ありふれた職業で世界最強  魔王を支える者達   作:グルメ20

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どうもグルメです。
今回は新キャラ登場回、四人の新キャラが登場します。

それでは、どうぞ。


二つの月 イツキとカヅキ

さて、当麻がスバルを見つけた後の話しをする前にここで時は少し遡り、ヘビモスとトラウムソルジャーが現れてから上階へ登る階段側の最前線での話しをしよう。

 

ヘビモスとトラウムソルジャーが現れてからクラスメイト達はパニックに陥っており、我先にと上階へ登る階段側に殺到していた。そして、訓練でしたことを誰もが忘れ、立ちはだかるトラウムソルジャーに対して出鱈目に武器や魔法を振り回して突破できないでいた。

今の所、死者が出てないのはメルド団長の付き添いで来た騎士達のおかげであり、トラウムソルジャーに対応しながら必死になって生徒達をまとめようとするも一方にまとまる気配がなかた

そんな中、二人の生徒が勇敢にも騎士に劣らずトラウムソルジャーに斬りかかって突破口を開こうと試みる者がいた。その二人の生徒は他の生徒達とは違い、武器の剣をがむしゃらにふることはなく、連携をとりトラウムソルジャーの動きをよく見て冷静になって切り伏せていた。

 

「クソッ! 斬っても斬っても次から次へと湧いてきやがる、きりがねぇ!」

 

そうぶっきらぼうに言うのは身長百八十センチで薄い茶髪色の髪色を持ち三白眼をした青年、名を月山一希(ツキヤマカヅキ)と言い、カヅキはまるで戦いに慣れているのか剣でトラウムソルジャーに斬りかかるのだった。

 

「やっぱり二人で突破するのは少し無理があるね…兄さん。」

 

カヅキの言葉に冷静に答えるのは身長百七十五センチでカヅキと同じく薄い茶髪の甘いマスクを持つ青年、月山一稀(ツキヤマイツキ)だ。イツキは危機的状況の中、どこか落ち着いており、迫りくる敵を斬り伏せていた。

この二人名前から分かるように実の兄弟であり、どうして他の生徒達と違って冷静になって戦闘をこなしているかは理由があるのだが…今はおいといて。

二人は目の前のトラウムソルジャーを斬り伏せると再び十体程のトラウムソルジャーが迫って来た、一息入れることなく剣を構えると、いきなり立ち止まり右側を向いて歩き出した。

二人は「何故、こっちに来ない?」と思っていると、何処からともかく声が聞こえてきた。それはトラウムソルジャーが向かっている方向からだ。

カヅキとイツキはそちらに目を向けると一人の青年が叫んでいた。

 

 

 

「お~い、こっちだ。この骨だけヤロー!」

 

そう言って叫んでいるのはスバルだった。スバルは手に持っている剣を上に掲げてトラウムソルジャーに挑発するかのように、いや、実際に彼らを()()しているのだ。

スバルの技能の一つ’’挑発’’である。

この技能は名前から分かるように挑発を行い、魔物の敵対心を自分に向けることができるのだ。

スバルは挑発を続けどんどんトラウムソルジャーを引き寄せた。

その数ザッと三十体はいるだろう、スバルは一歩ずつ下がっていき橋の端までやって来た。

トラウムソルジャーもゆっくりスバルに迫って来て、いよいよスバルがあと五歩下がれば奈落の底に落ちるという所でスバルは叫んだ。

 

「今だ、レム!!」

 

「はい! ’’暴風球’’」

 

スバルから少し離れた直前上に立っていたレムが詠唱を唱えて、風属性魔法の’’風球’’より倍以上の破壊力を持つ暴風球を放った。大型トラックのタイヤ並の大きさを持つ暴風の球は真っ直ぐスバルに迫り、スバルを中心に囲んでいたトラウムソルジャーを巻き込むように円状に回ってから橋の外へと飛ばし、何体か奈落の底へ落とした。

そして、スバルの周りには暴風球で砕かれた骨の残骸のみが落ちていた。

 

「レム、ナイス!!」

 

スバルがレムに向かって親指を立ててグットサインを送った。しかし、レムは…

 

「スバル君、後ろ!!」

 

そう叫んで、スバルは後ろを振り向いた。すると、生き残りなのかボロボロのトラウムソルジャー二体が剣を振り下ろそうとしていた。

とっさにスバルは剣を構えたが、

 

「はあっ!」

 

「オラァッ!!」

 

つかさずイツキとカヅキがスバルの前に割って入ってトラウムソルジャーを斬りふせるのだった。

 

「まさか君がここまでするとは…驚きだよ。」

 

「ナイスガッツ! やるじゃねぇか。」

 

「月山兄弟! 悪い、おかげで助かった。」

 

スバルは二人に助けられたことに感謝し、イツキとカヅキはスバルの行動を称賛していると、

 

「スバル君!」

 

焦った表情をしたレムがやって来た。

 

「悪い、心配かけたなレム。」

 

「もぅ……心臓が止まるかと思いましたよ…。」

 

どこか悲痛な表情をするレム、スバルは「本当悪かった…」と言って謝っていると

 

「「「スバル(君)」」」

 

さらにハジメ、士郎、当麻が走ってやって来た。皆さっきの行動を見ていたのかどこか焦っているような表情だった。

 

「おっ、お前ら無事だったのか!」

 

スバルは手を振って、とりあえず自分が無事だということをアピールした。

 

「スバル大丈夫? ケガは?」

 

心配そうな声をかけるハジメ、

 

「まさか自分を囮にするなんて…」

 

「全く、よくやるよ。こういうのはこれっきりにしてくれよな。」

 

当麻は先程のスバルの行動に未だ驚いており、士郎もスバルの大胆さに呆気にとられていた。スバルは「悪い悪い、心配かけた」と三人に対して簡単に謝っていると、ここで…

 

「オホン……お互い大切な人が無事な事を分かち合っている所悪いが、そろそろここを脱出する話しに入りたいのだが…」

 

わざとらしく咳払いをしてからそう告げるカヅキ、その言葉にスバル達はハッとして気づき、カヅキの方に向き直るのだった。

 

「脱出ルートはあの階段のみ、その前に骸骨の群れ、後ろは突進型の大型魔物一体、今は押さえているけど、それもいつまでもつか分からん……。」

 

カヅキは今分かる現状をスラスラと言っていき、イツキやハジメ達、レムは聞き漏らさないようにしっかり聞いていくのだった。

 

「現状として、今の状態で骸骨の群れを突破するのは不可能だ。皆連携が取れずにバラバラすぎだし、仮にクラス一丸となって突破するにも骸骨が次から次へと湧いてきやがる。時間はかかるだろうな…」

 

その言葉にここにいる全員が険しい表情をするなかカヅキは「そこで……」と前置きして

 

「俺の脱出プランだが…さっきのトラップにかかる前に天之河がデッカイ衝撃波を放っていたのを覚えているか? あれを使う。天之河があれを使って骸骨の群れをぶっ飛ばし、その隙に突破する。」

 

カヅキの告げた作戦を聞いて、それぞれ納得するかのような表情をするなかハジメだけはどこか難しそうな表情で考え事をしていた。「その作戦で全員助かるのか?」とハジメが思っていると、

 

「そろそろ俺の親友が天之河を連れて来ると思うのだが…おっ、きたきた。」

 

そう言ってカヅキはヘビモス方面を見ていると二人組の生徒が急いでやってきた。

 

「大将、旦那!」

 

「イツキのアニキ、カヅキの大アニキ!」

 

そう言ってやって来た二人組の男子生徒、一人は身長百七十センチの飄々とした風体を持ち、カヅキのことを’’大将’’、イツキのことを’’旦那’’と呼びしたっている猿山佐助に、もう一人は身長百八十五センチで大柄の体型を持つ坂上より一回り小さい体型を持つ牛山厚志だった。

 

「おお、お前ら待って……ん? 天之河はどうした?」

 

二人がやって来たので天之河が来たと思ったが、肝心の天之河が見当たらないことに首をかしげるカヅキ、すると佐助が肩をすくめながら答えた。

 

「それがさ天之河の奴、あの魔物をどうにかできると思い込んで動かないんだよ。」

 

「はぁ?」

 

佐助の言葉に思わず拍子抜けた声を出すカヅキ、続けて厚志も焦った様子で

 

「おまけに坂上の奴もそれに乗る気で団長や八重樫さんが必死に説得しているのですが…きかなくて…」

 

「本当、自分のことしか見えてないんだね…あの二人組(馬鹿ども)は……イライラするよ」

 

厚志の言葉にを聞いて手で顔を押えながら呆れかえるイツキ、だがその声には怒気が含まれているのだった。そして、スバル達やレムも口には出さなかったが光輝や龍太郎の行動に呆れていた。

「一体何考えているんだ!?」とスバル達やレムが思っていると………ここで、

 

 

ドゴォォーーーーーーン

 

 

強い衝撃波が走り、またもや橋全体が揺れるのだ。ヘビモスが障壁に再度突進をかけたのだ。

幸いに障壁は壊れることはなかったが、ここにいる誰もが次はないと感じるのだった。

カヅキは天之河の行動に呆れている事から思考を切り替えて脱出プランを考えだした。どうやらクセなのか某名探偵のように頭を掻きむしりながら考えるのだった。

 

「クソッ、天之河がモタモタするから後ろのことも考える羽目になったじゃあねぇか!次、同じように突進したら確実に突破される…誰かが足止めしないと…。」

 

そう言いながらバリバリと頭をかくカヅキ、ここでイツキは一つの案を出した。

 

「いっそのこと、あの二人に任せてみたらどうかな? もちろん死を覚悟して…。」

 

「それは流石に…」

 

「賛同出来ないな。」

 

イツキの提案に反対の意思を示す当麻と士郎。当麻はどこか控え目に答え、士郎はイツキが冗談に言っているとは思えなかったので本気で反対した。

 

「逆に考えて全員であの魔物に立ち向かうか?」

 

「いやいや大将、あんたまで変なこと言わないでくれ!」

 

「そうです大アニキ! 真面目に考えてください!」

 

カヅキの提案に今度は佐助、厚志が猛反対した。カヅキは二人に咎められ「いや割と真面目に考えたんだけど…」と気が小さくなるように小声になった。

皆があれやこれやと言っている中、スバルはただ黙って考えていた。皆が無事に生還する方法を。

だが、これといって良い案が思いつかない’’早くしなければ’’という焦りもあり、思考が上手く巡らせずにいたのだ。「どうする? どうする!?」と自問自答を繰り返していた時、

 

「みんな聞いてくれないかな? 僕に提案があるんだ…」

 

その声が響き、みんな声を出した人物に注目した。

その声の主は南雲ハジメだった。

ハジメは真剣な表情で皆に自分の提案内容を話すのだった…

 




いかがだったでしょうか? 
四人の新キャラを登場しました。彼らはどちらかというとハジメ達の旅に同行せずにハジメ達が知らないところで’’こんな出来事があった’’という活躍をかけたらという思いで生まれました。いずれ旅の途中でハジメ達と絡む話しを書きたいですね。
ちなみにイメージ参考キャラは、

月山一希→秋月 紅葉(ブレンド・S)

月山一稀→イツキ(ソードアートオンライン フェイタルバレット)

猿山佐助→猿飛佐助(学園BASARA)

牛山厚志→モグゾー(灰と幻想のグリムガル)

こんな感じになります。
次回、皆の決意回となります。
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