【アンコもどき小説】やる夫と叢雲とステンノは世界を渡りながら世界の危機を回避するようです   作:北部九州在住

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衛宮切嗣探索 その1

 国内にとどまって麻帆良学園のクロエ・フォン・アインツベルンと接触したがっている衛宮切嗣対策を考える事にする。

 こいつが国内に居てとどまっている事で、変な所で足を引っ張られかねないからだ。

 

 

 衛宮切嗣の隠蔽能力 56

 やる夫側の捜索能力 28

 

 

「……見つからないな?」

 

 衛宮切嗣の捜索は国内の警察関係を利用して居そうな冬木市や麻帆良学園都市周辺を重点捜査していたが、空振りに終わる。

 見つけて捕まえてお話というシナリオは最初から頓挫する事になる。

 

「さて、これをどう見る?陳宮?」

 

 この件は警察出向組である陳宮が指揮を執っていた。

 陳宮はあっさりと空振りの理由を説明した。

 

「この国の警察は優秀です。

 衛宮切嗣が裏社会を経由して入国しているのは間違いがないとして、その動きを捕まえきれないのは、その裏社会に未だ留まり続けているからでしょう」

 

 具体期には学園都市あたりだろうか。

 また、異界に隠れているという可能性もある。

 

「あと、協力者が居ますな。

 向こう側に」

 

 ここまで探して見つからないという事は、衛宮切嗣側に協力者がいる事は想像に難しくない。

 

「奴らが隠れている理由は?」

 

 俺の質問に陳宮はあっさりと言う。

 このあたり軍師系を得ると考えなくていいというのが便利である。

 なお、孔明は行政官であり、シロッコは軍人である。

 

「マスターが居なくなった後の方が動きやすいからでしょう。

 急ぐ必要がないというが一つ」

 

 ここで切って陳宮が実に意地悪そうに笑う。

 こういう時の陳宮は実に楽しそうだ。

 

「もう一つは、麻帆良学園都市の警備が厳しくて手が出せないのでしょう。

 あそこは今や学園都市以上の魔境ですからな」

 

 現在の麻帆良学園都市はテロ事件の捜査による自衛隊の駐屯、メガロメセンブリア元老院から送られたアリアドネー魔法騎士団との摩擦が発生。

 更に麻帆良学園都市の結界を利用した索敵を得意としたエヴァンジェリン・A・K・マクダウェルに魔人ヴィゼータ、対魔忍にニンジャ、果ては水着剣豪まで現れる魔境である。

 近づくだけでも一仕事なのは言うまでもない。

 

「陳宮。

 お前が衛宮切嗣側の軍師ならどうする?」

 

「とにかく混乱を狙うしかないですね。

 問題なのは、その混乱の結果としての現状があるので、我々の警戒を解く必要があります」

 

 現在の日本はかなりの厳戒態勢下にある。

 若狭湾で発生したミサイル誤射事件や太平洋でのタンカージャックと来て、麻帆良学園都市でのテロである。

 これらのテロによって政権交代が発生した結果、現政権はその厳戒態勢を緩めてはいない。

 なお、その体制で裏側をしっかり見張っているのが俺が居る新設された宮内省であり、ここの稼働で裏連中がおとなしくなった事は現政権の評価に繋がっていた。

 

 

「……発想を変えよう。

 陳宮。衛宮切嗣を味方に引き入れるならばどういう手がある?」

 

「一番簡単なのは、アインツベルンを落とす事でしょう。

 かの地を落とし衛宮切嗣の希望となっているだろうイリヤスフィール・フォン・アインツベルンを入手すれば、向こうから接触してくるでしょうな」

 

 なお、アインツベルンの本拠地は欧州のドイツにある。

 俺はわざと言葉を切って確認する。

 

「この、時期の、欧州、に?」

 

「ついでに、日本政府要人の、マスター、が」

 

 俺の口調を真似て陳宮が答える。

 そして二人してニヤリと笑った。

 

「無理だな」

「そう言うと思っていました」

 

 かくして、この時点での衛宮切嗣引き込みを俺は一旦放棄したのである。

 

 

 

「話を変えるが、俺が欧州なり米国なりに行った際の体制はどうなる?」

 

「孔明殿に感謝ですな。

 彼を残しておけば、少なくとも国が亡ぶという事はないでしょう」

 

 孔明が生きている間は少なくとも蜀は残っていた。

 そのぐらいの才能がある行政官だからこそ、官僚組織が整っているこの国の官僚として少なくとも俺の不利にはならない立ち回りをそつなくこなせるだろう。

 胃薬は手放せないとは思うが。

 

「ついでだ。

 俺は米国と欧州どちらを先に片付けるべきだと思う?」

 

 

米国 65

欧州 8

 

 

「米国でしょう。

 この国は米国との関係が深すぎる。

 その上で、マスターから聞いた話では米国から核が撃たれる事になっています。

 孔明殿の言葉ではないですが、魏を前に呉と蜀が争うようなものです」

 

 それを三国ができる前の陳宮が語るというこの違和感たるや。

 それでも説得力があるのが軍師たる陳宮の凄みなのだろうが。

 

「あと、この国と米国は同盟関係にあるので、介入については欧州よりもやりやすい。

 欧州で何かある時に米国が健在と健在でない場合は難易度が段違いです。

 同盟国ならば、警戒はしつつもこちらから手を差し伸べて恩を売る程度の事はしておいて損はないでしょう?」

 

「そうなると、米国ラクーンシティのアンブレラ査察への関与だろう。

 その方向で動くから手配を頼む」

 

「かしこまりました。マスター」

 

 デグ様もいるし、ジミー・ハーディ大将も居る。

 何とかなるかなと思っていたが一ついやな妄想がよぎった。

 

(……『ARMS』まわりが入ったりしないだろうな?)

 

 サイコロ次第なので、俺にも多分女神にも分からない質問を俺は忘れる事にした。

 

 

 

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