気の向くままに、短編集。   作:天道詩音

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その3

 結界の入口と思われる場所に着いた。

 食料などの問題は、空間魔法の応用で、異空間に保管して解決した。

 

 だから手に持つ物はスマートフォンと財布だけで十分だ。

 

 結界の入口へは、森が置く深くまで続いていた。

 まずは結界に何もしないで真っすぐ歩き続けてみたが、10分歩き続けても景色が全く変わらない。干渉されている効果を考えると真っすぐ歩き続けたのだろうが、景色は全く変わっていない。後ろに戻ってみると、直ぐに先程いた場所へ戻ってきた。

 

 結界の効果を体感して、その詳細を理解したが、効果は『周囲の景色を一定にする』のと『戻る時には一瞬で戻る』の二つの効果がある。

 ここへ迷った場合、何処まで進んでも普通は変わらない景色に焦り、引き返すだろう。

 効果さえ分かれば簡単だ。ここを真っ直ぐ進めば結界の先にたどり着くだろう。

 

 では、行くとしようか。結界の先に向かい、真っ直ぐに進み続ける。

 

 この結界の先には何が待っているのか。早苗に会うために向かっているが、少し楽しみな部分もあるのだと思う。

 前世の世界は、魔法を使って闘い、世界を周り、時には世界の果てまで旅立った。日本に居た時には感じられなかった高揚感があった。

 

 それでも、百年も闘い続けると、普通のーー日本に居た頃の生活に戻りたいと思い始めた。闘うために強くなる。勝てない相手に勝つためには更なる無茶を。魔法を無効化されるなら、魔法無効を突破する魔法を新たに構築する。

 

 ーー確かに楽しかった。それと同時に疲れたのだろう。

 

 でも今は、その騒がしい毎日が今は酷く恋しい。

 

 そんな感傷は今は置いて、先に進むとしようか。変わらない景色に飽き飽きするが、下手に結界に干渉すると、この結界の主に気づかれる可能性がある。

 使い魔を使って結界に干渉したり、先程も結界について調べたことから既に気づかれているが、見逃されている可能性もある。

 

 争いに向かうわけではないからな、このまま結界には干渉しないで歩いて向かうとしよう。

 

 早苗は元気にやっているといいが……まあ諏訪子と加奈子が居るから問題ないだろう。

 

 この結界は内と外を明確に別けている。この結界内で信仰を取り戻せばかつての力は取り戻せるだろう。神様なんて、現代では幻想のようにあやふやな存在も、この中では存在を確立できそうだ。

 

 でもすごいな。この結界は、世界の境界に干渉して、新しく世界を創り出しているようなものだろう。

 

 結界の境が見えてきた。

 森の先に現れた、小山の頂上へと続く長い石段。

 その入り口に建てられた赤い鳥居ーーここが境だ。

 

 俺は鳥居の先へ一歩踏み出した。




 俺たちの戦いはこれからだ…!

 すみませんがこれで完結します。
 プロットとしては前日譚から紅魔郷→風神録で完結予定でした、
 設定とか色々消化したい気持ちはありますが時間がございません!!
 ありがとうございました。
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