【アンコもどき小説】やる夫と叢雲とステンノは世界を渡りながら世界の危機を回避するようです 作:北部九州在住
やる夫「ちょっと待て。前ほぼ連邦完全勝利で終わったじゃねーか」
女神「だから前ガンダムのデータで強くてニューゲームで連れて行くのじゃない。さぁ!好きな戦艦を選びなさい!!」
1 バーミンガム
2 サラミス改
3 サラミス改
4 マゼラン改
5 マゼラン改
6 どないしよ
結果 4 マゼラン改
1 ルナ2
2 コンペイ島
3 グラナダ
4 フォン・ブラウン
5 パラオ
6 5thルナ
結果 4 フォン・ブラウン
女神「あ、一応夢設定にするんで、終わったら元のメガテン世界に戻ってね♪」
やる夫「だんだん慣れてくる自分が怖い……」
宇宙世紀0087年。
月方面艦隊艦隊司令長官兼フォン・ブラウン駐留艦隊。艦隊司令官というのが今回の役職である。
「ニューソクデ大将。
そろそろ去就を明らかにしていただけるとありがたいのだが」
「ありがたいも何も、ジオン残党がいまだ跋扈しているのに、内輪もめの火に油を注げと?
争うならば好きにしたまえ。
だが、私がティターンズなりエゥーゴに参加するという意味を君は理解しているのかね?」
地球連邦軍大将である。
月方面艦隊司令長官である。
誰がここまで偉くしろと女神に文句を言いたくなったが、改ざんされた記憶だとア・バオア・クーの英雄らしい。
前半の功績はそのままに、レビル将軍がコロニーレーザーに消え、そのままア・バオア・クー戦になだれ込んで上位将官がのきなみ戦死した中で、残った俺が功績総取りとなった事になっている。
0083まわりは改変が入り、シーマ中佐を引き抜いたので星の屑作戦が失敗に終わり、ジョン・コーウェン少将にシナプス中佐を引き取っている形なので、艦隊維持についてはそれほど問題ではない。
MS隊だが、ヤザン中佐とライラ少佐はそのままの上、シーマ中佐が入るので多分大丈夫である。
月方面艦隊
マゼラン改 70隻
サラミス改 201隻
コロンブス 221隻
MS 多数
大戦力である。みかけ上は。
艦隊の全てがフォン・ブラウンにいる訳もなく、グラナダやアンマン等の月面都市の港に分散配備されており、ここからグリプス戦役お約束の仲間割れが発生する。
ティターンズ所属
マゼラン改 39隻
サラミス改 88隻
コロンブス 27隻
エゥーゴ所属
マゼラン改 5隻
サラミス改 4隻
コロンブス 4隻
ティターンズの勢力は順調に伸びているのに対して、エゥーゴが伸びていないのは俺が今だ中立を維持しているからだろう。
ジャミトフ大将及び、ワイアット大将 (星の屑が失敗したので無事生き残っている)と俺の三すくみというのが今の連邦宇宙軍の実情である。
「で、司令官。ここからどう動くの?」
旗艦『ムラクモ』艦長の叢雲が微笑んで尋ねる。
もちろん、副長はマシュ風である。
この二人に艦を任せると、まず沈まないから安心である。
「まぁ、のんびりと基地を見物しながら考えるさ」
叢雲・マシュ・ステンノ・オボロの四人を連れて基地内を探索する。
前から雇った娼婦連中もついてくるから、誰が呼んだか『花魁道中』とはうまいこと言ったものである。
まずは宇宙港から。
「さすがにこの港でティターンズカラーやエゥーゴカラーの船は見ないか」
「そんな命知らずがこの基地にいるとは思いませんが」
俺のぼやきに案内していた基地司令が苦笑する。
マ・クベ中将。
どうやら劇場版設定で生死不明あたりを使って俺に降伏した形になっている。
その流れか、レビル将軍が消えたのを良いことに、軍事法廷待ちだったエルラン中将も助けて配下に加えていたり。
消えた人材をかき集めた結果、俺自身が派閥のトップになっているのはなんというか、まぁ……
「MSはジムⅡだったかな?」
「ですな。
ティターンズ側はハイザックを導入しているので、同数なら負けるでしょうな」
まだティターンズの化けの皮がはがれていない時期である。
現在、連邦宇宙軍において、最も戦意と練度が高い最精鋭部隊である事は間違いがなかった。
なお、戦意と練度が最も低いのは俺の月方面艦隊なのは言うまでもない。
「で、どちらにつくのですかな?」
マ・クベが危ない話を振る。
すでにティターンズ及びエゥーゴ両方から誘いが来ている現状、わざと振る事で周囲に聞こえさせることで俺の方針を伝えたいのだろう。
「つくにはちと身体が大きくなりすぎた」
「否定はできませんな。
よそでは給料の遅滞や物資の欠乏も発生しているとか。
閣下の所が異常なのでしょうな。
物資にせよ、給料にせよ滞りがない。
閣下の下で戦争をしていたら、さぞ楽だったでしょうな」
「まぁ、そのせいで動けないんだよな」
ラプラスの箱がらみでビスト財団にコネがあるのと、政治家に転身したゴップ退役大将の仕事を引き継ぎ、マ・クべを利用したジオン共和国とのコネを利用したジオン・月の交易を差配している事で、ある意味自給自足を達成していた。
別名軍閥ともいう。
「けど、エゥーゴができた以上、対立は時間の問題では?」
「だろうよ。
双方からのアプローチの激しさはその証拠だろうな」
まぁ。腹は決まっている。
ここまで地位が高くなるとティターンズにつけない。ジオンがらみの人材を多く入れているので、アースノイド至上主義のティターンズに入れば自派の内部粛清を強制するだろう。
かといって、エゥーゴにつくのもまずい。
この規模でエゥーゴについてしまうと、連邦軍を二分しかねない政争に発展する。
グリプス戦役の厄介な所は、エゥーゴ対ティターンズではなく、後から来るアクシズも絡んだ三つ巴の戦いという点で、後々を考えたら艦隊戦力を保持せざるを得ない。
双方共倒れの果てにアクシズに全部持っていかれたというのがZガンダムであり、『ZZ』や『逆シャア』まで話を持っていくつもりもない。
「……」
「……あら」
オボロ中佐が何か報告を受けて、それを副官のステンノ中佐に伝える。
彼女は俺の耳に睦言を囁くように、物語の始まりを告げた。
「グリーンノアで戦闘が発生したそうよ。
どうも、ティターンズの新型機を狙ったエゥーゴのテロみたい」