【アンコもどき小説】やる夫と叢雲とステンノは世界を渡りながら世界の危機を回避するようです 作:北部九州在住
忘れていたワカメの将来
1 冬木残留
2 同上
3 同上
4 海外留学
5 海外留学
6 桜と共に麻帆良学園へ
結果 4
魔術師としての間桐家は終わっていたが残っていた人も居るわけで。
そんな中、間桐雁夜がテロの容疑者として逮捕されたと発表された後、名家としての間桐家も完全に終わりを告げた。
とはいえ地主として資産家であった間桐家だから食うには困らず、アフターフォローとして別戸籍の用意などで、彼らは沈んだ船から逃げるネズミよろしく冬木市を次々と後にした。
そんな中に、間桐慎二の名前を見つける。
魔術師の家に生まれながら魔術の才能を持たなかったが故に不幸になった彼は、冬木の地を離れた方が幸せになれるだろう。
間桐家の魔術資料については国が押収した後に売却という形を取るが、その間にヤタガラスや関東魔法協会などが徹底的に調べるという。
後は時間が、次の世代がここでの物語を進めてゆくだろう。
「こっちです」
大聖杯が置かれている鍾乳洞周辺は噴火口として国の管理下に置かれ、冬木市を騒がせたテロ組織が溶岩を冬木市に流そうとしたというカバーストーリーを作ることで周辺を自衛隊と魔法組織が警戒する中、それは俺の目の前にあった。
国の嘱託として雇われた明石夕子がこれの説明をする。
「発見されたのが今日の早朝。
警戒及び観測していますが、今の所動きはありません。
こちらの持つマジックアイテムや魔法で調査した結果、ゲートの可能性があるみたいです」
色々な裏技で高位分霊のアマテラス様を召喚したので、その歪みが出たのだろう。
何処かに繋がるゲートができたとしても分からないではない。
ただでさえ冬木市はパラレル世界設定があまりにも多すぎるから、世界線の絡みが解けていないのだろう。
「データで見ると、安定はしているみたいだけどね。
多分私のシャドウ・ボーダーなら、行けると思うけど……」
ついてきてもらったロリンチちゃんは興味深そうに眺める。
あれの性能も知っているから俺は突っ込まざるを得ない。
「成功確率は?」
「三割ちょっと」
首を振ってチャレンジ断念を体でアピールする。
ここでギャンブルをするほど戦力が足りていない訳ではない。
「封印でいいさ。
大聖杯ともども異界化させて、神様を祀って封じてもらおう」
いずれ解ける結界だが、東京でのハルマゲドンまで持ってくれるなら問題は無い。
「はい!はい!!はい!!!
おねーちゃんに任せてください!!!!」
フリーダムアマテラス様は今日も元気である。
日本の信仰と地脈の全てをほぼ全行使できるので、魔力切れを心配しなくていいというのが厄介……げふんげふん。素敵な所である。
このフリーダムぶりに叢雲は呆れて、同じ姉であるステンノはああいう姉もありなのかという顔をしているが見ないでおこう。
「しめ縄で結界作って、入り口に地蔵様を置いて、祝詞をあげるだけの簡単な作業にアマテラス様のお手を借りることなんて恐れ多く」
「この異界に置く神様はおねーちゃんが用意してあげようと言っているのです!
そして、その功を讃えておねーちゃんをディナーに招待する事を要求します!!」
さり気なく一人称が『おねーちゃん』になっているあたり、フリーダムぶりに磨きがかかって……待てよ。
この神様、俺をスサノオ扱いしているんじゃないだろうな?
ありえる。
俺で扱いきれないバグ込みの高位分霊でサマナー契約ができなかったアマテラス様は、『子孫守護』と『サマナー』の扱いに論理矛盾を起こさないように俺を疑似スサノオとして定義した。
情報生命体であるから、俺の魂のデータをスサノオにあげちまえで俺がスサノオ化という事ができるのがタチが悪い。
ついでにいうと、スサノオとアマテラスの近親相姦物という異伝もあったりするから困る。
イザナミとイザナギがあれだからなぁ……
「……畏み畏み白す」
こっちが考えている間にアマテラス様はさっさと祝詞をあげて召喚を始めていた。
明石夕子やついてきていた天ヶ崎千草に目で文句を言うが、『止められると思っているんですか?』と目で文句を言い返された。
何も言い返せない。
光が満ちたと思ったら、見慣れたストリッパーが……あれ?
俺の知っているアメノウズメより明らかに霊格が違う。
ついでにエロい。
「八衢比売神。
呼ばれて参りました。
天照大御神様におかれましては、ご機嫌麗しく」
そのエロ格好で真顔で挨拶されると色々と困るのですが。
明石夕子や天ヶ崎千草も視線そらしているし。
けど納得した。
道祖神の一柱である八衢比売神と八衢比古神は、そのまま天宇受売命と猿田彦と同一視されたという。
天宇受売命の体を借りて、道祖神としての八衢比売神を呼び出したのだろう。
天津神 八衢比売神 レベル97 高位分霊
「この地の封印をお願いします。
決して、中のものを外に出してはいけませんよ」
「かしこまりました」
今は『外からの悪いものを防ぐ』面ばかりクローズアップされる道祖神だが、もう一つの側面として『中に封じた悪いものを出さない』という面がある。
今回はそっちの仕事がメインとなるだろう。
異界の核である神様も用意したので、あとは入り口にでも小さな社を置いて奥に入らせないようにすれば完成である。
「じゃあ、異界維持の為に俺と契約……」
俺の口が止まったのは、恨めしそうに俺を見るアマテラス様のせいである。
その口からこんな言葉が出てきた。
「天宇受売命だけ弟くんと契約するのずるくない?」
アマテラス様のおねーちゃん度
100ほどエロゲ系おねーちゃん
結果 97
その日の夜の俺の寝室でのピロートーク。
「あれ、私達のベッドに潜り込んでくるのは近いわね」
「同感」
「え?そうなんですか?」
「そうなんですよ」
「「「「っ!?」」」」
後日、平成日本のHENTAI文化を某天津神様に丁寧に教えた罪で、皇北都が鬼咒嵐と明石夕子や天ヶ崎千草に正座させられるという事件が発生したが、記録に残さないことにした。
アマテラス様。エロゲ系おねーちゃんに進化。
神話的には問題ない(遠い目)
証拠写真
https://twitter.com/hokubukyuushuu/status/1092980797911359489