プロローグ
我が主オスロエスは変わってしまった。
ロスリックの
晩年、彼は
そうして彼は知の妄執の挙げ句、追い求めた月光に見えることすら許されなかった。
彼の姿を私は見てられなかった。一度忠誠を誓った身であったのにも関わらず、気味悪がって逃げた者。先王だけれども、ロスリックの身内からも遠ざけられ、城から出されはしなかったが、庭先の大きな建物に詰め込まれた。
そうして彼の身の回りの者たちはいなくなってしまった。それでもなお、成せる筈もない学に没頭し竜の持ったという月光を追い求めた。
ある日、当然とも言うべきか、常人には少し背伸びをし過ぎた領域に触れてしまったからであろうか、彼は異形の者へと変わってしまった。
そうしてその晩、私は誰もいなくなった
己の背負った使命は自ずと解った。
_______不死人は使命に準じてその身を捧げる。
そんな言い伝えがあった、と思う。不死人とは誰しも背負わされた使命があり、それを成すことで
私も嘗ては勇者であったのだ。
火を継ぐという使命を帯び意気揚々と死に向かう。初めの頃は楽しかった。その死に向かう路の中にある落下死も、袋叩きにあって死ぬのも、呪い殺されるのも楽しかった。しかしいざ飽きてしまうと恐ろしいものである。火の呪いは私を離してはくれやしない。いつか気づけばなんでもない篝火の前だ。何事も無かったかのように。何度も何度も何度も何度も何度も生き返った。だけれど当然、心に。自分を只人として保ってくれている
大昔に私の使命は、誰かの敵討ちだと信じ込んだことがあった。いたかどうかすら怪しい妹が混沌に殺されたから戦う。しかし長くは保たなかった。王の圧政が気に入らないから戦う。そこいらの道で躓いたから戦う。ペンが折れたから戦う。適当に理由付けさえすれば戦えたし、世界は勝手に回ってくれた。つまらない理由であろう。だがこうでもないと私は私でいられなくなってしまう。
だけれど当然、私の冷えた心が満たされるどころか欠けていく一方だった。
そうしていつしか勇者は使命を忘れ、何もかもがからっぽになった無為な行為をし続ける、只の亡者に近しい存在となった。
私がオスロエスの部下となったのもそうである。主人に
しかし案外、オスロエスは悪しき王では無かった。特に害のあることはしない。善きこともあまりしない。しかしどうして、竜の光の学だけを究めようとしていた。
だからであろうか。
彼の落魄れは目に余った。
彼は私よりも早く弱っていった。身内から迫害され、残る学問でさえ彼の努力には応えてくれはしない。
あまりに酷ではなかろうか。
だから私は、この枯れた心からなんとか善の気持ちを絞りだす。
私は
私の
しかしせめて彼に、王オスロエスに月の光であの慈悲のない生を絶ってあげたい。
不死人はそう思うのである。
________その週、妖王オスロエスは生を全うした。
彼の最早人の形をしていない頭の側には、持ち主のいない未だ光続ける一振りの月光が差し込んでいたという。
不死人は眠る。
今度は自害などではない。今までの使命など忘れ、異形を一つ救うという使命を果たしたからである。
不死人はたいそう満足であった。不安さえ無かった。これから先、延々と続くであろうこの世界に未練などは捨てたのだった。
中々…小説ってのは難しいねんな…
どうも飛脚です。お楽しみいただけたでしょうか。ここまで読んでくれた方もまぁ居ないでしょうが、トンデモ駄文だったと思います。自分で何書いてるか解んないですし。
でもまぁなんとかクソ短いプロローグは書き終わりました(4日かかってるやたらめったら遅い手)
次はあると思います。多分。
ではでは。