ようこそ高度育成高等学校へ~大切なもの~ 作:Phospho Miller
「おい!綾小路!」
「・・・なんだよ」
「俺たちは友達だよな?」
「あ、ああ。そうだな」
「クラスの仲間として友達として隠し事は極力なくすべきだと思うんだ!」
「ああ。そうだな」
「なら、わかるよな?」
「・・・いや、特に隠していることはないぞ?」
「堀北と付き合ってるんじゃないよな?」
「は?堀北と?おれが?付き合う?何の冗談だ?」
「だって今日も授業中コソコソ二人で話したり見詰め合ったりしてたじゃねーか!」
「なんだ。堀北さんと付き合っていたのか?綾小路」
「・・・玲二もか。そんなことはない。てか、堀北の性格知ってるだろう?」
「だが、堀北さんも女だ。そうなってもおかしくはないだろう?」
まぁ堀北さんはそういうタイプにはみえないが・・・
「ない。絶対にない!」
「あ!玲二もだぞ!」
「なんのことだ?」
「とぼけるなよ!水泳のとき長谷部とイチャイチャしてたじゃねーか!」
「してない。話しかけられたから話しただけだ」
「俺は見たぞ!ていうか、俺たちは話したこともないのに!」
「くそー。お前たちだけずるいぞー!」
「とにかく!彼女が出来たら隠さず言えよな!」
「出来たらな・・・」
綾小路が席を立ち歩き出す・・・
「俺コーヒー」
「コーラー」
「人にたかるな。自分で買ってくれ」
「いや、俺ほとんどポイント残ってないし。あと1000くらい」
流石にやばいだろ一ヶ月で約10万も使ったのか・・・俺との誓約を忘れたのか?まぁ来月払えない奴が出てくるとは思ったけど・・・
「頼むよー。友達だろー」
「友達には奢らないといけないのか?」
「いいじゃねーか。来月の10万で俺も奢ってやるから」
「・・・わかった」
「サンキュー。綾小路~」
「ここにもあるんだな」
綾小路が言ったのは入学初日玲二が買った無料のミネラルウォーターだった。
「食堂にも無料のものがあったよな?」
「あ~あれだろ?草食べるやつ」
「やだやだ。食べたくないねー」
「でも、食べてる人意外といるぞ?」
「月末だからだろ?」
綾小路と玲二は目が重なった・・・
「あ~早く来月になんないかなー」
ククク・・・そうだなお前ら来月から卒業までしっかり振り込んでくれよ!
4月最後の日ーーー
玲二は久々に行く従業員以外ひとり二人しかいないカフェに入る。
席に着くと・・・
「いらっしゃいませ。ご注文がお決まりになりましたらお声かけ下さい。」
「コーヒーとケーキのセットで」
「かしこまりました。ケーキは何になさいますか?」
「今日は抹茶でお願いします」
「かしこまりました。少々お待ちください」
ここのカフェはコーヒーとケーキのセットがお得で従業員の接客も丁寧なので気に入っている。コーヒーとケーキのセットを頼むとコーヒーのお代わりが何度でも可能である。人が少ないことも魅力の一つだ。
「お待たせいたしました。こちらコーヒーと抹茶のケーキでございます。ごゆっくりどうぞ」
「ありがとうございます」
従業員が去ると
「いやーやっぱりおいしいなここのコーヒーとケーキは。しかし、うちのクラスはダメだな・・・私語に居眠り、遅刻。テストではペンすら動かしていない奴がいた。・・・来月ポイント貰えるのか?」
今、俺が持っているポイントはクラスの人から87万ポイント、テストで6万ポイント、今月1万使ったから余りの9万ポイントを足して・・・約100万prか
「1ヶ月1万ならいいほうだろう。・・・ん?」
「いらっしゃいませ~」
「一人です」
「空いている席へどうぞお座りください」
「はい」
珍しいな。この時間に女一人でここのカフェに来るなんて・・・
「カプチーノ一つ下さい」
「かしこまりました。少々お待ちください」
玲二は様子を伺っていると・・・女はこちらに向かってきた。店内は薄暗く顔までは見れなかったが同じ一年生であることは歩いてくる途中分かった。
もしかして、見ているのが分かったのだろうか?
「何でこっちを見ていたの?」
「この時間に一人でここのカフェに来る人を始めてみたから気になったんだ。不快に思わせてしまったなら謝る。すまなかった」
やはり、見ていたのに気がついていたらしい・・・
「ううん。大丈夫だよ!少し視線を感じて気になっただけだから」
「そうか」
「君こそなんで一人でここに?」
「俺のクラスは五月蝿過ぎて静かな場所を探していたらちょうどここを見つけたんだ」
「そうだったんだ。じゃー邪魔しちゃったかな?ごめんね?」
「いや、まったく問題ない。誰がどこに居ようと自由だからな」
「ありがとう。実は私もちょっとひとりになって考えたいことがあったの・・・」
「そうだったのか・・・俺のほうこそ邪魔をしてしまった。すまない」
「私から話しかけたんだもん謝ることないよ!」
「分かった」
「そういえば名前を言ってなかったね!・・・私は一之瀬帆波Bクラスだよ!」
一之瀬帆波という女子生徒はとても可愛く美しかった。しかし・・・帆波?どこかで聞いたことがあるような・・・珍しい名前だが・・・
「一之瀬さんか・・・俺は黒金玲二だDクラス」
「玲二?どこかで聞いたことあるような・・・」
「そうか?」
「ううん。私の勘違いかも、ごめんね?」
「いや、大丈夫。よろしく、一之瀬さん」
「うん!よろしくね!黒金君!ここに座ってもいい?」
「ああ。いいぞ!」
そういい。一之瀬は玲二と向かい合うように座った。
「こちら、カプチーノになります。」
「ごめんなさい。席移動しちゃって」
「かまいません。それではごゆっくりどうぞ」
「ありがとうがざいます」
一之瀬はこちらに向かって苦笑いをした。
「にゃはは。定員さんに迷惑かけちゃった」
「大丈夫だろう。今は俺たちしかいないし・・・」
「そうだね・・・私たち以外誰もいないね」///
「Bクラスってどんな感じなんだ?」
「へ?うちのクラス?」
「ああ」
「えーとね~。みんな仲良くやってるよ?この前のテストもみんなそれなりに出来たし」
「そうなのか?」
「うん!私Bクラスの委員長やってるんだけど、みんな仲良くやってるよ!」
「委員長?そんなものあったか?」
「あ~うちのクラスで自主的に作ったんだ~」
「Bクラスはまとまっていそうだな」
「そうだね~。Dクラスは違うの?」
「酷いものだよ。はは」
玲二は乾いた笑いをした。
その後も他愛のない話が続き・・・
「一之瀬さん良いことを教えてあげるよ」
「良いこと?」
「ああ、良いこと。これを信じるか信じないかは一之瀬さんが決めて」
「うん。わかった」
「クラス分けは仕組まれたものだ。優秀な人がAクラスにDクラスには落ちこぼれが集まっている」
「・・・なんで、そんなことを教えてくれるの?」
「特に理由はない。信じるかどうかは一之瀬さん次第だ。それともう一つ明日貰えるポイントは絶対に10万prじゃない」
「・・・え?でも先生が毎月10万貰えるって・・・」
「いや、教師は今月分の10万ポイントっていったはずだ。毎月とは言っていない」
「・・・確かに。でも、どうして?」
「たぶん明日教師から説明があると思うよ」
「・・・そうだね」
「いい時間だし俺は寮に帰るよ」
「あ!待って私も一緒に帰る!」
「会計は俺がまとめてやっといたよ!」
「え!いつの間に。悪いよ、ポイント返すね?」
「いいよ。いろいろ話すことが出来たし」
「でも~」
「なら、またここで話そう!」
「そんなことでいいの?」
「ああ。それがいい」
「わかった。じゃー、連絡先交換しよう?」
「・・・わかった」
「ありがとう。いろいろ教えてくれて!」
「たいした事じゃない。明日には分かることだ」
「ううん。先に知っているのと知らないとじゃ違うから」
「そうかもな・・・じゃー帰るか」
「うん」
玲二と一之瀬は二人で寮に向かうのだった・・・・