気の向くままに、短編集。 作:天道詩音
こんばんは。
今日の私の格好はいつもと違うんですよ。
え、前に見た時と同じですか?
この館に潜入するために、ここのメイド服そっくりにアリスちゃんに縫って貰ったんです。
普段は別のかわいいお洋服なんですよ!
でもここに来るまでは大変だったんですからー。
今日はそれを沢山聞いてくださいね。
まずは入り口で立ったまま寝ている門番がいたので、ばれないようにこっそりと入ろうとしたんですけど、横切ろうとしたら捕まっちゃったんです。
寝たふりをして油断させる作戦だったのかもしれませんね。
捕まっちゃいましたが、ここのメイド服を着ていたので私はここのメイド妖精さんですよーって言ったら入れてくれたので、門番さんは甘いですね!
ただ、最後に妹様によろしくお願いしますと言われたのですが、妹様とは誰でしょうか?
なんで笑っているんですかー!?
あ、そういえばフランちゃんとは別の吸血鬼っぽい子を見つけましたが、その子が妹様かもしれませんね。
うー、笑ってないで答えを教えてくださいよー!
まあいいです。次に行っちゃいますからね。
次は長い廊下を通ってここを目指していたんですが、怖いメイドに会っちゃったんですよ。
えっ、フランちゃんはあのメイドさんが怖くないんですか?
えー、私は怖いですよー。
だって、私が廊下を進んでいたらいきなり隣に現れたんですよ!
びっくりして転んじゃいました。
でも、受け止めてくれたので痛くなかったのですが、驚かせた人が悪いんですからね!
それで、メイド妖精なのにサボっているなんてご飯抜きにするわよって言ってきたんです。
ご飯抜きなんてそんな恐ろしいことを言うなんて、そんな怖い人初めてでした!
ご飯を食べなかったら、お腹が減って動けなくなっちゃうんですよ!
下手したらピチュンです!
あのメイドにはお掃除がんばりますって言って逃げちゃいました。
フランちゃんはご飯抜きにされませんか?
大丈夫ですか。ならよかったです!
今日はフランちゃんに美味しいパンを持ってきたので、後で一緒に食べましょうね。
それで逃げたんですけど、突然目の前に図書館の扉があってびっくりしました。
ついに私は瞬間移動できる程度の能力を手に入れちゃったのかもですね!
なんで笑うんですかー!
これでいつでもフランちゃんと会えるんですからね!
私も嬉しいですよ、フランちゃん!
次はでっかい図書館に着いたんですけど迷っちゃたんですよねー。
どれだけ移動しても同じ所にしか思えなかったので、そこで私は誰かに道を聞くしか無いかなーと考えた訳です。
そこで住人が居ないかを探してみると薄紫色のナイトキャップを被ったきれいなお姉さんがいたので、道を聞いてみたんです。
私はメイド妖精さんですよー、メイドさんに言われてフランちゃんへのお届け物を持ってきたので道を教えてください-って言ったら、教えてくれたんですよ!
えっ、その時の様子ですか?
ちょっと疑った目で見られましたが、お願いしますーって見返したら教えてくれましたよ。
ここでもばれないなんて、私の潜入技術はやっぱり凄いですね!
えー、ばれてないですよー!
そしてついにこの部屋の扉の前までやってきたんですけど、先ほど見かけた吸血鬼の妹様?が扉の前でうろうろしていたんです。
何をしているのか見ていたら、ドアノブをつかんで離してを繰り返してたのですが、あれはどういう意味があるのでしょう?
気になって、こんばんはーメイド妖精さんですよーって挨拶したら、ひゃわって叫び声を上げてました。
驚かせてごめんなさいと言ったら、驚いていないわ、ちょっと静電気がきただけよと言われたので、きっと先ほどのつかんで離しては静電気を貯めて遊んでいたのでしょう。
その後、あなたとフランが引き合えば、フランの未来はもっと明るくなるの、これからもフランをよろしくねって言って階段を帰っちゃいました。
なんか変わってますけど、姉思いのかわいい妹様でしたね。
「ふふっ、私の妹はすごくかわいいんだよねー」
はい、かわいかったですよー!
そんなこんなでフランちゃんのお部屋に到着しました。
妹様にはばれたかもですが、他の方達にはばれなかったので問題無しですよね!
問題あり?なんでですかー!?
あ、それよりこのパンを食べませんか?
アリスちゃんが焼いてくれたんですよ!
ちょっと味見しちゃいましたけど、とっても美味しかったです。
チョコレートソースも貰ったのでこれをかけて食べましょうね!
はい、絶対美味しいですよね!
ではどーぞ!いただきます。
わっ、すごく美味しいです!
ですよね!まだまだあるので沢山食べましょう!
あ、フランちゃんの口元にチョコレート付いてますよ。
そっちじゃなくて、そこですよー。そこでも無いです!
私が取りますよー!はい、取れました。
うん、甘くて美味しいです。
ん?どうしましたか?顔が赤いですよ?
なんでもないです?ならもっと食べましょう!
また口に付いてたら取ってあげますからね!
えー、遠慮しなくていいですよ!
友達なんですからね!
「う、うん!ともだちだよね!えへへ」
さて、ご飯も食べたので今日は寝ないで沢山お話ししましょうね!
絶対寝ると思う?寝ませんよ-!
ちょっと眠いですけど、フランちゃんとお話ししてれば大丈夫ですよ!たぶん!
でも少し横になってもいいですか?
あ、膝枕ありがとうございます。
柔らかくてすべすべですね。
良い枕です。
んー、撫でられると眠くなっちゃいますよー。
「もう寝ちゃうの?」
寝ませんよー。
それよりフランちゃんのお話しを聞かせてくださいー。
もっとフランちゃんのことを知りたいですー。
フランちゃんの好きなものとか、楽しかったこととか、いろいろ教えてくださいねー。
あと好きな子はいますか?お泊まり会と言えば恋バナらしいですよー。すー。
「えーっと、好きな子はよ、妖精ちゃんだよ!なんか言ってよー!あれ?寝てるじゃん!」
すー。すー。
寝落ちというオチでした。
後日談ですが、
また紅魔館に遊び行ったら、私がアネよ!と自己紹介してくるかわいい吸血鬼に会いました。
妹様ってアネちゃんって名前なんだなーと知り、
今度はアネちゃんともお話しをしようと思いました。
おしまい。
登場人物紹介
メイド妖精さん
アリスに作って貰ったメイド服で紅魔館に潜入。
潜入してるとばれなかったと思っている残念な子。
フォローされた事も気づいていない模様。
フランちゃんの口元のチョコをどうやって取ったのかは想像に任せます。
寝ていた門番さん
レミリアに今日はフランに妖精の来客があるので通すようにと言われてました。
寝ながらでも周囲の気を感じ取れるので、門を通ろうとした気配をキャッチ。
この子が来客だと気づきリリース。
実は有能な門番さんでした。
こわーいメイドさん
来客の妖精さんを見つけてちょっとからかっただけで、かなり怖がられたメイドさん。
今回は、図書館の前まで運んであげた優しいお姉さんでした。
かわいい物が好きなので、妖精さんの事はお気に入り。
なお、妖精さんからは。。
紫色の人
読書の邪魔をされて少しムッとしていたけど、妖精さんのキラキラ目で下から見上げられ、素直に道を教えてしまった優しい魔法使いさん。
その光景を見ていた小悪魔にからかわれて、小悪魔は魔法の餌食になりました。
妹様?(レミリア)
フランにお友達が来るわよーと言いに行くか行かないかでずっと迷っていたお嬢様。
もう来てたらどうしよう、話の邪魔をしちゃってフランに嫌われたらどうしようと考えちゃってました。
妖精さんが帰った後にフランからお姉さまの事を私の妹だと勘違いされてたよーと言われて訂正しようとしましたが無駄だったみたいですね。
その後、アネちゃんと呼ばれてるお嬢様が目撃されたようです。
フランちゃん
今回の話の舞台は永夜異変の後くらいでした。
妖精さんとは紅魔異変の後くらいに知り合いました。
狂気により閉じ込められていたフランは紅魔異変の後でも月に一日は狂気に染まってしまう日があります。
その日は部屋に閉じこもっているのですが、そこになぜが妖精さんが入ってきて、きゅっとしてどかーんしちゃいました。
それでもすぐ復活できる妖精さんに狂気が収まる頃にはごめんなさいをして、許してもらいました。
妖精さんも痛みもなくピチュンされてたので怖かったですが、泣きながら謝るフランを許してあげました。
その後は二人は仲良くなってしばらく一緒に暮らしていましたが、また旅がしたいと言った妖精さんを外に逃がしてあげました。
って話を小説に入れようとしましたが、長くなりそうなので断念。
フランちゃんから妖精さんへの好きはラブかライクどちらでしょうね。
これでこの話は終わりますが、また需要があれば書くかもですね。
ありがとうございました。