【アンコもどき小説】やる夫と叢雲とステンノは世界を渡りながら世界の危機を回避するようです   作:北部九州在住

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この物語は監獄戦艦ではありません。念の為

「じゃあ、出港しよう」

「!…出撃するわ!」

 

 早朝。

 まだ日も出きっていない。

 俺の声に叢雲が返事をし、二回目の自衛隊員もはきはきと仕事をする。

 今回の目的地は海上自衛隊舞鶴基地で、改造後の訓練航海の名目になっている。

 浦賀水道を出て太平洋を北上し、津軽海峡に入って大湊基地にて一泊。

 その後日本海に入り、舞鶴基地にというおよそ5日の航海予定である。

 そんな今回の搭乗メンバーはこんな感じ。

 

船長

 入即出やる夫二佐相当官

 

副長

 東雲叢雲三佐相当官

 

副長補佐

 新島義則三佐

 

副官

 恵美ステンノ一尉相当官

 

従軍神官

 天ヶ崎千草海士長相当官

 

以下

 砲雷科、船務科、航海科、機関科、補給科、衛生科の長及び隊員120名。

 

 

陸上自衛隊特殊作戦第四中隊第四小隊所属甲河班

 甲河朧三尉

  水城不知火

  井河アサギ

  八津紫

  井川サクラ

  心願寺紅

  槇島あやめ

 

 

COMP内悪魔

 妖精  ハイピクシー lv10

 鬼女  文車妖妃 lv12

 妖精  ジャックフロスト lv15

 女神  ブリジッド lv47

 幻魔  クー・フーリン lv43

 妖精  チルノ lv9

 神獣  ゲンブ lv43

 大天使 イスラフィール lv42

 

COMP外悪魔

 英雄  ジャンヌ・ダルク lv54

 魔神  大淫婦バビロン lv69

 

 

 他の自衛艦と違って圧倒的に多い女性率である。

 それを見越した訳ではないが、色々と改造には気を使っていたりする。

 武器スペースが空いた場所には居住スペースを用意したり、トイレや浴室に食堂を追加で設置したり。

 なお、艦長特権でやったのが隣の部屋を潰してユニットバスを設置した事。

 これでやった後に浴室にという事が無くなるのがありがたい。

 

「それでは、今回の航海の本当の目的を説明する」

 

 太平洋に出た所で士官室に副長補佐以下幹部自衛官と甲河朧と天ヶ崎千草を呼んで、時計塔と聖堂教会から提出された聖杯戦争の資料を皆に見せる。

 神秘の秘匿から極力隠した描写を俺が遠慮なく改ざんして全部バラした形にしているが、この時点で神秘の秘匿も何もこっちは関係がない。

 自衛官側の目の色が変わったのは言うまでもない。

 

「何ですか!これは!!

 これを政府は許容していると言うのですか!!!」

 

 テーブルに書類を叩きつけた船務長に俺は肩をすくめてぼやく。

 

「許容していると言うよりも、許容せざるを得ないと言った所かな。

 諸君も感じていると思うが、超常現象による犯罪や事件は増加の一途を辿っていて、その対処には俺や彼らみたいな退魔組織が対処に当たっていた。

 それでも圧倒的に手が足りなくなっている。

 もはや、彼らの手を借りなければ、この手の事件は防ぎきれないというのが実情だ」

 

 資料を読み終えた新島副長補佐が胡散臭そうな目で俺を見る。

 まぁ、この戦力を以て聖杯戦争に参加すると勘ぐられても仕方がない訳で。

 

「それで、艦長はこの戦力を以て、聖杯戦争の監視を任務とすると?

 参加ではなくて?」

「ああ。

 先にばらしておくが、恵美ステンノ一尉相当官が実はこの聖杯戦争のサーヴァントの一騎だ。

 とはいえ、こんな艦を得て、こんなサーヴァントまで得た上で聖杯に願うことなんて無いよ」

「余もいるしな!」

 

 呼ばれてもないのに堂々と座っている赤王ちゃまは必死の懇願によって、パーカーを羽織っている。

 どうも秋葉原にでも寄ったらしいこの赤王ちゃまは、薄い本のHENTAIムダ知識を本当に無駄にインストールしていた。

 ある意味日本化した正しい大淫婦バビロンである。

 

「あの、そちらの方を含めて女性が多いこともあるので、風紀に関して問題が発生しないように対策を」

 

 補給長の意見の対象が己である事をまったく理解できない赤王ちゃまは堂々と己の存在意義を言い切る。

 

「安心せい。

 余は皆に等しく股を開くから、遠慮なく使うが良い」

 

「え?

 やっていいんですか?」

 

 乗っかるなよ。朧。

 それを言おうとして、朧のさすが対魔忍という凄惨な設定が炸裂する。

 

「ご安心を。

 乗艦した全員色事は習得させており、皆開通済みです」

 

「堂々と言うなし。

 自衛隊の皆様が額に手を当てて途方に暮れているじゃないか」

 

「とは言っても、魔物に使われて孕まされるぐらいなら、人間のほうが楽なわけで」

 

 そんな思考だから対魔忍は娼婦育成学校とか陰口を叩かれるんだろうに。

 言わないけど。

 

「……」

 

 天ヶ崎千草が赤くなっているが、生々し過ぎる話についていけなかったか。

 俺がパンと手を叩いて話を戻す。

 

「とにかく、超常現象が相手である聖杯戦争だが、基本は監視業務であり、同時に民間人に被害が出ないことを第一目的とする。

 また、この目的の為に、地元警察や舞鶴警護隊とも協力する事があると思うので、そのつもりで事にあたってもらいたい」

 

 舞鶴基地に叢雲を置いて冬木に参加するか、冬木の港に停泊してそこから介入するか。

 俺達だけならまだ身軽でいいのだが、120人もの自衛隊員という重りがあるので無理は厳禁である。

 

「基本的な活動は俺達でする。

 甲河三尉。

 君たちはどこまで協力してもらえるかな?」

 

「後藤一佐より、『入即出二佐相当官の指示に従え』と」

 

 平崎市でできた縁を徹底的に利用するつもりだな。これは。

 取り込んでしまいたいのが見え見えであるが、一般人より使えるのが彼女たち対魔忍である。

 ……頭対魔忍でない限り。

 

「あ」

「何か?」

「いや。

 その時が来たら頼りにさせてもらおう」

 

 あそこには虫爺様の間桐臓硯が居たんだよな。

 対魔忍なんか放ったら、格好の餌になる未来しか見えない。

 

「艦長。

 また潜水艦。

 それと空にも何かいる」

 

 叢雲が俺に告げて、その後スピーカーより報告が入る。

 

「上空に米軍の偵察機。

 『航海の無事を祈る』と通信が入っています」

 

 同盟国から挨拶されて隠れるという訳にも行かない。

 この船の性能を知りたくてこういう手を打ってくる当たりさすが超大国である。

 

「返事を返しておいてくれ。

 挨拶は任せる」

 

 

 

 なお大湊までの航海の間、赤王ちゃまや対魔忍に食べられた隊員がいたかどうかについては機密となった。




監獄戦艦
 LILITHの名物タイトルの一つ。
 米軍観戦武官で出せばよかったと今気づいた。

赤王ちゃまのHENTAI知識
 あの水着で海に来てチャラ男にナンパされてホイホイついていってというビッチ系薄い本。
 R-18で無いので書かないが、この作者ビッチ系大好きである。


12/7
 大天使 イスラフィールが抜けていたので修正

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