【アンコもどき小説】やる夫と叢雲とステンノは世界を渡りながら世界の危機を回避するようです 作:北部九州在住
思考実験は続く。
という訳で、一番厄介なミレニアムというかあの少佐相手の思考実験である。
「弟子よ。
その少佐とやらはそこまで恐れる者なのか?」
鬼一法眼のツッコミに俺は肩をすくめながら答える。
何よりも少佐の特異性を理解しないと話が始まらない。
「『手段の為ならば目的を選ばない』。
つまり、英国上陸という手段を肯定するならば、何処の誰とでも組むんですよ。こいつは」
この闇鍋世界においてこれほど厄介な敵は存在しない。
つまり、ありとあらゆる英国の敵が少佐という旗印を利用して集まって、戦って、それぞれの目的を達成しようとする。
たとえば、メシア教あたりはその戦いを千年王国のきっかけにしたいだろうし、英国魔法界では『名前を言ってはいけないあの人』ことヴォルデモート卿が三大魔法学校対抗試合を利用して復活を企む訳で、アンブレラの技術が流れ込んでいる上に各地のネオナチ組織も接触しているのだろう。
というか、狼男にチェシャ猫が居るからそっち系の戦力持っている可能性が高いんだよなぁ。
『完全なる世界』も下手すると協力しかねんのだよなぁ。
魔法・魔術的に要衝となった英国が潰れる事で魔法世界と繋がるゲートが崩壊できると考えるのならば実にめんどくさい。
「そこまでめんどくさい敵ならば、さっさと潰してしまえばいいのではないのか?」
いい感じの脳筋提案をバニースカサハ様がしてくるので、孔明に振る事にした。
このあたり脳筋にも分かるような説明をしてくれるのでありがたい。
「敵の無限湧き」
「なんだそれ。最高じゃないか!」
あ。賢い脳筋ことクー・フーリン兄貴が喜んでら。
陳宮がさりげなくフォローを入れる。
「クー・フーリン殿の武勇は疑うつもりはないのですが、マスターの魔力が持たない。
また、魔力を別の力で代替したとしても、かの勢力がそれを狙わぬ理由がない訳で。
守る場所は多く、攻め手はいつでもどこでも攻められる。
これはそういう話でございます」
さすが軍師。
このあたりの言い回しがとても上手い。
そんな訳で、俺は白旗をあげた。
「俺一人じゃ勝てんな。
素直に援軍を呼ぶか」
それでピンと来たのがシロッコである。
元NATO軍人なだけにすぐに察したらしい。
「イスラエルの諜報機関ですか?」
「ああ。
あの少佐はアーカードしか興味がないだろうが、こと第三帝国となればあの国が黙っている訳がない」
『ヘルシング』における英国とヴァチカンのミスはイスラエルを無視した事だろう。まぁ、米国にすらああいう仕掛けをしていたミレニアムだから、イスラエルあたりにも仕掛けをしていそうな気がするが。
とりあえず、デグ様経由でイスラエルの動きを確認してみよう。
イスラエル諜報機関の動向 100でガチおこ
97 クリティカル
「あー。奴らだがぶちぎれたらしくて、最高のスナイパーを雇ったそうだ」
あっ……奴らもかわいそう……ん?
そこで気づく。
おそらく過程でミレニアムが潰されるのは理解できるのだがターゲットは誰だ?
1 少佐
2 同上
3 ワルター・フォン・オーベルト (ゴルゴ13)
4 ワイズマン (ヒットラーの復活)
5 ヒトラーのクローン (ヒトラーの復活 ゴルゴ13 スプリガン)
6 ヒトラーの魂の入った聖杯 (スプリガン)
結果 6
「ヒトラーの魂が入った聖杯だぞうだ」
「え!?
あれ、アーカム確保失敗したんですか!?」
「したらしいな。
彼への依頼がそれならばそういう事なのだろう」
あー。
このあたりからアーカム内部の路線対立の混乱が発生するのか。
となると、確保してそのまま流されたな。
「上はどう動くので?」
「『死人が生き返ってはならない』そうだ。
だからこそ、ネオナチ警戒で動くしかないし、こっちはアンブレラの処理で手一杯だ。
ラクーンシティに特別監査チームの派遣も検討している」
それ『バイオハザード』が始まるって言わないか?
俺の無言にデグ様は転生者特有の思考の欠陥を解説して見せる。
「正しい事をオールインで突っ込むには証拠が必要なんだ。
特にウイルスのマスターデータ研究が行われていただろうラクーンシティの制圧はバイオハザードを起こさない為にも確実にかつ迅速な対応が求められる訳だ。
こっちは、それがらみで動く事ができんよ」
「ちなみに、学園都市から奪った聖杯どうなりました?」
1 スノーフィールド
2 同上
3 同上
4 アーカム
5 ラクーンシティ
6 どないしよ?
結果
5 ラクーンシティ
「何故かスノーフィールドに運ばれずに、ラクーンシティで消息を絶った。
特別監査チームを派遣する理由の裏がこれだよ」
厄介なのは国内なのでデグ様の所属する軍の出動ができないという点。
出動しても警察の特殊部隊が先でそのあとが州兵、デグ様の海軍の出番は基本回ってこない。
デグ様との電話を終えて改めてみんなに告げる。
「という訳で、選択肢が二つある。
欧州か米国かだ」
「その前に、貴方を殺しに来る連中を返り討ちにするの忘れていない?」
「あ」
叢雲のツッコミに俺は綺麗に忘れていたそれを思い出し、ステンノが俺の間抜けな声に失笑したのだった。
ゴルゴ13はイスラエル諜報機関によって『聖杯を破壊する』という依頼中。
ネオナチに雇われていなくて本当に良かった……