【アンコもどき小説】やる夫と叢雲とステンノは世界を渡りながら世界の危機を回避するようです   作:北部九州在住

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ある意味メガテンシナリオ進行中

LV74のステンノの気配遮断A+に気づくか?

 74以上で看破

 

 時計塔            16

 聖堂教会          27

 関東魔法協会       61

 関西呪術協会       42

 十字教            57        

 メシア教           59

 自衛隊            79

 米軍             3

 

 異界探索に気づいたのは自衛隊だけだった。

 もっとも、こっちが艦内で準備とかしていたからバレバレだったという事なんだろうが。

 なにか出来ることがあるかと言ってきてくれたが、かえって危ないので丁重にお断りした。

 そのかわりに車を貸してもらったが。

 

「で、具体的に何処に行くわけ?」

 

 俺が運転していると助手席から叢雲が質問するので、返事をする。

 バレたのできちんと手続きをして許可証をもらってきたので、基地内の移動も気にしなくていいのがありがたい。

 

「この世界では悪魔ってのは情報生命体なんだよ。

 Fateの英霊もそれに近い所があるけどな。

 人の噂が悪魔を生み出す。

 基地なんてのはその最たるもので、『戦争で死んだ兵士の怨念が』とか『軍隊の秘密実験を見た民間人が連れ去られた』なんて噂が長く蓄積して悪魔を生み出す訳だ。

 それを払拭するには、基地には秘密が多すぎる」

 

 そういう施設の異界化を防ぐためにこの国はどうしたか?

 なんの事はない。

 異界を生み出してそれを封じたのだ。

 変な所に異界ができるぐらいなら、そういうものが出来た所に神社を立てて祀ると同時に封じる。

 小さな神社とかの信仰でそれらの異界は封じれるのでお手軽でもある。

 この国の人間の知恵と言えよう。

 まぁ、バブルの区画整理とかでそのあたりもかなり緩くなっているみたいだが。

 

「ついた。

 さてと、エネミーソナーを起動してと。

 叢雲が前衛、俺が真ん中、ステンノが後衛だ」

 

「了解」

「わかったわ」

 

 基地内の小さな神社で、手入れも行き届いている。

 金比羅神社で祀神は、大物主と。

 という事は異界の主は大物主様で確定だろう。

 劣化分霊だろうが。日本神話に出てくる神様で異界の主である。

 敬意を払おうと珍味のおつまみと酒徳神のおちょこ、それに酒を用意する。

 

「あら、美味しそうね」

「飲むなら帰ってからな。

 出雲で作られた100%純米酒だ。

 口に合えばいいんだが」

 

 神社の中に隠されるようにあった異界の入り口。

 それはこの異界が正常に管理されている事の証拠である。

 

「よく来たな、人間。

 それは儂への貢物か?

 ははは。心得ているな」

 

 大物主は最初からごきげんだが、かれの逸話には女性にまつわる逸話も多い。

 つまり、ステンノの男性特攻の対象範囲。

 種族は鬼神で、レベルは38ベースの32%劣化分霊で、12。

 ある意味納得。

 

「まあお前らも飲め。

 儂はこうして海から来る神を出迎える役目も持っている。

 お主らみたいな外から来た神を迎えるのは仕事の一つよ」

 

 神様だからこそというかコミュニケーションというか、飲み二ケーションが試される。

 明日は胃薬と二日酔いの薬は確定だろう。

 ありがたい事に大物主は終始好意的だった。

 敬意を払ったのと、こちらのレベルを察したのだろう。

 問題は帰りにあった。

 異界と現世の出口。

 奇襲を受けたのだ。ピクシーに。

 ……百太郎をインストールしておこうと決意した瞬間である。

 

「ディア!」

 

 ピクシーの体力が回復した。

 

「……」

「……」

「……」

 

 あ。

 涙目になった。

 かわいい。

 

「やる夫。

 この、小さなの潰していい?」

 

 奇襲を受けてプライドを潰れたと思っているステンノの声は凄く低い。

 ピクシーのレベルは2である事を明記しておく。

 

「助けてください!

 何でもしますから!!」

 

「ん、今、何でもするって言ったよね?」

 

「はい!

 仲間になりますし、妖精メイドにもなります。

 だから命ばかりは!」

 

 そっか。

 あるのか。

 幻想郷……

 

「じゃあいいや。

 仲間になってもらおう」

 

「ありがとうございます。

 妖精ピクシーです。

 今後ともヨロシクおねがいします!」

 

 そう言ってピクシーは逃げるようにCOMPの中に入っていった。

 そこで気づく。

 

「今思ったんだが、悪魔合体で強い悪魔作って、冬木に行けば大体勝てるんじゃ?」

「私だけじゃ足りないと?」

「私じゃ駄目なの?」

 

 ぽつりと言った一言に、ジト目で俺を見て言い放つ二人。

 仲間の信頼が痛い。

 

 

 

 翌日。

 艦に戻った俺達だが、近隣の異界を回って悪魔の素材を集めたのは言うまでもない。

 3日後。

 集まった悪魔はこんな感じ。

 

 妖精 ピクシー     Lv2

 地霊 ノッカー      Lv4

 魔獣 カブソ       Lv6

 天使 エンジェル    Lv14

 妖精 ジャックフロスト Lv15

 鬼女 フグルマ     Lv12

 

 ノッカー・カブソ・エンジェルは近場の異界探索で仲間に。

 横須賀は米軍基地があるせいか十字教信者も多いので、こうして現れるのだろう。

 なお、その姿を最初に見た叢雲とステンノの第一声をここに記しておこう。

 

「うわ。

 痴女なのに天使なの?」

「やる夫、ああいうの好みなの?」

 

 二人の衣装的に色々言いたいこともあるが、ここでヤブを突く勇気は俺にはない。

 フグルマこと文車妖妃は、悪魔関連の資料集めで神田古本街をうろついていたら勝手についてきた。

 なんでも本が読みたくて立ち読みし続けた結果、魔力が枯渇したという実にらしい悪魔である。

 で、通りかかった俺に助けを求めたと。

 そのけしからん胸に騙された訳では決して無い。だぶんきっとメイビー。

 

「……最低」

「へぇ……」

 

 いかん。

 叢雲とステンノの俺を見る視線が、まるで豚を見るかのような目になっているから、この話はここでおしまい。

 ジャックフロストだが、叢雲の艦内冷蔵庫にいつの間にか居着いていた。

 ある意味、叢雲の艦内も異界みたいなものなのだろう。

 これらの悪魔をCOMPに入れて、悪魔合体をするのだが、悪魔合体のプログラムはこのCOMPに入っていない。

 

「じゃあ、何処でするの?」

 

 叢雲の質問に俺は地図で確認したある場所を指さした。

 メガテン世界、デビルサマナーの舞台であるその場所を。

 

「平崎市。

 ここのホテル業魔殿さ」

 

 

 

 こういう時のヤタガラスの公的身分というのは便利なもので、平崎市まで電車で向かいホテル業魔殿にチェックイン。

 その後、オーナーのヴィクトルに話を通して、悪魔合体を始める。

 

「天使エンジェルと妖精ジャックフロストを足して妖鳥コカクチョウを作り、それに地霊ノッカーを足して、妖精ジャックランタンを作る。

 これでいいかね?」

 

「ああ。

 やってくれ」

 

 悪魔合体の最中にヴィクトルが俺に声をかける。

 俺の後ろの二人を見ながら。

 

「解せないね。

 それだけ強い悪魔を持ちながら、どうしてこんな弱い悪魔を強くするのかな?」

 

「浪漫ってもんだ」

 

 その浪漫その1であるピクシーはなんかおどおどしている。

 なお浪漫その2の文車妖妃は資料収集等の情報処理を任せる予定である。

 戦闘で使えなくても便利な悪魔というのは居るのだ。

 そんなピクシーは自身の身に何が起こるか、まだ分かっていないらしい。

 

「ここでは悪魔も買えるんだったな」

「ああ。

 金さえ払えばだが」

 

 という訳で、小切手をぽんと差し出す。

 結構な0が並んでいるのを見せつけてからピクシーを指さす。

 

「あれに、精霊合体をして最強にしてやってくれ」

 

「え?え??え???」

 

 うろたえるピクシーに、呆れる叢雲とステンノ。

 ピクシーの肩を叩いて二人は交互に言った。

 

「諦めなさい。

 私達も同じなのよ」

 

「マスターって、最初に来た娘は徹底的に優遇しちゃうのよね」

 

 なお、何でかメギドラオンを覚えたハイピクシーになったが、これはこれでよしとする。




 wikiやネットでデータを確認したながらしているけど、基本は一番まとまっているソウルハッカーズベース。
 もちろん、それ以外の概念も適当に取り入れている。

金比羅神社
 神仏分離前まで金毘羅大権現だったのだが、大体この神様に変わっている。

珍味のおつまみと酒徳神のおちょこ
 ソウルハッカーズの悪魔用贈答品。

百太郎
 奇襲回避ソフト

妖精メイド 『東方紅魔郷』
 紅魔館で働いているやつら。
 あまり役に立たない。

エンジェルの姿
 グーグル先生で検索すればすぐに分かる。
 そんな格好で天使なんて無理でしょ。

文車妖妃
 多分真名は鷺沢文香。
 もしくは読子・リードマン。
 このあたりはやる夫メガテンのノリでもある。

ハイピクシー
 実際にはメギドラオンを覚えたハイピクシーはできない。
 スキルは、ジオ・羽ばたき・パララディ・メパトラ・誘惑・宝探し・トラフーリと使い勝手が良い上にメギドラオンである。
 浪漫から作った。
 チートである。

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