気の向くままに、短編集。 作:天道詩音
王子様(ロリ)は子猫ちゃんに愛されたい。
「こんばんは、かわいい子猫ちゃん達の王子様、一ノ瀬レインだよ」
放送の画面では、ファンタジー世界の貴族の様な格好をした、ネコ目のせいなのかどこか猫っぽい青髪のイケメンが私の動きに合わせて動いている。
『レインさまきたーーー』
『よろしくおねがいします!』
『かっこいい!ってあれ……?』
『声はめっちゃかわいいんですけど!?』
『見た目王子様なのに声はお姫様やん』
やっとここまで来た……!
ここから私、いや僕の百合ライフが始まるんだ!
「僕は子猫ちゃんに会うために生まれてきたんだ。どうか僕の子猫ちゃんになってくれないかな?」
『なりましゅうううう』
『あぁ^〜かわええんじゃ〜』
『僕っ娘たまらねぇぜ!』
『レインちゃんかわいいよ~! 大好き!』三月ルナ
『レインちゃんよろしくですわ』双葉ミオ
「か、かわっ!? かっこいいと言って欲しいな。よろしくねルナちゃんミオちゃん! じゃなくて! んんっ! よろしくなルナ、ミオ」
『もう化けの皮剥がれてて草』
『project princessの三期生揃ってますやん!』
『PPにプリンスはいなかったんや』
『後輩に王子様が入るって聞いていたけどお姫様だった件について……声めちゃかわやん』瑞木マコト
あ、あれ……?
始まるよね……?
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昔から女の子が好きだった。
周りが格好いいと騒ぐ男の子を見ても何とも思わないけど、かっこいいかっこいいって騒いでいる女の子達に同じような目線を向けていたと思う。
私は女の子を性的に好きになる女の子で、種の存続という面では間違っているのだと思う。
そんな私が女の子達に格好いい、好き*1って思われる対象になりたくて体育祭とかでがんばったこともあったけど、小さいのにはやーいとか、ウサギみたいでかわいいーとか、小動物を見るような目でしか見られなかった。
その後に皆が集まってきて、すごいねーと撫で回されたのは嬉しかったけれども!
格好いい方が女の子達にモテモテだと思って、男の子の真似をしても今日はツンツンしててかわいいねって言われて全然効果が無かった。
18才になっても日本人成人女性どころか、中学生女子の平均身長すら大きく下回っている私が、かっこいいと言われるはずも無く、大学に行っては小学生に間違われて飛び級なのって言われたり、夜中にコンビニに出掛けたら補導されてパトカーで家に帰らされている私だけど、女の子とお付き合いがしたいんです。
容姿自慢じゃないけれど、この容姿じゃどこに行っても可愛がられてしまって、小動物かよくて妹みたいにしか見られないので、恋にまで発展されるはずも無かった。
そんな時にふと、ヨーチューブを見ていたらVTuberなるものを見つけた。
これだと思った。
これなら私はこの容姿を捨てて、かっこいい王子様になれて、女の子達に愛していますと言われるようになれるかもと思った。
その後見つけた、【project princess 3期生募集中】のリンクをクリックして、そこから私の新しい人生が始まったんだ!
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24:VTuber観測手
そろそろプロプリ3期生の自己紹介始まるぞ!
35:VTuber観測手
最初は一ノ瀬レインだよな
プロプリ唯一の男性アバターだしどんなやつだろう?
85:VTuber観測手
声も非公開だからどんなやつか分からねぇけど
プロプリと言えば百合だろ!公式何やってんの??
125:VTuber観測手
>>85
女の子がいちゃいちゃするのを見に来てるんだし男は要らんよな
それよりはじまったぞ!
195:VTuber観測手
かわえぇ(語彙消失)
245:VTuber観測手
男の子っぽく振る舞ってるロリボイスなレインたんたまらねぇぜ!
327:VTuber観測手
運営これわざと隠してたな
ルナちゃんミオちゃんが来てキャラを忘れて大喜びしてたレインさまマジ尊い
380:VTuber観測手
>>327
その後に王子様キャラを戻そうとして台詞は王子様なロリボイスがかわゆいレインちゃま
451:VTuber観測手
レインちゃまボイス一生聴ける
雑談始まってから目を閉じて聞いていたら青髪のロリっ子が演劇で王子様役をがんばって演じている姿で脳内再生されている……
543:VTuber観測手
>>451
脳内画像はよ
仮想世界と虚構アバター