鎮守府が、異世界に召喚されました。これより、部隊を展開させます。   作:Red October

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しばらくアイリーン嬢の報告書の方の更新を続けていましたが、それが一段落したため、本編に復帰します。
そしていきなりチートをぶちかましております。また、主人公の暗黒面が一部出ております。苦手な方はご注意ください。
下スクロールをもちまして、覚悟ができたものとみなします。




















お覚悟はよろしいようですね。
では、ごゆっくり。



132. マイカル沖海戦

 中央暦1643年2月6日 午前11時30分、第二文明圏列強ムー国南東部 商業都市マイカル。

 第二文明圏においてはオタハイト港すら超える規模を持ち、神聖ミリシアル帝国最大の規模を誇るカルトアルパス港にも匹敵しうる広大な港を持つマイカル。そのマイカル港の一角を占領して、何隻もの灰色の軍艦が停泊していた。

 それらの軍艦は、いずれも複数の回転砲塔を備えており、ムー国のラ・カサミ級戦艦すら凌ぐ巨体を誇る戦艦も7隻停泊している。平べったい見た目をした、戦艦に代わる海軍の主力艦である空母も、大小合わせて9隻が雁首を揃えている。そして、それらの艦艇の中心には、一際巨大な艦がいた。丈高い艦橋と巨大な主砲を持ち、その大きさと威容はどの戦艦をも上回る。大和(やまと)型戦艦「()(さし)」である。

 そしてそれらの艦艇はいずれも、白地の布に赤い太陽を描いた旗と、ロデニウス連合王国の国旗を掲げていた。

 

 そう、ロデニウス連合王国海軍第13艦隊・ムー派遣部隊の諸艦艇である。ムー政府から許可を得て、マイカルを仮拠点にして展開しているのだ。

 

 え? 戦艦や空母の数が少ないし、「(くし)()」がいない、って? ……鋭いですね。

 実は、ロデニウス連合王国海軍第13艦隊・ムー派遣部隊は、その全艦がマイカルにいる訳ではない。例えば戦艦「(こん)(ごう)」「アイオワ」を中心とする艦隊は「ラ・カサミ改」を護送してオタハイトに行っているし、他にも陸軍部隊を揚陸する船団を護衛して、ムー北部の要港スカパ・ブローに向かった艦隊もいる。"釧路"は"釧路"で、エヌビア基地とドーソン基地の改造工事を行うべく、早くもキールセキに移動中である。

 そして派遣部隊の一部艦艇は、マイカルの東150㎞の海域に進出してグラ・バルカス帝国艦隊を迎え撃つ用意をしているのだ。

 

 マイカルの東150㎞の地点に進出しているのは、戦艦「(なが)()」以下、戦艦「()(えい)」「(はる)()」、戦艦空母「(あか)()」、正規空母「()()」「(しょう)(かく)」「(ずい)(かく)」、軽空母「(りゅう)(じょう)」、その他重巡洋艦6隻、軽巡洋艦2隻、重雷装巡洋艦3隻、駆逐艦24隻からなる大艦隊であった。既に索敵機を発進させており、索敵が始まっている。

 艦隊の旗艦を務める「長門」の艦橋にて、堺は"長門"から報告を受けていた。

 

「今朝オタハイト沖で発生した海戦についての結果報告が、ムー軍部から届いたぞ。それによると、オタハイトの防衛にはどうにか成功したらしい。襲来したグラ・バルカス帝国艦隊8隻は、悉く漁礁になったそうだ。

ただ、ムー側の被害も甚大だ。ムー首都防衛艦隊は全滅し、"釧路"が大改造を施した『ラ・カサミ改』も大破航行不能。共に戦った『ラ・コンゴ』が、無理やり引きずって帰ってきたそうだ」

「やれやれ、"釧路"が泣きそうだな。せっかく修理兼改造したのに、いきなり大破航行不能なんだから」

 

 堺はため息を吐いた。"長門"も肩をすくめる。

 

「それで提督よ、残りの敵の位置は分かったのか? 敵の狙いはマイカルだ。ムーの連中が、早く見つけてくれってせっついてきたぞ」

「ああ、分かってる。独立第1飛行隊まで動員して索敵しているんだが、まだ位置を捕捉できていない。敵ももうマイカル近海まで来ているはずだから、見つけられると思うんだが……」

 

 堺がそう言った時、「長門」の通信長妖精が叫んだ。

 

「提督、見つけました! グラ・バルカス帝国艦隊です! 数は16隻、編成は翔鶴型空母1隻、(たか)()型重巡3隻、5,500トン型軽巡1隻、駆逐艦8隻、補給艦らしき艦艇3隻です!

位置はマイカルからの方位80度、距離400㎞。敵針路275度、速力20ノット!」

 

 噂をすれば影が差す、とはまさにこういうことを言うのだろう。

 

「情報通りだな。マイカルの東400㎞……ってことは、通報は『例の機体』からか?」

「はい。その機体からの通報です」

「了解。同機体に戦闘配置を発令しろ。魔信でな」

「了解しました」

 

 通信長妖精に指示を出してしまうと、堺は続いて"長門"に指示を出した。

 

「長門、敵の旗艦に通信を繋げ」

「敵に通信を? 何のためだ?」

 

 怪訝な顔をする"長門"。

 

「決まってるだろう、撤退を勧告するんだよ。

幾ら交戦国とはいえ、何の警告もなしに実弾発砲だなんて野蛮なことはしたくないんでな」

 

 堺の台詞に、"長門"はしっかりと己の上司の目を見据えて口を開いた。

 

「提督よ。お前のその優しさは確かに美徳だ。だがこの場合、欠点になるぞ。

ここはもはや地球じゃないんだ。交戦規定なんてものが存在するかも怪しい。それに敵の技術を考えれば、通信用の電波を出すことによって、こちらの位置が探知される恐れがある。そうなれば、敵は空母から攻撃隊を送ってくるだろう。大丈夫なのか?」

 

 それに対し、堺は自信を持って答える。

 

「問題ない。こちらには()(だれ)の空母5隻が手ぐすね引いて待ち構えているし、駆逐艦と軽巡洋艦は潜水艦に目を光らせている。簡単には手出しできん。それに……もう敵の頭を押さえているからな。我々は砲弾1発、機銃弾1発たりとも撃つようなことにはならんだろう。だから、そこは心配しなくて良い。

それと、どうもまだ地球にいた頃の癖が抜けなくてな。やらなくても良いとは頭では分かってるんだが、どうしても気分的にやっておかないと気が済まないんだ」

 

 "長門"はもう一度肩をすくめた。

 

「やれやれ……ま、提督がそこまで言うのなら、大丈夫だろう。私からは何も言わん。

敵の旗艦に通信を繋げば良いんだな?」

「ああ。頼む」

「了解した」

 

 すぐさま"長門"は、通信長妖精に新たな指示を下した。

 

 

 その頃、グラ・バルカス帝国海軍本国艦隊第52地方隊、通称「死神イシュタム」の本隊は、波を蹴立ててマイカルに向かっていた。

 本隊の陣容はペガスス級航空母艦「シェアト」を旗艦として、ペガスス級航空母艦1隻、タウルス級重巡洋艦3隻、キャニス・メジャー級軽巡洋艦1隻、駆逐艦8隻、補給艦3隻。小規模の空母機動部隊の編成だが、これでも「この世界」の大概の国の主力艦隊よりよっぽど強力な戦力である。

 

(無線封鎖しているので、分派した艦隊の様子は分からんが、まあ、上手くやっているだろう)

 

 旗艦「シェアト」の艦橋にて、1人の男が考え事をしていた。男は「血が通っていないんじゃないか」と錯覚するような青白い顔色をしており、全体的に身体の線が細いこともあって、死人のような風貌をしている。この男こそ、「イシュタム」の司令官メイナードである。

 なお、うp主は先ほど「血が通っていないんじゃないかと錯覚するような青白い顔色」と書いたが、この男の性格は真に「血が通っていない」と言える。つまりこの男、三度の飯より弱い者いじめが大好き、弱者をいたぶり痛めつけるのが大好きという、まさに真性のサディストであった。

 

 司令官がこんな男である以上、ある程度察しはつくだろうと思うが、「イシュタム」に所属する人間は指揮官から一兵卒に至るまで全員がサディストなのである。グラ・バルカス帝国軍の倫理観から見ても「性格に問題がある」とみなされるような人間ばかりが集められており、それ故に彼らに与えられた仕事は「占領地護衛艦隊」、つまり征服した地の原住民の反乱を抑えたりする仕事であった。逆に言うと彼ら以上に適任な者がいない仕事でもある。そのため、彼らは嬉々として自分たちの大好物である「弱い者いじめ」をやっていたものであった。

 

 そんな彼らであるから、今回もまた、「いつもの」弱い者いじめができる、としか考えていなかった。

 

 ……規格外の存在が待ち構えているとも気付かずに。

 

「ん? これは……!?」

 

 どうやってマイカルを火の海にするか、というメイナードの思考を、通信士の言葉が遮った。何やら困惑し、驚いている様子だ。

 

「どうした?」

「メイナード司令、我が軍の使用している周波数帯の無線に、突如通信が……! 相手はロデニウス連合王国艦隊と名乗っています!」

「何だと!?」

 

 いったいどうやってこちらの使う無線周波数帯を割り出したのか。そして相手はロデニウス艦隊を名乗っているが、何のつもりで通信なんぞ送ってきたのか。

 通信士は無線をインカムからスピーカーに切り替えた。「シェアト」艦橋内に若い男性の声が響く。

 

『ああ、ああ、マイクチェック、マイクチェック。こちらは、ロデニウス連合王国海軍第13艦隊。グラ・バルカス帝国艦隊へ、この通信に応答せよ。

貴艦隊の位置は既に把握している、マイカルから北を正面としておよそ3時の方向、距離400㎞だ。貴艦隊の編成は……』

 

 驚くべきことに、相手は「イシュタム」の現在位置、編成、陣形までぴたりと言い当ててきた。無線周波数帯と言い、いったいどうやって把握したのだろうか。

 

「通信士、敵艦隊の位置は分かったか?」

「は、本艦隊から見て南西方向、距離250㎞程度の位置と考えられます」

「近いな」

 

 即答するメイナード。

 実際、250㎞という距離は航空機にとっては至近距離だ。巡航速度で飛んでも、1時間程度で到達できてしまう。

 

「偵察機をそちらに向かわせよ。ロデニウス艦隊の数と意図を確かめるのだ。少なくとも敵の数が分からなければ、作戦の立てようがない」

「はっ。それと、この敵からの交信については、いかがしますか?」

「その通信だが……私が応じよう。このグラ・バルカス帝国艦隊、それも『イシュタム』隊に警告する気かもな。ヘルクレス級戦艦の紛い物を持っていたとはいえ、身の程知らずが」

 

 メイナードは、ロデニウス連合王国軍が自国と同クラスの艦隊を編成しているとは考えてもいなかった。当然、ロデニウス艦隊が自分たちより強いとは夢にも思っていない。

 

「無線を繋ぎなさい」

「は!」

 

 メイナードは交信の許可を出した。そして、無線の送話機を手に取る。

 

「こちらグラ・バルカス帝国海軍『イシュタム』艦隊です。そもそも貴方は何者ですか? お名前とご用件を手短にどうぞ。私は『イシュタム』艦隊司令のメイナードです」

 

 すると、相手からの返答はすぐに返ってきた。

 

『やっと気付いてくれたか。私はロデニウス連合王国海軍第13艦隊司令の堺という。

率直に言う。直ちに引き返し、ムー近海から撤退せよ。これは警告だ。

もしこの警告に従わぬ場合、我々は貴艦隊を攻撃し、全滅させる。我々は、貴艦隊の全てを把握している。

重ねて言う、直ちに撤退せよ。貴官の賢明な判断に期待する』

(経験の足りない若造でしょうか? これは、何ともいじめ甲斐がありそうですねぇ)

 

 それが、メイナードの抱いた第一印象だった。

 

 一方の堺はというと、この通信を敵が聞き入れ、引き返しにかかる可能性はかなり少ないと踏んでいた。

 先進11ヶ国会議や、フォーク海峡海戦の捕虜を処刑した時の放送など、これまでの敵の言動から考えるに、敵であるグラ・バルカス帝国は「この世界」に存在する全ての国家を「科学を理解できない、技術も精神も未発達な野蛮人」と捉えている可能性が高い。そして、その「野蛮人」の中にロデニウス連合王国、ひいては日本国タウイタウイ泊地も含んでしまっているのだろう。そう考えれば、敵が撤退する可能性はかなり低いにちがいない。

 

 そしてメイナードは、まさに堺が思った通りのことを考えていた。

 グラ・バルカス帝国の科学技術は、同国が元いた星ユグドでも、また「この世界」でも、段違いに高い。「この世界」の国家は魔法などという得体の知れない物を使っているが、総合技術で見ればグラ・バルカス帝国の圧倒的優位は揺るがない。ただ一国、「この世界」最強の国家を自称する神聖ミリシアル帝国だけは互角レベルのようだが。

 よって、ロデニウス連合王国などという東の未成熟国家の軍などに自分たちが負けるわけがない。カルトアルパス沖ではヘルクレス級戦艦の紛い物を繰り出してきたが、あれは本当の切り札だったのだろう。そしてそのヘルクレス級擬きは、もう沈んでいる。

 

「撤退? そんなことはあり得ませんな。

我々の編成やら位置やらをどこで知ったのかは知りませんが、我々のほうが圧倒的に強いのですよ。技術も戦力もね。貴方のそれは、ただの虚勢ですな。

我々の目標はムー国のマイカルです、今からでも尻尾を巻いて逃げ出せば、命だけは助けてあげますよ」

『撤退はあり得ない、という貴官の言葉は、そのままお返しする。我々はムー国との同盟関係に基づき、またマイカルにいる邦人を守るため、ここにいる。故に、我々も退くことはない。

貴艦隊と我々では技術格差が大きすぎる、戦いにすらならない。これが最後の警告だ。直ちに撤退せよ。さもなければ……我々は貴艦隊を1隻残らず撃沈する』

「お前たちのような野蛮人にやられる我々ではない! 全艦撃沈だと!? 戦いにすらならないだと!? それはこちらの台詞だ!!

サカイ司令、貴様はグラ・バルカス帝国を侮辱した。それは皇帝陛下を侮辱したも同然だ。万死に値する。貴様がこの戦いを生き延びて捕虜になったら、私自身の手で嬲り殺しにしてやろう。話は終わりだ!」

 

 メイナードは通信を切った。そして怒りの表情を青白い顔に浮かべ、幹部たちを見渡して叫ぶ。

 

「このグラ・バルカス帝国艦隊、しかも我がイシュタム隊を堂々と侮辱するとは……許せん! ネイト!!」

「は」

「先ほど報告された海域に、第一次攻撃隊を送り込め。編成は雷撃機を主体とし、さっき通信を送ってきた野蛮人の艦隊を、1隻残らず撃沈せよ! 艦隊がいなければ、その辺にいる船を片っ端から沈めろ!」

「承知しました!」

 

 本当なら、敵の数や種類について偵察機の報告を待つべきタイミングである。だが、メイナードは怒り心頭に発しており、敵が防御体制を固める前に仕留めようと考えていた。

 

「奴らはグラ・バルカス帝国を……皇帝陛下を侮辱した、断じて許せん! 艦隊は1隻残らず撃沈し、小型船で逃げようとしたなら1匹残らず処分しろ!」

 

 メイナードの怒りが、「シェアト」艦橋に響いた。

 

 

 一方、第13艦隊のほうでは。

 

「撤退勧告は拒否されたぞ。提督、攻撃め……」

 

 攻撃命令を求めようとした"長門"の言葉が、途中で止まる。

 彼女の視線の先にいる己の上官は、その目からハイライトが消え失せていたのだ。

 

「愚か者め……」

 

 堺がぼそりと呟くのを聞いて、"長門"の背筋に寒気が走った。彼の声は、感情が完全に抜け落ちた冷たい声だったのだ。

 どこからどう見ても、完全に怒っている。

 

「長門、『例の機体』に命令。『攻撃開始』と魔信で送れ」

「ああ、分かった」

 

 通信長妖精に指示を出す彼女の耳に、堺の呟くような声が聞こえた。

 

「我々のことを『野蛮人』とか()かしたな? それはつまり、我々を含むこの世界の人々を自分たちより弱く、(いた)()るための存在だとしか思っていない、ということだな? だったら……」

 

 彼女が振り返った先、提督席に座る堺の顔には笑みが浮かんでいる。ただしその笑みは、ブラックコーヒーもびっくりするような真っ黒な笑みだ。

 

「他人を殺しても良い者は、自分も殺される覚悟を持った者だけだ。相手を一方的に殺そうとしているということは……()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()?」

 

◆◇◆◇◆◇◆◇

 

「司令。攻撃隊の発進準備、完了しました」

 

 敵からの通信が終わってから5分後、「イシュタム」隊の空母「シェアト」艦上では攻撃隊の発進準備ができた。

 

「よし。攻撃隊、直ちに発進しなさい。

ロデニウスとやらいう蛮族に、我々の強さを思い知らせ、恐怖のどん底に叩き込んでやるのだ!」

 

 メイナードはそう命じた……その瞬間だった。

 突然、視界一面が青白い閃光に染まった……と思った瞬間、凄まじい衝撃と爆風が襲いかかり、吹き飛ばされたメイナードは艦橋の壁に叩きつけられて意識を失った。

 

 メイナードには何が起きたか分からなかったが、空母「シェアト」の周囲にいた護衛艦艇の乗組員たちは、「それ」を目撃した。

 突如として「シェアト」の直上から3発の青い光の弾が降り注ぎ、回避運動の暇もなく「シェアト」を直撃したのだ。あっという間に攻撃隊の航空燃料や爆弾、魚雷が誘爆して轟然たる大爆発が起こり、「シェアト」は火刑に処されたような姿になって、みるみる速度を落とし始める。

 だが、いったい何が起こったのか、と互いに連絡を取り合おうとして、各艦の通信士たちはあることに気付いた。さっきまで何の瑕疵もなく作動していた無線が、使えなくなっている。ザザー……という耳障りな音を発するだけで、送信も受信もできないのだ。ついでにレーダーの画面も、一面真っ白になっている。

 

ドゴオォォォン!

 

 突然、洋上に響く鈍い爆発音……キャニス・メジャー級軽巡洋艦の「ムリフェイン」が、真っ二つにされてしまっていた。直上から降ってきた青い光弾に撃たれたのである。

 

ドガアアアアァァァン!!!

 

 続いてタウルス級重巡洋艦の「アマテル」が、直上から飛来した青い光弾を艦の中央部に受け、魚雷発射管の魚雷が誘爆して轟沈していく。

 さらに、スコルピウス級駆逐艦の「サルガス」が青い光弾を受け、一撃で木っ端微塵にされて沈んでいく。これもまた、直上からの直撃であった。

 レーダーも無線も封じられ、敵がどこにいるのか見つけることもできぬまま、「イシュタム」本隊の艦艇は謎の青い光弾を受けて次々と撃沈されていく。まるで目と口を塞がれ、杭に縛り付けられて順番に銃殺されていくかのようだ。

 残存する各艦は大混乱に陥り、めくらめっぽう対空砲火を撃ち上げる艦もある。その対空弾幕の隙間を縫うようにして、降り注いだ謎の青い光弾が艦を打ち砕く。

 紺色の海を赤々と照らしながら燃え盛る「シェアト」が力尽きたように動きを止めた時には、残りの艦艇は補給艦、駆逐艦、巡洋艦の別なく片っ端から青い光弾に撃たれ、次々と爆発して轟沈していた。そんな中、

 

「うぐぅ……」

 

 窓ガラスが全て割れ飛んだ「シェアト」の艦橋の中、重傷を負ったメイナードが頭から血を流しながら、ようやく立ち上がった。空将ネイト以下の「シェアト」艦橋にいた者達は既に命を消し飛ばされており、床に転がったままぴくりともしない。

 何とか窓辺に立ち、外を見たメイナードは絶句する。

 味方の艦艇は、謎の青い光弾に撃たれて次から次へと沈没していた。しかも、敵の姿はどこにも見えない。敵の攻撃を受けているらしいことだけは辛うじて分かったが、何がどうなっているのかさっぱり分からない。

 

(奴の言葉……あれは、本当だったのか!)

 

 メイナードの脳裏には、敵の指揮官……確かサカイと名乗ったか……の言葉が響いていた。

 

『貴艦隊と我々では技術格差が大きすぎる、戦いにすらならない』

 

 もはや疑念の余地はない。ロデニウス連合王国の方が、圧倒的に格上だったのだ。

 

(このことを知らぬまま……本国が戦争を進めれば……本当に、まずいことになる……!

何とかして、報告しなければ!)

 

 真正のサディストではあったものの、何だかんだでメイナードは軍人としては優秀であった。何とかして本国にこの情報を伝えようと、無線機に駆け寄ろうとする。

 しかし、彼の努力は残念ながら水泡に帰した。やっとのことで彼が無線席にたどり着いた時、上空から青い光弾が再度降り注ぎ、「シェアト」の艦底部までを一挙に刺し貫いたのだ。そして空母「シェアト」は黒い破片を空中高く放り上げ、大爆発を起こしながらマイカル沖の海深くに姿を消した。メイナードはというと、爆発の拍子に艦橋の壁が崩落し、そこから放り出されて海面に落下したため、命だけは無事だった。

 全身の傷口に海水が染み込み、激痛が絶えず身体を貫く。それを無視し、メイナードは浮いていた何かの破片にしがみつく。

 16隻もいた「イシュタム」の艦艇は一瞬のうちに全滅し、全て海面下に消えている。周辺の海には非常脱出装置が3つばかり浮いており、何人か掴まって漂流しているようだ。

 

 さっきの攻撃(らしい事態)は生き延びたものの、この先どうなるか分からない。まずそもそも、生きていられるかどうか怪しい……が、メイナードは必ず生きて帰ろうと決めていた。

 その瞬間のことである。

 

ドドドドドド!!

 

 重厚な連続音が海上に響く。そして。

 

 

 メイナードの目の前で、非常脱出装置の1つが直上から降り注いだ弾幕に撃ち抜かれ、バラバラにされた。

 

 

「な……!」

 

 絶句するメイナードの前で、非常脱出装置は全て、あっという間に機銃掃射に撃ち砕かれる。しかも、空を見上げても何も見えない。何も見えない空にマズルフラッシュが光り、太い光弾が海面に降り注ぎ、生き残っていた「イシュタム」の兵士たちが一方的に殺されていく。

 

(そんな……こんなことが、あっていいのか!)

 

 もはや痛みは感じない。いや、心の奥底から湧き上がってきた恐怖が、痛みを意識の外に追い出してしまった。

 メイナードは今まで、多くの国と戦ってきた。その中で、自分たちが一番強いと思っていた。また、自分たちと戦って死んでいく弱小国の兵士たちや、彼らが感じる苦痛には、全くと言って良いほど関心がなかった。むしろそうした兵士たちを殺すことに快楽すら覚え、好きなように甚振り、嬲り殺してきた。もちろん、撃沈した艦から脱出してきた敵の兵士を銃で撃ち殺すようなことも、的当てゲームでも楽しむかのようにやってきた。

 それを今度は、自分たちがされる番になったのだ。そしてようやく分かった。自分たちに殺されていった敵の兵士たちは皆、これほどまでの恐怖を感じていたのか。

 その瞬間、これまで感じたことのない激烈な痛みがメイナードの脳天を貫いた。その直後にはもう、彼の意識は闇の彼方へと沈み、生命を失った彼の身体はマイカル沖の暗い海底へと沈んでいった。そして艦も人も全ていなくなった。

 

 

「『例の機体』から続報。『敵艦隊、敵兵士、全滅を確認。これより帰投する』。以上です」

「了解」

 

 戦艦「長門」の通信長妖精が伝えてきた報告を、堺は単簡な返事と共に受け取った。

 

「提督よ、全艦撃沈はまだ分かるが、敵の兵士を全滅させる必要はあったのか?」

「ああ。奴らを生かしておけば、多分、というか間違いなく、またここに舞い戻り、多くの原住民の命が散らされる。それを避けるには、根切りするより他にない。これは私怨ではなく、大局的見地に立ってのものだ。

それに今後は、二度とこんな真似をするつもりはない。今回限りだ」

 

 "長門"に無表情で返答する堺。

 

「そうか……」

 

 そう言ったきり、押し黙る”長門”。

 

「状況終了。全艦反転、マイカルに帰還する」

 

 号令一下、第13艦隊は順次反転し、マイカルへの帰還を開始する。部隊の状況を確認しながら、堺は一人考えていた。

 

(“釧路"無しでは解析しきれないオーバーテクノロジーの塊だっただけのことはある……か。流石だな……ハウニブ・ツヴァイ)

 

 かくして、一勝を上げた第13艦隊の迎撃部隊は帰還の途についた。

 

 

 出撃中の第13艦隊が戻ってくるよりもずっと前、具体的には出撃中の第13艦隊が勝利の報を受けて反転している頃。

 ムー国西部の街キールセキに移動し、「周辺の地理の把握」の名目でエヌビア基地を出て、空洞山脈にいた移動工廠艦娘"釧路"。その艤装の第1格納庫に、異様な機体が着艦していた。いや、正確に言えば「何もなかった第1格納庫の中に、突然現れた」のである。

 それは、いわゆる「アダムスキー型UFO」に似た見た目をした機体であった。つまり空飛ぶ円盤である。円盤の直径は26メートル、高さは9メートルにも達する、結構な大きさの代物である。そして機体には、細長い砲身を持つ連装砲が天辺に1基と下部に3基、計4基備えられており、もちろん回転砲塔付きである。そしてそれ以外にも機関砲があちこちに装備されており、まるでハリネズミを思わせる様相を呈していた。

 

 これが、ロデニウス連合王国軍・独立第1飛行隊の新兵器である。その名は「ハウニブ」。

 そう、ディグロッケ共々タウイタウイ泊地の倉庫から発掘された、ナチス・ドイツ第三帝国謹製のリアルチートマシン第2号であった。

 

 「ハウニブ」。それは、ナチス・ドイツが開発していたとされるUFOとしては、あまりにも有名な代物である。

 もともと少資源国であるドイツは、第二次世界大戦に突入して主要な資源国を軒並み敵に回したことで、化石燃料が非常に乏しくなってしまった。その化石燃料を代替するものとして、ドイツは様々なエネルギーの研究を実施していた。例えばアルコールや液化石炭である。

 そのドイツの研究の成果の1つとされるのが、EMGエンジン…「電磁重力エンジン」であった。これは、回転する強力な電磁界によって、地球の重力に対して自身を水平に保とうとする力を発生させる代物である。また、地球の重力とは異なる新たな重力源を一瞬だけ発生させることも可能である。その力を利用することで、電磁界の力で新たに発生させた重力源に向かって「落下する」……地球の地表から見れば「猛烈な速度で滑るように、横方向に飛ぶ」ようにして飛行できるようになった。

 この仕組みを全面的に取り入れた円盤型航空機、それがハウニブである。EMGエンジンである「トゥーレ・タキヨネーター」を搭載し、その出力を制御するとと共に空間のねじれを発生させるためにマグ(magnetic)・フィールド・インパルサーを搭載している。また、かなりの高速(というか超音速(マッハ))で飛行するため、大気との摩擦で発生する高温に耐えるべく、「ヴィクタレン合金」という特殊な金属による二重以上の船殻構造を持たせていた。ついでに、これをチート特典として付けた神々の厚意により、このヴィクタレンには「魔力を通すための媒介金属」としてオリハルコンが混ざっている。これによって、ハウニブは対光学ステルスや対音響ステルス、対電磁ステルス、対サーモ(温度)ステルスの他に魔導レーダーにも映らなくなる対魔法ステルス能力を付与されていた。

 しかも、その見た目とは裏腹に時速6,000㎞以上という意味不明の高速(これは序の口であり、リミッターを外すと場合によってはムー大陸からロデニウス大陸までたった1時間で行けてしまう)を叩き出すことができ、その上垂直離着陸(VTOL)ももちろん可能、おまけに宇宙にまで行ってしまえるという反則性能である。なお、なんでマッハで飛行しておきながら衝撃波で機体が空中分解しないのかというと、これは実際に飛ぶのではなく、どちらかというと「空間を大気ごとねじ曲げて移動する」形で飛んでいるからである。

 そして特徴的な武装として「KSK砲(KSKはKraftStrahlKanoneの頭文字)」という武装を有している。これは、パッと見の外見は普通の回転砲塔持ち大砲に見えるが、内実は全く異なる。砲身内腔にはコイルがずらりと敷き詰められており、その中心にはバネのようにも見える精密なタングステンコイルがある、という砲弾を発射するようにはとても見えない代物だ。そして、砲塔内部にも揚弾機やら装填機構やら弾薬庫やらが存在せず、代わりに大量の電気機械が接続されている。

 この砲は、EMGエンジンに接続された、バネのような形状の突起が付いた小さな金属球のように見えるカスケード発振機多数を駆使し、エンジンから送られた電気を強力なエネルギー波に変換して発射するという、速射砲やレールガンよりも遥かに高度な技術の代物なのである。そして、砲身に軸のように付けられているタングステンコイルはエネルギーの伝送棒の役目を果たし、更に砲身内腔に敷き並べられた多数のコイルは電磁力と荷電粒子の力を生かして「多薬室砲」のように砲弾となるエネルギー波の破壊力を高める、という仕掛けなのである。KSK砲に最も仕組みが近いのは、ショックカノン砲であろうか。

 

 とにもかくにも、「お前のような航空機がいるか」という飛行チートマシン。それがハウニブという物である。

 

 そして、今回「釧路」に着艦した機体は、ハウニブシリーズではオーソドックスなタイプである「ハウニブII」、その5号機であった。それも、ドイツの航空機会社ドルニエ社と共同で開発された「Haunebu II Do-Stra」である。

 ちなみに、さっきの堺の呟きにあった「ツヴァイ」という単語は、ドイツ語で数字の2である。

 その性能たるや、「これがほんとのリアルチートマシン」というべき代物であった。

 

 

全長(というより機体直径) 26メートル

全高 9メートル

基本重量 37トン

船体構造 ヴィクタレン二重船殻

機関 トゥーレ・タキヨネーター7c

制御 マグ・フィールド・インパルサー4a

乗員 9名(運用に必要な最低人員であり、これ以外に船室には30人が搭乗できる)

速度 時速6,000㎞(リミッターを外せば、一時的にだが時速21,000㎞を出せる。これはムー大陸からロデニウス大陸まで1時間程度で行ける速度である)

連続飛行可能時間 時速6,000㎞で55時間

武装 56口径80㎜連装KSK砲 4基

   ラインメタルMK108 30㎜単装機関砲 16丁

 

 

 「ぶっ壊れ」。それ以外の言葉が見つからない。

 ちなみに、主砲である56口径80㎜連装KSK砲の貫徹力は凄まじく、これだけで厚さ200㎜の鉄板を撃ち抜ける。つまり何が言いたいかというと、重巡洋艦程度ならあっという間に倒すことが可能なのである。

 しかし、これだけぶっ飛んだ性能であることもあり、「釧路」の技術をもってしても量産は叶わなかった。

 

 今回のマイカル沖海戦では、ハウニブIIは光学・電磁・魔法など全方位にステルスをかけ、透明化した状態で「イシュタム」の直上に陣取り、堺の警告が拒絶された後に80㎜KSK砲で砲撃を行った。強力な威力を持つKSK砲の砲撃に巡洋艦や駆逐艦ごときが耐えられるはずもなく、KSK砲は一撃でイシュタム艦隊の艦艇を仕留めていったのである。ただし、最初に狙われた「シェアト」に対しては若干威力不足であり、そのため「シェアト」は一撃では沈まなかったのだ。敵艦隊を全滅させた後は、堺の命令に従って、海上に浮かぶ生存者を30㎜機関砲で射殺したのである。

 

「全く探知された様子もなく、対空砲火1発すら喰らわずに、敵艦隊を殲滅ですか。流石ですね」

 

 着艦したハウニブIIから降りてきた機長(いや、艦長か)の報告に、"釧路"は満足そうに頷いた。

 

「これで、この機体の実戦証明(コンバットプルーフ)は完了。他のハウニブも試してみたいですね」

 

 そう、何となく予想していた方もいると思うが、ハウニブは全部で4タイプあるのだ。

 初期型である「ハウニブI」は、機関こそEMGエンジンを搭載しているものの、KSK砲の開発が間に合わなかったため、代わりとして70口径75㎜砲を……はっきり言えばV号中戦車パンターG型の砲塔を装備している。堺が以前にパンター戦車の開発を思いついたのは、この戦車砲を見たためであった。発掘されたのは2機であり、量産に向けての研究は行われたが、他に研究しなければならないことが重なったせいもあり、現在はストップしてしまっている。しかも初期型らしく、通常状態では最高速力は時速1,700㎞しか出せず、また機内の酸素供給システムも不完全であるため、宇宙空間を飛行することはできない。しかし、8分間だがホバリングができたり、天候・昼夜問わず飛行可能であったりと、一通りの性能は完成していた。

 次のタイプである「ハウニブII」は、80㎜連装KSK砲3基を機体下部に、1基を機体上部に主砲として搭載しており、ホバリング時間も19分に伸びた他、速力も時速6,000㎞に大幅アップした。7機が初期装備として発掘され、そのうち5号機と7号機はドルニエ社との共同開発品である。量産に向けた研究も行われたものの、現在はほぼ諦められた状態となっている。

 そして「ハウニブIII」は、ハウニブIIのマイナーチェンジ型といった体の性能で、武装、速力、飛行可能時間、ホバリング時間などが少しずつ増強され、主砲であるKSK砲は71口径110㎜連装砲4基、56口径80㎜連装砲6基である。こちらも量産するつもりで研究されていたが……ハウニブIIより更に複雑な代物を容易に解析できるはずもなく、”釧路”の仕事がやたら多いせいもあって、研究は暗礁に乗り上げてしまっている。

 最後に「ハウニブIV」は、どうやら大型戦略爆撃機型として開発されたようである。しかし、思い切った重武装化を図っており、いきなり40口径280㎜三連装KSK砲を3基も搭載している他、小口径のKSK砲や機銃も門数が大幅に増えている。ただし、ハウニブIIIからエンジン性能が変わっていないせいで、燃費が悪化したため飛行可能時間は短くなってしまった。こちらの量産研究は……考えられはしたものの諦められた。メンテナンスや解析だけで精一杯の状態である。

 

 と、このように問題の多い機体でもあるが、ハウニブは「新世代の航空戦力」としてカウントされていた。しかし、レシプロ航空機とは全く異なる代物をそう簡単に運用できるはずもなかったため、やむ無くディグロッケを運用している「独立第1飛行隊」への配備となったのである。

 

「しかしこのハウニブII、実験ということで試験的に投入しましたが、かなり燃費が悪いですね……。ここぞという勝負所でしか使えそうにないな……」

 

 実戦でハウニブIIを活躍させることができて大喜びの艦長が退室した後、自室にて"釧路"はぽつりと呟いた。

 

 

 なお、完全に余談であるが、皆様は第二次改造で戦艦空母と化してしまった”赤城”に搭載された、「実体弾を発射しない大砲」を覚えておいでだろうか。そう、あの主砲の正体がこのKSK砲である。

 ”赤城”はなんと、45口径35.6㎝三連装KSK砲という、大幅に巨大化したKSK砲を4基も搭載しているのだ。しかもこの35.6㎝KSK砲、最大装甲貫徹力800㎜という訳の分からない火力になっており、いったい何と戦うつもりなんだと言いたくなるものである。戦艦がドリフトぶちかます某映画に出てくる宇宙人の超大型宇宙船でも、相手にする気だろうか。

 

 

 ともかくこうして、グラ・バルカス帝国海軍・本国艦隊第52地方隊「イシュタム」は、オタハイト沖・マイカル沖の2つの海戦で1隻残らず沈められてしまった。しかも、オタハイト沖でムー海軍と戦った艦の乗員の生き残りは、艦を脱出することはできたもののムー国に収容されて本国には戻れなくなった。マイカル沖で戦った本隊に至っては、透明化した相手からKSK砲で撃たれまくった上に脱出した乗員も30㎜機関砲で皆殺しとなったため、1人たりとも生き残ることができなかった。そのため、グラ・バルカス帝国は「イシュタム」全滅の原因をすぐに知ることはできなかったのである……




はい、今回登場したチート兵器は「ハウニブ」。「ディグロッケ」や「ヴリル」と並んで有名な、ナチスドイツが作っていたとされる円盤型航空機、いわゆるUFOです。まさかメイナードも、航空隊の発進すらできぬまま一方的に叩き潰されるなんて思わなかったでしょう。
本文中にはやたら詳しい、如何にもそれっぽい解説を書きましたが、そもそもハウニブ自体が都市伝説の1つであり、実在した機体ではございません。そこのところご了解願います。

でもこういう都市伝説的兵器ってロマンがありますよね! うp主はこういう兵器はかなり好みです。珍兵器に分類されるような代物でも、どうにか活躍させてみたいとすら思っているような変態ですので……どうにも血が騒いでしまいます。
ただ、現時点では「ハウニブ」はそうそう引っ張り出すことができません。燃費は重いし、そもそも未解析の部分が多く、飛行中に故障でもしたら不味いですし……


UA70万目前、お気に入り2,400件突破、総合評価9,400ポイント目前…! 本当に、ご愛読ありがとうございます!!
月並すぎると自分でも思うのですが、ボキャブラリーが貧相な身の上では、これしか言葉が見つかりません…。

評価8をくださいましたearthmoon様、諷詩様、和太様
評価9をくださいましたヘカート2様、どらごんず様、0924SH様、K356様、ほたて()様、junichiro様、yubari1923様
評価10をくださいましたgasherbrum様
ありがとうございます!!
また、新たにお気に入り登録してくださいました皆様、ありがとうございます!


次回予告。

ムー大陸周辺での海戦は、ひとまず一段落した。そして世界各国では、バルチスタ沖大海戦やその裏側で起きた海戦の結果を元に、分析や今後の計画立案が行われる……
次回「揺れ動く世界(1)」

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