目的は一緒のはず。
一時休戦はやぶさかではないですよ
ライマン艦長が当たり前のようにジミー・ハーディー中将の下につくと宣言したので、私にたいした力は残っていませんが?」
「ただ、動きにくくなるなぁ」
第三者である俺を通じて、ラリー・マーカスン大佐とスティーブ・H・フォスターアーカム財団最高特別顧問の通信会談が行われる。
『バレイフォージ』そのものはジミー・ハーディー中将の下につくことを決めたらしく、ラリー・マーカスン大佐はゲスト扱いという形でその力をかなり失っていた。
この通信と並行して、『バレイフォージ』経由でこちらのデータが渡されているはずである。
俺の率いる船の特殊性や『ロシナンテ』の超技術あたりが流れるのは、この際別に良い。
問題は、ばれた事によってジミー・ハーディー中将が俺たちを取り込みにくくなるという事だ。
知らない方が、協力できるケースというのは多々ある訳で、これはそんなケースとも言えよう。
「何はともあれ情報が欲しかったので、うちのメイヴちゃんに飛んでもらって、情報を集めてもらっている。
データを送ろう」
まだ協力要請が来ていないのを見越して、戦闘妖精少女メイヴちゃんに偵察に出てもらった。
偵察判定 100でばっちり
100 クリティカル
現在のスクランブル機
2機
さすが未来の高性能偵察機。
色々なものがばっちり映ってやがる。
とりあえず、航空偵察写真だけをデータとして『バレイフォージ』と『ロシナンテ』に送る。
「飛行場の駐機スポットが小さいな。
二個の滑走路に、二機の駐機スポット。
スクランブルで上がったのは、F-14の2機と工場らしき所から運ばれているのはF/A-18か?
今のうちに、F-14は潰しておく。
このまま二機編隊が空に上がり続けたら、最後押し切られるからな」
「こっちのドッグで建造されているのはアイオワ級戦艦みたいだが……」
「M-1戦車にミサイル発射台つき高射砲台。
上陸して壊すのにも一苦労だな」
会話の裏で、ダヴィンチちゃんと超鈴音の天才二人が出てきたデータのすべてを用いて解析している。
その情報は筆談という形で二人からステンノ経由で手渡されていた。
『レイシフトは可能。
最悪、沖縄の時みたいにマシュに乗り込んで飛べば帰る可能性は高い。
サーモグラフィーカメラに、人間の温度反応らしいものが多数集められている施設が複数発見された。
捕虜かもしれない。
移動中のF/A-18のコックピットは空だった。
彼らがこちらの世界の兵器をコピーして使っているならば、多分操作システムを弄っていない可能性が高い』
つまり、『バンゲリングベイ』だけでなく『チョップリフター』もしろという訳だ。
こりゃ、ボーナスよろしく『ロードランナー』もあるな。
多分『ロシナンテ』には染井芳乃が乗っているだろうし。
メモを置いて、俺は最初の『レイシフト可能で俺たちだけ逃げ帰れる』を伏せて、残りのデータを出すことにした。
「航空偵察で分かった事が二つあります。
敵は、こちらの兵器をコピーして使っている。
つまり、その操作システムを弄っていないという事。
次に、サーモグラフィーカメラに人間の温度反応らしいものが多数集められている施設が複数発見されました。
捕虜収容所の可能性があります」
「……っ!」
ラリー・マーカスン大佐がたまらず舌打ちを漏らす。
戦うなり逃げ出すなりはまだ選択が楽なのだが、捕虜救出となると格段に難易度が上がるからだ。
そして、覇権国家たる米国は基本捕虜を見捨てられない。
「私はジミー・ハーディー中将だ。
すまないが君たちの会話を聞かせてもらっている。
貴国の情報提供に感謝するとともに、貴艦隊にこの事態への協力を要請したい」
割り込んだジミー・ハーディー中将は安保条約云々を言わなかった。
後々面倒になるからこそ、自発的な参加という所でうやむやにする腹か、人類の危機だからと腹を割ってそのあたりをすっ飛ばしたか。
「お手伝いはしますよ。
ただ、独立裁量権はいただきたい」
「もちろんだ」
「俺はスティーブ・H・フォスター。
『ロシナンテ』船長兼アーカム財団特別最高顧問だ。
同じ合衆国市民として、中将に対して協力の用意がある」
こうして、最低限の指揮系統が確立したうえで、人類の反撃が始まった。
制空権判定
バンゲリング帝国空軍
F-14 2+1機
レベル20×3=60
F/A-18 1機
レベル 4
合計64
スーパーシルフちゃん
レベル12
メイヴちゃん
レベル56
シルフィールドちゃん
レベル56
ファーンちゃん
レベル23
ファーンⅡちゃん
レベル32
合計179
戦力比 3:7
結果
1 バンゲリング帝国勝利 戦闘妖精少女撃墜判定
2 同上
3 同上
4 戦力拮抗
5 戦闘妖精少女勝利 バンゲリング帝国機撃墜判定
6 同上
7 同上
8 同上
9 戦闘妖精少女勝利 バンゲリング帝国機全機撃墜
10 熱烈歓迎
結果
9 戦闘妖精少女勝利 バンゲリング帝国機全機撃墜
バレイフォージミサイル先制攻撃
使用ミサイル攻撃目標4つの工場
使用ミサイル数 8発×4=32発
工場の耐久力 ミサイル4発まで耐久
四つの工場の破壊確定
「相手が舐めている今こそが最大のチャンスだ」
ジミー・ハーディー中将はそう言って制空権奪取後に『バレイフォージ』に工場のミサイル攻撃を命じる。
その奇襲は完全に図に当たる。
このバンゲリング界の島にある6つの工場の内、飛行場がある二つの島の工場を除いた4つの工場の破壊が確認されたのだ。
この奇襲は制空権の奪取が絶対条件だったから、現在飛んでいたバンゲリング帝国機の全機撃墜の為に戦闘妖精少女全力出撃までした一発勝負である。
そして、その賭けに中将は勝った。
「よし!
β島攻略作戦を開始する!!」
飛行場がある島で工場が二つある(一つは破壊済)島をα島、もう一つの島をβ島と仮称して、β島攻略作戦を開始する。
『バレイフォージ』と『浜風』は空母『ロナルド・レーガン』の護衛として残り、攻撃する哨戒艇の排除を命じている。
『叢雲』と『ジャンヌ・ダルク』と『ロシナンテ』はβ島攻略する為に艦隊から離れてβ島に向かう。
ジャンヌ・ダルクの頭上が騒がしいのは、攻略部隊を受け入れるためにヘリが飛んでいるためだ。
「『Navy SEALs』ボーマン少佐です。
作戦に参加する為に着艦許可を頂きたい。
お久しぶりですが、昔話は作戦終了後にでも」
本来は御神苗優と戦うために乗り込んだボーマン少佐は、作中では使われなかったNavy SEALs小隊を率いて参加する事になった。
そして、もう数機が『ジャンヌ・ダルク』の上空で着艦許可を待つ。
「『ロナルド・レーガン』より志願部隊を率いるターニャ・デグレチャフ大佐だ。
パイロットを含めた命知らずを小隊規模で連れてきた。
邪魔はせんが、作戦の頭は合衆国軍人が務めんと覇権国家のメンツが保てないのでご容赦を。
命令と全ての責任はジミー・ハーディー中将がとるとのお言葉だ。
思う存分やってほしい」
なるほど。
こういう風に繋がるのか。
しかし、デグ様もあちこちに出て大変だなぁ……