もし、女神官ちゃんが○○の神を信仰していたら   作:ネイムレス

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思いついたので書いた。
反省と後悔しかしていない。


マ神

 少女の目の前では今、臨時の仲間として共に小鬼退治に挑んでいた女魔法使いが地に倒れ伏していた。

 

 幾ら優秀な魔法の使い手と言えども、多勢の小鬼たちに群がられては非力な女性にしか過ぎず、このままでは彼女がどんな目に遭わされるのかは分かったものではない。

 

 今まさに、暴れる獲物に業を煮やした小鬼が、その腹めがけて短剣を振り被った時。その瞬間、女神官の少女の脳内に電流が走った。

 

「いと慈悲深き地母神よ……あとマッスルの神よ(ぼそ)……か弱き我らに、魔を退ける一時の力をお与えください!」

 

 祈りの詠唱と共に、華奢だった少女の体は何倍にも膨れ上がった。

 それは、それは正に鋼の肉体であった。筋肉と筋肉が作り出すアート。躍動美が醸し出されるそれは、今まさに蹂躙を続けていた小鬼たちすらも呆然と見惚れる程に逞しい。

 でも、その筋肉の上に乗る顔だけは、元のままの愛らしい女神官のままだった。

 

「やめなさい、離れなさい!」

 

 マッスルの女神官が錫杖を振り、女魔法使いに群がる小鬼たちを蹴散らして行く。弱々しさとは無縁のその杖の一振り一振りに、小鬼たちは文字通り振り払われて壁に激突し絶命して行った。

 

「大丈夫でしたか!? 待っていてください、今癒しのマッスルを!」

「えっ、ちょっ!? まってまって、私はそんなの要らないから!?」

 

 程なくして、犠牲者が増えた。

 

 

 背後の異変には気が付いたものの、先行し過ぎてしまった前衛二人も小鬼達に囲まれてしまっていた。

 後衛たちの事が気がかりになり、むちゃくちゃに男剣士が剣を振るう物だから女武闘家は隣に立って援護する事もままならない。

 

「ちょっと、そんなに振り回したら私が戦えない!」

「お前は後ろの連中の所へ! あっ!?」

 

 話しかけられて気が反れ、そして更に力任せに振り回していた事が災いした。洞窟で振るうには長すぎる長剣が、ガツンと岩肌にぶつかり剣士の手から離れてしまう。

 そこに飛び掛かって行く小鬼たちの群れ。手に手にもった凶器を、狂気の笑みと共に振り被る。

 

「いと慈悲深きマッスルの神よ! か弱き我らに、魔を退ける無限の筋肉をお与えください!」

 

 その時だ。洞窟内に響く力強い祈りの詠唱。もう地母神への信仰もどっかへ行った。

 神の起こした奇跡の力で、男剣士の肉体が内側から膨らみ、発達した筋肉が小鬼たちの凶器を阻み刺さりすらしなくなる。これぞマッスルの神の生み出す、無限の筋肉のなせる技なのだ。

 

「ファイアボルト(物理)!」

「お二人とも大丈夫ですか!? 今直ぐ奇跡の力で助けますから!」

 

 そして、女武闘家の背後から猛烈な勢いで筋肉二人が駆けて来て、残りの小鬼達を合流した筋肉三人が滅茶苦茶に殴り飛ばして駆逐してしまった。圧倒的な筋肉の奇跡の前には、小鬼如きは話にもならないのだ。

 

 女武闘家に振り返った顔だけはそのまま女神官が、にっこりと地母神のごとし優しい微笑みを浮かべて言う。

 

「後は貴女だけですね?」

「え? あの、私何処も怪我とかしてないから。大丈夫だから、そんなにじり寄って来ないで!?」

「慣れますよ?」

 

 また、犠牲者が増えた。

 

 

 

 ギルドの受付嬢に新人のパーティがゴブリン退治に向かったと聞かされ、万全の準備を整えて巣穴へと駆けつけたゴブリンスレイヤーがやや遅れて到着した時。

 入り口にシャーマンのトーテムが突き立ったゴブリンの巣穴の前には、やたら筋骨逞しい四人の冒険者達の姿が有った。皆一様に顔だけが幼さを残す子供のまま、首から下だけが肉体美を誇るアンバランスな姿をしている。

 

「…………、田舎者(ホブ)か?」

「「「「違う!!」」」」

 

 なんかもう諦めきったような顔をしていたマッスラーたちが、ゴブリンスレイヤーの言葉に口をそろえて異を唱えるのであった。

 

 

 【真実】「いや、思ったよりヤバかったな」

 【幻想】「ないわー。ないわー」

【地母神】「(#^ω^)ピキピキ」

 【真実】「次、行ってみよう」




いやー、新人冒険者達助かって良かったなー(棒)
続きなんてありませんとも。
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