【アンコもどき小説】やる夫と叢雲とステンノは世界を渡りながら世界の危機を回避するようです   作:北部九州在住

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猫の手の確保 その4

 戦力が強化されてもそれを運用できる体制にないと意味がない。

 かくして、叢雲とマシュ風の戦力化の為のあれやこれやを急ピッチで行う事になった。

 

「という訳で、マシュ風は近代化改修を行うわよ」

「はい」

 

 先輩風を吹かす叢雲に言われて、興味津々のマシュ。

 叢雲がした事をこっちでもするだけだが、装備の更新は今後の戦いにも関わる。 

 艦内伝達の通信機器等は海自が保管していたお古を急遽持ってきて備え付け、医療器具とかもやはり最新式の医薬品に替えられた。

 調理器具も新調し、何よりも大型冷蔵庫を備え付けそこに大量の食料が運び込まれ、兵員室にベッドをつけてゆく。

 あと、叢雲と同じく神棚が設置された。

 

「いずれは、CIWSやハープーンやアスロックもつけたい所ですけどね」

 

 視察に来た美野原一佐がつぶやくが、その時間があればいいのだが。

 装備の更新だけでなく動かす人間が居ないと動けない。

 いや、動かそうと思えば動かせるのだが、海上自衛隊という身分を持っているので、中にその隊員をいれるという政治的配慮が思いっきり足を引っ張っているだけである。

 

「とりあえずは対潜用のソナーと爆雷を何とかしないとな。

 叢雲が対潜に特化しているから、浜風は対空に特化させるのもありかなと考えている」

 

 ミレニアムのUボート相手だから対潜装備は必須。

 さすがに人前でマシュ風と呼ぶのは恥ずかしいものがあるので、ここでは浜風で通す。

 そんなことより、問題の一つを美野原一佐と話す。

 

「で、事後承諾になったけど、あれについてはOKなのかい?」

 

 基地内に並んだヨロシサン製薬とオムラ・インダストリーの巨大トラック。

 そこから出てくるクローン人間事ハイデッカー達とオイランロイド達は海自隊員服を来て、自衛官の見守る中グラウンドを走って体力テストをしていた。

 

「良くはないでしょうが、定数不足は本当に深刻なんです。

 この叢雲に貼り付けた60人すら用意するのに手一杯だったんですから」

 

 海自内部でもこの手の計画が上がっては、機密の壁から断念した経緯がある。

 とはいえ、最低限の知識を即席で用意できるのは、人手不足に悩む海自にとって喉から手が出るほど欲しかったのだ。

 

「こっちもレポートを出そう。

 何体かはそちらに引き渡してもいい」

 

「協力に感謝します。

 これは、咲川司令がぼやいていた事なのですが」

 

 こういう噂話にかこつけて伝言を渡すのは、それだけやばい話である。

 自衛隊のクーデターの噂がまことしやかに語られるようになって、こういう形で上の人間は情報交換を行っていた。

 

「総理がクーデターに備えて直属の神田旅団を首都圏に呼んだという噂があります」

「神田旅団?」

 

 聞き慣れない言葉に俺が首をかしげると、美野原一佐が説明をしてくれる。

 

「この国の海兵隊ですよ。

 構想は昔からありましたが、近年西部方面隊内部に発足したそうで。

 総理直轄なので、こちらも噂以上の話は知りませんがね。

 司令官の神田一佐の名前をとって神田旅団」

 

「つまり、あまり派手に動いているとそいつらにクーデター側と判断されて粛清されるぞという忠告な訳ですな?」

 

 お互い笑顔なのは崩さないが、同時に目が笑っていない。

 上に立つというのはこんな腹芸も大事になってくる。

 

「上は貴方が仕入れたヨロシサン製薬やオムラ・インダストリーと仲が良い。

 神田旅団の兵員、アレじゃないかと私は見ているのですけどね」

 

「だとしたら喜ばしい事だろうな。

 ついに人間は人殺しに人すら使わなくなったという訳だ」

 

 こういう時にタバコが吸えたらと思った。

 それで口が塞げるのに。

 

 

 

「では、中世海戦研究の研究会を開きたいと思います。

 講師はフランシス・ドレイク三佐相当官」

 

 基地講堂内は満員御礼だった。

 手の空いている士官連中は大体来ているし、それ以上に熱心だっのたが米軍の奴らで、ビデオカメラまで持ち込んでいる。

 ドレイク船長の公演は実体験と当時の思考や文化習慣もまじえての話に会場は大受け。

 当人は嫌がるだろうが、公演だけで食っていけるだろう。

 そんな事を思いながら、参加者名簿を確認。

 あ、リエリ・ビショップ中佐とナオミ・エヴァンス少佐発見。

 若狭湾ミサイル発射事件で、ミサイルが流出した責任からかなりの幹部の首が飛んだらしいからその後釜なのだろう。

 そんな事を考えていたら、質問にこんな声が聞こえてきた。

 

「失礼ですが、フランシス・ドレイク提督は男であるという説がありますが?」

 

「たしかにそういう話もあるさ。

 けど、」

 

 そこでドレイク船長は己の胸を揺らして一言。

 

「これでも私が男に見えるかい?」

 

 会場大爆笑の中、俺は慌てて発言者の名前を確認する。

 米海軍少将。

 ターニャ・デグレチャフ。

 駄女神よ。

 これは混ぜたら駄目なものじゃないのかな?

 

 

 

 案の定、例の質問は俺を見つけるためのもので、接触して情報交換すると出てくるわ出てくるわの存在Xへの罵倒の嵐。

 そんな彼女の今回の試練は悪魔ときたのだから罵倒も力が入る。

 しかも、それを行うのが彼女の居る米国からの核攻撃で、その成れの果てが神の千年王国という俺の説明を聞いた後の彼女の笑みは、壮絶であり狂気に満ちていた。

 なお、リエリ中佐とナオミ少佐は彼女の部下らしい。

 

「ところで、貴国とは同盟国だったと思うが?」

「国家に真の友人は居ないと思いますが、同盟国ですな」

「私が偉くなれば、クーデター後の核攻撃を防げるかもしれんぞ。

 少なくとも、この国と我が国の経済的共存共栄を維持し、核で焼くなんて馬鹿なことはしないと断言しよう」

 

 やっぱり米軍はクーデターに介入の準備を進めていたか。

 上が腐っているから、最悪第二の戦後も許容してでも核攻撃を防げるならベストなのかもしれない。

 少なくとも俺も彼女も神の千年王国を望んでいない以上、そこで妥協が成立する。

 

「で、何がお望みで?」

「貴官が使う艦娘のデータが欲しい」

「何だそんな事ですか」

 

 そこで俺のいたずら心に火がつく。

 彼女の魔力は前世で折り紙つきだ。

 だったら艦娘ぐらいは呼べるだろう。 

 

「多分貴方なら呼べますよ。

 何なら呼んでみますか?

 呼べなくても、中二病の黒歴史が増えるだけですし」

 

「ちょっと待て!

 何だその中二病の黒歴史って!?」

 

「聖杯戦争召喚呪文」

 

 このデグ様、どれぐらい転生したのだろう?

 その一言で察して、存在Xに罵倒の呪文を呟き出したので、俺は見なかったことにした。

 

 

デグ様が呼んだ艦娘

 

1 サミュエル・B・ロバーツ

2 サミュエル・B・ロバーツ

3 サミュエル・B・ロバーツ

4 ジョンストン

5 ジョンストン

6 ジョンストン

7 ガンビア・ベイ

8 サラトガ

9 アイオワ

10 イントレピッド

 

結果 10

 

 

「Hi!

  Essex class航空母艦、5番艦。

 Intrepidよ!

 貴方がAdmiralなのね?

 素敵ね。さァ、一緒に行きましょう?

 いいかナ?」

 

 

「……」

「……」

 

 その顔が見たかった。

 言わないけど。

 なお、彼女は最終形態、つまりベトナム戦投入時のスカイママ仕様になっていた。

 さすデグ。




神田旅団
 『対魔忍アサギ3』。
 海兵自衛軍なる組織が登場するが、これをできるだけ現実にすり合わせて、この間できた水陸機動団に設定変更。
 けど、総理直轄の傭兵部隊の所は変えていない。

リエリ・ビショップ、ナオミ・エヴァンス
 『監獄戦艦』。
 米海軍の士官として登場。
 サイコロ次第ではアヘる。

デグ様
 やる夫スレでも顔芸を披露する御方。
 大体酷い目に遭う。
 彼女は最初から転生設定があるので、入れるのが楽。
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