東方信々章   作:モフりん

23 / 24
遅くなりましてごめんなさい!では地霊殿編、本格スタートです!


23話 初々しいリア充は気恥ずかしい

 街の灯りが綺麗に光っていた。ところどころから笑い声が聞こえてくる。居酒屋だろうか。

 

「地底にこんな所があるなんてね~」

 

「そうだろう?なんてったってここは地底一番の賑わう居酒屋通りなんだ」

 

 俺たちは今、地底の居酒屋通りというところにいるらしい。おいしそうな匂いが鼻をくすぐる。しかしここで立ち止まってはまた道草を食うということなので名残を惜しみながらも通り過ぎることにした。

 

「……ん?」

 

 とある居酒屋の中をふとのぞいてみると、顔より大きい杯を持ったおでこに角が生えている女性がその中に入っている酒をがぶ飲みしているのが見えた。

 

「ヤマメさん、この地底ってとこはあんな酒飲みがゴロゴロいるのかい?」

 

 思わず顔がひきつってしまう。なにせあの宴会をした後だ。萃香さんみたいな人がどこにいてもおかしくないのだ。

 

「いやあ、あの人は特殊さ。なにせ鬼だもんねえ……。もしあの人と飲もうって時は覚悟しておいた方がいいかもね」 

 

「丁重にお断りします」

 

 そんなこんなで居酒屋通りを過ぎていく。ここを過ぎていけば地霊殿はもうすぐらしい。

 

「ほら、見えてきたよ」

 

 言っている側からはい、到着だ。本当に近かったな。

 

「よし、あとは龍真に任せるよ。私とはここでお別れということで」 

 

「うん、道案内してくれてありがとう。またね!」

 

「またおいで、いつでも待ってるからさ」 

 

 ヤマメさんと別れを告げて、見送ってから地霊殿に再び目を向ける。さあ、行こうか。

 

 

 

 扉に手を掛け、押して開ける。中はどんな感じかな……っと。

 

「おお……」

 

 中のホールは紅魔館ほどではないが広々としていて開放感があった。正面にはやはり階段があり、二階に繋がっている。

 

「さとりちゃんはどこにいるのかな……ってん?」

 

 ふと階段から姿を現した黒い影。それはゆっくりと階段を降りてきてだんだんと明らかになってくる。

 

「……猫?」

 

 出てきたのは黒い色をした猫。耳の所に赤いリボンをつけていた。

 

「ここのペットなのかな?」

 

 屈んで頭を撫でてあげると、気持ちよさそうに身体を預けてきた。可愛いな~。

 

 

 

 と、思ったのもつかの間、急に猫が光を放ち始めた。

 

「え?なに!?」

 

 思わず猫から少し離れる。猫は光を増していく。

 

「眩しくて辺りが見えないっ……!」

 

 

 

 眩まないよう目を閉じ、しばらくして光が治まった頃に閉じていた目を開けてみると、

 

「じゃじゃーん♪どう?ビックリした?」

 

 あれ?人間?猫?ナニガドウナッテイルノカナー?とか混乱していたら察したのか説明してくれた。

 

「やっぱり初めての人は混乱するよねー。あたしは火焔錨燐、さとり様のペットだよー。みんなにはお燐とか燐とか言われてるけど呼び方は自由でいいよー」

 

「そ、そう。よろしくねって違う違う。さっきの黒猫だよね?」

 

「そうだよ。あたい化け猫だから話したいときとかはこうやって人間みたいな姿に化けて話すんだよ。あと死体を運ぶときくらいかな」

 

「死体を運ぶ!?……まあいいや、ここにつっこんでも難しそうだから」

 

「もし死んだらあたいが運んであげるねー」

 

「ごめん、絶対お断り!」

 

 何をする気か知らないがそんな恐ろしそうなことごめんだあ!

 

「あ、そうそう忘れてた。さとり様の所へ案内してあげるよ」 

 

「そ、そう。ありがと」

 

 かなり戸惑いながらもお燐に付いていく。どうやらさとりちゃんの部屋は二階の少し端のところのようだ。そこまで行き、お燐がドアをノックする。

 

「さとり様ー。お客様をお連れしましたよー」

 

 少しして、どうぞ、と声が掛かる。

 

「じゃあ失礼しますよー」

 

 ドアを開けるお燐に続けて入っていく。本来の礼儀なら客人が先なのだが……。

 

「こら、お燐。お客様が先って言ったでしょう?」

 

「あ、ごめんなさーい。てへへ」

 

 さとりちゃんはこちらの考えていたことを悟ったのだろうか。だとしたら少し申し訳ないな。

 

「いやいや、全然気にしてないから大丈夫だよ」

 

「ごめんなさい、いつも言ってるんですけどなかなか治らなくて困ってるんですよ」

 

 練習あるのみだ、お燐。と心の中でエールを送った。

 

「さて、それはひとまず置いておき、ようこそ地霊殿へ。よく来てくれましたね。お燐、下がっていいですよ」

 

「はーい」

 

 そしてお燐はまたドアを開けて部屋を出て行った。

 

「まあ約束したしね。来たいとも思ってたし」

 

「是非ゆっくりしていってくださいね」

 

「うん、ありがとう」 

 

 とても笑顔だなあさとりちゃん、やっぱり可愛いよ。

 

「そ、そんなこと言われたら恥ずかしいですよっ!……可愛いだなんて」

 

「え、あああそうだった!心が読めるんだったね恥ずかしいいいい!」

 

 両者ともに赤面状態。他人から見れば完全に付き合いたてのカップルに見えるだろう。

 

「でも……うれしいかな」

 

「え?今なんて?」

 

「あ、いいやいやなんでもないですっ!気にしないで下さい!?」

 

「そ、そう?分かった」

 

 実際少し聞こえてたから気恥ずかしくなったな……ってこれも読まれてるじゃないか!?

 

「うぅ……龍真くんのいじわる……」

 

 これは心の底からいいます。かわいいです、はい。そんなことを思うとさとりちゃんの頭からボシュッ!と煙が出て顔は今までで一番赤くなっていた。

 

「……そろそろこの話やめますよっ?あ、そういえば」

 

 ジト目を向けてきた後になにか思い出したような感じになって言った。

 

「どうしたの?」

 

「今日はどれくらいまでここにいますか?」

 

 あっ……そうだったね。

 

「勝手だとは思うけど……出来たら一泊させてほしいなー、なんて……やっぱりだめだよね」

 

「全く気にしません!むしろ泊まっていってください!」

 

 だめだよねと言った後に間髪いれずにズイズイ勢いよく来るとはとても意外だったな!?どういう心境なんだろうね!?

 

「ほ、本当!?じゃあお言葉に甘えさせてもらおうかな」

 

 少し積極的なさとりちゃんに動揺しながらも地霊殿の宿泊が決定したのだった。




さて始まりました~。最初から新婚夫婦みたいな雰囲気だしてますな~うらましいなこのやろう!w

最近ツイキャスを始めたのでこちらに来るのも遅くなるかもしれません、プラス部活がラストシーズンなものでね……wいいわけにすぎないとは思いますがこれからもひとつよろしくお願いしますm(_ _)m
では今回もありがとうございました!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。