いやーテストが忙しくて(笑)←嘘乙
で、ではやってきましょーーー!
さとりに案内されて来た俺の部屋。さすがに広いなあ、と感じながらベッドに横たわる。しばらくしたら昼食ということなのでどうしようかと悩むところ。まあやることもないしなあ……。
結局なにもしないまま時間は過ぎ、さとりに呼ばれた俺はとてつもなく暇人だなあ、とあっちの世界では考えられなかったオールフリーの自分に少し違和感を感じていたのだった。とりあえずは呼ばれたように昼食を頂くことにする。食堂はこちらです、と手招きをされ、一緒に食堂に向かった。
「そういえばさ、地底に来る時に後ろから誰かに押されて落っこちてきたんだよね」
「え、そうなんですか!?怪我は大丈夫です?」
「大丈夫だよ。親切な人が助けてくれたんだ。あの人には何かお礼をしないとね」
この時点でさとりは心を読めているので誰が助けたのかすぐに分かった。
「あ、ヤマメさんですね?あの人は面倒見がいいですからねー他の人だったら多分……」
え?他の人だったらなにされるんだい!?
「まあ〜なんといいますか……私から言わせてもらえば少し強引に扱われたかと」
ヤマメさん、ありがとう。と心の底から深々と一礼。あの人でほんとに良かったな。と、そんなことを思っていたら─────
「お姉ちゃーーーん!!!」
バタンッ!と勢いよく廊下のドアを開けて入ってきた黒い帽子を被り、さとりちゃんと同じサードアイを持っている少女。しかし目は閉じてある。察するにさとりの妹なのだろう、結構感じは違うけど雰囲気は似ているとおもった。
「どうしたのこいし?そんなに焦って………」
「大変なんだよ!地霊殿が狙われてる!」
「なんだって……!?」
思わず言葉がこぼれる。さとりも驚いているのだろうか、不安そうな顔をしていた。
「どういうことなの?説明して頂戴。私にはあなたの心は見えないからね。ここじゃなんですから食堂に行きましょう」
そうと決まり、俺たちは食堂へと移動した。
こいしはこれまでの過程を説明した。謎の妖怪に濃密な殺気を浴びせられたこと。地霊殿には近づくなと言われたこと。そしてある人間を探しているということを。
「そんなことが……大丈夫だったの?」
「うん。だいぶキツかったけど今は大丈夫だから心配しないで お姉ちゃん」
「あの、こいしちゃん……だったかな?」
「あ、あなたは……」
「どうしたの、こいし?龍真さんを知ってるの?」
「あの……ね、この人が地底の穴に入ろうとした時に私が突き落としちゃったんだっ。えへへ☆」
君か……。
「ダメじゃないのこいし!また無意識なんでしょう?龍真さんが死ぬかもしれなかったのよ!」
「うう………ごめんなさ〜い」
「い、いや、もういいんだよ、気にしないで」
無意識というのはどういうことだろうか………ある意味少し怖いな、というのが正直なところだった。ってそうじゃなくて、本題に戻らないと!
「まだこいしちゃんには自己紹介してなかったね。俺は風乃龍真。よろしくね。能力は記憶を読み取る力と霊力を変換できる力だ」
「能力二つ持ち……!?」
「それは私も初耳ですよ……?」
そうだった、さとりちゃんはあの時に宴会で会ったきりだからまだ俺の能力が覚醒してなかったね。となると知ってるのは紫を除いて魔理沙だけか……。
「なるほど、そうだったんですね」
「え、なになに?教えてよお姉ちゃん〜」
……こいしちゃんは心が読めないのか?
「それは私が説明しますね。こいしは自らサードアイの目を閉じたんです。だから心が読めなくなる代わりに、」
「無意識に行動出来るようになったってわけだよー☆」
なるほど……しかしなんでだろう。やっぱりさとりちゃんと同じ境遇だったからもしかして……
「龍真さん」
そう言うとさとりちゃんは少し思いつめた顔になり、深く頷いた。やっぱりそうか……じゃあ耐えられなくて……。
「うん?どーしたのお姉ちゃんたち。どうかしたのー?」
こいしちゃんも不思議そうに見ている。ここは不自然だと思われないように気を付けねば。
「大したことじゃないよ。少しこの前の宴会の話でさとりちゃんとだけでオフレコにしたい話があってね」
「え〜なになに?そう言われると気になるよ〜」
「ごめんね、これは絶対なんだ」
こいしちゃんのためにも……ね。
実はというと俺は宴会の時にさとりちゃんの記憶を見たようにこいしちゃんの過去をもう覗いていた。心が読めることを地上で妬み、、恐れられ、嫌われて……ヤマメさんもそうだった。この地底にいる者たちは昔からのひどい偏見が続き、ここまで至ったのだ。言葉では言い表せないほどの苦しみが記憶を通して伝わってくるようだった。そのことに耐えかねたこいしちゃんは………サードアイを閉じた。苦しみから少しでも逃れたい、その一心で。
ひどいもんだな、差別意識とは。自分達とは違う、ただそれだけのことで誰かを傷つけ、追い込む。…………おかしいだろ?それはご都合主義にすぎないというものだ。なんでこんな思いを受けなければならないんだよ……。とは前も言ったことなんだけどね。
「ま、まあそんなことよりさ、少しこいしちゃんの記憶を見てもいいかな?犯人像が分かるかもしれない」
「うん、いいけど……暗闇だったからあんまり見えないかもよ」
「分かったよ、やってみる」
そして俺はこいしちゃんの方をじっと見つめ……記憶へと入っていく。
………ここは、さっき通った居酒屋通り?建物の影にこいしちゃんが隠れていて……、あっ、俺とヤマメさんが通りを歩いていくな。こいしちゃんが先回りして付いてきたってことなのかな?……あ、追いかけようとして誰かにぶつかった。これじゃ見えないな………。
そこで俺は間接的に霊力変換で光のエネルギーに変換し、周りを照らした。
これでどうだ〜…………え!?あいつは……。
俺が見たのは、幻想郷に来て初めて出会った妖怪の姿だった。あの時は俺の霊力に驚いて逃げたんだっけ。こいつが妖怪最強クラスのこいしちゃんを弱らせるまでにいったのか────?と思った瞬間。
「まあいい、今回だけは許してやろう。しかし次に会った時は──────」
「!!?」
グワッッッ!!!!と勢いよく妖気が流れてくる。なん……だこれは!?
「……っはあ!……はあ……はあ……」
妖気に耐えかねた俺は記憶を辿るのをやめて目を開けた。
「だ、大丈夫!?お兄ちゃん!」
「大丈夫ですか龍真さん!?」
「こいしちゃん……、さとりちゃん……今すぐここから出よう。あいつはヤバイ」
「!?………なるほど、わかりました。こいし、大変だったわね」
「私は大丈夫だよ、それより早くしないとそろそろ─────」
「遅かったな」
バリィィン!と窓ガラスを思いっきり破り、入ってきたそいつは………。
「お、お前は!?あの時の!」
「覚えてろっていったじゃねえか………さあ、始めようぜ」
「なっ!ぐぅう!!!」
おもむろにそいつが手をかざした瞬間─────凄まじい光と爆発とともに地霊殿を吹っ飛ばした。
さあて、奴がついにやってきましたよー。その能力とはいかに………!?
では今回もありがとうございました!