ようこそ高度育成高等学校へ~大切なもの~ 作:Phospho Miller
よろしくお願いします。
「質問?」
「はい」
「なぜ、聞いたときに言わなかった?」
「すみません。個人的に話しておきたかったことなので…」
「個人的?」
「はい。いくつか質問よろしいでしょうか?」
「いいだろう」
「ありがとうございます。では、来月ポイントは貰えますか?」
「・・・・・それはわからんな」と茶柱先生は微笑みながら答える。
「そうですか。わからないですか」
「不服か?」
「いえ、ありがとうございます。」
「もう1つ、先生は先ほどの説明でこの学校は実力で生徒を測ると仰いました。」
「それがどうした?」
「入学試験、僕は何位だったのでしょうか?」
「なるほどな。黒金、お前は全教科学年一位だった。」
「そうですか」
「それだけか?喜んだりしないのか?」
「素直に嬉しいのですが、そういうことではなくてですね」
「ん?ではなんだ?」
この先生わかってるくせに人が悪い。
「入学試験で一位になったのでポイントを下さい。」
「・・・・・・・・フフ、はははは。なるほどそういうことか。」
「だめですか?」
「確かに、実力で生徒を測ると言った以上入学試験での全教科一位総合も一位ならポイントを欲しがるのも無理は無いな!」
「では、お願いできますか?」
「そうだな、こんなにも早く気がつくとはな!いいだろう今日中に振り込んでおこう」
「ありがとうございます。」
「もう一つだけお聞きしたいことがあります。-------ー」
玲二は本当に聞きたかったことを茶柱先生に聞き、教室に戻るのだった・・・
そのころDクラスでは・・・・
「ねぇねぇ、帰りにいろんなお店見て行かない?」
「うんっ。これだけあれば、何でも買えるし。私この学校に入れてよかった~」
先生が居なくなり、高額なお金をもらって浮き足立ち始めた生徒たち。
「皆、少し話しを聞いて貰ってもいいかな?」
そんな中スッと手を上げたのは先ほど茶柱先生に質問をした、如何にも好青年といった雰囲気の生徒だった。
「僕らは今日から同じクラスで過ごすことになる。だから今から自発的に自己紹介を行って、1日でも早く皆が友達になれたらと思うんだ。学校案内までに十分時間もあるし、どうかな?」
「賛成!!私たち、まだみんなの名前とか全然分からないし」
一人の生徒が口火を切ったことにより、迷っていた生徒たちが後に続いて賛成を表明する。
「僕の名前は平田洋介。中学では普通に洋介って呼ばれることが多かったから、気軽に洋介って読んで欲しい。趣味はスポーツ全般だけど、特にサッカーが好きで、この学校でも、サッカーをするつもりなんだ。よろしく」
「もし良ければ、端から自己紹介を始めて貰いたいんだけど……いいかな?」
あくまで自然にそれとなく確認を取る平田。そのまま皆自己紹介をしていく。
井の頭心、山内春樹、櫛田桔梗、とスムーズに進んでいくと思われたが・・・
「じゃあ次の人ーー」
「俺らはガキかよ。やりたい奴だけでやれ!」
赤髪短髪が平田の言葉を遮り睨みつきけながら言った。
「クラスで仲良くしていこうとすることは悪いことじゃないと思うんだ。不愉快な思いをさせたなら謝る」
「自己紹介くらいいいじゃん」
「そうよそうよ」
「みんなやってるんだから、やればいいのに」
「うっせぇ。仲良しごっこするためにここに入ったんじゃねぇよ」
赤髪短髪は席を立った。それと同時に数人の生徒が後に続くようにして教室を出る。綾小路の隣に座っている堀北もゆっくりと立ち上がり歩き出し教室を後にした。
「彼らを勝手にこの場を設けた僕が悪いんだ」
「そんな、平田君は悪くないよ。あんな人たちほっといて続けよう?」
・・・タイミングの悪いときに戻ってきてしまった。入りづらい。しかし、荷物とか教室内だし入るしかないな。
ドアの入り口で堀北と目があった。
「教室の中の人はなにをやってるんだ?」
「自己紹介らしいわ」
「自己紹介か、それにしては殺伐としてたな」
「赤髪の人とさっき先生に質問してた人が言い合っていたのよ」
「なるほど、それで自己紹介する組としない組で分かれたわけか」
「あなたはどうするの?」
「俺は自己紹介も含めてクラスの人に提案したいことがあるから教室に行くよ」
「そう」
堀北は興味がないのかそのまま教室を後にした。
教室に入り自分の席に座ると既に自己紹介は再開していた
「ふふふ。いいだろう」貴公子のように微笑んで見せるが、高円寺は両足を机の上に乗せたまま自己紹介を始めた。
「私の名前は高円寺六助。高円寺コンツェルンの一人息子にして、いずれはこの日本社会を背負って立つ人間となる男だ。以後お見知りおきを小さなレデイーたち」
クラスと言うよりは異性にだけ向けただけの自己紹介だった。
・・・本当に高校生らしくないな。変人はどこにいってもいる者だと思うがあれは次元が違うな。顔はカッコいいんだけどな~
クラスメイトと女子は金持ちのボンボンに目を輝かせることなく、ただの変人を見るような目で高円寺を見ていた。
・・・だろうな。
「それから私が不愉快と感じる行為を行った者には、容赦なく制裁を加えていくことになるだろう。その点には十分配慮してくれたまえ」
「えぇっと、高円寺くん。不愉快と感じる行為って?」
「言葉通りの意味だよ。しかし、1つ例を出すのならば、私は醜いものが嫌いだ。陰口などという行為を目にしたら果たしてどうなってしまうことやら」といいながら不気味に笑う。
「あ、ありがとう。気を付けるようにするよ」
そんな、高円寺特有な自己紹介が終わり
「えーと、次の人・・・そこの君、お願いできるかな?」
「おい!綾小路の番だってよ!」と綾小路にだけ聞こえる声で教える。
「え?あーそうか。ありがとう黒金」
「えー・・・・・・えっと、綾小路清隆です。その、えー・・・・・得意なことは特にありませんが、皆と仲良くできるよう頑張りますので、えー、よろしくお願いします」
パチパチパチ
・・・おいおい。綾小路なにやってるんだよ。話すのが苦手ってわけでもなさそうだが・・・緊張して言葉が出なかったのか?
「よろしくね綾小路くん。仲良くなりたいのは僕らも同じだ、一緒に頑張ろう」
・・・流石平田だな。フォローは完璧だ。フォローは…なWWW
「綾小路、なんだ今の自己紹介?俺のときと全然違うじゃん!」
「緊張してうまく言葉が出なかったんだよ」
「そうなのか?」と二人で話していると・・・
「まだ自己紹介してない人は・・・あっ!さっきトイレにいってた君だね!お願いできるかな?」
別にトイレに行ってたことは言わなくてよくないか?まぁいいか。俺はしっかりと自己紹介しなくちゃな!
「えー、こんにちはトイレに行っていた黒金玲二です。中学からの知り合いは一人もこの学校に進学していません。いろんなスポーツを遊びでやっていました。部活に入るつもりはありません。気軽に玲二と呼んでください。三年間よろしくお願いします」
「よろしく!玲二くん。三年間同じクラスの仲間として頑張っていこう!」
「よろしくー」
・・・いい感じに自己紹介できたのではないだろうかと思っていると綾小路が
「黒金、俺も玲二と呼んでいいのか?」
「ん?別に構わないが」
「そうか」
「では、みんな自己紹介が済んだ事だし。連絡先ーーー」と平田が提案したが。
その言葉を遮るように玲二はDクラスのみんなにこれからやる提案という名の取引を行うのだった・・・・・・
どうでしたでしょうか。