【アンコもどき小説】やる夫と叢雲とステンノは世界を渡りながら世界の危機を回避するようです 作:北部九州在住
「子イヌ~。子ジカ~」
ハロウィンの時期である。
つまりエリちゃんが聖杯と共に増える時期である。
人理修復作業中のぐだ子の件もあって、まー仕方ないよなーと思いながらぐだ子と一緒にFGO世界線へ。
聖杯をあげた鯖はプリズマ・コーズの異界に来てもらったのだが、鯖も福袋とかは回していたので増えたもの……ん?
飛んでた。
チェイテピラミッド姫路城が。
「ちょっと!なんなのよ!これは!!」
ついてきた叢雲がしがみついて悲鳴をあげるが、俺もぐだ子もマシュ二人もステンノも死んだ魚のような目で叢雲にこう言い放ったのであった。
「「「「「ようこそ。ハロウィンへ」」」」」
という訳で、火星である。
火星なのである。
連れてきてくれた超鈴音も頭を抱えているが、俺は確認のためにある質問をする。
「叢雲。
ちょっと自己紹介してみろ」
「何よ急に?
私は村雨型宇宙巡洋艦のムラクモ……!?」
あー。フラグ回収しちゃったかー……
波動エンジン積んでいないだけよしとしよう。
超鈴音がいるからボソンジャンプできるし。
「とりあえず、船の姿はみねぐも型のままにしておけ。
さすがに、乗務員の訓練しないと飛ばすのは怖い」
「私一人なら、コントロールできるけど……」
「陽電子衝撃砲を撃つだけで核融合炉が悲鳴をあげるんだ。
触らない方が吉だよ……ん?」
あー。
核融合炉発電周りの技術ツリーが解放されたのか。
ダ・ヴィンチちゃんと超鈴音が居るし。
この船慣熟したら『ナデシコ』あたり介入して技術掻っ攫ってくるのもいいのかもしれん……話がそれた。
「さてと、今回のエリちゃんは何処にいるのやら……」
と茶色い荒野で途方に暮れる事しばらく。
久しぶりに石もあるしとガチャを回してみたら光る虹色。
あっ……当然のようにエリちゃんがやってきたのである。
「召喚に応じ参上したわ。私の名はエリザベート。
ふふ……通称、パーフェクト・エリザベートよ。
全てのエリザベートをブッチギリで過去にするために生まれた完全体というやつね。
さ、道を空けなさい。パーフェクトのお通りよ!」
「あれ? エリちゃん……」
「言うな後輩。喜べ☆5だぞ」
「いやいや。引いた先輩の方こそ、どうか使っていただけると……」
この時の俺とぐだ子の心境は、
((地球だけでも忙しいのに、何で火星にまで行かなきゃいけないんだ!!))
で、一致していた。
しかも、彼女ガチャ産なのでストーリーも最初からついてきてやがる。
エリちゃんを前に短くも激しい譲り合いが発生した結果、メインを進めざるを得ないぐだ子こと藤丸立香がエリちゃんと共にストーリーを進め、俺たちはサポートをしつつ火星そのものを調査する事に。
という訳で、一旦☆5エリちゃんとぐだ子たちと分かれた俺たちは、第一ストレージにてダ・ヴィンチちゃんと超鈴音を交えて会議である。
「で、だ。
超鈴音。これ予想していたか?」
「予想できる訳ないヨネ」
「ですよねー」
そんな会議中にもぐだ子のフレンド鯖として俺のサーヴァントが呼ばれてどこかへ消えてゆく。
フレンド鯖ってこうなっているかーなんて思いながら会話は進む。
「そっちの魔法界の危機的状況については理解している。
今回のように、多次元世界の火星への移住については考えた事は?」
「ないと言ったらうそになるネ。
ただ、私にはその多次元世界のアクセス、つまり火星を舞台にした物語を知らなかったから探しようがなかったのネ。
貴方が来た事で、多くの手段を取ることがやっとできるネ」
なるほど。
そういう事か。
とはいえ、俺も知っている世界はさして多くはない。
『宇宙戦艦ヤマト』では廃墟になるし、『機動戦艦ナデシコ』では戦争に巻き込まれる事になる。
『ガンダム』は却下。マーズジオンなんてのも居るし、『鉄血のオルフェンズ』では到底養える魔法力なんてある訳もなく。
『テラフォーマーズ』なんて論外である。
「そんな都合よく魔法力がある火星なんて……あ」
俺の言葉が止まったのは、そんな都合の良い火星の物語があったからである。
本当に奇跡のように。
「じゃあ、次の場所にジャンプしてくれないか?
2301年。4月3日の火星。いや、アクアへ」
ケット・シーがいるような火星だ。
きっと魔法族も受け入れてくれるだろう。
飛んだのはアクアの玄関マルコポーロ国際宇宙港。
その蒼き世界を見た超鈴音の目から涙が出る。
色々努力し、挫折し、絶望しかかった果てに見た奇跡なのだ。
その美しさに、やさしさに、人類の夢と希望を信じるに値するこの美しい景色。
「奇麗……」
「ほんとうにそうね」
「凄いです……」
ステンノが柄にもない声を漏らし、叢雲が自然とそれに賛同し、マシュが嬉しそうな声をあげる。
それを見た俺も柄にもない事を言う。
「全部投げ出してここで暮らすってのもありだが、この世界を燃やしたり白紙化したりするのは駄目だろう?
そのためにはがんばらないとな」
そんな俺の隣を、将来ウンディーネになりたい女の子と火星猫が通り過ぎてゆく。
俺の言葉に誰も異を唱えないぐらいこの景色を皆が胸に刻んだのであった。
で、帰ってみたら、なんか大怪獣大決戦が始まっていた。
どこから突っ込めばいいのやらと思っていたら、新しいエリちゃんに挨拶される。
「という訳で改めて召喚されました。終わりのエリザです。
星の血を……いえ略称キングエリザの巫女です。
ややこしいですか? ややこしいですね。
でもきっと、慣れますよ。ええ」
あ、こっちが配布エリちゃんか。
エリちゃんたちの母として他のエリちゃんたちも懐き、俺とぐだ子からえらく感謝されたのは言うまでもなかった。