NextDays   作:河野はるみ

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#02

 出会いはいつだって突然。

 それは、再会も同じこと。

 

 

 

「く、久寿川、先輩…?」

 

「驚かせてしまってごめんなさい。先生方に見つかるわけにはいかなかったから」

 

「でも、どうして先輩がここに? ーーーまさか」

 

「ええ、『例のあの人』のせいよ」

 

 ヴォルデモート卿、ではなく、久寿川先輩よりも更に先輩である本名不明の人物のことだ。

 通称、まーりゃん先輩。

 あの人が関わると全てが荒らされてしまう。

 

「自宅でうとうとしていて、気づいたらここに居たわ」

 

「梱包して空輸だった前回と違って手法は分かりませんが、前回同様密入国なのは確かですね…」

 

「ええ…」

 

「もうすぐこのみと雄二が来るので、とりあえず二人にも事情を説明しましょう」

 

「柚原さんと向坂君、生徒会続けてくれていたのね」

 

「そうですよ。俺が会長でこのみが副会長。雄二は相変わらずのヒラ役員です」

 

「他にメンバーはいないの?」

 

「声はかけたんですけど、生徒会ってお堅い感じがするらしくて今のところ新メンバーはいません」

 

「そう、新一年生で興味を持ってくれる人がいると良いわね」

 

 と話しているうちにこのみと雄二が来たようで、廊下から声が聞こえた。

 

「待たせたな貴明、って久寿川先輩⁉︎」

 

「えっ⁉︎ ほ、ほんとだ、久寿川先輩だ! どうしてここに?」

 

「二人とも、お久しぶり。実はーーー」

 

 久寿川先輩が二人にさっきと同じ説明をすると、

 

「うーん、とりあえず学校からは見つからないうちに脱出した方がいいっすね」

 

 と雄二からまともな意見が出た。

 たしかに先生に見つかれば大ごとになりかねない。

 

「じゃあ一旦俺の家に匿いますよ、先輩。まだ両親は海外出張中だから、誰かに通報されることもないですし」

 

 そう提案すると、久寿川先輩はなぜか顔を赤らめて、

 

「だ、だめよ河野さん。二人っきりで同棲なんて、そんな、恥ずかしいわ」

 

 とモジモジしながら言ってきた。

 

「あ、それなら大丈夫です。家にはシルファちゃんもいるから二人っきりではないですし、久寿川先輩も同性がいるから何か不都合があったら相談しやすいですよ」

 

「…河野さん。シルファさんって、誰?」

 

 さっきまでとは打って変わって、かつて『鬼の副長』と呼ばれていた頃の冷たい表情の久寿川先輩がそこにいた。

 え、何やら怒っていらっしゃる様子だけど、理由が分からない。

 

「えっと、シルファちゃんは来栖川エレクトロニクスの次世代メイドロボの試作型で、試験運用のためにうちで家事をしてもらってるんですが…?」

 

 そう説明すると、久寿川先輩はなぜか恥じ入ったように俯いてしまった。

 

「そ、そうなの。それなら安心ね。じゃあ河野さんの家に向かうわ」

 

「このみがお供するでありますよ〜」

 

 ふむ、家にいるシルファちゃんは人見知りな上、久寿川先輩と面識がない。

 だったら、このみに仲介をしてもらうのが無難か。

 

「よし、このみ。久寿川先輩とシルファちゃんをよろしくな」

 

「合点承知!」

 

 気合い十分なこのみは、久寿川先輩を連れて俺の家に向かった。

 

 

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