Creatures.E 2   作:駿駕

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あらすじ
学校のある島、シードアイランドへと向かう途中の船にて、4月成績試験を突破した青空とスズカ。

彼女らは島へ到着すると、学校寮へと向かうのであった。


登校初日

スマホの目覚ましの音が部屋に響く。

午前7時。中学時代の起きる時間だ。私はスマホの画面を触る。

「ここは・・・そうだ、私、寮生活なんだっけ?」

私は不意に隣を見る。そこにはベッドに足を乗せて床に寝るスズカがいた。

スズカは私のスマホの音で目が覚めたのか、目を開けてこちらを見る。

「おはよー、ソラ。」

「おはよう。良く眠れた?足しかベッドに乗ってないけど」

「まだ眠い・・・」

スズカはベッドから足を下ろすと、私の布団の中に入ってくる。

「ちょっと!スズカ!」

スズカは甘えるように私の身体に抱きつく。

「もう少し寝よ?ホームルームまで1時間以上あるし」

「早く起きて朝ごはん食べないと、ほら!」

私は私の身体に抱きつくスズカを離すと、パジャマを脱いでこの学校の制服に着替え始める。

スズカは未だに私のベッドの上で横になっている。

「・・・知らないよ?遅刻しても」

「大丈夫、アタシ、中学の頃一度も遅刻してないから」

私は制服に着替え終えると、スマホの目覚ましを7時半に設定し、部屋から出た。

私たちの住む寮は学生寮で、住むのは同じ学校の生徒。

家賃はなんとタダで、朝昼夕ご飯全て用意して貰える(ただし事前に言わないとダメだけど)。

お風呂は時間で一年、二年、三年、他と分けられている。

話によると能力のせいで、身寄りのない生徒も多いらしくこのような寮が存在するらしい。

歯を磨いて、顔を洗って、食堂で朝御飯を食べ始めようとしたそのとき、

「ソラ!これ、どうやって切るんだ!?」

パジャマ姿のスズカが扉を破壊する勢いで食堂に入ってきた。

食堂にいる全員がスズカを見る。私は怒りと恥ずかしさで顔が赤くなった。

「スズカー!」

 

やっとスズカが用意し終わって8時、ようやく学校の校門前に着いた。。今日の予定によるとチーム発表と書かれていた。チームって何?とか思いながら、スズカを見る。

制服は昨日貰ったばかりなのにもうよれよれ。ネクタイもゆるゆる。髪もボサボサ・・・。会ったときはピシッとしてたのにな・・・

「おはよう、青空、スズカ。良く眠れたか?」

私たちの前に現れたのは、私をこの学校に誘った男、オルガだった。

「バッチリですよ!」

スズカはさっきまでの眠気をぶっ飛ばすような返事をする。

「良く眠れました。」

「そうか、今日から君たちはこの学校の生徒だ。学校のことでわからないことがあれば、俺かリーダーに聞いてくれ。・・・早速だが、君たちにはこれを渡そう」

オルガはポケットから二冊の手帳を取り出し、私たちに一冊ずつ渡した。

「それは生徒手帳、中学にも会ったろ?それは君たちの学生証でもあるから、寮や教室に忘れたら他の場所に入れないからな。そしてこれらは財布にもなる。いわゆるクレジットカードみたいなものだ。制限はあるから注意して使うように。何か質問はあるか?」

「ありがとうございます。一つ質問なんですが」

「どうした?」

「さっき言ってたリーダーって何ですか?あとこのチームって」

「あぁ、それはこれから話そうとしていたところだ。君たちには能力者として能力について学び、他人と競いあうためにチームというものに入ってもらう。チームとは、いわばクラスだ。A組とかB組とかあったろう?そしてそのチームを仕切る人をリーダーと呼ぶ。まぁ学級委員長っていえばわかりやすいか」

「なるほど、チームは何個あるんですか?」

「26、アルファベットの数と同じだ。」

「26!?多すぎだろ!」

「まぁ、中には少ない人数で活動している場所もあるからな。そして君たちのチームはOだ。柊、君の両親もチームOだった、何かの縁かもな」

「パパとママも・・・」

「まぁ、チームについてはここまでにしよう、これから自己紹介やメンバー紹介の時間もあるからな。ついてこい。」

 

私たちはオルガに連れられてある教室に着いた。

学校内もほとんど普通の学校と同じだった。変わったところといえば、教室のドアの窓にカーテンが付いていたことかな。

「ここがチームOの教室だ。チームOは人数の都合上、男子部と女子部がある。ここは女子部。男子部は上の階にある」

 

「あら?監督、その子達が言ってた新入生?」

 

教室前で一人の女生徒がこちらへ歩いてくる。

長く下ろした黒髪と前髪をとめる赤いヘアピン。

「あぁ、左から柊 青空とスズカ アンリだ。彼女は二階堂 美海だ。チームO女子部のリーダーを勤めている。」

「「よろしくお願いします!」」

「よろしく。二人の話は聞いてる、想像してたよりも可愛いけど」

二階堂さんは私たちの間に入り、

「ボソッ(監督、二人のこと結構誉めてたよ)」

と耳打ちして教室のなかに入っていった。

「さぁ、二人も教室に入ってくれ。」

教室のドアは開き、私たちはオルガ、二階堂さんの後に続いて教室に入る。

教室内は思ったよりスカスカで、二階堂さんを入れて四人しか生徒はいなかった。

「みんな、新入生の二人、柊 青空さんとスズカ アンリさん」

「柊 青空です。よろしくお願いします!」

「す、スズカ アンリです!よろしくお、お願いします!」

「よろしく。私はミラ・A・ハルバード、三年生よ」

「私は白銀(しろがね)よろしく!四年生だ」

「・・・」

ミラさんと白銀さんはすぐに挨拶したが、一人静かにしている女生徒がいる。

「彼女は立葉(たちば) 奈々(なな)。あと今は来てないけど不動 カレンって人がいるわ。」

立葉さんはこっちをチラッと見ると、イヤホンを取って私に近寄ってきた。

「立葉です。能力は破壊をテーマにした魔法を使ってます。」

「よ、よろしくお願いします。」

あまりの圧迫感に後ろに下がる。

立葉さんは理解のできないしたり顔を見せると、席に戻ってイヤホンをつけた。

「ということで、これで全員か」

「全員!?」

「どうした?スズカ。」

「いや、人数の都合上チームを分けてるって」

スズカが驚くのもわかる。私も入ったとき人数の都合上分けたと言っていたため、人数が多く、教室に入らないという理由だと思っていた。

「・・・今は春、大半は卒業したんだ。」

「あ、そうだったんですね。」

スズカは納得しているようだが、私はその答えに疑問を持った。オルガの答えに生徒は視点を変えたり、目を閉じたりしたからだ。

「まぁメンバー紹介はこれくらいにしておいて。二人にこの学校の洗礼を受けてもらいましょう」

「洗礼?」

「まぁ、漢字的には"せん"を"いくさ"と書いて"戦"礼だけどね」

「二人にはチーム内紅白戦に参加してもらうわ!」

 

 

「チームAに一人、チームOに二人の新入生が参加しました。あなたの気になる生徒はチームOですね、Mother.C。」

ここ最近、彼女の顔は少しだけ変わった。

視力の低下からか眼鏡をかけ始め、髪の色を白髪混じりの黒から白髪一本見えない黒に。

「柊 青空。彼女が柊 海都の娘。あなたは、彼女にどんなことを助言したいですか?」

助言?

私が何を言っても、この学校でそれを聞くのは目の前に座る彼女くらいだ。

ただ一つ、聞いて欲しいことと言えば・・・

「・・・わかりました。それは助言とは言えないですが、会ったときに伝えておきましょう。」

会ったとき?

「あなたなら、私が誰だかわかりますよね?」

 

チームO男子部の監督、アリサ。いくらでも会う機会は有るんですよ。

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