【アンコもどき小説】やる夫と叢雲とステンノは世界を渡りながら世界の危機を回避するようです   作:北部九州在住

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Twitterで話題になっていた防衛研究所が作成したフォークランド戦争の資料
この話、何がしたいのかというと、着上陸戦である。

https://twitter.com/Archangel_HT/status/1265248100077105154?s=20


入即出やる夫のバカンス その6

α島より離陸した敵機

 F-14  2機

 

『バレイフォージ』の迎撃

 撃墜に使用した対空ミサイル 5発 オーバーキル

 F-14撃墜

 制空権確保

 

 

バンゲリング帝国Q型戦艦建造進捗 100で完成 出港

 5+14=19

 

 

バンゲリング帝国α島工場の選択

 1 兵器生産

 2 工場復旧

 3 工場奪還 100以上の数値を出しているので自動失敗

 

 工場がダメージを受けているので、工場復旧を自動選択

 

 

ヘリのトラブルチェック

 2機に軽微なトラブル 使用可能だが次回以降墜落の危険性あり

 

 

造船所占拠状況 100で完璧+『天賦の叡智EX』30

 67+92=159

 造船所完全制圧

 制圧による損害 32人

 死亡19人

 

 

占領した工場よりF-14 2機生産

 

 

「こちらダヴィンチちゃん。

 γ島の造船所を制圧した。

 被害は死亡19人を含めた32人だ。

 中の戦艦はまだ建造途中で動かせる状況にない。

 こいつを使って脱出させるためには、こっちで建造を続けないといけない事が分かった。

 捕虜との兼ね合いになるが、司令部にこれを伝えてほしい。

 以上だ」

 

「今、飛んでいるF-14は空母に着艦させる。

 スーパーシルフちゃんとメイヴちゃんと今からβ島を離陸するF-14二機で制空権を確保する。

 トラブルが発生したヘリは整備に回せ。

 負傷者はジャンヌ・ダルクに移して治療を。

 死体も回収しろ」

 

 明確な死亡報告に戦闘が一方的でないという事を思い知る。

 被害が出たのはM-1戦車の損害で、シーアパッチが破壊するまで、造船所を守り、こちらの上陸部隊を蹂躙したからである。

 上陸後の火力の不足は、この後でも課題になるだろう。

 なお、死亡者の殆どがホムンクルスやハイデッカーといっても気持ちの良いものではない。

 持ってきた中隊の内、一個小隊が使い物にならなくなったという損害報告は、最後の本命であるα島の攻略に支障が出かねない。

 

「主席幕僚。

 γ島の戦艦、どうするべきだと思う?」

 

「維持するのは論外ですね。

 既にβ島の維持にヘリを4機使用している状況で、132人の捕虜が居ます。

 アーカムの『ロシナンテ』号が搬送を手伝ってくれるとはいえ、こっちは補給が基本出来ない。

 おまけに、居るかもしれない潜水艦の事を考えないといけません」

 

 美野原主席幕僚は状況が書かれた地図を眺めつつ意見を述べる。

 確認をしたかったので、俺は彼に質問する。

 

「潜水艦は居ると思うか?」

 

「司令官と同じ意見ですな。

 居ないと思って痛い目を見るならば、警戒していた方がましです」

 

 潜水艦の強み。

 それはこの存在のあいまいさにこそある。

 居ても居なくても、その存在に艦隊が振り回させるのだ。

 

「現在解放した米軍捕虜がβ島の17人とγ島の132人で149人です。

 空母の甲板ならまだ千人ぐらいの捕虜を収容できます」

 

「またえらく断言するな」

 

「サイゴン陥落で米軍は経験がありますからね」

 

 なるほど。

 この時期の米軍将校は経歴にベトナム戦争がある訳だ。

 納得する俺に美野原主席幕僚は地図を指さしながら続きを口にする。

 

「あの戦艦が敵の切り札だとしたら、潜水艦は敵の隠し札です。

 造船所を破壊して、戦艦が使えなくなったとしたら、居るのならば潜水艦はためらうことなく出てきますよ。

 対潜哨戒にはヘリの協力が不可欠です。

 破壊後の撤収の際には、その事を忘れないでください」

 

 叢雲艦橋から外を見る。

 既に日は西に傾きつつあった。

 日が暮れて夜になる。

 

「わかった。

 現時点をもって、γ島は放棄する。

 造船所は破壊するが、その破壊時間は明朝とする。

 シーホーク2機を対潜哨戒に当てる。

 ヘリはこの戦いの生命線だ。

 絶対に落とすなよ」

 

 そう言って、後を任せて部屋に戻る事にする。

 機械と違い、こちらは腹が減れば眠たくなる人間である。

 緊張が解けたのか、ベットに横になると一気に眠気が襲ってきた。

 

「もぉ……」

「おやすみなさい」

 

 当り前のようについてきた叢雲とステンノの声を最後まで聞くことができずに俺は眠りに落ちていった。

 

 

 睡眠中のトラブル 100で重大

 24

 

 

 目が覚めた。

 当り前のように左右に叢雲とステンノが寝ている。

 起き上がって窓の外を見るとまだ暗い。

 時計を見ると深夜1時だった。

 夕方からの睡眠だとするとある意味妥当だろう。

 

「おはよう。司令官。

 緊急を要する重大な報告はないわよ。

 γ島からは撤収済。

 β島で生産されたF-14二機が上空を守ってくれているわ」

 

 艦娘である叢雲の所には無線なりデータなりは常に入ってくる。

 こういう時の報告として最適だった。

 

「γ島の造船所は早朝に時限爆弾で破壊される予定。

 破壊されなかった場合は『バレイフォージ』のミサイルで破壊するそうよ。

 で、同時間にα島の攻略作戦を開始するそうよ。

 叢雲・ジャンヌ・ダルク・浜風の三隻は上陸作戦を支援しつつ、敵潜水艦への哨戒をお願いしたいそうよ。

 β島の工場は明日一杯生産を行った後破壊されるので、それまでに作戦を終わらせないと帰るときに厄介なことになるってダヴィンチちゃんから」

 

 ステンノは明日の作戦予定を伝える。

 ダヴィンチちゃんからの伝言で明日が決戦であると理解する。

 

「そういえば思ったのだけど?」

 

 艦橋に向かう際にステンノが思い出したようにぽつり。

 何だろうと思って耳を傾けたら、こんな疑問だった。

 

「マスターって、この島から何も得ようとしないのね?」

 

「そりゃそうさ。

 次の島の方にお宝が眠っているからな」

 

 

 

対潜哨戒

 95

 

潜水艦隠蔽

 17

 

 

「あ。ちょうど良かった。

 司令官を起こそうと思っていた所なんですよ」

 

 艦橋の人員に緊迫感が見える。

 置かれた地図に、寝る前になかった目標を見つけた俺は、美野原主席幕僚の成果を聞くことになった。

 

「敵潜水艦を見つけました。

 準備でき次第、攻撃に入りたいと思います」

 


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