鎮守府が、異世界に召喚されました。これより、部隊を展開させます。 作:Red October
「全滅だと!?」
中央暦1643年6月18日 午前3時30分、イルネティア島(グラ・バルカス帝国領イルネティア州) バッケス飛行場。
就寝中のところを叩き起こされ、本国艦隊第43地方隊からの報告を聞かされた基地司令官ルパート・フィッケル少将は、怒りと驚愕がない交ぜになったような声で叫んだ。
「は…誠に申し上げにくいのですが、第43地方隊はそのように報告しています。
旗艦であるオリオン級戦艦『ジェミニ』は撃沈され、司令官は旗艦艦上にて戦死。第43地方隊の残存戦力は、小型空母2隻とその護衛に当たっていた重巡1隻、駆逐艦4隻を除けば、軽巡1隻と駆逐艦4隻を残すのみとなっており、しかも軽巡1駆逐艦3は損傷しています。それに対し、敵艦隊は駆逐艦1隻を確実に撃沈し、重巡1軽巡1駆逐艦2を撃破しましたが、約半数は無傷もしくは軽微な被害で残っており、空母に至っては指1本触れられませんでした。敵機動部隊はほぼ健在です」
幹部から沈痛な声で報告を受け、フィッケルは怒鳴った。
「お…おのれ! ここに向かっている中央第2艦隊は、どこにおる!?」
「はっ、中央第2艦隊の現在位置は、本島からの方位280度、300㎞。20ノットの速力でこちらに向かっています」
まだ艦隊の到着には時間がかかりそうである。
「くそぅ…分かった。やむを得んな、夜明けと共に索敵機を出そう。敵艦隊を見つけ次第攻撃隊を送り込み、これを撃滅……」
ドガアアァァァァァン!!!
フィッケルの言葉は、出し抜けに響いた爆発音と地響きによって中断された。
「何事だ!?」
驚いたフィッケルは仮眠室を飛び出し、廊下の窓に駆け寄る。すると、思いがけない光景が目に入った。
飛行場に併設されたガソリン庫が、夜目にも鮮やかな炎を上げて燃え盛っている。炎に照らされ、行き来する人影が明瞭なシルエットとなって見えていた。
「ガソリン庫が……! 事故か?」
フィッケルの脳裏にまず浮かんだのは、「事故」という可能性だった。
航空機用のガソリンというのは、揮発性が高く、爆発する危険性が非常に高い。小さな火花が1つ飛んだだけでも、瞬時に爆発してしまう。
そのことから、彼は真っ先に安全管理ミスによる爆発事故を考えたのだ。
「くそっ、敵が目の前に来ているというのに……!」
一声
「報告します。飛行場の航空機用ガソリン庫が突然爆発しました!」
「うむ、ここからでも見えている。消火活動の様子は?」
「は、既に指示を出しました。現在対応中です」
状況が状況であるため、2人は早口で喋っている。
「原因は何だ?」
「それなんですが……」
一瞬言い淀んだ後、幹部は口を開いた。
「気になる報告が上がりました。ガソリン庫が爆発する直前、何か比較的小型の飛行物体が高速で飛ぶのを、監視塔の兵が見たそうです」
「飛行物体だと?」
フィッケルの眉がつり上がった。
「どんな物体だ?」
「この暗さ故詳細は不明ですが、航空機とは思えない、小さな細長い物体だった、とのことでした。また、後部から1本の炎を噴き出していたそうです」
幹部がそう報告した瞬間、新たな爆発音が響いた。それに続き、悲鳴のような報告が上がる。
「レーダーサイト大破! レーダー使用不能!」
「っ!?」
この報告を聞くや、フィッケルは瞬間的に事態を悟った。
「全員、戦闘配置に付け! これは事故じゃない、敵の攻撃だ!」
その命令が電波に乗って飛び交った直後、今度は飛行場の滑走路のど真ん中と格納庫で、同時に爆発が起きた。大量の土砂が舞い上げられ、格納庫は一瞬で炎に飲み込まれた。当然、格納庫内にあったアンタレス07式艦上戦闘機などは、炎の海の中でスクラップとなっている。
(敵はいったい、どんな手を使って攻撃してきているんだ!?
これまでに起きた爆発は4回、その4回の爆発でやられたのがレーダー、滑走路、飛行場付帯設備2つだ。つまり、敵はこちらの重要施設を完全に見抜き、ピンポイントで攻撃してきている!
しかも、飛行物体はレーダーに捕捉されていない。空襲警報が鳴っていないのが何よりの証拠だ。ならばこれは空襲ではないし、艦砲射撃でもない。当然陸軍の攻撃でもない。では、いったい何の攻撃だ!?)
司令室に走りながら、フィッケルはそう考えていた。
もちろんだが、今イルネティア島を襲っている攻撃は、グラ・バルカス帝国軍には想像もできない攻撃だ。誘導弾……「BlockXX
そしてその発射主は、イルネティア島の南西30浬の位置に展開した第26任務部隊の戦艦「アイオワ」だった。駆逐艦「
「第一射、全弾命中! ただいまの戦果、敵レーダーサイト破壊、滑走路破壊、飛行場ガソリンタンク並びに格納庫破壊! トマホーク映像より、敵基地周辺に戦車を含む車輌らしきものを複数認める!」
「トマホーク第二射、順調に飛行中! 目標は敵軍港のドック、クレーン並びに燃料タンク!」
彼女が発射した「BlockXX Tomahawk」は素晴らしい。どこぞの潜水艦娘流に言うなら「お利口さん誘導弾」だ。
弾頭にはカメラが搭載されており、これは赤外線映像の他にサーモ映像にも対応している。その2つの映像記録を以て、今センサーに捕捉されている目標がどんな形をしていてどの程度の熱量を持っているのか、瞬時に把握できるのである。また、そのカメラの後方には
その「お利口さん誘導弾」が捉えた映像が、白と黒のコントラストも鮮やかな映像となって「アイオワ」CICに送られていた。発射前にCPUには優先して狙うべき目標を指示しているものの、現場の様子を見るまでは不明なことも多いため、「BlockXX Tomahawk」は映像を見て咄嗟に目標を変えることもできるよう設計されている。
その映像を見て、戦術士官妖精が己の上司を振り返って叫んだ。
「艦長、トマホーク映像より発見。軍港内に敵艦隊!」
「編成は?」という"Iowa"の端的な問いに、戦術士官は「少々お待ちください」と前置きし、3秒後に返答した。
「敵艦隊は、空母2、重巡1、駆逐艦5! 敵空母は重巡並みの大きさである模様!」
「OK!
"Iowa"は即座に、対艦ミサイル「Mk.99 Harpoon」の投入を決定した。
「艦長、ドック区画にも敵艦影あり! 軽巡クラス1、駆逐艦3! いずれも数時間前に叩いた艦である模様!」
そこへ、新たな報告が入る。どうも、さっきの夜戦で蹴散らした敵艦隊の残存艦がドック入りし、修理を受けているらしい。
「艦長より戦術、トマホーク目標変更の要無し。このまま狙わせて。
1番・3番発射管、ハープーン発射用意! 目標、軍港内の敵艦隊! 1発1隻よ(注: 1発のハープーンで1隻仕留めろ、という意味)、出港する前に叩きなさい!」
「アイアイマム…!」
「1番・3番ボックスランチャー、トマホーク装填は終わった?」
『こちら1番ランチャー、トマホーク装填良し…!』
『3番ランチャー、あと1本。しばしお待ちを…!』
「了解。通信長、ちょっとアカーギに打電しておいて。内容はこうよ……」
攻撃は始まったばかりだ。まだ足りない。グラ・バルカス帝国の抵抗力を徹底的に削ぎ落とし、ムー統括軍の上陸・解放作戦を容易ならしめなければ。
「戦術より艦長、ハープーンへの諸元入力完了。目標、軍港内の敵艦隊!」
「オーケイ、一斉発射! Fire!」
「1番3番、Harpoonファイア!」
瞬間的に、「アイオワ」艦上に昼間が出現したかと錯覚する光景が広がった。オレンジ色のけばけばしい炎と共に、8発もの「Mk.99 Harpoon」が夜空に向けて飛翔していく。
このハープーン艦対艦誘導弾もまた、恐るべき性能を秘めていた。まず弾頭のカメラにより、光学映像とサーモ映像、レーダー誘導、さらには金属反応・熱源反応探知まで駆使して目標を見いだし、それが何であるかを瞬時に判定する。そして、そいつの弱点部分を正確に導き出し、低空飛行の後にホップアップして弱点をぶち抜くのだ。
しかも、こいつにもCPUとHDD(ハードディスク)が備わっており、CPUはハードディスク内のデータから目標の種類、弱点、自衛用兵器などの存在を素早く把握して、それらに対する防御策を即座に算出、実行するのである。そして、敵弱点部分への突入角度、速度なども算出し、一撃で相手を無力化できるよう調整するのだ。
まさに至れり尽くせりの「お利口さん誘導弾」である。
「続いて1番ランチャー、トマホーク発射用意! 目標は敵沿岸砲台!」
「目標、沿岸砲台。トマホークにデータ入力します!
続いて報告、トマホーク第二射着弾!
この報告が上がった時、イルネティア島のグラ・バルカス帝国軍港は地獄と化していた。
燃料タンクを直撃した1発のトマホークにより、燃料タンク群は瞬く間に炎の海に沈み、炎が新たな炎を呼ぶ火炎地獄となっている。また、ドックにあるガントリークレーンにもトマホークが命中し、根元を吹っ飛ばされたクレーンは派手な音を立てながらドックに向かって倒れ込んだ。ドック入りしていた駆逐艦が、それによって押し潰される。その隣の工廠の建物にもトマホークが命中し、建物は屋根が落下した上に全体に炎が回り、まるで
軍港に停泊していた艦隊……第43地方隊の生き残りは、この緊急事態に大急ぎで錨を上げ、出港しようとした。しかし、先導のスコルピウス級駆逐艦が港外へ滑り出た直後に、低空から8発のハープーンが飛来。極超音速かつシースキミングで飛行してきたハープーンはレーダーに捉えられず、第43地方隊は完全に不意打ちを喰らうこととなった。
まず先頭にいたスコルピウス級駆逐艦が、魚雷発射管を正確に貫かれ、魚雷の誘爆によって木っ端微塵に消し飛んだ。他の4隻の駆逐艦も寸分の狂いなく魚雷発射管を直撃され、ひとたまりもなく叩き潰された。
2隻のスプートニク級小型空母は、ハープーンによって飛行甲板を貫通され、直後に航空機用のガソリン庫に引火して火だるまとなった。火災による凄まじい高熱は海面付近まで伝わり、白い水蒸気が壁のように艦を包み込んでいる。その内側では炎と黒煙が
そしてタウルス級重巡洋艦「セクンダ・ヒアダム」は、艦橋後部下にある魚雷発射管を、舷側から飛び込んだハープーンによって破壊され、魚雷が誘爆して修羅場となった。
「くそっ! いったい何が起きている!」
フィッケルの怒鳴り声に正確な報告を返せる者は、誰もいなかった。だが、各々この事態をどうにか打開しようとしていた。
「中央第2艦隊の空母機動部隊に連絡が取れました! 母艦航空隊により、敵艦隊を撃滅するとのことです!」
「ほう、空母の編成は?」
「大型空母『オグマ』と『スメルトリオス』です!」
「ふむ…するとおよそ130機か」
ちなみに「大型空母」といえば聞こえは良いが、実のところ「オグマ」と「スメルトリオス」はどちらも
「中央第2艦隊の位置は?」
「イルネティア島の北西300㎞沖です!」
「いいだろう、やれと伝えろ!
攻撃目標はロデニウス艦隊だ! 敵艦隊の予想位置は?」
「はっ、昨日発見された位置からまっすぐ本島を目指して18ノットで航行してきた、と仮定してですが、本島からの方位185度~230度、距離100㎞付近にいると推測されます」
「よろしい、こちらから敵の予想位置を送ってやれ」
「はっ!」
イルネティア島の司令部から情報を受け取った中央第2艦隊空母機動部隊は、夜明けを期して攻撃隊の発艦作業に入った。
航空機の数は、常用機だけで132機。うち半数を第一次攻撃隊に回すとしても、およそ60機はいる計算だ。
この数でかかれば、空母の2隻くらいは仕留められるだろう……と言いたいところだが、不安が残る。というのも、中央第2艦隊は練度こそ高いものの、主な役割が本国防衛と植民地の警備だったこともあって、実戦経験に乏しいからだ。どこまでやれるか、不透明である。
しかし命令は命令だ、遂行せねばならぬ。中央第2艦隊は準備を整えると、朝日が差し込むと同時に攻撃隊を放った。スマートな機体を持つ「アンタレス」戦闘機や、重い魚雷を抱えた「リゲル」雷撃機、比較的身軽な「シリウス」爆撃機が、順次空へと舞い上がる。
その時、遥か上空に向けて2機の「アンタレス」が高速で飛び上がっていく。その先には、やたらほっそりした機体を持つ1機のレシプロ機の姿があった。むろん、グラ・バルカス帝国の機体ではない。ロデニウス軍の艦上偵察機「
「『敵艦隊見ユ。位置、〈イルネティア島〉カラノ方位320度、157浬。敵ハ戦艦3隻、空母2隻ヲ伴フ、攻撃隊発艦中。0447』。友軍宛、打電します!」
「敵機、右下方! 上昇してきます!」
「逃げるぞ、舌を噛むなよ!」
「彩雲」に乗る3人の妖精は、各々の責務を果たそうとしていた。電信員妖精は慌てず急いで正確にモールス打鍵機を叩き、偵察員妖精は敵機の動向に目を凝らし、機長兼操縦員妖精は操縦桿を押し倒した。
「彩雲」がお辞儀をするように機首を下げた直後、プロスキーヤーの滑走を思わせる速度で舞い降りる。ついさっきまで高度9,000メートルもの高みにあり、酸素の薄さに
「彩雲」はなんと、向かってきた2機の「アンタレス」に正面衝突しかねない勢いで突っ込んだ。「アンタレス」が慌てたように機銃を撃ってくるが、
「そんなションベン弾喰らうかよ!」
機長妖精はさらに操縦桿を倒し、「彩雲」を敵機の下側に潜り込ませた。直後、左旋回をかけて反転する。
「敵機、反転! 追ってきます!」
「さあ、追い付けるんなら来てみやがれ!」
偵察員妖精の叫びに、機長妖精はエンジン・スロットルをフルに開いた。
出力2,000馬力の「誉」が高らかに
「アンタレス」の最高時速は550㎞、いくら頑張ろうと「彩雲」に追い付けるものではない。あっという間に「彩雲」と「アンタレス」の距離が開いていく。
「どんなもんだ! 我に追い付く敵機無し!」
すっかり小さくなった敵機を振り返って、偵察員妖精があっかんべーをした時、電信員妖精が叫んだ。
「打電完了!」
「「風に立て!」」
イルネティア島南方沖54浬の海に、“赤城”と“
コードネーム「フェルランド」…ロデニウス海軍第13艦隊・第26任務部隊のうち2隻の空母が
「第一次
「数は少なくても、精鋭だから!」
駆逐艦や軽巡洋艦が潜水艦に目を光らせる中、両空母から航空機が飛び立って行く。「赤城」からは12機の「F-86D改 セイバードッグ」、「瑞鳳」からは18機の「零式艦戦21型(熟練)」だ。
ハープーンとトマホーク、2種類のミサイルによる攻撃により、第26任務部隊は多数の重要目標を破壊した。
報告を受け取ってすぐに、“赤城”は自艦隊と敵艦隊の位置関係を調べた。そして空母艦娘たちと相談した結果、「現時点では攻撃隊の発進は間に合わない。序盤は飛来する敵機を迎え撃ち、直後に『
10分ほどで用意した艦載機の発進を終えると、“赤城”は命令を下した。
「全艦、第三警戒航行序列! 空母の皆さんと、
『了解しました。皆さんを守るために…筑摩、参ります!』
『那珂ちゃんにお任せー!』
『任せとけ! アタシの後ろに隠れてな!』
さすが「タウイ一の対空番長」、頼もしい限りである。
「駆逐艦の皆さんは、水雷戦隊旗艦の指示に従って輪形陣の隙間を埋めてください。
全艦、両舷対空戦闘用意!」
対空戦闘のラッパが高らかに鳴り響き、妖精たちが一斉に持ち場へと走り出した。
約30分後、第26任務部隊。
『こちら艦橋見張り。敵機接近、目視で確認しました!』
「艦長より見張り、敵の数と方位、距離知らせ!」
『は、敵機数およそ20。艦隊よりの方位305度、距離19㎞! 直掩隊が食い下がっています…敵の編隊は乱れています!』
「了解した」
艦橋からの報告に、CICに詰めていた“赤城”はそう返事した。
いよいよ敵機がやってきたらしい……が、艦橋から空を見上げた先にはもはや気の毒としか思えない光景があった。攻撃に備えて組み上げられていただろう編隊は、戦う前から大きく崩され、小隊単位(2〜3機編隊)での進撃すら
『摩耶より筑摩へ、「四三式弾」いけるか? どうぞ』
『筑摩より摩耶へ、砲撃準備できてます』
『よし、タイミング合わせてくれ。一発で終わらせるくらいの気合いで行くぞ!』
既に「摩耶」と「筑摩」の主砲は旋回し、敵機にその砲口を向けている。対空戦闘の準備はすっかり整っていた。
「これより対空戦闘を開始する。直掩隊、離脱せよ!」
“赤城”は、上空で乱舞している直掩隊に指示を出した。そして全員に命令を伝達する。
「赤城より全艦、対空戦闘始め!」
瞬間、朝の大気を震わせて、腹の底にずしんとくるような強烈な砲声が響いた。「摩耶」「筑摩」の2隻が主砲を撃ったのだ。対空戦闘開始のゴングである。
『全艦、高角砲発射用意! 敵は必ず、何機かが四三式を避けて向かってくる。その鼻っ
完全にバトルジャンキー丸出しの声で“摩耶”が命令を出す。第26任務部隊の対空戦の指揮は、彼女に一任されているのだ。
と、空の只中に青白い閃光が煌めき、巨大な光の玉が複数現れる。「四三式弾」の炸裂だ。
『やったかしら?』
『いや、まだだ! 5機ほど潜ってきてるぞ!』
フラグを立てる“筑摩”に、“摩耶”が言い返す。そして命令を下した。
『目標、向かってくる敵艦載機。全艦高角砲、撃ちぃ方始め!』
刹那、海上に一斉に黒煙が沸き出した。各艦に搭載された高角砲や両用砲が、迎撃を開始したのだ。
戦闘前にあらかじめ“摩耶”が守備区域を艦ごとに割り振ってくれている。なので彼女たちは、自分たちの担当区域に向けてひたすら撃ちまくるだけだ。あっという間に、空が近接信管弾の炸裂で真っ黒に染まる。時間にして5分にも満たなかっただろうが、非常に激しい弾幕が張られていた。
『最後の敵機の撃墜を確認した! 全艦撃ち方止め!』
直掩隊から報告を受けた“摩耶”が命令を出し、砲声がぱたりと止む。
『さて、これでアタシの仕事は済んだぜ。赤城、こっからは任せたぜ!』
「ふっ、お任せを!」
反撃開始である。
「加賀さん、大鳳さん、攻撃隊の準備はできていますか?」
『赤城さん、それは
『同じくです。第六〇一航空隊、発艦準備よし!』
『こちらグラーフ、うちの魔王がいい加減飛ばせろとうるさいんだが』
“赤城”は苦笑した。
「分かりました。では加賀さん、大鳳さん、第一次攻撃隊発艦してください! 最優先目標は空母です。第一次攻撃で敵空母2隻を撃沈した後、第二次攻撃で敵戦艦を狙います!
グラーフさんの艦載機は、私の機と一緒にイルネティア島の対地攻撃をお願いします!」
『こちら加賀、了解したわ』
『大鳳より赤城へ、了解です!』
『グラーフよりアカーギ、了解した。今すぐにでも出せるぞ』
「それとグラーフさん、これはアイオワさんからさっき伝えられたんですが…」
『どうした?』
暗い笑みが“赤城”の口元に浮かぶ。
「トマホークの映像に、敵戦車らしき車輌が多数映っていたそうです」
すると、無線機から聴こえる声の調子が変わった。
『ハハッ、了解した。魔王に
あと、発艦が10分ほど遅れるぞ』
「装備換装ですね、了解しました」
◆◇◆◇◆◇◆◇
1時間半後、イルネティア島の西北西270㎞沖 グラ・バルカス帝国海軍本国艦隊 中央第2艦隊空母機動部隊。
いや、「空母機動部隊」の名は既に相応しくなくなっていた。何故なら…
「ち……ちくしょう!! ちくしょうめぇぇぇぇっ!!!!」
アケイルの視線の先には、艦首を高々と空に突き上げて沈んでいく2隻の空母…「オグマ」と「スメルトリオス」の姿があった。「加賀」と「大鳳」から発艦した攻撃隊により、必死の防空戦闘も虚しくやられてしまったのである。
「いくら旧式艦とはいえ、我が国が誇る大型空母をこうもあっさり沈められるとは……!!」
ギリギリと歯噛みし、怒りを露わにするアケイル。そこへ「リゲルII」艦長フレデリック・イライガ大佐が呟いた。
「まさか、ロデニウス軍がこれほど精強だとは……!」
襲ってきた航空機の形状や戦術を見て、彼はロデニウス艦隊の練度と実力を推し量っていた。その結果は、「ロデニウス軍は少なくとも自軍と同程度、もしくはそれ以上の実力を持つ」である。
ロデニウス軍が使用した航空機は、グラ・バルカス帝国のそれと同じレシプロ機だ。だが、性能は明らかにロデニウス軍の方が上である。例えばロデニウスの雷撃機は、下手をすると時速500㎞を超える高速で飛んでいたし、なんと1機あたり2本の魚雷を抱えていた。雷撃機が2本の魚雷を抱えるなど全く想像できず、このため「オグマ」は敵機が遠距離で魚雷を投下したことで油断してしまい、2本目の魚雷をもろに喰らうことになってしまった。
戦闘機にしても爆撃機にしても、明らかに自国の機体より高性能だ。何せ「アンタレス」がバタバタと墜とされたのだ。無敵とされた「アンタレス」があっさり敗れたことは、イライガにとっては信じがたいことだった。
「司令、どうしますか!? 我が艦隊は空母が全滅し、制空権を喪失しましたが…」
イライガが尋ねると、アケイルは怒りに顔を真っ赤に染めながら答えた。
「決まっておろう、ロデニウス艦隊を叩く! 皇帝陛下の命に逆らう訳には行かん!」
本来なら、空母が全滅した時点で撤退するべきなのだが、そうもいかなかった。ここで撤退したら、イルネティア島失陥のリスクが高まってしまう。イルネティア島を失えば、ムー大陸にいる入植者たちや陸軍の兵士たちが孤立するばかりか、最悪の場合はムー大陸の植民地を失い、経済と国力に大きな打撃を受けかねない。故に、撤退という
だが、ロデニウス軍は甘くない。
「対空レーダーに感! 敵編隊接近中!
艦隊よりの方位65度、距離90㎞! 反応の大きさから、機数は約60!」
レーダーマンが唐突に報告を上げる。
「くそっ、また来たか!
全艦対空戦闘用意! 戦艦と損傷艦艇を中心に、環状陣形を再構成しろ、急げ!」
先の空襲で、中央第2艦隊は空母2隻の他に駆逐艦4隻を失っている。残りは戦艦3隻、巡洋艦5隻、駆逐艦6隻だ。
しかも、戦艦「フノール」「マジャール」と巡洋艦2隻、駆逐艦3隻は、先の空襲で敵の急降下爆撃を受け、対空火器を破壊されている。1機の上空援護機もなく、対空砲火が減弱した状態で、どれだけ生き残れるだろうか。
アケイルの心配が解消されるよりも早く、敵機が襲ってきた。中ほどから上向きに折れ曲がった独特の主翼を持つレシプロ機が多数、低空から突っ込んでくる。
中央第2艦隊は必死で対空砲を撃ちまくったが、敵機が低空にいるせいで近接信管が有効に働かない。全艦で撃ちに撃って5機ほどは撃墜できたものの、それが限界だった。
高空にダイブブレーキの金属音が鳴り響き、低空から向かってくる敵機が魚雷を投下する。瞬く間に、艦隊には被害が続出した。
駆逐艦は次々と急降下爆撃を受け、運が悪いと魚雷に引火誘爆して一撃で消し飛んでしまう。そして戦艦や巡洋艦は、回避運動にしくじった艦から順に魚雷をぶつけられ、下腹を抉られた。
最終的な被害は、戦艦「フノール」が魚雷5本の直撃を受けて沈没し、他に巡洋艦1隻、駆逐艦3隻が沈没。戦艦「マジャール」は魚雷1本の命中で速度が低下し、巡洋艦2隻が中破以上の被害を受けた。健在なのは旗艦「リゲルII」以下巡洋艦2隻と駆逐艦1隻のみであり、軍事学的には全滅である。
「おのれロデニウス軍め…!」
当然、アケイルは大激怒である。
「イルネティアは…渡さんぞっ! 本艦隊で、何としても守り抜くのだっ!!」
多数の被害を受けつつも、中央第2艦隊派遣部隊はイルネティア島へと針路を取る。
一方その頃、イルネティア島でも航空部隊が大暴れしていた。それはジェットエンジンの咆哮と、ある妖精の叫び声から始まった。
「ひゃっはぁぁぁ! 戦車狩りの時間だぁぁぁぁ!!」
妖精“ハンス・ウルリッヒ・ルーデル”のテンションが、明らかにおかしくなっていた。
(完全にスイッチ入ってるなこれ…)
こうなった以上、ルーデル機の後部機銃手席に座る相棒“エルンスト・ガーデルマン”にはどうしようもない。
妖精ルーデルの視線の先では、既に地上で複数の爆発が起きている。先行突入した「セイバードッグ改」が、ロケット弾で地上を掃討しているのだ。主に対空砲陣地や建物が攻撃目標にされている。コンクリートなどで作られた頑丈なトーチカには、ルーデル率いる「Ju87C改」が急降下爆撃を見舞うはずであるが……ルーデルだけ狙いがおかしくなっている。
イルネティアの空いっぱいに「悪魔のサイレン」を響かせながら、急降下する逆ガル翼の機体。対空砲火を潜り抜け、慌てたように地上を走る戦車に狙いを定める。
「喰らえぇぇぇぇぇぇ!!!」
妖精ルーデルの雄叫びが響いた直後、
ズガァーン!
機銃にあらざる轟音が轟き、頑丈な機体が激しく震動した。妖精ルーデルがトリガーを引き、主翼の下にポン付けした2門の37㎜機関砲を発射したのだ。強烈な反動に、機体が耐えかねたような金属の軋みを上げる。
妖精ルーデルが引き起こしをかけたか、急に妖精ガーデルマンの身体に強烈なGがかかった。背中がシートの背もたれに押し付けられ、尻はシートにめり込んだように感じられる。と同時に「悪魔のサイレン」が鳴り止んだ。
ドオォォン…
代わりに鈍い爆発音が響き、地上に赤い炎が閃く。そして、チハに似た形状をした敵戦車が、木っ端微塵に吹き飛んだ。
正確に目標を捉え、妖精ルーデルはトリガーを引く。その度に、ズガァーン!と大きな音がして強烈な反動がかかり、機体が震える。37㎜機関砲が、敵車輌に向けて火を噴いているのだ。
最初の1輌目には、地平線に対して垂直に近い角度で砲弾が撃ち込まれた。天板を貫かれた敵戦車は、エンジンを破壊されてその場に擱挫し、炎上する。その直後、弾薬にでも引火したか、爆発して吹き飛んだ。
2輌目以降は車体側面に37㎜砲弾を撃ち込むことになったが、ルーデルの破壊神っぷりは相変わらずだった。弾薬庫を攻撃された戦車が、砲塔が20メートルほども飛び上がるような凄まじい爆発を起こし、一瞬で火だるまになる。別の装甲車は車体側面に子供の握り拳ほどの破口を穿たれ、その場に停止する。弾薬庫への誘爆はないが、撃ち込まれた砲弾が車内を跳ね回り、乗員を殺傷したようだ。
エンジンルームを撃ち抜かれた戦車が、カチカチ山の狸のように車体後部に炎を背負った姿に変わり、車体中央部に破口を穿たれたトラックは、一瞬後には轟音と共に爆発して炎の塊になる。
かつて東部戦線でソ連の戦車や車輌、大砲等を片っ端から破壊して回ったことから、ルーデルは時の同志スターリン書記長に「ソ連人民最大の敵」と名指しで指名手配され、10万ルーブル(当時)という破格の懸賞金までかけられていた。彼が上げた戦果は恐ろしいもので、最低でも戦車だけで500輌以上破壊、それ以外の車輌は800輌以上破壊、口径100㎜以上の野戦砲150門以上破壊(口径100㎜未満のものを数えようとすると星の数ほどありすぎて数え切れない)、装甲列車4輌破壊、戦艦1隻破壊、駆逐艦2隻破壊というとんでもないものである。ルーデルはこれを、実質たった1人でやってのけたのだ。「魔王」以外の表現が見つからない。
その「空の魔王」が今、グラ・バルカス帝国の陸軍部隊を相手に猛威を振るっていた。
たった数分の間に、妖精ルーデルはハウンドI中戦車、シェイファーII軽戦車、その他装甲車等合わせて12輌もの車輌をスクラップに変えた。
Ju87Gの37㎜機関砲の砲弾数は、2門合わせて24発。そして、機体のバランスを崩さないために、この37㎜砲は2門同時に発射しなければならないとされている。これが何を意味するかというと、1回の出撃の間に彼が射撃できる回数は、事実上12回しかないのである。
お分かりいただけただろうか。
つまり、彼は今の出撃で
頭おかしいとしか思えない戦果である。
「よーし! だが、この程度で終わるわけがないよなぁ?
ガーデルマン、補給に戻るぞ。砲弾と燃料を補給したら、すぐに出撃だ!! 久しぶりの戦車狩りなんだ、思う存分楽しまねばな! ヒャッハー!!」
「はいはい」
呆れたような妖精ガーデルマンの声を乗せて、「Ju87C改(G型仕様)」は戦場の空を離脱し始めた。
妖精ルーデルが引き上げにかかった時には、他のシュトゥーカも既に爆撃を終えている。そして地上には、250㎏爆弾の直撃で破壊されたトーチカや、横殴りの爆風を喰らって横転した装甲車等の残骸がちらばり、
当然、怒り狂ったグラ・バルカス帝国軍は、生き残った対空砲を総動員して撃ちに撃ちまくる。1機たりとも生かしては帰さない、という執念を砲弾の代わりに撃ち出しているかのようだ。そして今回は、その執念は通じたらしい。
ガァァン!!
「なにっ!?」
海岸付近まで来たところで、妖精ルーデルの乗る「Ju87C改」がいきなり激しく揺れた。咄嗟に振り向いた妖精ルーデルの視線の先で、右の主翼が激しく燃えている。エンジンも黒煙を噴き出していた。
「「脱出だ!」」
燃え方を一目見て、妖精ルーデルと妖精ガーデルマンは異口同音に叫んだ。そして直ちにシートベルトを外す。
先に妖精ガーデルマンが空中に身を投げ、その後妖精ルーデルが飛び降りた。無人になった「Ju87C改」は、錐揉みしながら高度を下げていき、やがて海面に激突して飛沫と変わった。
「やれやれ、通算35回目の被撃墜か」
「嘆いてるヒマあったら、頑張って泳ぐぞ」
2人の妖精は、無事に着水してパラシュートを外すと、軽く言葉を交わしてから泳ぎ始めた。
味方の空母艦隊まではおよそ100㎞、しかもここは海の上だ。普通に考えれば生還は絶望的である。
だがそれは、撃墜されたパイロットが一般人だったならの話だ。ここにいるのは一般人ではない、逸般人である。
◆◇◆◇◆◇◆◇
「何? 魔王大佐が撃墜された?」
1時間後、イルネティア島南方467浬地点。ロデニウス海軍第13艦隊・第27任務部隊旗艦「
第13艦隊本隊は現在、第1艦隊と合同でパガンダ島を攻撃中であるが、堺はその指揮を第1艦隊司令モース・ブルーアイ中将に任せ、自らは「
「分かった。まあ、何だかんだ泳いででも帰ってくるだろ」
これを“適当”と受け取るか“信頼”と受け取るかは、人次第である。
「それより、現在の各隊の状況は?」
「はっ、部隊コード『フェルランド』…
「その敵艦隊の戦艦だが、艦種の識別はできているのか?」
「はい、2隻とも金剛型に酷似した外見だ、とのことです」
「金剛型か」
堺は下顎に手を当て、考える。
「ムー艦隊のことを考えれば、放っておくのは危険か……。無線封止を破ることになるが、やむを得ん。『フェルランド』に命令だ、『アイオワを以て敵艦隊を殲滅せよ。1隻も生かすな』と送れ」
「はっ!」
「それと、第六駆逐隊はどうしている?」
「はい、作戦予定では、阿武隈と共にイルネティア島に向けて出発したはずです。今頃は島の南岸から35浬ほど離れた地点にいると推測されます」
「了解した。こちらから新たな指示はない、このまま予定通りに行かせろ」
「はっ!」
通信長妖精に指示を出すと、堺は提督席に腰を降ろしたまま作戦計画書を見直す。
「今のところ全て想定通り…『ユーラヌス作戦』第2幕第3場はシナリオ通りに進んでいるな。あとは、レイフォリア沖にいた敵機動部隊がどう動いたかが問題か」
実は堺は音楽好きである。そのため、たまに音楽関連の用語が出てくる。今回は作戦展開をオペラになぞらえたため、「第2幕第3場」なんて表現が登場したのである。
なお、今作戦で使われている各任務部隊のコードネームは、全てオペラの登場人物である。
「司令官!」
不意に、通信長妖精が叫んだ。
「
「見つけたか! 規模と方位から見て、レイフォリア沖にいた連中で間違いなさそうだな」
昨日の朝にレイフォリアを攻撃した航空隊からは、「戦艦3隻、空母2隻を伴う大規模艦隊が停泊していた」と報告が上がっている。だが堺の作戦の下、航空隊はこの敵艦隊を敢えて無視していたのだ。もちろん理由があってのことである。「敵艦隊を外洋に釣り出すため」というのがその理由だが、上手くいったようだ。
ぐずぐずしていると、日没が来てしまう。だが、発見された敵艦隊と第27任務部隊の距離は270浬(約500㎞)ある。まだジェット機の航続距離が届かない。
即座に堺は決断した。
「発見した敵を叩く。翔鶴、瑞鶴に発光信号を送れ。『翔鶴3号機ガ発見セル敵艦隊ヲ「3ハ」ト呼称ス。目標「3ハ」。第一次攻撃隊発進準備ニカカレ』!」
「了解です!」
「
翔鶴の索敵機が見つけた敵艦隊を撃滅する! 航空攻撃、必要なら夜戦まで持ち込むぞ! イルネティア解放支援はその後だ!」
どのみちレイフォリアにいた敵機動部隊は、最初から叩く計画であった。それが少し早まっただけである。
その時、
「司令官、翔鶴3号機から追加報告です!」
“武蔵”の通信長妖精が叫んだ。
「『敵空母1隻大火災横転中、沈没確実ト認ム。敵戦艦1隻ハ火災発生中、敵陣形混乱、巡洋艦及ビ駆逐艦ハ対潜戦闘中ト認ム』とのことです!」
「火災横転? 陣形混乱? 対潜戦闘?」
その瞬間、堺は全てを悟った。
「なるほど……『マックス』か。
好都合だ、敵の注意が逸れている! 今のうちに叩くぞ!」
現時点でイルネティア島のグラ・バルカス帝国軍は、島内の飛行場の機能を失った上に、島に駐留していた第43地方隊が全滅。また、イルネティア島周辺にいた中央第2艦隊についても、空母を全滅させて制空権を奪われました。
あとは、中央第2艦隊の生き残りを全滅させ、レイフォル州沿岸部にいる海上戦力をどうにかすれば、当面の制海権はロデニウス軍が確保できるでしょう。イルネティア解放の下地が少しずつできてきています。
また、作戦中にルーデル閣下が撃墜されてしまいましたが、果たして無事に帰ってくるだろうか…
そして個人的には、出したかった史実エピソードの1つ(彩雲の「我に追いつく敵機無し」)を出せたので満足しております。
ロデニウス軍第13艦隊が使っていたコードネームについて、ざっくり解説します。
第26任務部隊コード「フェルランド」…オペラ「コジ・ファン・トゥッテ」の主人公
第27任務部隊コード「ラダメス」…オペラ「アイーダ」の登場人物の1人
「マックス」…オペラ「魔弾の射手」の主人公。なおこのコードネームを振られたのはどの部隊なのか、という点は次回にて解説する。
UAがもう91万超えてる…毎度のことですが、皆様、ご愛読ありがとうございます!!
評価9をくださいましたスカンク様、gedoru様、斎藤元様
ありがとうございます!!
また、新たにお気に入り登録してくださいました皆様、ありがとうございます!
次回予告。
イルネティア島の制空権・制海権は、次第にロデニウス軍側に傾き始めた。この状況を打開せんとするグラ・バルカス帝国軍、そうはさせまいとするロデニウス連合王国軍。海と空での双方の戦いはまだ、終わる気配を見せない…
次回「イルネティア解放戦(3)」