鎮守府が、異世界に召喚されました。これより、部隊を展開させます。 作:Red October
今回は、先に申し上げておくべきことがあります。
タタタッ(助走をつける音)
ヒュバッ(ジャンプする音)
ズザァッ!(膝から着地)
全国の"名取"ファンの皆様、大変申し訳ございませんでしたぁっ!(ジャンピング土下座)
中央暦1643年6月9日 午後5時、ロデニウス連合王国首都クワ・ロデニウス 連合王国軍総司令部。
6月8日に、神聖ミリシアル帝国とマール王国から「敵艦隊来寇」の報告が入って以来、ロデニウス連合王国本土では「ケース:
今も夜中であるにも関わらず、灯火管制による赤色灯の下、ロデニウス連合王国軍総司令部には多くの武官が慌ただしく行き交い、特に本土防衛作戦司令部には殺伐とした雰囲気が立ち込めていた。
そんな中、
「失礼します。総司令官閣下、我が艦隊指揮下の航空隊から新たな連絡が入りました。敵艦隊の動向についてです」
本土防衛作戦司令部に詰めていた連合王国軍総司令官チェスター・ヤヴィン元帥の元を、1人の女性が尋ねてきた。かなり長身の美人で、長いポニーテールが大腿部まで達している。第13艦隊指揮官代理の“
「おお、どうなったのだ?」
「はい。報告では、二手に分かれていた敵艦隊はニューランド島東北東沖で合流、1個艦隊となって我が国を攻撃する模様です。それと敵艦隊の戦力については、戦艦6隻、空母24隻、重巡洋艦15隻、軽巡洋艦46隻、駆逐艦約150隻、計約240隻です。軽巡洋艦と駆逐艦が少し減っていますが、これはニューランド島に輸送船団を置いてきており、その護衛として一部の軽巡及び駆逐艦を置いてきたからです」
「分かった。敵の針路と速度は?」
「はい、敵艦隊針路80度、速度約18ノットと報告されています。ニューランド島から我が国までは約972浬の距離がありますから、仮に今の速度と針路を取り続けると仮定して、54時間後…つまり今から2日と6時間後には我が本土に到達します」
遠いようでかなり近い距離である。しかも、ロデニウス海軍の戦力規模を考えれば、この2日間でできる限り敵の戦力(具体的には数)を減らさなければならない。
「では大和殿、ここは……」
「はい。プランZ…
漸減邀撃作戦とは、簡単に説明すると「侵攻してくる敵艦隊に対し、あらゆる手段を以て敵の戦力を
「それも、プランZ-A……航空戦力による漸減邀撃作戦ですね。プランZ-S(SはSubmarine、潜水艦による漸減邀撃作戦)は破棄します」
「具体的にはどうする?」
「作戦名は『アルバトロス』。とにかく航空攻撃一択です。海軍の航空艦隊、陸軍の戦略航空軍、必要なら空軍のワイバーン隊も投入します。それと、第13艦隊のみに装備された『特殊戦闘機』による攻撃を行います。おそらく、この『特殊戦闘機』こそが切り札となるでしょう。
手始めに『アルバトロス1』としてこの『特殊戦闘機』を投入し、初手で敵空母の飛行甲板の破壊を狙います。既に航空部隊はアルカノ州の飛行場で待機していますから、今すぐ出撃を命令して攻撃に向かわせます。また、陸軍戦略航空軍が保有する『F-86D改 セイバードッグ』と『F-104 スターファイター』は夜間作戦能力を持ちますから、夜間はこの2機種と『特殊戦闘機』で攻撃を行います。攻撃方法はロケット弾と反跳爆弾、それに『特殊戦闘機』の対艦攻撃。『アルバトロス2』から『アルバトロス20』までの反復攻撃を行い、少しでも敵の数を削ります。できれば夜の間に、敵空母を全滅させます。
夜が明けたら、本土にいる陸海軍の全航空部隊はもちろん、アルタラス王国にいる第15戦略航空爆撃団にも出撃を命じてください。『B-29改 スーパーフォートレス』も含めて一切合切投入し、航空機による波状攻撃を実施します。『B-29改』は水平爆撃、海軍の『一式陸上攻撃機』は主に雷撃を担当します。艦隊に対する水平爆撃は命中率が低いですが、回避行動を取らせるだけでも敵陣形の混乱を誘発し、陣形の立て直しによってこちらへの到達を遅らせることが期待できますので、遠慮なく出してください。ただし、ワイバーン隊は待機です。
航空部隊による波状攻撃で時間を稼いでいる間に、第2・第4・第13艦隊を総動員して連合艦隊を組織し、どこかのタイミングで敵艦隊に艦隊決戦を挑み、これを破砕します。この艦隊決戦の時に、可能ならばワイバーン隊を投入し、水上砲戦の補佐を行います。これが『アルバトロス作戦』の骨子です」
「承知した。艦隊戦力はどれくらい動員できるか?」
「第2・4艦隊については、ノウカ海軍大臣がご存知だと思います。第13艦隊からは戦艦6、空母5、重巡8、軽巡9、駆逐艦14を投入できます。まだ我が国国産の戦艦がない以上、敵戦艦には我が第13艦隊でなければ対応できません」
「分かった。ときに大和殿、確か貴官も艦娘だったのではないか? ということは貴官も…」
「当然、出撃いたします。敵にはグレードアトラスター級戦艦がいます。あれには私でなければ太刀打ちできませんので、出る以外の選択肢はありません」
「分かった。貴官を連合艦隊の旗艦に任命する。……勝てるか? グラ・バルカス艦隊に」
「戦場に絶対はあり得ない以上、戦の勝ち負けはやってみなければ分かりません。ですが、堺提督不在のタウイタウイ泊地を預かる者として、第13艦隊最強の戦艦として、最善を尽くします」
決意を込めた“大和”の瞳に気圧され、ヤヴィンは頷くことしかできなかった。
“大和”が退室した後、ヤヴィンは目を閉じて祈る。
(クワ・トイネの女神よ、偉大なる太陽神よ。彼女たちをお守りください……)
◆◇◆◇◆◇◆◇
翌6月10日 午前5時、ロデニウス大陸北東34㎞沖 タウイタウイ島 タウイタウイ泊地。
泊地全体が、朝っぱらからものものしい雰囲気に包まれている。特に艤装を扱う工廠はものものしさが強い。というのも、艦娘たちが艤装を点検・装着し、出撃準備をしているからだ。
グラ・バルカス帝国の大艦隊がやってきたという報告は、この泊地にも当然入っている。そして軍総司令部から、「第2・第4・第13艦隊は全艦出撃し、迫るグラ・バルカス帝国艦隊に対して艦隊決戦を仕掛け、これを撃滅せよ」という命令が届いたため、第13艦隊のうちタウイタウイ泊地に残っているメンバーは総出で出撃準備をしているのである。
「おはよークマ!」
「……おはようにゃ」
「あら、おはよう」
工廠の扉を開け、2人の艦娘がやってきた。2人ともセーラー服にショートパンツという同じ服装をしており、姉妹艦であることを窺わせる。
語尾に「クマ」とつけているのは、茶髪ロングヘアが目立つ
"
「二人の艤装の点検はもう終わってるから、そのまま着けてもらっていいよ。異常があったら持ってきて、調整するから」
「了解だクマ!」
「……にゃ」
まだ眠そうにしている“多摩”。というより、立ったまま既にこっくりこっくりしかけており、“球磨”に引きずられて艤装格納庫に向かっていく。
その様子を“明石”が微笑ましそうに見送った時、またガラガラという扉の開く音が響いた。誰かが工廠を訪れたらしい。
その瞬間のことだった。
いきなり、"明石"の全身を強烈な殺気が貫いた。
「!?」
あまりにもただならぬ雰囲気に、"明石"の背筋に鳥肌が立つ。
彼女が急いで振り返った工廠の入り口、そこには2人の艦娘が立っている。2人とも、紅白の
まだ残っている夜闇のため2人の顔はよく見えない。だが、2人のうち片割れは特徴的な長いツインテールをしており、"
工廠内の電灯に照らされ、2人の表情が見えてきた。"五十鈴"はいつもと変わりないが、"名取"は周囲に鋭い眼光を撒き散らしており、唇は真一文字に固く結ばれている。明らかに異常な状態だった。彼女に何があったのか、"明石"はピンと来た。
工廠に務める妖精の多くは、“名取”の凄まじい雰囲気に完全に呑まれて動けなくなっている。艤装の調整をしていた他の艦娘たちも、固まってしまった。
物音1つしない異様な静けさが、工廠内に満ちる。そんな中で、異様な雰囲気を醸し出す"名取"が動いた。一言も口を利かずに、艤装格納庫へスタスタと歩いていく。
"名取"の姿が見えなくなった瞬間、妖精たちが一斉に床にへたりこんだ。腰が抜けたらしい。
「な、何だありゃ……あれ本当に名取か?」
真っ青になりながら"天龍"が呟く。その隣で艤装の調整を再開しながら、"明石"は"五十鈴"に質問を向けた。
「いつからあの状態になってたの?」
「今朝、起きた瞬間からよ。もう生きた気がしないったら……」
今にも吐きそうな様子で"五十鈴"が答える。そこへ、
「ああ……あのスイッチが入ったのね」
これまたげんなりした様子の"
「何だ、『あのスイッチ』って?」
"天龍"が尋ねると、"叢雲"が答えた。
「天龍先輩は見たことなかったんですね。名取先輩には変なスイッチのようなものがあって、何かの拍子にそれが入るんです。何がきっかけになるかは、分からないんですけど。
で、そのスイッチが入った名取先輩は、今みたいな感じになるんです」
“叢雲”が説明している頃、艤装格納庫に入った“名取”は、異様な雰囲気にドン引きする“球磨”と必死で気配を消そうとしている“多摩”を完全に無視して、1人で粛々と出撃準備を整えていた。まず足に艦首を模した形状の靴型の艤装を装着し、次に腰背部にメインとなる艤装を装着する。それから、メイン艤装に付けられた4門の「14㎝単装砲」と1基の「61㎝四連装魚雷発射管」を順次動作テストする。そのついでに実弾もきっちりと点検し、予備の主砲の弾薬をまるで弾帯のようにして装備した。
その次に、機関の動作テストを兼ねてわざと煙突から黒煙を吐き出させ、その煤を自身の顔に塗りつけて簡易的なフェイスペイントにする。今の“名取”の表情と相まって、やたらと戦闘的なイメージを抱かせる
その次はどうするかと思うと、アサルトライフルを思わせる形状の艤装を手に取り、やたらガチャガチャと物々しい音を立てながら、艤装に付けられた「14㎝単装砲」と「12.7㎝連装高角砲」の動作テストをし、予備の弾薬を弾倉に入れて叩き込むようにして艤装に装着する。
最後に、予備の「61㎝四連装魚雷発射管」に「40式魔導酸素魚雷改二」をセットし、その発射管に付けられたベルトを左手で持ってぶら下げる。それと同時に、右手に持ったアサルトライフル型の艤装を持ち上げ、肩の高さまで持っていく。これで準備完了だ。
一方、工廠では“叢雲”の説明が続いていた。
「それで、ああなった名取先輩は雰囲気や表情だけでなく、口調や考え方、行動パターンまでもがガラッと変わるんです。いつもなら、気弱で自信を持てない言動が多いんですけど、スイッチが入った途端、普段なら絶対に言わないことを言うんです。例えば砲雷撃戦を『ドンパチ』と呼んだり、『魚雷なんか捨ててかかってこい』って挑発したりとかするんです。
まるで名取先輩が二重人格者で、スイッチが入った時だけ第二の人格が出てくるような感じなんですよ。
なので司令官は、昔
“叢雲”がここまで言うのと、“名取”が準備を終えてアサルトライフル型の艤装を肩まで持ち上げるのとが同時だった。
「
“叢雲”がそう言ったその瞬間、《デェェェェェェェェェン》という効果音が響いたように"天龍"には思われた。
そこへ、
「お待たせしました! 戦闘糧食持ってきました!
おにぎりにたくあん、みそ汁、それからええと、おかずは秋刀魚の缶詰か牛缶かカツか選んでください! あと、秘蔵の
白い
作戦名「ペイルカイザー」。航空攻撃で数を減らしたグラ・バルカス帝国艦隊を、艦隊決戦で撃滅する作戦である。
第13艦隊の出撃メンバーは、以下の通りである。
戦艦 大和、イタリア、ローマ、ウォースパイト
航空戦艦
正規空母 サラトガ
軽空母
重巡洋艦
軽巡洋艦 天龍、
軽巡洋艦? 名取
練習巡洋艦
駆逐艦
非戦闘艦である“
ちなみに、水上機母艦の“
え、水上機母艦に艦隊戦なんてできるのかって? 2人とも、口径10㎝や12.7㎝の旧式豆鉄砲とはいえ高角砲を持っているから、戦列艦相手なら十分なのである。それに、“Commandant Teste”搭載の水上雷撃機「Late 298B」でも最高時速300㎞、機銃も3丁持っているから、ワイバーン相手なら空戦もできる。“瑞穂”が持っている万能水上爆撃機「
また、「大鯨」は駆逐艦「
出撃準備を整えた第13艦隊のメンバーが向かったのは、いつもの出撃用の波止場……ではなく、泊地併設の飛行場である。そこで「一式陸上輸送機改」に分乗し、第4艦隊の拠点となっているロウリア州の港街ピカイアへと向かうのである。その後第4艦隊と合流して出撃し、ロデニウス大陸西方沖で第2艦隊と落ち合う予定であった。
第2艦隊は昨夜から移動を開始しており、今頃もうロデニウス大陸西部にあるアルカノ州沖辺りに来ているはずである。
なお、“Commandant Teste”と“瑞穂”は「零式水上偵察機」を出してもらい、第3艦隊の拠点であるクワ・トイネ州の港街マイハークへ向かう。
飛行場には、多数のレシプロエンジンの轟音が響き渡っていた。暖機運転が行われているのだが、明らかに機数が多い。
これは、艦娘たちを運ぶ「一式陸上輸送機改」だけでなく、敵艦隊への攻撃に向かう「一式陸上攻撃機」とその護衛機も暖機運転をしているせいである。これらの機体は一度シオス王国へ向かい、そこで燃料の補給と魚雷の搭載を行なった後、敵艦隊への攻撃に向かう予定である。
駐機場に並ぶ葉巻のような胴体の間を縫って妖精たちが動き回り、発進前のラダー等の動作チェック、機銃の動作確認などの作業に余念がない。そんな中、グラ・バルカス帝国艦隊の迎撃に向かう艦娘たちは順次「一式陸上輸送機改」に乗り込み、タウイタウイ島を飛び立っていった。誘導要員の妖精によって誘導され、駐機場から滑走路へ向かう飛行機の中で、“大和”は窓から飛行場に並ぶ作戦機を見渡す。
(何機が還って来られるか分かりませんが……願わくば、勇敢なる妖精たち全員が生きてこの地へ帰れますように)
彼女はそう祈らずにはいられなかった。しかしすぐに思考を切り替え、この後の戦いに思いを馳せる。
(持てるもの全てを投入する形となりましたね……提督のご想像通りに。ただ、“アレ”はどうやら使わずに済みそうなのは幸いです。“アレ”は私にしか使えませんが…使うとなると大掛かりな改造が必要になることは間違いありませんし、それに改造を実施したとしてもその運用試験をしている暇はないに等しいでしょう。従って「テストは!?」「そんな暇あるか!」という状態で実戦となりそうです。
できるだけ不確定要素は排除した方が良い……使い慣れた今の艤装で戦えるだけ、マシですね。これで敵が分散していたら、こうはいかなくなっていたでしょう)
“大和”は一度
(ロデニウス連合王国、そして提督と仲間たちの帰る場所であるタウイタウイ泊地は…この私、大和が護ります!)
決意を新たにする“大和”であった。
同日の午前9時頃、ピカイアを出港した第4・第13艦隊の連合部隊は、予定通りアルカノ州の西方沖で第2艦隊と合流した。その戦力は、3艦隊合わせて戦艦6隻、空母9隻、竜母1隻、重巡洋艦16隻、軽巡洋艦14隻、駆逐艦50隻、砲艦16隻である。
連合艦隊の総指揮官は“大和”に一任され、第2艦隊司令官ルーシャン・ドハム中将と第4艦隊司令官プロヴォロス・シャークン中将は各々副官として艦隊を率いることとなった。そして。
「これまでに入った情報をまとめますと、『アルバトロス作戦』は成功したと言い切れるでしょう。
敵の位置は《ピカイア》から見て方位245度、距離185浬。この連合艦隊から見ると方位260度、距離180浬の位置にいると推定されます。また、午前8時現在の敵の残存戦力は……」
“大和”からもたらされた最新の敵情に、第2・第4艦隊の面々が目を見開き、次いで喜色を見せた。何とか戦える目算が立ったからである。
「この後さらに航空攻撃が続くことを考えれば、数を減らした敵艦隊を本日午後に捕捉できるでしょう。
機は熟しました。ただいまを以て『ペイルカイザー作戦』を発動。連合艦隊はこれより出撃、敵艦隊を撃滅します! 全艦抜錨!
戦艦大和。連合艦隊、出撃です! 艦隊針路260度、速力24ノット!」
そして“大和”の号令一下、各艦は一斉に針路を西へ取って前進を開始する。その時、各艦の無線機が「大和」から送信された次のような電文を受信した。
『連合王国及びタウイタウイは、各員がその責務を全うすることを期待する』
また、「大和」のメインマストにはZ旗が掲げられた。いやが上にも、決戦がすぐ間近に迫っていることが感じられる。
ロデニウス海軍連合艦隊は、向かってくるグラ・バルカス帝国艦隊を滅するため出撃を開始した。
◆◇◆◇◆◇◆◇
唐突で申し訳ないが、一旦時計の針を少し巻き戻す。
中央暦1643年6月9日 午後8時、ロデニウス大陸西方沖。
夜の闇を割き、それらの機体は西へと駆ける。マッハ1.5もの俊足で。それらの機体の後部には絞り込まれた形状の推力偏向機能付きノズルがあり、そこから2本の青白い炎が噴き出ていた。
その機体は青と白の迷彩色に塗装され、超音速飛行を意識したらしいデルタ翼を持つ。これだけ聞けば、航空自衛隊の「F-2戦闘機」を想像するかもしれないが、この機体の胴体両脇には計6門もの機関砲が装備されており、「F-2」とは全く異なる機体であることを無言のうちに物語る。また、主翼には合計6箇所ものハードポイントが設けられ、そこに円筒形の細長い物体をいっぱいに装着していた。機体形状は全体に流線型に近く、凸凹の少ないフォルムはステルス性を意識した設計であることを容易に窺わせる。
これが「アルバトロス1」を構成する「特殊戦闘機」である。その数28機。
『敵艦隊、射程に入った』
『攻撃開始、攻撃開始!』
『ファイア!』
無線に声が飛ぶ。
次の瞬間、機体の下腹が開いたかと思うと、そこから1機あたり2発の細長い物体が投下された。その直後には物体は後部から1本の炎と白煙を噴き出し、猛烈なスピードで飛び出していく。続けて主翼のハードポイントに着いた物体も、同じように火を噴きながら飛んでいく。
打ち出された細長いロケットのようなものは、合計で224発にも及ぶ。それらは西に展開するグラ・バルカス帝国艦隊に向けて飛翔していった。
初っ端になぜ私が“名取”ファンの皆様に謝ったか、もうお分かりでしょう。
そう、タウイタウイの”名取”には変な人格が入り込んでおり、何かの拍子に出てくるのです。その結果、”名取”がジョン・
こればかりは、採用する場合は”名取”ファンの皆様に一言謝らなければならないと思い、最初に謝罪させていただきました。
また、今回も「艦隊コマンドー」の他にいくつかネタを拾ってきています。以下に解説しますが、皆様はどれだけ気付けたでしょうか?
・作戦名「アルバトロス」……アニメ「ルパン三世」の「死の翼アルバトロス」より抜粋。なお、アルバトロスとは英語で「アホウドリ」のこと。
・「ケース:
・『連合王国及びタウイタウイは、各員がその責務を全うすることを期待する』…史実ネタ。世界三大海軍提督の1人、イギリス海軍のホレイショ・ネルソン提督の名言「英国は、各員がその責務を尽くすことを期待する」が元ネタ。
・Z旗…史実ネタ。地球で用いられる船舶用信号旗の1つ。意味は「私はタグボートが欲しい」又は「私は投網中である」だが、大日本帝国海軍がこの旗を使用した時のみ「皇国の興廃この一戦にあり、各員一層奮励努力せよ」という意味になる。
・「テストは!?」「そんな暇あるか!」…お察しください。
そして、「特殊戦闘機」とはいったい何だったのか……
UA105万突破、総合評価11,300ポイント突破…本当に、拙作をご愛読いただきありがとうございます!
評価8をくださいましたフラッパ様
評価9をくださいましたキャラメルクッキー様
評価10をくださいました中橋様
ありがとうございます!!
また、新たにお気に入り登録してくださいました皆様、ありがとうございます!
次回予告。
ニューランド島での補給を終え、洋上で合流したグラ・バルカス帝国海軍特務軍艦隊。彼らはロデニウス連合王国を討つべく一路東へと針路を取った。その進撃路にて待ち構えていたものとは……
次回「いちばん長い14時間」