今度は剣術で   作:コンコン狐

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長続きはしない。というかさせない。そして、都合上、歳を近くしてます。

※この小説はノリと勢いで書いている所もあり、描写又は設定に矛盾があるかもしれません。また、原作が本当に好きな方には多分、不快に思われるような小説かと思われます。

それを踏まえて閲覧してください。




一話 槍なんぞへし折ってくれたわ

 

 

 それは、唐突だった。

 

 いきなり脳が焼けるように熱を持ち、想像を絶する痛みが襲い掛かる。

 頭を抑え、倒れ、もがき、痛みによる絶叫が室内に響く。

 それが、三日も続き、流石に家の人間もこのままでは死んでしまうのでは無いかと思っていた矢先。

 急に原因不明の頭痛は治まり何事も無かったように元の生活に戻った。

 

 そう、戻ったように見えた。

 

 しかし、頭痛から復活した彼の生活を見て、世話をしていた使用人だけでなく、祖父母すらも変わったと評するほど彼は人が変わってしまった。

 その最もたる事柄が十歳も年の離れた妹(・・・・・・・・・)に対する態度が余りにも違い過ぎたからだ。

 

和光(かずみつ)お兄様!!」

 

「......あぁ、木更か」

 

 縁側で祖父を連想させるような雰囲気を漂わせている兄に木更は年相応の笑顔を浮かべその腕に掴まる。

 

「何をされていたんですか?」

 

 それに対して和光は今まで見たことの無い柔らかな笑みで答え、空いている手で木更の頭を撫でる。

 

「まあ......これからのことかなぁ」

 

「これからのこと......?」

 

 木更はこの時、和光がどんな表情していたかよく分からなかった。

 だが、その時の表情はきっと酷く曖昧でいて、焦燥に駆られおり、哀愁漂う歪な、色々な負の感情が入り交じったような表情だっただろう。

 

「しかし、木更。本邸(こっち)まで一人で来たのか?」

 

 木更と和光は腹違いの兄妹だ。和光の母親にあたる女性を無くした父親はまた新たに別の女性と結婚し、木更を授かった。

 故に、木更は他の兄弟達から疎まれていた。この和光からも。

 

 だが、今は違う。

 

 ある日を境に和光の木更に対する接し方が軟化した。妹を可愛がりだしたのだ。

 だが、何処か木更に恐怖を感じているようにも見えた。

 それは、他の兄達も薄々気が付いており人が変わった和光に問う。

 

 何故、あんな『売女の娘』なんぞに、と。

 

『......例え、そうだとしても半分は血は繋がっています。そして、何よりこの天童の名を持っている。それだけで十分では?』

 

 そう言い切った和光に兄達は気が触れたと、親父殿と同じく頭がおかしくなった、といいそこから関わることが少なくなった。

 それを偶然にも聞いていた木更は初めて『兄』という存在を和光を通して知った。苦手意識があった彼女に初めて兄妹というモノを教えてくれた。

 

 木更にとって本当の意味で兄と呼べる人となった。

 

 そして、だからこそ心配してくれているんだろうという事が分かる。

 

「ううん、お母様といっしょにきました。ほら」

 

 木更が指差す方を向けば静かにこちらを見守る女性がいるのが見える。

 軽く会釈をすればその美しい相貌を綻ばせる。そして、和光はそれを見て何かを思ったのだろう。

 

「......そろそろだな」

 

 唐突に、何の略脈も無く和光は呟いた。一人事のように

呟かれた言葉に木更は反応する。

 

「何がです?」

 

 首を傾げる木更を横目に和光は縁側から立ち上がり言った。

 

 

 

 

 ──物語(原作)の始まりだよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺、気が付けば転生していた件。

 

 そして、この世界があの『ブラック・ブレット』という結構バッサバッサ死人が出るような世界であると分かった。

 

 何で分かったかって?

 

 簡単な話しだ。だっていま目の前にいるこの美少女になる事が確定されている少女がヒロインでかつ、将来自分の足を斬り、原型のない肉片にする張本人であるからだ。

 こんな可愛い娘が将来的には笑顔で俺を爆発四散するような剣技を使うようになる。人間、人生なにがあるか分かったもんじゃないね。

 

 とまあ、少しは落ち着いて来たが意識が戻った時は混乱したもんだ。

 自分は天童和光だと思っていても脳裏には■■■■■という別人の名前が出てくる。

 この世界が創作の世界だと確信しても、現実だという当たり前のことが出てくる。

 これから先、どういった事が起きるのか想像でき、絶望し、でも何処か楽しみに思えて仕方ない。

 死の恐怖に怯びえながらも、これからを謳歌しようとしている。

 

 酷い矛盾だ。それが頭をぐちゃぐちゃにする。

 

 ガストレア、民警、バラニウム、モノリス......初めて聞く単語なのにそれを説明出来てしまうような変な知識。

 決して子供の思いつきで出るようなモノではない。自分は夢を見ているんだろうか。

 

 それは■■■■■の夢なのか、それとも『天童和光』としての夢なのか。

 混乱極まったままであるが、ただ一つ思ったことがある。

 

天童家(ここ)......闇深過ぎだろ」

 

 子供? の自分ですら流石に引くような案件がボロボロと埃のように出てくる。それはもう叩けば日本を埃まみれにするぐらいには出てくると思う。

 ガストレアが出る前からこれだ。きっとこれからもっと酷く歪んでいくに違いない。

 現に、この天童和光はガストレアを侵入させないモノリスという障壁に混ぜ物をして権力を手にしている。

 その結果として人類側に多大な被害と損害があったのだ。

 

 そりゃあ、殺されるわな。殺されても文句は言え無いだろう。

 

 だが、どうする? 確かに今なら運命を変えれるかも知れない。しかし、それをした場合どんなデメリットが発生する?

 原作通りにいったからこそ世界は上手く回っていた。まるでコップにギリギリまで水を入れたような状態だったとしてもそれ以上は溢れてなかった。

 でも、そこに一石投じてみたらどうなるだろうか?

 

 確実に溢れる。現実(げんさく)に大きな波紋が生まれる。

 

 だったら死ぬしかないのだろうか。一時の甘い密を吸いながら来るべき時に何も備えず、のうのうと死を待つだけと?

 いや、そうだ。そうであらなければならない。

 でなければこの世界に平和など訪れることは無い。ハッピーエンドなんて来ない。

 

 

 

 ──否。

 

 

 否、否、否ッ!!

 

 

 ふざけるな! なら俺がその穴埋めをすればいい! 溢れた水の受け皿になればいいだけの話だ! 一時の快楽の為に死ねるか! 

 希望が無いわけではない。スタートラインとしては前の方だ。世界(げんさく)の中心に近い所にいるんだ。

 このままスタートダッシュを上手く決めれば......いや、いっそのことフライングすればいいんじゃないだろうか?

 幸いにも天童家の武術はあのガストレアにも対抗出来る。刀一本でレベルⅣのガストレアを真っ二つに出来るほどのモノだ。

 

 なら、やるべきことは決まった。武術を極めてやる。

 

 

 俺が最強になればいい。

 

 

 

 

 

 ✝️

 

 

 

 

 

 十四歳だった時にはもう槍術を極めていたので、ついでと言わんばかりに抜刀術も極めた。でもって槍をへし折ってやった。

 原作であそこまで抜刀術にボコボコにされたんだ。多少強化したところで爆発四散する未来しか見えん。

 

 目には目を、歯には歯を。

 

 こちらも抜刀術で対抗すればいい。だが、そのままじゃ駄目だ。原作では木更が零の型などという新たに産み出した型を使っていた。

 故に、こちらも其なりに対抗しなければならない。

 どうしたものかと考えていたら、ふと思い付いた。何もこの世界に拘る必要があるだろか?

 もっと自分の知識を、その真髄を探せばあるはずだ。この世で最強になれる(わざ)が。

 色々試した。  

 

 飛天御剣流、大亀流、北辰一刀流、 溝口派一刀流、双燕流......etc.

 

 それこそ武術にも手を出した。そこで自分はある剣術に目をつけた。まあ、電■とファン■ジアは出自は違うが似たような物だろう。

 

『草薙流剣術』

 

 草薙家という剣が最強の兵器であった時代に最強を意のままに手にした一族があり、その草薙家に伝わる剣術。

 約1000年前に鬼を切るために生まれた剣術ともされる。

 この草薙流剣術には二つの流派が存在する。一つは諸刃流、そして、そこから派生した真明流。

 諸刃流は化物を斬るために作られた物だ。故にそれは使用者の身体の事を度外視した剣術であり、下手をしなくとも死ぬ技もある。まさに諸刃の剣だ。

 それに対して、真明流は対人を想定されて作られている。元を辿れば諸刃流の技を元に作られているので身体に多大な負荷をかけるものが殆どだが問題無いだろう。

 

 片や化物を想定されて作られた剣術。

 

 そこから作られた対人間を想定して作られた剣術。

 

 まさにこの世界にピッタリだった。

 取り敢えず、前世の知識をフル活用して再現出来るところまで再現してみせる。自分の未来のためにも。

 

 その日、天童家に鬼が産まれた。

 




原作通りいかない予定、沿っていきますが。

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