【アンコもどき小説】やる夫と叢雲とステンノは世界を渡りながら世界の危機を回避するようです 作:北部九州在住
知恵留美子の暴れっぷり
100で無双、1でアヘ顔。
結果 86
地下都市ヨミハラ。
東京の地下300メートルに作られた、無法地帯は今は昔。
吸血鬼殲滅に命をかかげる一人のシスターのおかげで、その治安は急回復していた。
それは同時にノマドの勢力減少と、他勢力の介入に繋がる訳で。
『東京ジオフロント』と名前を変えたこの街は諸勢力の奪い合いが始まっていた。
なお、『東京キングダム』を買い取ったのは俺であり、現在かの地にて英雄王の為の火力発電所建設が始まっている。
状況変化の介入度 100ほど積極的
時計塔 84+40=124
聖堂教会 26+74=100
関東魔法協会 95+44=139
関西呪術協会 25+25=50
十字教 62+95=157
メシア教 19+7=26
自衛隊 35+26=61
米軍 75+59=134
アンプレラ社 11
ミレニアム 14
第四次聖杯戦争によって日本における有力な拠点であった冬木市での影響力を失った時計塔と聖堂教会はここに新しい拠点をと目論見、多くの人員と資源を送り込んでいた。
それは、満を持して冬木に人員を送り込んで全滅した十字教も同じで、己の本拠地である麻帆良学園都市の近くに出島よろしく他勢力の拠点ができるのを嫌った関東魔法協会も介入。
更に、魔界や魔法というものの調査と実用化に興味を示した米軍がここを研究拠点にという動きを見せたことで治安は守られているが、激しい暗闘が水面下にて行われていた。
そんな中、主導権を握ったのは十字教。
ローマ正教の最暗部の一人である後方のアックアが投入されたのが大きい。
そんな主導権争いの結果、東京ジオフロント連絡会なるものが組織され、十字教・関東魔法協会・米軍・時計塔・聖堂教会の五者で、この街を運営する事が決まっていた。
なお、その連絡会議長に選ばれたのは、時計塔から推薦された魔術師でダーニック・プレストーン・ユグドミレニア。
『生きていたのかよ!』とツッコミ半分、『ミレニアムがあるなら、そりゃ繋がっているよなぁ』と納得半分の感想だったのを覚えている。
彼にとっては左遷なのか因縁の地でのリベンジなのかそれは当人にしかわからないだろう。
「失礼します。
通行証を拝見します」
自衛隊の服装で俺は防弾仕様のキャデラック越しに通行証を見せる。
マシュ・ステンノ・叢雲・アマテラス様も当然同乗しており、このキャデラックの運転手は同じく自衛隊の服装の朧である。
また、俺の車前後の車も護衛の自衛隊員が乗り込んでいるはずである。
防衛庁情報局から来た彼らは、同時に俺の監視を兼ねているのは言うまでもない。
「今の検問の護衛の顔、同じだったわね。
あれが司令官が言っていたクローンってやつ?」
叢雲の質問に俺は苦笑して頷いた。
初見で新たな知識が俺の頭にも刻まれる。
「ああ。
国内大手製薬会社ヨロシサン製薬が裏で作り出した、クローンヤクザって奴だな」
もちろん、アンブレラ社やノマドと業務提携済。
そんな所から、クローン兵を買うというのが今回の訪問の目的の一つである。
広大な地下都市ヨミハラをゆっくりとキャデラックが走る。
無法地帯であり快楽の街でもあったこの街だが、完全にその快楽を消し去ることはできず、秩序が入った結果、ロアナプラと化したというのが俺の感想だったりする。
ここに一般人は住めないだろうに。
なお、まだ未制圧だが最深部に魔界の門があり、そこから魔界に繋がっている事で、この国の狂った繁栄は支えられている。
中央の大きなビルの入口に着くと、ドアが開き交渉相手が出迎える。
「さぁ、取り引き開始だ。
きみの欲しいものを言ってくれ。
金さえあれば、なんだって揃えてみせるよ」
ヴィクトリア・ザハロフ。
対魔忍世界の武器商人で言葉通り金さえアレば何だって揃えてくれる人である。
彼女に朧経由でコンタクトをとったのだ。
俺も握手をして自己紹介をする。
「護国組織ヤタガラスの入即出やる夫だ。
良いビジネスができるようよろしく頼む」
こういうビジネスでは第一印象がものを言う。
ヴィクトリア・ザハロフは、商品であるクローンヤクザや枕営業用の娼婦達を並べるが、こっちもマシュに叢雲にステンノを連れてきている。
もっとも、ただ一人の御方に全部持っていかれるのだが。
「ちょっとこの場所暗いですね……えいっ!」
アマテラス様。
太陽の化身だからといって、ヨミハラ全体を己の日光で輝かせないでください。
できの悪い吸血鬼はそれで灰に………あれ?
もしかして、ミレニアムの天敵じゃないのか?
この御方。
そんな愉快な挨拶の後、ビジネスが本格的に始まる。
まずはこちらの手持ちのアイテムを彼女に売る事にする。
「という訳で、こいつの売却をお願いしたい。
各勢力に通達しているから、いずれオークションが開かれるだろう。
保管と取引終了まで、手数料は売却価格の一割」
部屋に運び込んだのは、リドヴィア=ロレンツェッティがこの国に持ってきて俺が回収した『使徒十字』。
こいつを使うと、突き刺した土地をローマ正教の支配下に置くというとんでもないしろもので、その効果範囲は47000平方キロメートル。
なお、九州の面積が36750平方キロメートル。
それぐらい広大な土地を支配下に置く上に効果が長く続くと来たのだから、買収されたとは言えもちろん日本政府は大激怒。
その間でどのような交渉があったか知りたくはないが、この地にて俺個人の私物扱いでの売却という形でこの問題を俺に丸投げしてきた。
頭を抱えた俺は、この諸勢力が入り混じっているこの地でのオークションを企み、その代理人として彼女を指名したのである。
「ちなみに、ローマ正教が暴力を持って奪還に来た場合は?」
「返してやれ。
一部始終が他勢力に流れるようになっているから、その後のゴタゴタで彼らがぶん殴られるだけさ。
金で解決しようという穏便な手段すら取れないような相手が、この国の魑魅魍魎を相手にその勢力を維持できるとは思えんしな」
「それを誰かが使う事を考えないの?」
ヴィクトリア・ザハロフの質問に俺はただある方を指さした。
「どうです?
これ、なかなか似合っていますか?」
「……悪くないわ」
「へぇ。
こういうのが好きなんだ」
「カルデアの服とあまり変わらない気が……」
暇を持て余した女性陣による対魔忍コスプレ会場で一番浮かれている天津神様を指さして俺はハッタリをかます。
なお、朧が本気で対応に困って目で俺に助けを求めているが、俺は見捨てることにした。
「あのお方がそれを許すと思うか?」
「……確かに」
ごほんとわざとらしく咳き込んで、ヴィクトリア・ザハロフは話を続ける。
カタログを広げて今、入手可能なクローンのリストを並べる。
「海上自衛隊員の定数割れは深刻な状況に達している。
船は増えているのに、それを操る人間が追いついていない。
急場しのぎだが、末端の人員をクローンやドロイドに任せたいと思っている。
まずは試験的に、うちの艦を前提に、500人ばかり」
「結構な数だね。
試験的の割には数が多い。
まぁ、金さえもらえるのならば、文句は言わないけどね」
俺の船である叢雲の現在の定員が大体120人。
三交代(出撃・休息・訓練)に欠員が出ることを見越してというのが建前、海将補相当官で持てる護衛隊編成でもう一隻艦娘を確保しよういうのが本音である。
そんな事はおくびに出さず、俺はカタログを手にとり、ヴィクトリア・ザハロフが説明を続けた。
「ヨロシサン製薬のクローンヤクザをベースにしたハイデッカータイプが、お客様の要求を満たして一番お安くなっています。
洗脳と教育でこれぐらいの価格で」
実際安い。
もちろん、裏があるのでそれを確認する。
「バックドアについてはどうなっている?」
つまり、ハッキングからの裏切りだ。
その手の入口の事をバックドアと呼ぶ。
「ヨロシサン側からのアクセスについては確実についていますが、それを塞ぐのは当然そちらでやってもらう事になります。
また、それをした際のヨロシサン側からのサポートは一切受けられなくなるのでご注意を」
このあたりはロリンチちゃんにさせることにしようと決意する。
次のカタログは露骨な肌色のオイランが目に入る。
そりゃ、ヨロシサン製薬があればこっちもあるのは当然か。
「……こっちは、オムラ・インダストリーのオイランロイドか」
「便利ですよ。
オイランロイド。
何しろ、生理もないし、妊娠しない。
長い航海において少数でも異性が居ることは艦内のモラルの向上に繋がります。
最近、オイランロイドの性能を落とさずに戦闘力を向上させたタイプも登場しました」
その話にコスプレショーから逃れてきた朧が参加する。
何しろ、クローンを買いに来て、そっち系の用途を満たすならば、対魔忍が一番というか私を使えよと目で訴えているが無視することにした。
「若干値は張りますが、戦闘力と性処理能力を考えるのならば、対魔忍のクローンが一番ですよ♪
というか、私達を使えばクローンいりませんよ♪」
こいつ、口に出しやがった。
この日のお買い物結果
ヨロシサン製薬 ハイデッカークローン 400体
オムラ・インダストリー オイランロイド戦闘強化タイプ 80体
ノマド 娼婦兼戦闘用対魔忍 20人
『使徒十字』売却価格942億円。
売却先
123 ローマ正教
4 イギリス清教
5 ロシア成教
6 聖堂教会
7 時計塔
8 メシア教
9 関東魔術教会
10 ノマド
結果 1
帰り道。
俺はマシュに顔を向けた。
「先輩。
どうしました?」
「マシュ、共に戦えるとしたらどうする?」
FGOは途中で終わっているのが、マシュがオルテナウス化する事は知っている。
現在のマシュは戦うのがきつい状況なのだと。
それにもかかわらず、マシュははっきりと告げた。
「もちろん、先輩と一緒に戦います」
彼女にとって、あの旅はかけがえのないものであり、それを駈けた俺と戦うのは当然のことと言わんばかりに決意の目を俺に見せる。
俺は手を組んで目を閉じて、マシュにその決意を告げる。
「君の助けが必要だ。
どうか、艦娘になって俺を助けてくれないだろうか?」
と。
ヨロシサン製薬
『ニンジャスレイヤー』
悪魔が居て対魔忍が居るのなら、ニンジャが居ても問題ない。
いいね?
なお、サイバーニンジャの母体は当然対魔忍。
ツヨイ。
ヴィクトリア・ザハロフ
『決戦アリーナ』。
その胸は豊満だった。