鎮守府が、異世界に召喚されました。これより、部隊を展開させます。   作:Red October

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今回は原作において大規模な海戦が描かれた、「バルチスタ沖大海戦」の回です。見る角度が原作とは全く異なりますが…



130. その時"青葉"が動いた──バルチスタ沖大海戦観戦の記録

 ども、恐縮です。(あお)()ですぅ!

 本日は、中央暦1643年2月5日。私は今、タウイタウイ泊地を遠く西に離れたムー大陸という大陸の沿岸部に来ています。聞けばこのムー大陸、なんと1万2千年の昔、地球に存在していたと言われる、あの伝説の「ムー大陸」だとか! 初めて聞いた時は非常に驚きましたよ、だってあのムー大陸なんですもん! いろいろと調べてみたいですね!

 

 ……あ! すみません、話が大きくズレましたね。

 そのムー大陸沿岸部まで来た私が何をしようとしているのかというと、世界連合艦隊の戦闘の様子を見てこようとしているのです。そして、グラ・バルカス帝国海軍の戦力と戦術を偵察するのも任務ですね。既に提督率いる第13艦隊と第1艦隊からなる派遣艦隊は、ムー大陸に到着していますが、敵の戦力規模が分からないことには動くのも難しいです。そこでこの私、青葉に、「敵艦隊の戦力規模及び戦術を調べてこい」と命令が下されたのです。それに従い、私はここにいるというわけです!

 それで、独立第1飛行隊が保有する機体に乗って、タウイタウイからここまで来た、というわけです。

 

 私が今乗っている機体ですが、なんとUFOです、UFO! しかも、第二次世界大戦時にナチス・ドイツが作っていたとされる伝説の機体「ディグロッケ」です! 感激ですね!

 提督の説明では、この機体は光学・電磁・魔導・温度全てにステルスを張ることができ、しかも宇宙空間飛行も可能だとのことでした。つまり、完全に透明化して偵察することができちゃうんです! 凄いですね!

 本当なら写真を撮ったりしたいんですが、「第1級国家機密、つまり禁則事項に当たる」とのことで、機体については撮影を含めて詮索禁止、もちろん他言無用です。残念ですね……。

 それにしても、この「ディグロッケ」の中は狭いです。クルーの皆さんは、よくこんな狭苦しいところで頑張れるものですね、さすがの青葉も脱帽です。

 

 おっと、機長さんから、もう間もなくニグラート連合の沖合に達するとお話がありました。どうやらもうムー大陸南西部に到着したようです。さすがはほぼ音速を発揮できる「ディグロッケ」、速いですね。

 さてさて、下を見てみましょうか。予定では、そろそろ世界連合艦隊かグラ・バルカス帝国艦隊が見えるはずです。

 お、予想通り艦隊が見えますね。あれは……地図上の位置から考えて、多分世界連合の艦隊でしょう。

 その世界連合の艦隊ですが……これは何と申し上げたものやら、まるで船の海上博物館ですね。何というか、本当にごちゃ混ぜな感じです。

 ざっと見渡してみると、帆船ばっかりですね。大砲を何も積んでいないように見える木造船から、大量の大砲を舷側に並べた戦列艦、黒船のように外輪を回して走る船……おや、あれは竜母ですね。ワイバーンとかいう竜が乗った船が見えます。

 そして次に見えてきたのは、ムー国の艦隊でしょうか、煙突から黒煙を吐く鋼鉄製の軍艦が複数見えます。日本の(しき)(しま)型そっくりな戦艦に、(ほう)(しょう)みたいな空母、巡洋艦……あれ? あれは確か……思い出しました、アトランタ級です! 米国の防空巡洋艦が見えます! へー、技術供与があったとは聞きましたが、もう前線に出せるレベルで実用化してるんですね。お、マハン級駆逐艦っぽいのも見えます。

 その向こうに見えるのは……見たことない艦ばかりですね。ですが、見た目から判断して戦間期くらいの戦艦でしょうか。あの国旗は……神聖ミリシアル帝国ですね。ということは、ミリシアルの艦隊でしょう。ミリシアル艦隊は数が少ないですね、10数隻しかいません。おかしいな、主力艦隊を持ってきているはずなんですが……もしかして、ここにいるのは世界連合艦隊のお目付役で、主力艦隊は別働隊として動いている、ということなのでしょうか。

 

 世界連合艦隊からちょっと離れたところに、別の大艦隊が展開していますね。そっちを見てみましょう。

 おお、これはカッコイイ! 何というか、どの船も非常にスリムで、SF的な感じがします。護衛艦の艦橋でも、あんなにスマートではなかったですよ! ……でも喫水線の辺りまでスリムってことは、水雷防御は低そうですね。

 そしてあれは戦艦と……空母、なのでしょうか? 非常に巨大な双胴艦が6隻ばかり見えます。甲板は広いですし……ああ、艦載機らしきものが乗っていますね、間違いなく空母です。でも、双胴艦? 運動性能が低そうですが、空襲に遭ったら大丈夫なのでしょうか?

 これらの艦は、どれも神聖ミリシアル帝国の国旗を掲げていますね。数はざっと100隻、これがミリシアル艦隊の主力でしょう。

 世界連合艦隊もミリシアルの主力艦隊も、針路はおよそ北に向けられているようです。ということは、北の方に敵となるグラ・バルカス帝国艦隊がいるのでしょうか。

 機長さん、進路変更お願いします!

 

 おっ、見えてきました。世界連合とミリシアル主力艦隊から北東方250㎞地点、多数の艦艇が集っています。どの艦も煙突から黒煙を吐いていますね。

 って、こ、これは!? 大和(やまと)型戦艦にそっくりな艦がいるとは聞いていましたが……これはなんと、(なが)()型戦艦に(こん)(ごう)型戦艦、それに(たか)()型重巡洋艦、(しょう)(かく)型航空母艦そっくりの艦までいるじゃありませんか! どうやったらここまで似せられるのでしょう? 不思議なものです。

 しかも(かげ)(ろう)型駆逐艦や特型駆逐艦、5,500トン級軽巡洋艦、()()()型軽巡洋艦のそっくりさんまで見えますね。青葉たちの仲間かと間違えちゃいそうです。

 ええと、これらの艦の国旗は……ふむ、白地に赤い円を描いた旗、しかし円が十文字に区切られていますね。提督からもらった情報と一致していますので、これがグラ・バルカス帝国の艦隊で間違いないでしょう。数はざっと200~250隻……大変です、第13艦隊の全艦よりも多いじゃないですか! それだけの数を集中運用できるなんて、グラ・バルカス帝国は相当の国力があると見られますね。これはいい情報をゲットしました。

 ところでさっき、ここに来る前にグラ・バルカス帝国の機体と思われる単葉機が1機、世界連合艦隊の方に飛んでいくのを見ましたが、偵察機だったのでしょうか。だとしたら、もうしばらく観察していれば、グラ・バルカス艦隊に動きがあるでしょうね。しばらくここに留まることにしましょう。

 

 時間にして30分くらいも経ったでしょうか、グラ・バルカス艦隊の動きが変わりました。艦載機をずらりと並べた空母が順次転舵しています。やはりさっきの機体は偵察機で、世界連合の艦隊が見つかった、という形でしょうかね。そして攻撃隊を送り込もうとしているのでしょう。お、甲板の上で暖機運転が始まりました。

 できれば一発叩き込んでやりたいです。発艦準備中の空母は無防備な上に、爆発物・可燃物を山ほど搭載していますから、一発でも砲弾を撃ち込めばたちどころに火だるまとなり、雷撃処分確定になるのですが……ここは我慢です。

 いやー、しかしこの30分の間に、グラ・バルカス帝国の軍艦についていろいろと写真を撮ったりして情報収集できました。ちょっと緊張しましたが、CTR(近距離偵察)も成功しましたし、これで撮った写真を(くし)()さん辺りに渡せば、技術的に解析してもらえるでしょう。青葉、大満足です!

 おっと、艦載機の発進が始まりましたね。最初は戦闘機でしょうか、甲板を蹴って勢いよく飛び立っていきます。こちらの戦闘機は零戦にそっくりですね、色合いから考えると21型くらいでしょうか。その後ろには……ややっ、これは(すい)(せい)の空冷エンジン型!? やけに脚の速そうな艦上爆撃機がいます。機首機銃は12.7㎜くらい……でも、抱えている爆弾は見た限り250㎏爆弾っぽいですね。その後ろには、九七式艦攻によく似た機体がいます。これはまずいですね、機体がここまでそっくりとなると、魚雷の性能も第13艦隊のそれに似たものになりそうです。全部合わせて100機くらい飛び立ちましたね、これが第一次攻撃隊の陣容でしょう。搭載数84機の翔鶴型空母が9隻もいるのに攻撃隊の陣容が100機、というのは、ちょっと少ない気もしますが、まあいいか、攻撃隊についていってみましょう。

 攻撃隊の向かう先にいたのは……あれは世界連合艦隊ですね。やはりさっきの偵察機に見つかったのでしょう。

どうやら世界連合艦隊も迎撃態勢に入っていたみたいですね、直掩機らしいものが何機か飛んでいます。あれはワイバーン、そして……おお、九六式艦上戦闘機!? 懐かしい機体ですねぇ、マークからみてムー国の戦闘機でしょう。空中戦が始まりました。

 しかし、九六式もワイバーンもバタバタと落ちていく……九六式は数機の敵機を撃墜したようですが、やっぱり零戦には敵わないですね。(なおこの時、「九六式艦上戦闘機」こと「アラル」艦上戦闘機に機種転換して戦っていたメルティマは撃墜され、戦死した)

 そして世界連合艦隊はというと……何ですかこれは!? 対空砲火なんて、ムーとミリシアルの艦隊以外ほとんど上がっていないじゃないですか! 他国の艦隊は、単発式の砲やらバリスタやら魔法やら持ち出して撃ってるような状態です、これじゃあ対空砲火のたの字にもなりませんよ。ミリシアルの艦隊はやたらカラフルな対空弾幕ですね、全部曳光弾じゃないでしょうか。そしてムー艦隊も激しい対空砲火を放っていますね、さすがにアトランタ級やマハン級の防空能力は()()じゃない、ということでしょう。

 おおっ!? すごい、大砲もついていない木造帆船が艦隊陣形で(ろく)(ぼう)(せい)を作って、すごく太いレーザーを撃ち始めました! 綺麗です……太いレーザーで5機くらい敵機が落ちてますね。これは有効と言えるでしょう……と思ったら、あっという間にレーザーは消えちゃいました。提督の話では、「フォーク海峡海戦において、アガルタ法国の船団が空に向かって短時間ながら極太レーザーを撃っていた」とのことだったので、多分そのお仲間ですね。

 ああ、しかしどんどんやられていく……やっぱり戦列艦では航空機には勝てない、ということでしょう。250㎏爆弾一発で跡形もなく吹っ飛んでます。中には機銃掃射だけで爆発してる艦もいますね、そりゃ木造帆船じゃあ無理でしょう。そんな中、ムーとミリシアルの艦隊だけは奮戦しているようです。

 あっ、ムー艦隊に向けてニセ九七式が低空で突撃を始めました、雷撃を狙うつもりですね。必死で撃ちまくるムー艦隊、さあどうなるか……? 3機は落としたようです……が、20数機が魚雷投下! 海面にウェーキが現れ、それがどんどんムー艦隊に迫って……巡洋艦が次々とやられてますね。航行不能になった艦もいるっぽい……まずい、ムーの空母に魚雷が向かってます(この空母こそ、原作でいう「ラ・トウエン」のことである)! 数は4本、2本は(かわ)せそうですが、2本は直撃コース……ああっ、魚雷の進路に駆逐艦が飛び出して……なんと、空母の身代わりとなって駆逐艦が魚雷を2本とも受けました! 爆発して沈んでいきます……駆逐艦のクルーは勇敢でしたね、彼らに神の祝福があらんことを。

 どうやらこの攻撃が最後だったようです、攻撃隊が撤退していきます。後を追いかけましょう。

 

 第一次攻撃隊について戻ってきてみたら、グラ・バルカス艦隊の空母から戦闘機が飛び立っています! どうしたのでしょうか、空襲でもあるのでしょうか?

 ん? ある方向に向かって零戦擬きが突撃していますね。ちょっとついていってみましょう。

 少し飛ぶと、多数の黒点が空に見えてきました。これは……100機以上の航空機です、でも見たことない機体ですね。プロペラが見えないですし、ジェット機……? その割に零戦くらいの速度しか出ていませんね。おぉっと、翼端にミリシアルの紋章を発見! ということは、これが神聖ミリシアル帝国の航空機? えらく違和感がありますね、戦闘機っぽい機体はジェット機なのに後退翼じゃないですし、……これは、逆ガル翼にH字尾翼? 爆撃機っぽい機体は逆ガル翼とH字尾翼を有してますね。ジェット機に逆ガル翼+H字尾翼ってどうなんでしょう、帰ったら(あか)()さんに聞いてみましょう。

 さて、そうこうするうちに空中戦が始まりましたね。先手を取ったのは零戦擬き。どうやら太陽を背にして上から被さることで奇襲を狙ったようです。この一撃で、少なくとも10機は落ちたかもしれません。そして推移は……あやや、ミリシアルの航空機が次々と落とされています。どうもミリシアルの航空機は、零戦擬きに比して運動性が劣っているようですね、旋回半径の差が顕著に表れています。一撃離脱戦法を仕掛けているミリシアル機もあるようですが……え? 零戦擬きに追いついてない? ジェット機なのに? ……それはジェット機としてどうなのでしょう。それに、ミリシアルの戦闘機は上昇能力、というより加速性能でも零戦擬きに劣るようですね。零戦擬きを追いかけようとしたミリシアルの戦闘機が引き離されています。……これで本当に、世界最強の国の戦闘機なのでしょうか? まあ、ムー国の戦闘機やワイバーン類に比べれば高速のようですけど……。

 零戦擬きも5機ばかりは落ちたようですが、キルレシオは圧倒的に零戦擬きの優勢ですね。100機はいたと思われるミリシアルの航空隊は、全滅に追い込まれてしまいました。これは、ミリシアル艦隊の司令官にしてみれば相当の衝撃だったでしょう。

 っと、およそ150機規模のグラ・バルカス航空攻撃隊が編隊を組んで飛び立ちました。ですが、世界連合艦隊がいる方向とはちょっと違う方向に向けて飛んでいますね……。……ん? この針路……もしかして、彼らが目指すのはミリシアル艦隊でしょうか? よし、機長さんに追跡をお願いしましょう。

 

 少しすると、海上に何隻もの艦艇が見えてきました。やたらカッコイイ艦橋を持つ戦艦クラスが6隻、それと双胴の空母が6隻……ああ、やっぱり彼らが狙っていたのはミリシアルの艦隊だったんですね。

 艦隊上空には直掩機がいますが、零戦擬きに蹴散らされてますね。攻撃隊は確実に、ミリシアル艦隊への攻撃を開始するでしょう。

 接近する攻撃隊、それに対してミリシアル艦隊は対空砲火を上げ始めました。ふと疑問に思ったのですが、ミリシアルには高角砲ないし両用砲はないのでしょうか? 何だか対空機銃だけで対空戦闘しているような気がします……あっ、でも、小型艦の主砲は砲身に高い仰角をかけていますね。ということは、戦艦には高角砲の類を積んでいない……? 彼らの対空戦闘思想がいまいち分かりません。

 激しい対空砲火の中、僅かに被害を出しながらもグラ・バルカス攻撃隊は攻撃を開始。先頭で突っ込むのは急降下爆撃機ですね。……ん? ミリシアルの戦艦や巡洋艦が、何やらうっすら光を放っています。さっきまで、あんな光はなかったはずなのに…。気になりますね、もう少し観察しましょう。

 ……ふむ…、なるほど。何となく分かってきました。どうやらミリシアルの艦は、装甲防御を一時的に強化する機能を持っているみたいですね。攻撃を受ける直前だけ、艦がうっすら光を放っています。それに対するグラ・バルカス攻撃隊は……雷撃を狙ってるようですね。低空に舞い降りたニセ九七艦攻が、一斉に魚雷を投下しています。

 ミリシアルの艦隊は、急降下爆撃だけで多くの艦がダメージを受けたみたいですね。炎上している艦が多く遠望されます。特に空母は、6隻のうち4隻も燃えてる……やはり、回避しきれなかったようです(なお、この4隻には原作でいう「シェキナー」を含む)。それにしても、ミリシアル海軍はなんであんな空母を作ったのでしょう。発着艦を同時にやりたいなら、アングルドデッキにするなりカタパルト開発するなり、他に手法があったでしょうに。

 さて、グラ・バルカス攻撃隊が放った魚雷はミリシアル艦隊に殺到し……ミリシアル艦が続々と被害を受けています。小型艦が沈み、巡洋艦が速度を落とし……あっ、戦艦に2本の魚雷が命中しました(原作でいう「ティソン」のこと)。急激に速度を落としていく戦艦……やっぱり水線下防御が弱いんでしょうか。あ、さらにそこへ2本の魚雷が……。

 

ドゴオォォォォン!

 

 ああ、魚雷4本を受けた戦艦が爆沈しました。主砲の真下に1本命中し、そこから大きな爆発が起きましたから、多分主砲弾火薬庫が吹っ飛んだんですね、なんと不運な……。そして双胴空母はというと……ああ、これはダメですね。無事だった2隻のうち1隻が魚雷を5本も喰らって大きく傾いてます(なお、この空母の名は「プーミア」である)。もはや沈没は免れないでしょう。ミリシアル艦隊は、航空戦力を大きく削られましたね。これはもう、世界連合とミリシアルの連合部隊に勝ち目はないでしょう。航空攻撃だけでここまでやられたんじゃ、艦隊決戦まで持ちそうにありませんし。

 ……ん? 何やらディグロッケのクルー達が騒いでいますね。どうしたんでしょう? ……え、戦艦レベルの巨大な物体が、空を飛んでいる!? ……なっ、何のことでしょうか!? これは気になりますね。

 まさか、どこぞのアー◯ナルバードやアンドロ◯ダ級でも出てきたのでしょうか!?

 

 ややっ!? 何でしょうかあれは!?

 何やら巨大な鈍色の物体が、空を飛んでいます! 大きさは……この距離だと、目測でざっと……に、260メートル!? 本当に宇宙戦艦が出てきたんじゃないですよね!?

 機長さん! 危険は承知で、ちょっとアイツの近くに寄ってくれませんか!? これはとんでもないシャッターチャンスです! またとない特ダネです!!

 青葉、頑張っちゃいますよぉ!

 

 うひゃあぁぁぁ……青葉、見ちゃいました!

 上から見たら車のハンドル、もしくは◯ルセデス・ベンツのロゴマークに似た形の物体が、空を飛んでいます! なんと非現実的な光景でしょう! しかも、機体上部には機関砲が3基、機体下部には軽巡クラスの口径の三連装砲6基と機関砲3基がついています! 明らかに兵器ですね!

 それにしても、こんなにスカスカなのにどうやって空を飛べるんでしょう!? 完全に航空力学や流体力学を無視した形をしてますから、魔法の力でもなけりゃ無理でしょうね。……むむっ、ミリシアルのマークが入っている! ということは、あれもミリシアルの兵器でしょうか。とんでもないものが出てきたものですね。

 この巨大な物体は、だいたい時速200㎞で飛んでいます。航空機としては格段に遅いですが、軍艦としてみると圧倒的に速いです。さあ、グラ・バルカス帝国艦隊はこのイレギュラーにどう立ち向かうのか!?

 

 お、どうやらグラ・バルカス帝国は、初手は航空機による攻撃を選択したようですね。数十機の航空機が、あのデカブツ(「パル・キマイラ」のことを言っている)に向かっています。最初は零戦擬きによる機銃掃射……ですが、全く効いていませんね。よく見たらあのデカブツ、うっすら青く光ってます。多分、装甲強化中ですね。そのデカブツめがけて、急降下爆撃機が爆撃を……おや、あの急降下爆撃機、500㎏級の爆弾抱えてますね。新型なのか、それとも500㎏爆弾も抱えられるのか……。

 おおっ!? あのデカブツ、とんでもない対空弾幕を上げ始めました! しかも命中率がすごい、ほぼ百発百中です! グラ・バルカス帝国の航空機が、あっと言う間に、溶けるようにやられていきます! そして誰もいなくなった、というわけではありませんが、10機にも満たない零戦擬きを残して攻撃隊は全滅しました。デカブツはほとんど傷一つ負っていませんね。

 あの対空弾幕……もしや、海上自衛隊の護衛艦が持っている「CIWS」の類でしょうか? それならば、百発百中の命中率も頷けます。それにしても、ミリシアルはおっそろしい物を持ち出したものですね。

 

 ん、どうされましたか、機長さん? え、あのデカブツが敵艦隊と交信している? すみません、その通信拾えますか? 是非とも聞いておきたいです、何か分かるかもしれませんし。

 あっ、ち、違いますよ!? これは決して盗聴なんかじゃありません! あくまでも傍聴! 傍聴です!! ……だから勘違いしないでくださいね、パソコンやタブレットやスマホの画面の前の皆様。……って、青葉は誰に話してるんだろう?

 まあ、それは置いておいて、通信傍受をと。

 

『……神聖ミリシアル帝国対魔帝対策省、古代兵器分析戦術運用部、空中戦艦パル・キマイラ艦長メテオスという』

『我々に何の用だ?』

『なに、君たちに忠告をしようと思ってね』

『忠告……だと?』

『私はね……弱者を一方的に虐殺するほど趣味は悪く無いのだよ。

全滅する前に、尻尾を巻いてとっとと帰りたまえ。この、君たちにとって救いとも言える言葉を、本隊にも伝え、レイフォル地区からさっさと逃げるのだよ。

もう一度言おう……私はね、弱き者を一方的になぶるほど悪趣味ではない』

 

 ふむふむ、あのデカブツは「空中戦艦パル・キマイラ」というんですね。戦艦と名乗るからには、装甲が結構厚そうです。そしてどうやら撤退勧告のようですね。使ってる言葉が完全に上から目線ですし、煽ってますけど。

 

『私が今乗っているのはね、古の魔法帝国……かつて恐怖により全世界を配下に治めたラヴァーナル帝国の船なのだよ』

 

 メテオスと名乗ったパル・キマイラの艦長は、撤退を要求していますね。そしてこのパル・キマイラはラヴァーナル帝国製の兵器のようです。意外なところでラヴァーナル帝国の力の一端を知ることができました、これは大きな収穫です!

 撤退要求に対するグラ・バルカス艦隊司令官の返答は……おおっ、「バカメ」ですか! どこぞの宇宙戦艦のアニメを思い出しますね。あと高雄さんも、こんな台詞を使うことがありますね。……それにしても、敵の撤退勧告に「バカメ!」と返答するって、かっこいいです! 一回でいいから、言ってみたいなぁ……。

 それはさておき、ミリシアルの空中戦艦1隻に対して、グラ・バルカス艦隊は……35隻くらい? どうやら本隊から艦隊を分派したらしいですね。中央にいるのは長門型そっくりの戦艦(艦名「ラス・アルゲティ」である)、その周囲に金剛型そっくりの戦艦1隻(艦名は「ワサト」と設定。この名はふたご座の星の名であるが、オリオン座の星の名に続いて本級にて採用とした)と高雄型擬きが数隻、あとは軽巡洋艦と駆逐艦がざっと30隻くらい、かな。さあ、この対局はどうなるか?

 先手を取ったのは、グラ・バルカス艦隊ですね。長門型擬きと金剛型擬きが、主砲の砲身に仰角をかけて撃ってます。でも時速200㎞で飛ぶ相手に当たるんでしょうか? ……ああ、まあそうですよね、当たりませんよね。それに対して、約20㎞くらいの位置まで接近したパル・キマイラは、外側のリングを回転させ始めました。む、機体下部の三連装砲が動いています。砲撃する気のようですね。

 あっ、青白い尾を引く砲弾が、次々とパル・キマイラから発射されています。どうやら高雄型擬きの1隻(艦名「エルナト」である)を狙っていますね。……すごい、初弾から命中です! いくら高度の優位があるとはいえ、初弾命中とはやりますね!

 爆発の規模から、威力はおそらく15.5㎝砲クラスでしょう。それが次々と高雄型擬きに命中していく……10数回の砲撃を受けた高雄型擬きは、艦上構造物をほぼ全部スクラップにされてしまいました。あれでは艦首脳部は誰一人助かっていないでしょうし、もう沈没は免れませんね。あ、言った側から爆沈しました。多分魚雷の誘爆ですね。

 その一方で、グラ・バルカス艦隊もものすごい対空砲火を浴びせていますが……効いている様子がありません。装甲強化を施していると見られるパル・キマイラは、戦艦を名乗るだけあって結構な防御力があるみたいです。

 これ、青葉たちが対峙したらどうしよう? 今から対処を考えておいたほうがよさそうですね。

 

 時間がかかっていますが、パル・キマイラは1隻ずつ確実に敵を仕留めていますね。もうグラ・バルカス艦隊は15隻前後しか残っていません。金剛型擬きも無力化されちゃいましたし。

 あ、パル・キマイラの動きが変わりました。輪形陣の中央にいる長門型擬きに向けて突進していきます。グラ・バルカス艦隊も激しい対空砲火で応戦していますが、全く効いていないですね。命中はしていますが、火花が散るだけに終わっている辺り、全部弾かれているようです。パル・キマイラおそるべしですね。

 パル・キマイラは長門型擬きに連続砲撃を浴びせていますが……さすがは長門型、軽巡の主砲くらいじゃ倒れませんね。上部構造物には大きな被害が出ていますが、主砲やバイタルパートは健在のようです。艦橋も潰れている様子がない以上、艦首脳部は無事だと考えていいでしょう。さあどうする、パル・キマイラ?

 おや、パル・キマイラが長門型擬きの上に移動していきますね。高角砲や両用砲でもない限り、艦の直上には砲口を向けられませんから、パル・キマイラが被害を受けることはまずないでしょう。でも、それはパル・キマイラも同じでは……ん!? 長門型擬きの直上で静止したパル・キマイラから、何か大きな細長いものが投下されました! もしや、爆弾!?

 

グアッ! ズドオオオォォォ……!

 

 うっ、眩しい……! 機体がガタガタと震動しています、爆風の威力の凄まじさが分かりますね!

 ……ふう、爆弾の爆発閃光がどうにか収まりました、視界が回復してきましたね。長門型擬きは……あれ? 上部構造物は全部真っ黒になっていますが、艦の形そのものは変わっていません。可燃物となる水上機なんかは燃えているようですが、特に何か変わった様子はないようです。

 あれ、パル・キマイラが離れていきますね。これで終わりでしょうか? でも、何か変ですね……。

 ん、どうしましたか、機長さん? ……え、敵軍艦内の魔力反応が爆発後に途絶した? それはいったいどういう意味でしょう?

 ……な、なるほど! 軍艦自体は無事でも、中にいる人は全員が死んでいる、と! つまり、あの長門型擬きは無人になってしまったのですね。無力化された、ということでしょう。

 旗艦らしき戦艦を無力化したパル・キマイラは、遠距離砲撃を再開し、1隻ずつ沈めていっています。そしてとうとう、35隻はいたグラ・バルカス帝国艦を全て沈めてしまいました。恐るべき力ですね、パル・キマイラ。ミリシアルは、これをあと何隻持っているのでしょうか。

 グラ・バルカス艦隊を殲滅したパル・キマイラは、ゆっくりとですが移動を開始しました。方角からして、どうやらグラ・バルカス艦隊の本隊を叩く予定みたいですね。そしてまた、パル・キマイラから通信波が出されているようです。宛先は……ミリシアルの主力艦隊だとか。もしや敵主力艦隊発見の報告でしょうか。ちょっと傍聴させてもらいますね。

 

『我々パル・キマイラ2機はこれより敵本隊に突撃し、神聖ミリシアル帝国に逆らうとどうなるのか、教えてあげるつもりだ』

 

 ほうほう、「2機」と言う辺り、ここだけで2機展開しているようですね。そして3機目以降もありそう……つまり、パル・キマイラは複数あるということですね。これはいいことを聞きました……! それにしても、この艦長さんえらく上から目線ですね。

 よし、これでミリシアル主力艦隊の動きも読めました。あんな屈辱的な通信をもらったのでは、普通に考えれば敵主力艦隊への突撃を開始するでしょう。

 そう言っている間にさっそくミリシアル艦隊は態勢を立て直して、パル・キマイラの後を追うように同じ方向へ向かっています。でも、パル・キマイラのほうが脚が速い……どんどん離されていきます。

 ん!? 海上に多数の雷跡!!? 十数本の白い航跡が、まっすぐミリシアル艦隊へと向かい……小型艦に命中して水柱が上がりました!

  これは間違いなく潜水艦ですね! まあ、グラ・バルカス帝国が潜水艦を持っていることくらい、とっくに分かっているのですが……それにしても魚雷の数がすごい! 余裕で数十本、もしかすると100本くらい撃たれているのではないでしょうか。

  妖精さんと一緒に数えたのですが、現時点で雷跡が、ひゃ、160本!? さらに増加中!? ということは、特型潜水艦換算で数えたら、この海域にいるグラ・バルカスの潜水艦は…ざっと20隻以上! これはとんでもない数です。情報収集が終わったら、さっそく提督にお伝えしなければ!

 ミリシアルの艦隊は、隊列が完全に崩壊し、艦が個々に回避運動をしている状態です。そして被雷する艦が続出しています。ミリシアル艦隊の苦難は、終わってはいないようですね。

 回避運動(盆踊り)をやってるミリシアル艦隊は放置して、パル・キマイラを追いましょう!

 

 パル・キマイラは……うわ、もう1機いる! 2機で、グラ・バルカス艦隊本隊を前にして航空隊と戦っています。しかし、あのCIWS擬きであっさり全滅させちゃいました。本当に恐ろしいですね、150機くらいはいたはずの航空機を、一瞬にしてスクラップに変えていったのですから。

 おや、さっきのパル・キマイラ艦長のメテオスって人が、またグラ・バルカス艦隊に降伏勧告を送っていますね。これに対するグラ・バルカス艦隊本隊司令の応答は……うわぁ、これはひどい。「お前は馬鹿か!?」ですって。売り言葉に買い言葉、とはこのことですね。

 さて、いよいよ決戦開始。グラ・バルカス艦隊は、かえって幻想的とも言えるほど猛烈な対空弾幕を撃ち上げていますが、有効打になっている様子は全くありませんね。逆にパル・キマイラは、一方的にグラ・バルカス帝国艦を屠っていきます。時間はかかりますが、これなら確実に敵を撃破できますね。堅実な戦術です。

 ……ん? 何やら口論のような通信が一瞬だけ聞こえたと思ったら、パル・キマイラのうち1機が明らかに針路を変えましたね。敵艦隊に向けて切り込んでいきます。その先にいるのは……あっ、あれはグレードアトラスター級戦艦! もしや、敵の総旗艦を直接狙う気でしょうか!?

 進攻するパル・キマイラに対し、グレードアトラスター級は艦を左に回頭させ……主砲を指向し始めました。主砲でパル・キマイラの撃墜を狙うのでしょう。

 ぐんぐん距離を詰めるパル・キマイラ、周囲にいるグラ・バルカス帝国艦を叩きつつ、グレードアトラスター級に砲撃の照準を向けたようです。3発くらい当たったようですが……効いていませんね。さすが大和型擬き、カチカチです。

 あっ、グレードアトラスター級がパル・キマイラめがけて主砲を撃ちました! 斉射です! さあ、当たるか……!?

 

ドゴァアアアァァァン……!!!

 

 お……おおおおぉぉっ!? ぱ、パル・キマイラが! パル・キマイラが空中で大爆発、バラバラになって墜落していきます! 奇跡です、46㎝砲が、見事にパル・キマイラを捉えました!

 相手は空中戦艦だと名乗っていましたし、空中で三式弾や近接信管弾のように砲弾が爆発したりしませんでしたから、グレードアトラスター級はおそらく徹甲弾を撃ったんですね。それでも、空中目標にたった一射で徹甲弾を直撃させるとは、あのグレードアトラスター級の砲術士の練度は恐るべきものがあります。もはや(かみ)(わざ)と言っても良いでしょう。あれと対峙するとなると、非常に手強いですね……。あのグレードアトラスター級の外見的特徴は、余さずフレームに収めておきましょう。もしかすると大和型のように量産されていて、細部に違いがあるかもしれませんし。

 おっと、もう1隻のパル・キマイラは撤退していくようですね。こうなると、この海戦はほぼ終わった、というところでしょうか。いや、まだミリシアルの主力艦隊が突っ込んでくる可能性が残っていますね。もうしばらくここに留まるとしましょう。

 え、世界連合艦隊? あの艦隊は、さすがに無理でしょう。帆船や戦列艦、よくて前弩級戦艦が主力ですから、どう考えてもグラ・バルカス帝国軍には対抗できません。おそらく航空攻撃によって多数の艦と航空機、そしてワイバーンを失って、壊滅状態に陥っているでしょう。グラ・バルカス帝国艦隊の戦術思想は、我々と似ているようですし。なので、世界連合艦隊は論外とします。

 

 

 ミリシアルの主力艦隊とグラ・バルカス艦隊が艦隊決戦を開始してから、もう4時間が経とうとしています。ミリシアルの主力艦隊は、航空攻撃と潜水艦の雷撃によって多大な被害を受けていましたし、もともとの数の差がありますのでグラ・バルカス艦隊は不利な相手でしたが、砲の命中精度で何とか拮抗していますね。でも、累積した被害はどうしようもないでしょう。

 ん、ミリシアル艦隊もグラ・バルカス艦隊も撃ち合いを止めて……夕闇の中、両軍とも撤退を開始しました。弾切れじゃないでしょうか、砲撃もまばらですし。劣勢の中でミリシアル艦隊は、よくここまで食い下がったものです、感心しちゃいました。

 では、これでバルチスタ沖海戦は終わった……というところでしょうね。提督のところへ行って、直接口頭で報告したらタウイタウイへ帰るとしましょう。

 

 

 ……ん? 機長さん、どうしました? ……え、ムー大陸東岸を北上する国籍不明の艦隊!? ちょっと見せてください……こ、これは!

 金剛型1隻、翔鶴型1隻、艦種不明の小型空母1隻、高雄型3隻その他、合計25隻程度……今の時間帯なら、第13艦隊はマイカルやオタハイトに停泊しているはずです。ということは……これはもしや、グラ・バルカス帝国艦隊!? 別働隊でしょうか!

 これは大変です! 何としても、一刻も早く提督に報告しなくっちゃ!

 機長さん、ちょっと飛ばしてください! 針路はマイカルでお願いします!




以上、"青葉"からの報告レポートでした。
バルチスタ沖大海戦は、拙作においては今のところグラ・バルカス帝国の戦い方を知ることができる唯一の機会でしたので、こういう形での登場となりました。それにしても、この戦いに参加したグラ・バルカス艦隊233隻は、東部方面艦隊と特務軍艦隊の連合部隊だったそうですが、どっちの艦隊が何隻の戦力を保有していたんでしょうね。ブログ版原作の日本懲罰作戦では、第1先遣隊230隻をミレケネスが直接指揮していましたから、この時点ではおそらく230隻は特務軍艦隊所属だったと思われます。下手をすると、アウロネス指揮の第2先遣隊の方も、特務軍所属かもしれません。
戦艦や空母、重巡洋艦といった大型艦は、艦の大きさ(と、特に空母の場合は搭載する航空機の数)からして作るのもそう簡単なことではないですし、そこに乗組員の慣熟訓練の時間も要りますから、そう簡単には補充できないでしょう。となれば……バルチスタ沖大海戦の後に特務軍艦隊や東部方面艦隊に補充された戦力は、その大半が駆逐艦だったのでしょうか? バルチスタ沖大海戦のグラ・バルカス艦隊は多分、東部方面艦隊と特務軍艦隊から半分ずつでしょうし…。

もしそうなら、第13艦隊ムー派遣部隊にも、まだ勝機があるかもしれない…。第13艦隊ムー派遣部隊は戦闘艦艇で総勢132隻、うち戦艦11、戦艦空母1、正規空母11、軽空母5、重巡洋艦13、軽巡洋艦14、駆逐艦70、その他7。233隻の半分は、およそ115隻前後、という計算になりますから、数の上ではおよそ互角。後は…敵に空母が何隻いるか、航空機の総合計が何機あるか、そして戦艦が何隻いるか、ということですね。
バルチスタ沖の戦いには、グラ・バルカス帝国軍の基地航空隊は参加していないようです(参加しているのなら、ベガ辺りの機体がアンタレスの護衛付きで世界連合艦隊を空襲しているはずである。また、バルチスタ沖大海戦に参加したグラ・バルカス帝国の空母を、いずれもペガスス級、つまり翔鶴型と仮定すると、航空機の数は84×9=756機となり、世界連合艦隊やミリシアル艦隊を空襲した機体の数が明らかに少なくなること、第二文明圏諸国の飛行場が襲われ、ワイバーンロードが多数地上で撃破されたという報告があったことから、おそらくグラ・バルカス艦隊の母艦航空隊が各国の飛行場を襲っていたと思われる)。ということは……第13艦隊母艦航空隊の機数は1,100機を超えますし、性能でも優越していますから、勝てる可能性が出てきました。

そして小規模ながら、グラ・バルカス艦隊の別働隊を発見。これはつまり…?


UA66万突破、お気に入り2,400件突破、総合評価9,400ポイント突破!? ここまで来られるとは……本当に、ありがとうございます!!
もう年末が近いですね。現時点では確たることは申し上げられませんが、もしかすると、今回が今年最後の投稿になるかもしれない……

評価5をくださいましたshinshin様、Lankas様
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評価10をくださいましたsato905様、TATSU∞様、東方三笠様
ありがとうございます!!
また、新たにお気に入り登録してくださいました皆様、ありがとうございます!


次回予告。

バルチスタ沖大海戦で想定外の敗北を喫した世界連合艦隊。各国にとってあまりに想定外となったその戦いの裏側で、グラ・バルカス帝国はムー国を攻撃するための別働隊を回していた…
次回「オタハイト沖海戦」

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