鎮守府が、異世界に召喚されました。これより、部隊を展開させます。 作:Red October
【中央暦1643年5月31日 午後0時時点での両軍の損害】
ロデニウス連合王国海軍第13艦隊
艤装放棄: 空母3、駆逐艦2(”翔鶴”、”雲龍”、”天城”、”巻雲”、”春雨”)
大破: 空母1(“葛城”)
中破: 航空巡洋艦2(“最上”、”筑摩”)
小破: 戦艦1、航空母艦1、駆逐艦1(”榛名”、”大鳳”、”浦風”)
グラ・バルカス帝国海軍東部方面艦隊
喪失: ペガスス級航空母艦(翔鶴型に酷似)4、タウルス級重巡洋艦(高雄型に酷似)1、キャニス・メジャー級軽巡洋艦(5,500トン型に酷似)3、レオ級軽巡洋艦(阿賀野型に酷似)1、駆逐艦13
大破: ペガスス級航空母艦1、キャニス・メジャー級軽巡洋艦1
中破: 駆逐艦2
小破: レオ級軽巡洋艦1、駆逐艦3
中央暦1643年5月31日 午後0時26分、ムー大陸南西部 バルチスタ海域。
バルチスタ海域は、「この世界」でも比較的南方に……地球でいう赤道に近いところに位置するため、スコールの発生は日常茶飯事である。濃密な黒雲が立ち込め、その真下では天から降り注ぐ大粒の
そんなスコールの密雲の外縁部を、何隻もの艦艇が航行している。うち4隻は甲板が広く取られ、真っ平らな艦形であった。
ロデニウス連合王国海軍第13艦隊・ムー派遣部隊の第三分艦隊「タトゥイン」である。戦艦2隻、正規空母(大型の航空母艦)2隻、軽空母2隻、航空巡洋艦2隻、軽巡洋艦2隻、駆逐艦8隻からなるこの分艦隊は、無線封鎖して自軍の位置を秘匿しながら敵を求めて航行していた。
「異世界にもスコールがあるのか……」
そのうちの1隻、ドイツ生まれの航空母艦「グラーフ・ツェッペリン」の艦橋では、艦長を務める艦娘の"Graf Zeppelin"が呟いた。
ドイツは比較的北方の国であり、熱帯のような南方海域で発生するスコールとは無縁なのである。またそもそもの問題として、海に出ることがほとんどなかった彼女は、タウイタウイに来るまではスコールを書物の知識としてしか知らなかったのだ。
史実においては、ドイツ海軍初の純粋な航空母艦として建造された(最初から空母として建造された、という意味である)「グラーフ・ツェッペリン」は、紆余曲折あって進水だけは完了し、建造率90%を果たしながらも、ついに完成し就役することはなかったのだ。建造中に、
(ま、航空攻撃の際には邪魔にしかならないがな)
"Graf Zeppelin"がそんなことを考えていた、その時だった。
いきなり艦橋の外からドタバタと大きな足音が聞こえてきたかと思うと、艦橋のドアをバン! と勢いよく開けて、誰かが入ってきたのだ。
「おい、今は戦闘配置で待機してなきゃならんだろ!」
「んなことは分かってる! 分かった上で意見具申なんだ!」
入ってきたのは、1人の妖精だった。飛行服を身につけており、手には空になった牛乳瓶を持っている。
艦橋に詰めていた戦術長妖精の詰問に怒鳴り返し、その妖精は真っ直ぐ"Graf Zeppelin"を見据えて言った。
「艦長、急に済まないが、今すぐの発艦許可を要請する」
「発艦許可? 随分急な話だな、理由はあるのか?」
"Graf Zeppelin"が聞き返すと、その妖精はこくりと頷いた。
「私のカンが告げている。敵艦隊は、あのスコールの中にいると!」
そう言って、スコールを指差す妖精。
「カンか。お前の腕を疑うつもりはないが……そういえばお前、しばしばカンで敵の位置を当てていたな」
"Graf Zeppelin"のコメントに、妖精は即答した。
「ああ。今まで『ここに敵戦車がいる』と踏んで飛び立って、会敵せずに帰ってきたことはないぞ」
「ふむ……」
下顎に手を当て、考え込む"Graf Zeppelin"。そこへ、戦術長妖精が声を荒らげた。
「カンだと? そんな不確かな物をあてにできるか!
だいたい証拠がないだろうが!」
「ああ、ない」
航空妖精は真っ向から戦術長妖精を見つめて言い返す。
「だがな、我々にだって戦闘状況の報告くらいは入ってくる。把握している限り、こちらの空母は大型空母3隻喪失、大型空母1隻大破。対して、相手の被害は大型空母4隻、小型空母1隻喪失に大型空母1隻大破だ。戦況としては互角か、少しこちらが優勢、というところだろう。
敵の指揮官がかなり慎重で念には念を入れるような奴なら、一部の空母をどこかに隠して、保険なり何なりにしようとするんじゃないか? それも、比較的数の多い……空母3隻くらいからなる戦力なら、なおさら切り札として用意しておきたいところだろう。
それならば、木を隠すなら森の中、艦を隠すならスコールの中だ! このスコールの中じゃ、レーダーもまともに通らないから索敵も砲撃も至難の技だし、航空攻撃なんてできやしない。戦場の常識はそういうもんだ。そしてそこにこそ、我々がつけ込む隙がある!
我々なら、スコールの僅かな切れ目さえあれば、そしてそこに敵空母がいれば、垂直急降下で確実に爆弾を叩き込める。それにこのクソ雨だ、敵も戦闘機をまともに飛ばせまい。だからこそ、我々が行かねばならんのだ!」
「そんなの、ただの状況証拠と憶測でしかないだろうが! もし敵がいなかったらどうすんだよ!
それに、お前の専門はもともと艦じゃなくて戦車だろうが! 専門外もいいところじゃねえか!」
「何を言うか、私は深海棲艦の戦艦も空母も沈めているから、対艦攻撃は決して専門外ではないぞ!」
押し問答を繰り広げる戦術長妖精と航空妖精。他の妖精たちは何とかしたいとは思うが、口を挟むタイミングを見出せずにおろおろしている。
その時、"Graf Zeppelin"の静かな声が響いた。
「話は分かった。そこでルーデル、お前にもう一度確認する。敵がいる、と確信しているんだな?」
「ああ、間違いない!」
一切ためらわずに即答した航空妖精……”ハンス・ウルリッヒ・ルーデル"の表情を見て、"Graf Zeppelin"はついに決断した。
「分かった。だが、私は艦隊の指揮官ではない。それはムサシの役だからな。ムサシと、それからズイホーに意見具申し、出撃許可を得られれば、直ちに出撃してもらう。それで良いか?」
「分かった」
いくら歴戦の妖精ルーデルでも、流石に指揮系統を無視することはできない。そんなことをすれば、軍規無視で重罪である。
え? いつぞや堺の命令を無視してロウリア軍攻撃に加わっていた? 「昔のことなんざ忘れたよ」とはルーデル談である。
「通信長、ムサシとズイホーに発光信号を送れ。『グラーフ・ツェッペリンより意見具申。歴戦の艦爆隊長が、敵がスコールの中にいると告げている。至急我に発艦を命じられたし』と」
「『グラーフ・ツェッペリンより意見具申。歴戦の艦爆隊長が、敵がスコールの中にいると告げている。至急我に発艦を命じられたし』。武蔵並びに瑞鳳宛、発光信号を送ります!」
通信長妖精は直ちに発光信号の送信開始命令を出した。
判断に時間がかかったのだろう、「武蔵」からの発光信号による返答はしばらく待たなければならなかった。その間に、暇を持て余した妖精ルーデルはもう1本牛乳を飲み干してしまった。
“武蔵”からの返答は「貴艦の艦爆隊長の腕と勘は確かなりや」(要約すると「アンタのとこの艦爆隊長は、腕とカンを信用していいのか?」)というものであった。そのため、これには"Graf Zeppelin"が自ら「信用に値す、腕も勘も二十分なり」(「腕も勘も信用できる」)と発光信号を送った。
そして……妖精ルーデルが通算3本目の牛乳瓶を空にした時、”武蔵”の裁定が下った。
「『武蔵』から発光信号! 『貴艦の具申を容れる。第一次攻撃隊直ちに発進せよ』です!」
返答が伝えられた瞬間、妖精ルーデルの目が獲物を狙う肉食獣のようにギラリ! と輝いた。その横で"Graf Zeppelin"が満足そうに頷く。
実は、「タトゥイン」機動部隊の旗艦を務める”瑞鳳"は、タウイタウイ泊地に着任した空母艦娘としては最古参なのだ。それこそ"赤城"よりも前から戦っているのである。したがって、実戦経験は泊地全体で見ても多いほうであった。歴戦の空母艦娘である彼女もまた、ルーデルのカンを信じたのだろう。
それに、彼女は"運が良い"艦娘だ。ひょっとすると、その幸運にあやかれるかもしれない。
「どうやら良い指揮官に恵まれたようだな。さあ行ってこい、ルーデル!
その代わり、お前のカンを信じるんだ、空振りなんてのは無しだぞ!」
「ああ。必ずや、敵を仕留めて帰る!」
妖精ルーデル、頼もしい限りである。
妖精ルーデルはすぐさま飛行甲板へと駆け下りていった。部下たちに出撃を伝えに行ったのだろう。
もともと攻撃隊の発進準備を進めていたこともあり、「グラーフ・ツェッペリン」の艦首カタパルトに「Ju87C改」が乗せられ、発進準備が完了するのに5分とかからなかった。その隣では、「アクィラ」が全速航行を始めている。護衛の戦闘機を飛ばしてくれるようだ。
「攻撃隊、出撃!
艦橋で"Graf Zeppelin"が高らかに号令をかける。それを聞いた飛行長妖精が、甲板上で旗を振った。
「シュトゥーカ隊第1シュタッフェル、発艦する! 行くぞ諸君!」
旗が振られるのを見た妖精ルーデルが、隊内無線で部下たちに号令する。その直後にカタパルトが作動して、妖精ルーデルの乗った「Ju87C改」を艦の外に投げ飛ばした。
投げ飛ばされるようにして飛び立ったシュトゥーカは、一旦沈み込んだ後、Jumo211エンジンの猛々しい爆音を轟かせて空に舞い上がる。第1から第4シュタッフェルまで、合計30機の「Ju87C改」は次々とスコールの空に消えていった。
「Ju87C改(Rudel Gruppe)」の出撃が完了した「グラーフ・ツェッペリン」からは、続いて護衛に当たる戦闘機「烈風一一型」が発艦し始める。大馬力の「誉」発動機を唸らせて、「烈風一一型」の逆ガル翼が高い空へ消えていく。
「艦首を風上に、やりまーす!」
"Aquila"も戦闘機を発艦させていた。
攻撃隊の陣容は、「Ju87C改(Rudel Gruppe)」が30機、艦上戦闘機「烈風一一型」が23機。「烈風一一型」のうち13機は、グラーフの母艦航空隊所属機だ。"Graf Zeppelin"は、自身の搭載する艦載機の半数以上を出撃させていったのだ。
「頼むぞ、ルーデル……。約束通り、シュニッツェル(ドイツなどで食べられる料理の1つで、仔牛肉のカツレツのこと)とグリューワイン(香辛料を混ぜて温めたワイン)を夕食に用意しといてやるから、必ず戦果を挙げて帰って来いよ……!」
小さくなっていく攻撃隊の後ろ姿に、"Graf Zeppelin"はそっと呟いた。
母艦を飛び立ってから1時間半後。
「タトゥイン」の攻撃隊は、濃密な雨雲の直上を飛んでいた。行けども行けども景色が変わらない。それに時折雲の塊に突っ込んで、視界が白一面に閉ざされる。だが妖精ルーデルは、敵はもう近くにいると感じていた。
(いくら巨大なスコールの雲といっても、必ず切れ目があるはず。これまでに3つ切れ目を見てきたが、そのどれにも敵はいなかった。そして現在位置は……)
そこまで考えたところで、妖精ルーデルは後部座席に座る相方の妖精"エルンスト・ガーデルマン"に声をかける。
「我が隊の現在位置は?」
「現在位置は、『タトゥイン』からの方位355度、162
妖精ガーデルマンはハキハキと返事してくる。
「ふむ……了解」
妖精ルーデルは短く返答した。
確かに、シュトゥーカの航続距離を考えれば、そろそろ行動限界だ。シュトゥーカの航続距離は1,000㎞。浬に直して約540浬だ。まだ余裕はあるが、空戦機動などによるエンジンの燃料消費を考えれば、片道の飛行は220浬が限界だろう。つまりそれが、ルーデル率いるシュトゥーカ隊の行動限界なのだ。
(あと60浬。その間に敵を見つけられるかが勝負だ)
シュトゥーカの操縦桿を引きながら、妖精ルーデルはそう考えていた。
その少し後。
シュトゥーカ隊の飛行距離は200浬に達していた。しかし、まだ怪しいものは発見できていない。
(これはまずいな……)
妖精ルーデルは内心焦り始めていた。
ルーデルのカンは実戦によってかなり鍛えられており、森の中に隠れた戦車ですら見つけることができる。そのことから、彼は戦車より遥かに大きい航空母艦くらい簡単に見つかるはずだと考えていた。彼のカンが働いたこともそれを後押ししていた。
にも関わらず、かなり飛んだのに敵空母を発見できない。これはかなりまずい状態と言えた。
(もう時間がない……どこだ、敵は?)
必死で周囲を見回す妖精ルーデル。その時、視界の中でも下方の片隅で、何かがキラリと光った。
(何だ?)
彼は素早く視線を動かし、光った物の正体を見極めようとした。そして光った物の正体に気付いた時、彼は思わず声を上げた。
「あれは……!」
その少し前。
未だスコールの中から抜け出せないグラ・バルカス帝国海軍東部方面艦隊・第1.3任務群。任務群旗艦を務めるオリオン級戦艦「サイフ」の艦橋で、任務群司令のクライス・アルカイド少将が不機嫌そうに呟いた。
「まだ抜け出せないのか、この忌々しいスコールは……! 早く敵空母の位置を突き止めて、叩かなければならないのに……!」
彼はこれまで特務軍(旧称「国家監察軍」)艦隊に所属していた。覚えておいでの方もいるかもしれないが、マグドラ沖海戦でミリシアルの「第零式魔導艦隊」と戦ったのは彼が指揮する艦隊である。あの後、彼は東部方面艦隊に転属を命じられたのだった。
第1.3任務群には、「リゲル型雷撃機を中心にした攻撃隊を出し、敵『ブラヴォー』群艦隊(「コーネリア」のこと)を攻撃、敵空母を撃沈せよ」との命令が第1.2任務群から届いていた。だが、航空機を発進させるにはまずは艦の安定を確保すると共に、航空機が飛び立ちやすい環境を作らなければならない。そのためには、スコールから抜け出す必要があった。
いらいらしていたアルカイドだったが、不意にあることに気付いたらしく、明るい声で叫んだ。
「そうか! 何も完全にスコールから抜け出さなくても、切れ目を探せば良いんだ! そうすれば一時的にでも艦載機を飛ばせるし!」
というわけで、スコールの切れ目探しである。
暫くかかった後、アルカイドは都合の良い切れ目を見つけ出した。薄雲がかかってはいるが、霞むように青空が見えている。雨も小雨程度に弱まり、横風もなく、発艦にはちょうど良い。
4隻の空母……ペガスス級航空母艦「エニフ」「ディミディウム」、カシオペヤ級軽空母「フールー」「セギン」では航空隊の発艦準備作業が急がれている。飛行甲板に「アンタレス」艦上戦闘機と「リゲル」雷撃機が並べられ、パイロットが乗り込み、レシプロエンジンが轟音を上げて暖機運転をしている。
やがて「発艦始め!」の号令がかかり、飛行甲板前部に並んでいた「アンタレス」が滑走を開始した。
「軍神カイザル閣下からの命令だし、早く艦載機を発進させないと……」
滑走していく「アンタレス」のほっそりした機体を遠目に眺めながらアルカイドがそう呟いた、その時だった。艦橋の外から、見張員の絶叫が飛び込んできたのだ。
「て、敵機、直上!! 急降下ぁぁぁぁぁぁー!!!」
それは多分に恐怖の感情を含んだ、恐ろしい叫び声だった。
「「「……!!?」」」
「サイフ」の艦橋に詰めていたアルカイド司令や「サイフ」艦長ナグモー・リドル大佐、以下第1.3任務群の幹部らが凍りついた時、上空からサイレンに似た甲高い音が降ってきた。
「あれは……!」
妖精ルーデルの目に飛び込んできた物、それは雨雲が薄くなった場所……スコールの切れ目だった。そして。
薄雲によって霞んで見える海面、そこに引かれる7つの白い航跡が見えた。……いや、近づくうちに1つ増えて航跡は8つになった。
さらに目を凝らす妖精ルーデル。そしてあることに気付いた。
8つの航跡のうち、手前に見える4つの航跡が、平べったい船から引かれていることに。
「いた!」
妖精ルーデルは思わず声を上げた。
実戦で鍛え上げられた直感は、今度もまた正解を導き出した。無事に彼(彼女?)は、敵空母を見つけ出したのである。
さあ、後は爆弾を叩き込んでトンズラするだけだ。
「シューベルト
全機突撃隊形を取れ。第1、第2シュタッフェルは敵のデカい空母を狙え。第3、第4シュタッフェルは敵小型空母が目標だ。
シュトゥーカ隊、突入を開始せよ」
生き生きとした声で部下たちにそう命じながら、妖精ルーデルはエンジン・スロットルをフルに開いた。
Jumo211エンジンが高らかに唸り、これまで巡航速度で飛んでいた「Ju87C改」が弾かれたように加速する。それと同時に、妖精ガーデルマンが無線の送話機を手にして、戦闘機隊に「敵艦隊発見、突撃せよ」の命令を送る。
(あいつを倒す)
妖精ルーデルは、4隻の空母のうち先頭を走る大型空母に狙いを定めた。
(後部に命中させたほうが良いな)
彼はそうも考えた。
妖精ルーデルが今回持ってきたのは、SC-1000……対戦艦用の1トン徹甲爆弾だ。かつてはこれで、ソ連の戦艦を真っ二つにしたこともある。そんな代物では、水平装甲の薄い空母には過貫通が起きる可能性がある。つまり……上手くすれば、敵の格納甲板をぶち抜いて、更に下層……機械室や機関室、
「対空砲なし……まさか敵さんも、こっちがスコールの僅かな切れ目から垂直に突っ込んでくるなんて、思わんだろうな」
口元に獰猛な笑みを浮かべつつ、妖精ルーデルは突入のタイミングを計った。
「よし、ここだ。最適降下点、突入を開始する。行くぞガーデルマン!」
「あいよ!」
妖精ルーデルの乗るシュトゥーカの機体が、左の主翼を跳ね上げ、大きく右に傾いた。と見るや、揚力を失った彼の機体はジェットコースターもかくやの速度で急降下に入る。突入時の高度は3,000メートル。
「2,800! ……2,600! ……2,400!」
相方の妖精ガーデルマンが、高度計の数字を読み上げてくれる。妖精ルーデルは爆撃照準器を通して敵空母を睨みつけながら、力一杯操縦桿を押し倒していた。
「ダイブブレーキ、作動確認。降下角度88度、機体に異常なし。照準器中に敵空母を捕捉」
……ゥゥゥゥゥウウウー……
シュトゥーカの特徴的な逆ガル翼が風を切り、「悪魔のサイレン」とも称される甲高い音が鳴り始めた。
このサイレン音で敵はこちらに気付いただろう。だが、手遅れだ。
「1,400! 1,200! 1,000!」
ウウウウウウー!!
サイレン音がより甲高く、そして大きくなり、コクピット内はエンジンの轟音とサイレン音で満たされる。それに負けまいと、妖精ガーデルマンがありったけの大声で高度を読み上げる。
機体はビリビリと細かく振動し、尻が座席に食い込まんばかりの強烈なGが妖精ルーデルの身体を縛る。だがそれでも、操縦桿を引く手は力強いままだ。
照準器を通して敵空母を見つめていた妖精ルーデルは、あることに気付いた。敵空母の飛行甲板に、多数のレシプロ航空機が行儀良く整列しているのだ。しかも、レシプロエンジンを回しており、そのうち1、2機は明らかに甲板の上を滑走し始めていた。さっき、視界の隅でキラリと光ったものは、甲板に並んだ航空機の風防ガラスの反射光だったのだ。
明らかに、攻撃隊を出そうとしている様子である。偶然だったとはいえ、妖精ルーデルはまさに攻撃のベストタイミングを捉えたのだ。
「グーテンターク、グラ・バルカス帝国の皆さん。プレゼントだ、受け取れぃ!」
こんな状況下でも、妖精ルーデルには冗談を言う余裕があるらしい。
ウウウウウウウウウーーー!!!
サイレンの音は更に甲高くなっていた。恐らく、敵艦の艦上にいる兵士たちはかなりの恐怖感を感じていることだろう。
「400!」
「投下!」
2つの声が同時に重なった。
機体の下で金属質の作動音が響き、「Ju87C改」が機首を引き起こした。
同時刻、グラ・バルカス帝国海軍東部方面艦隊第1.3任務群所属 ペガスス級航空母艦「エニフ」。
「エニフ」の機関室は、艦の後部にある。そこに詰めている何人もの機関士たちは、機関長の指揮の下で「エニフ」の速力制御、機関の調子の確認に余念がない。そこへ、天井付近に設置されたスピーカーから切迫した声が飛び込んできた。
『艦橋より機関室、機関全速! 急げ!』
同時にエンジンテレグラフがチーンチーンと音を立て、「前進一杯」のところに針が振られる。
「前進全速だ、急げ!」
機関長が叫び、機関士たちは急に何事かと訝しみながらも機関の出力を上げ始めた。その時、
ガゴォン!
どこか上のほうで、不気味な打撃音が響いた。同時に、機関室に不吉な振動が走る。
「何だ?」
機関長が呟いた時だった。
ガン! ガン! ガン! と打撃音が連続し、頭をハンマーで一撃されるような衝撃が襲ってきた。それと同時に、天井から埃や瓦礫がバラバラと落下し、それと一緒に何やら黒いものが落ちてくる。
落下してきた黒いものは、
「ぎゃあああぁぁ! あづいあづいあづいぃぃぃ!!」
不運にも蒸気の直撃を受けた機関士の1人が、悲鳴を上げて床を転げ回る。
その時機関長は、落下してきた黒い物体の正体が何であるかを悟った。形状といい落下時の状況といい、どう見ても爆弾である。
「爆弾だ! 総員退避!」
機関長の号令に、機関士たちが慌てて
カッーーーーー。
機関長が火傷した機関士を引きずって脱出しようとした時、閃光が閃いた。
次の瞬間、機関長と火傷した機関士は逃げる暇もなく炎に飲み込まれ、先に逃げ出していた機関士たちも凄まじい爆風を浴びて吹っ飛ばされた。
その様子を、「エニフ」艦長ハイン・バール大佐ははっきりと目撃した。
アルカイド司令から「攻撃隊発進準備せよ」の命令を受けた後、彼は格納庫のほうに「攻撃隊準備せよ」の命令を出していた。そして、発艦作業が終わるのを待っていた。そこに、「敵機直上、急降下!」という見張りの絶叫が飛び込んできたのだ。
はっとした彼が空を見上げた時、そこには
「機関、両舷前進一杯!」
「取り舵一杯!」
「対空戦闘急げ!」
バールは立て続けに3つの命令を出した。航海長が慌てて舵輪を回し、乗組員たちが一斉に対空高角砲や機銃に取り付くべく走り出す。
だがバールは、これは間に合わないと直感した。
スローモーションのように降下してきた敵機が爆弾を投下する。それは、「エニフ」の後部甲板に命中した。激しい衝撃と破壊音、続いて
衝撃が消えた後、続いて艦の奥底から突き上げるような強烈な衝撃が艦を揺さぶり、敵弾の命中した後部甲板から激しい火柱が立ち上った。甲板がめくれ上がり、噴煙を思わせる黒煙が噴出する。
次の瞬間、第2、第3の衝撃が連続して走り、それと一緒に敵機が金属的な爆音を響かせて「エニフ」上空を通過した。飛行甲板の前部に穴が開いたかと思うと、高角砲の1基が敵弾炸裂の閃光と共に消滅する。その直後、艦全体が金属音の悲鳴を上げ、同時に凄まじい衝撃が襲いかかった。そして飛行甲板があっという間に炎の海と化す。
その時になって、バールは何が起きたかを理解した。敵機が投下した爆弾は、「エニフ」の飛行甲板を貫いて格納甲板で炸裂し、攻撃隊の機体に搭載された航空燃料や爆弾、魚雷に引火して誘爆したのだ。敵の空母に向けて使われるはずだった爆弾や魚雷は、そのまま「エニフ」を内側から破壊する凶器と化し、「エニフ」は歴代の帝国海軍のどの空母も経験したことのない激しい火災に見舞われつつあるのだ。
(まさか、敵機がスコールの隙間を縫って垂直急降下爆撃を仕掛けてくるとは……不覚……!)
バールは深い後悔と、この艦を作ってくれた工廠の職工たち、乗組員たち、そしてこの艦を預けてくれた上層部に対する
次の瞬間、第1シュタッフェルの5番機が投下した500㎏爆弾が「エニフ」の艦橋を真上から襲い、艦橋に詰めていたクルー一同を粉々に打ち砕いたのだった。
機関室をやられ、炎の塊と化した「エニフ」は急速に速度を落とし始めた。この時になって舵が効き、艦首が左に振られたが、今となっては意味のない動きにすぎない。
激しい炎に包まれた「エニフ」の後方では、もう1隻のペガスス級航空母艦「ディミディウム」が同様の姿となっている。第2シュタッフェルの「Ju87C改」が投下した500㎏爆弾が、飛行甲板をぶち抜いて格納甲板で炸裂した結果、「ディミディウム」の艦載機が次々と誘爆を起こし、飛行甲板にいた兵士たちは逃げる暇もなく炎に飲み込まれ、あるいは爆風に吹き飛ばされて海面に落下した。艦は溶鉱炉の中で溶けかけた鉄塊のように全身を真っ赤に染め上げ、雨雲を通り越して天をも焼き焦がさんばかりに激しく炎上していた。
その直後、何とか対空戦闘配置の間に合った2隻のカシオペヤ級航空母艦「フールー」「セギン」が対空機銃を撃ち上げ、対空戦闘を開始したが、時すでに遅し。回避運動の暇もないまま、両艦は第3・第4シュタッフェルのシュトゥーカが投下した500㎏爆弾を複数発受け、先に被弾した2隻の空母と同じく炎に包まれた。飛行甲板では航空燃料や魚雷に引火した「アンタレス」や「リゲル」が、綺麗に整列したままドカン、ドカンと吹っ飛んでいき、格納甲板は炎が席巻し、焼けた破片やら搭乗員の身体のパーツやらが弾けてポップコーンさながらに撒き散らされている。そして艦そのものが炎の塊と化しつつあった。
「くそっ! くそおぉぉぉ!!
撃て撃て! 奴らを1機も生かして帰すな!」
怒り狂ったアルカイドの号令一下、「サイフ」以下の護衛艦艇は怒りの対空弾幕を撃ち上げ始めたが、既にルーデル隊は「あばよ!」と言わんばかりに離脱にかかっている。しかも、何とか発艦が間に合った「アンタレス」は、シュトゥーカと共に突っ込んできた「烈風一一型」に襲われ、瞬く間に全機撃墜されてしまった。そのため犠牲になったシュトゥーカはいない。第1.3任務群は、ただ無駄弾をばらまいただけであった。
対空砲弾の爆発煙が百花繚乱のごとく咲き乱れる中、「Ju87C改(Rudel Gruppe)」は護衛の戦闘機隊と共に悠々と離脱していった。
「ひゃーっはっはっはっは! わぁっはっはっはっはっは!!」
「Ju87C改(Rudel Gruppe)」の隊長機のコクピット内では、妖精ルーデルの高笑いが止まらなくなっていた。
「見たかガーデルマン! やってやったぞ!
スコアが新たに増えただけじゃない、戦艦や駆逐艦に続いて本物の空母をやってやったんだ! 陸上での経験も捨てたもんじゃないな!
さあ、後は帰るだけだ!」
「ああ、帰ろう。帰るまでが仕事だからな! それにおそらくだが、グラーフは夕食にハンバーグでも用意してくれるはずだ、帰れなかったらご馳走食い損ねちまうぞ!」
30機の「Ju87C改」は、戦闘機隊と共に母艦への帰途についた。その途上、「ひゃーっはっはっはっはっはっはっは!」という誰かさんの悪魔笑いが響き渡っていたのは語るまでもない。
一方で、ルーデル隊のターゲットにされた艦隊……第1.3任務群の旗艦「サイフ」艦橋は、完全にお通夜状態になっていた。
「そんな……バカな……」
第1.3任務群司令アルカイド少将は、呆然とした様子で呟いた。
第1.3任務群の4隻の空母……ペガスス級航空母艦「エニフ」「ディミディウム」及びカシオペヤ級軽空母「フールー」「セギン」は、揃って
「最強の……最強を誇ったグラ・バルカス帝国の最新鋭主力空母が、こんな……馬鹿なぁっ……!」
ダン! とアルカイドは艦橋の壁を握り拳で叩いた。その唇は血が滲むほど強く噛み締められている。
「おのれ……おのれぇぇっ……!」
アルカイドの怒りは、当分収まりそうになかった。
◆◇◆◇◆◇◆◇
午後2時55分、ロデニウス海軍第13艦隊 第三分艦隊「タトゥイン」。
「……そうか」
空母「グラーフ・ツェッペリン」の艦橋で、通信長妖精から報告を受けた"Graf Zeppelin"が発した台詞は、それだけだった。だが、彼女の頬は緩んでニヤニヤ笑いをしており、クールに振る舞ったつもりだろうが残念ながら隠しきれていない。
通信長が伝えてきたのはルーデル隊の戦果で、「敵空母4隻に攻撃。ショーカク型空母2隻、チトセ型空母2隻いずれも大火災、撃沈確実と認む」というものだった。一挙に敵空母を4隻も葬ったのだ。これは大きい。
(やってくれたか……ルーデル)
彼女は、自らに乗艦していた「空の魔王」を誇らしく思った。
現在、「グラーフ・ツェッペリン」上空には、帰還してきたルーデル隊と護衛の戦闘機隊が少しずつ見えてきている。英雄の凱旋だ。
「武蔵より発光信号!」
そこへ、通信長が新たな報告を伝えてきた。
「『作戦コード シ-4050』。繰り返します、『作戦コード シ-4050』です」
「シ-4050だと?」
"Graf Zeppelin"はすぐさま、作戦計画書を取り出した。そして計画書の末尾に記された作戦コード一覧表を引っ張り出し、コードを照合していく。
「シ-4050……あった。何々……?」
そこに記された内容を見て、彼女は自身の仕事が全て終わったことを悟った。
「なるほど……我が隊の航空戦は終わりか。まあ、この時刻だし、今から索敵して攻撃隊を送り出す時間はないからな。
さて、敵に見つからないうちにとっとと退散するとしますかね」
"Graf Zeppelin"はそう呟いた。
そして攻撃隊を収容した後、「タトゥイン」は所定の作戦行動に移るのだった。
◆◇◆◇◆◇◆◇
「何だと!?」
同時刻、グラ・バルカス海軍東部方面艦隊 第1.2任務群旗艦「ブラックホール」艦橋。
第1.3任務群から報告を受け、東部方面艦隊司令長官カイザル・ローランド大将が、目をひんむいたところだった。その他の幹部たちも目を見開き、ざわついている。グレードアトラスター級戦艦「ブラックホール」艦橋内はまさに「ざわ…ざわ…」の状態だった。
第1.3任務群の機動部隊が……スコールの下に隠れていたはずの機動部隊が、スコールの切れ目で敵の急降下爆撃隊に奇襲され、攻撃隊として用意していた航空機の燃料や爆弾に引火誘爆、4隻の空母がまとめて全滅に追い込まれてしまった。これまでの航空戦はほぼ互角に推移していたのに、ここで大敗したのである。
「何てことだ……。まさか、敵がスコールの切れ目から垂直に突っ込んでくるとは……これは予想していなかった。
しかし、垂直急降下爆撃とは……なんと命知らずで、高い練度を持っているんだ……」
カイザルはそう呟いた。
いくら「急降下爆撃」とは言っても、降下角度は60度辺りがせいぜいだ。更に頑張ったとしても70度程度が限界である。これは、機体の強度の問題やパイロットにかかるGが強烈過ぎてパイロットが保たないというのもあるが、それ以上に垂直に降下なんぞしようものなら、まともに照準が合わせられないからだ。要するに、技術的限界があるのだ。
それが、敵はその常識を覆し、文字通りの垂直急降下爆撃を見舞ってみせた。それも、雨雲の下にいる空母を見つけ出し、正確に爆弾を叩き込んできたのである。
化け物、もしくは魔王。それ以外の表現が見つからない。
「し、司令、如何しますか?」
完全に狼狽えた様子で、参謀長マルクル・ヘルメス少将が尋ねてくる。
「怯むな。我々にはまだ、第1.4任務群が残っている。この任務群が、きっと第1.3任務群の敵を討ってくれるだろう。
こちらのパイロットも優秀なんだ、彼らを信じよう」
そうは言ったが、カイザルは航空戦が敗色濃厚になってきたと感じていた。
現時点でのグラ・バルカス帝国海軍東部方面艦隊の残存空母は、ペガスス級航空母艦2隻とカシオペヤ級軽空母3隻。他は沈没するか、飛行甲板を大破して艦載機運用能力を失っている。しかも第1.1任務群の軽空母「ペルセウス」は、敵「ブラヴォー」群艦隊との交戦で艦載機をほぼ喪失してしまい、ただの空船になってしまったから、残った空母は事実上4隻だ。
対するロデニウス側は、大型空母3隻を喪失し、大型空母1隻が大破、大型空母1隻が魚雷を喰らったようだが、それでもまだ10隻の空母が残っている。しかも、敵空母の中には位置すら捕捉できていない艦が複数いる。
4対10。この数の差はあまりにも大きい。
(これは……東部方面艦隊始まって以来、主力を投じた戦いとしては初めての敗北となるかもしれぬ)
カイザルはそう感じざるを得なかった。そこに、新たな報告が飛び込む。
「第1.4任務群から緊急信! 『我、これより敵機動部隊と交戦す』!」
◆◇◆◇◆◇◆◇
そして、ロデニウス海軍第13艦隊・第七分艦隊「イスカンダル」でも。
「提督よ、良い知らせと悪い知らせがある」
旗艦「
「何だその嫌な二択は……悪い知らせから聞こう」
露骨に嫌そうな顔をしながらも、堺はきっちり耳を傾ける。
「第五分艦隊が、敵の索敵機に見つかった。これより交戦だそうだ」
「五分隊……『ハイネセン』か」
第五分艦隊「ハイネセン」の所属空母は、第二航空戦隊の”
「で、良い知らせとは?」
「『ハイネセン』の索敵機が、敵機動部隊を見つけたそうだ。敵空母は翔鶴型2隻、千歳型1隻とのことだ」
「了解、これで敵空母の所在が全部割れたな。『ハイネセン』に命令、《目標「4ニ」。第一次攻撃隊発進セヨ》」
「了解した」
命令を出しながら、堺は戦況を示す情報ボードに歩み寄り、新たな敵空母部隊に「4ニ」と呼称を付けて空母の数を描き込んだ。そのボードには既に、ルーデル隊の戦果が記入されている。
「時間的に考えても、今日の交戦はこれが最後だな。あいつら、上手く空襲を切り抜けてくれると良いが」
憂いを帯びた瞳で、堺は「ハイネセン」が展開していると見られる北西の方向(と言っても見えるのは壁だけだが)に視線を投げかけた。
や っ て く れ た な
ルーデルワレェ!!(大歓喜)
というわけで、スコールの切れ目から垂直急降下爆撃という離れ技をやらかし、見事に空母4隻撃沈の戦果をもぎ取ったルーデル隊でした。単独でここまでの戦果を挙げたのはコイツだけです。今のところ、MVPはルーデル閣下のシュトゥーカ隊ですね。さすが魔王閣下。
ちなみに実はこの裏側で、第二分艦隊「コーネリア」が第1.1任務群の残存軽空母と交戦していました。生き残っていた軽空母「ペルセウス」は必死で逃げ回り、奇跡的に至近弾ばっかりの小破で生き残りましたが、護衛艦隊に被害が出ています(駆逐艦6隻喪失、戦艦1隻・重巡2隻小中破)。逆に第1.1任務群の攻撃隊は”大鳳”に狙いを集中し、奇跡的に魚雷1本を命中させましたが、直掩機と対空砲でボコボコにやられてほぼ全滅しました。そしてやたら頑丈な”大鳳”は、中破止まりで生き残っています。
“大鳳”「装甲空母が簡単に沈むか、って話です!」
うp主「…マリアナ沖(ボソッ)」
それと、当然のように史実ネタ入りです。今回はミッドウェー海戦ですね。
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次回予告。
ルーデル隊が戦況を大きく動かしたところで、空母機動部隊同士の航空戦も大詰め。第二航空戦隊を中心とするロデニウス第13艦隊第五分艦隊「ハイネセン」と、グラ・バルカス東部方面艦隊・第1.4任務群が、陽の傾く海で激戦を繰り広げる!
次回「激突! 第二次バルチスタ沖大海戦!(four)」