ぽちぽち書けるときに書ければと思ってます。
人里から離れた洞窟に1人の男が入っていく。
鍛え抜かれたガタイのいい身体はまさしく冒険者と言ってもいいだろう。しかし、それは誰もが目を疑うような出で立ちだった。
全身は革鎧を着込み、急所となる部分には鉄板を仕込んでいる。
ここまでは普通の冒険者の装備だ。だがここからが普通とは異なるものだ。
まずは腰には血で薄汚れたエプロンと大小数種類の包丁が提げられている。
背中にはグレートソードと見違えるかのような巨大な包丁を革製の鞘に入れて背負っている。頭には【豚の化け物の頭】を加工した兜と面を着けている。
「臭ぇ、生きる価値もない豚の匂いだ」
進んでいく内に強くなる獣と泥と肉が腐って混ざりあったような生臭い匂いに冒険者はイラついたような声で呟いて腰に提げてる四角い刃をした分厚い包丁を抜いて構える。
すると見えてきたのは2〜3メートルはある二足歩行の豚のような巨体…オークがいた。手には巨大な棍棒と、人里から攫って孕み袋にしようとしたのだろう引きづられてボロボロになった若い娘の姿に冒険者は殺気を隠す事なく、全力で手にしていた包丁をオークの頭に目掛けて投げる。
「ブヒィィィィィィィィッ!?」
投げた包丁は縦回転しながら迫り、見事にオークの頭に刺さった。すると背後から攻撃された巨体はまるで豚のような断末魔を上げた。奇襲は
「ブヒブヒうるせぇ、豚が」
冒険者は一気に駆け寄って背中の巨大な包丁を抜いて片手に持ってるランタンを投げる。そうする事でオークの周囲の明かりを確保しながら戦える。
オークは駆け寄る冒険者の姿を見ると娘を手から離し、頭から血を流しながらも棍棒で潰そうと振りかぶる。当たれば死を免れない腎力と得物の重さを誇る。
しかし、当然オークにも欠点はある。
「動きがとろいんだよ」
「ブヒァ!?」
さらに腰から提げてる小さい包丁を今度は目に向けて投げる。目を見開いて棍棒を振りかぶる為に顔を上げたその姿勢は冒険者には絶好のチャンスであった。包丁はオークの目に当たり視界を奪うとオークは迂闊にも得物も手放してしまう。
それを見た冒険者は面の奥でニヤリと笑う。
「ゴブリンよりも馬鹿だな、てめぇ」
そう言って走り出して、見えないながらも暴れるオークの攻撃を躱すと背後からオークに飛び乗ってエプロンのポケットからロープを取り出して首を絞める。
「〜〜〜!?」
突然締まった首にオークは苦しんで背後にいる冒険者を壁に押し潰そうと生存本能が働いたのか思いついた。
だが、もう遅かった。
飛び乗った冒険者はオークの頭に刺さってある包丁を無理矢理引き抜くとまずは首を切りつける。
すると夥しい血のシャワーが洞窟の壁面や天井、冒険者すらも掛かって血塗れになる。
それを少しも気にせずに冒険者は左手のロープを離さないまま右手の包丁で何度もオークの頭を切り刻む。
10回叩き切るとオークはふらついて、20回叩き切るとオークはうつ伏せに倒れ、30回叩き切ると既に動かなくなった。
「ようやく死んだか」
そう呟いて最後に思い切り包丁を振るい、首の骨を切って止めを刺した。
辺りに他にオークの仲間がいないかを確認し、すぐに少女の保護に入る。幸い引き摺られて出来た擦傷の他はなく、気絶しているだけだった。
バックパックからシーツを取り出して少女を包んでから背負う。
「この子を村まで届けたらもうひと仕事、だな」
オークの亡骸をちらりと一瞥しながら冒険者はそう呟いて洞窟の出口へと向かう。
数年前から辺境の街に移り住み、冒険者ギルドに入ってきたこの冒険者。
何故オークを狙うのか、それは誰も知らない。
只人でありながらも単独でオークを狩り続けるこの男を、人はこう呼ぶ。
【
閲覧ありがとうございます。
ゴブスレに手を出してみました。
今回は導入編として主人公の戦いぶりを書いてみました。
次回から緩くなります←
はやくゴブスレさん達と交流したい・・・。
それでは、また。