【アンコもどき小説】やる夫と叢雲とステンノは世界を渡りながら世界の危機を回避するようです   作:北部九州在住

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プリズマ・コーズ補正 型月キャラ以外は元の72%まで弱体化
魔法少女補正     魔法少女の場合44%バフ

Q 何でクライドじゃないの?
A 確認したら、彼艦長なんだよ。
  だから、執務官を別途でっち上げる羽目に。


プリズマ・コーズ探索 その3

 やばい相手と戦う事がわかったのはいいのだが、ヴォルケンリッター相手に被害を抑えるというのはかなり難しい。

 おまけに今のマスターが八神はやてで無いから遠慮なく殺しに来るだろうし。

 あの面子で一番やっかいなのは、なんと言っても湖の騎士シャマルだ。

 遠距離からのリンカーコアぶっこ抜きは、対策手段のないこっちでは回避不能の一撃となる。

 あと、ステンノの魅了がザフィーラ以外に効かないのが実に痛い。

 この時点で俺は、最悪この特異点ごと闇の書を消し去る事を覚悟した。

 目的は、ターミナル開発のデータであって、この特異点で手に入るいろいろなものでは無いからだ。

 あると凄く便利なのは言うまでもないが、追っかけて大火傷を追うぐらいなら、先に損切ラインを作って、負けない戦いにシフトする。

 

「パチュリーさん。

 この図書館の本、全部持ってゆくのにどれぐらい時間がかかりますか?」

 

「そうね。

 咲夜が手伝ってくれるとして10日という所かしら?」

 

「こっちの人員を提供しましょう。

 梱包と搬出だけして、分類は後でゆっくりやってもらうという事で。

 それだったらどれだけ縮まりますか?」

 

 俺が提出したハイデッカーとオイランロイド達の人数を見たパチュリーがため息をつく。

 その後に気づいたらしい。

 

「それなら一週間以内に。

 けど、それだけの事をするのだから、それ相応の代償を支払えという所かしら?」

 

「代償なんてと言いたい所ですが、そのとおりですよ」

 

 俺はその代償を口にする。

 それこそがここに来た目的でもあった。

 

「二冊。

 魔法少女の本をいただきたいのですよ」

 

「わかったわ。

 後でその本を用意しておきます」

 

 そこまで話して、俺はクロノ・ハーヴェイの方を見る。

 まずは挨拶代わりに、手札を切ってみるか。

 

「で、クロノ執務官とおっしゃりましたか。

 闇の書は何ページ吸っているのですか?」

 

「っ!?」

 

 向こうが伏せていた闇の書の情報をこっちが晒したのだからそりゃ驚くだろう。

 とはいえ、ページ数はこっちにとっても絶対に知らねばならない情報。

 あえて突くことにしたのた。

 

『話し合いの途中失礼する。

 私は時空管理局巡航艦『エスティア』艦長のクライド・ハラオウンと申します』

 

 突如空中に浮かぶモニターから移る男性の姿に皆がざわつく。

 俺は知っていたがパチュリーはちらと俺の方を確認したな。今。

 十六夜咲夜は瀟洒を崩していないか。さすが。

 

「日本国海上自衛隊入即出やる夫海将補相当官と申します。

 そちらでいう所の97管理外世界の一国家の軍人ですよ。

 闇の書についての情報入手については、こちらもそれ相応の伝があるという事で」

 

 先に相手が問いたい事をそれとなく拒絶しておく。

 同時に、相手が最も知りたいことについてはこちらから手を差し出すことも忘れない。

 

「状況によっては、協力する事もやぶさかでないですよ。

 ですので、そちらが把握している闇の書のページ数と、ここへの来襲時期を教えていただけるとありがたい」

 

 事が第一級ロストロギアなだけに答えるにも上の、おそらくはギル・グレアム提督の許可が必要なのだろう。

 少しの時間と何かを確認するような間の後、グライド・ハラオウンはそれを告げた。

 

「こちらが把握しているページ数は被害者のデータから計算して189ページ。

 この世界に来襲するのは、5日後と判断している」

 

 つまり、最低でも2日は耐えないといけない訳だ。

 

「この場所はいずれ消え去る場所だ。

 最悪、閉じ込めておけるのならば、そちらのアルカンシェルでこの世界そのものを吹き飛ばしても構わないが。

 ある程度ならば、支援もしましょう」

 

「「「!?」」」

 

 同時に驚くパチュリーと管理局側。

 手札の暴露に管理局側は狼狽するが、それ以上に可愛らしい笑い声がいきなり聞こえてきた。

 

「あはははははははははははは……

 貴方最高よ!

 よりにもよって、この世界を吹き飛ばすですって!?

 長く生きてきたけど、ここまでぶっ飛んだ鎖付きの番犬は始めて見たわよ」

 

 ぞくりと空気が震える。

 可憐で尊厳で恐怖と快楽と退屈を織り交ぜた少女がいつの間にか十六夜咲夜の側に立っていた。

 そりゃ、出てくるか。このお方は。

 こういう存在を見ると、人類社会がどうして吸血鬼を排斥しようとしたのか理解できなくもない。

 

「つきたくてついた役職でもないのですが、給料分のお仕事はしないと怒られるのですよ。

 宮仕えのつらい所ですな。

 お嬢様」

 

 俺は立ち上がって一礼する。

 それを当然と受け止めるカリスマを彼女は有していた。

 

「紅魔館の主。

 レミリア・スカーレットよ。

 パチェだけでなく咲夜も出ていって楽しそうなお話をしているから、来てしまったじゃないの」

 

 魅了されかねない妖気と、圧倒されかねないカリスマ。

 木林あたりは立ったまま気を失っているが、クロノ・ハーヴェイは耐えた。

 俺?

 礼装と控えている叢雲とステンノとマシュが居なかったら木林と同じく失神していたな。

 

「入即出やる夫。

 しがない国家の犬ですよ。お嬢様。

 この世界をぶっ壊すほどの大戦闘ですが、お気に召したようで何より」




ヴォルケンリッターVS管理局・紅魔館・英霊連合決定。
 結果はもちろんサイコロ次第。

証拠写真
 https://twitter.com/hokubukyuushuu/status/1133960684658540544

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