この小説も20話になりました。終わりの道のりはまだまだですが地道に頑張って書いていきます。
今回のお話しは、士郎、当麻と再会を果たしたスバル、しかし、二人はある大きな変化がありました。
それでは、どうぞ。
「とりあえず下層に向かう階段を探して、とっととこの層を抜けるぞ! と言っても何処にあるのか分からないけどな。」
400体のティラノサウルスもどきに追われる3人、スバルは走りながら口を開いた。
「それなら大丈夫だスバル。俺たちは今までそこに向かって走っているのだからな!」
「そこに向かってって………士郎、道が分かるのか!?」
「いや、分からない。ただ、当麻の気の流れを感知する’’気流感知’を使って今まで
そう言う士郎にハジメはある疑問を感じて尋ねた。
「士郎、ある人物って?」
「ああ、それは…「スバル君、士郎君、前をみてください!」ん? どうした当麻?」
当麻がいきなり声を出して士郎の言葉を遮った。士郎とスバルは言われた通りに前を見ると200メートル先に土色の崖のような壁があった。
「おかしいです。あの壁から確かに微力の気流を感じるのに入口がないのです。」
「本当だ。今まで何らかの形で入口や階段があったのに……。」
当麻と士郎が頭を悩ませて、スバルは当麻が言っていた壁をよく見てみると、あることに気づいた。
<気づいたかスバル?>
「ああ、微かに壁の色が違う。」
スバルが気づいたこと、それは微かに一部の壁の色が違っていることだ。全体が土色のはずなのに一部だけ石色のような所があるのだった。
<大方、錬成して誰かが入口を塞いだのだろう…と言っても考えられるのは一人だけだろうが。>
「ハジメだろうな、ハジメも後ろの奴に追いかけられて入って来られないようにしたと思う。」
レオンの言葉に答えるように言ったスバル。一応レオンの言葉は二人には聞こえてない。だから士郎と当麻からすればスバル一人でしゃべっているように見えるのだった。
「スバル、誰と話しているんだ?」
「僕たちがいない間に変なものでも取りつかれたの?」
どこか気味がるように言う二人にスバルは全力で否定した。
「変なものなんか取りつかれてねぇよ! あっ…でも取り込んだのは確かだな。」
「「えっ?」」
「あ~、後で話す。それよりも前の壁、何とかするぞ! 色が違っている所を壊せば入口が出てくるはずだ!」
そう言って色の違う所を指さすスバル、二人は指さす方を見ると色が違っている事を理解した。
「とりあえず俺が一足先に行って、あの壁をぶっ壊して「スバル君!」あ? どうした?」
「……僕に任せてくれませんか?」
「えっ?」
スバルの提案を遮って壁を壊す事を自ら志願する当麻、これにはスバルも戸惑った。正直、身体が弱い当麻が壁を壊すことが想像出来なかったからだ。
「スバル君…………僕は強くなりますよ。そして………あの日の誓いを成し遂げて見せる!!」
当麻がそう言うと両手が虹色に輝きだした。
「おい当麻……いったい何を……?」
「まぁ、見ててください。」
スバルが驚く中、当麻は笑顔で答えた後に真剣な表情になり、その場に立ち止まった。つられて士郎も立ち止まり、スバルも立ち止まるも後ろを気にして落ち着かない様子を見せていた。当麻は後ろを気にせず、足に踏ん張りを入れて虹色に輝く両手を手首合わせて手を開くようにして、腰付近にもっていった。これを見たスバルは、
「士郎、アイツまさか!?」
「ああ、そのまさかだ。」
スバルの言葉に、事前に知っていた士郎は笑みを浮かべた。当麻がこれからしようとしていることはスバルは知っている。何だって国民的アニメの
「剛気、彩掌波!!」
掛け声と共に両手首を前に出して前方の壁に向けて気の色鮮やかな光線を放つ当麻、前方の壁をあっさりと粉砕してその先にいたであろう魔物を気の熱で蒸発させるのだった。
「ふぅ、うまくできた。」
技を出し切り、満悦して額の汗をふく当麻。
「まじでか〇は〇波を撃ちやがった…」
「僕的には北〇剛〇波のイメージなんだけど…」
「いや、どっちでもええわ!?」
ささいなやりとりをするスバルと当麻、すると士郎が二人の肩をつかんで
「パワーアップしたのは当麻だけじゃあないぜ…スバル。」
そう言って顔をしかめて何かに集中する士郎、すぐ後ろからティラノザウルスもどきがせまってきておりスバルが思わず声をかけようとした時
「
その一言を言った瞬間、三人の身体は消えて気づいた時には当麻が壊した壁の中に入っていた。
「えっ…あれ?」
いきなりのことで戸惑うスバル、当麻は知っていたのか特に驚くことはなかった。
「士郎!? お前いつのまに瞬間移動なんか覚えたんだ?」
「まぁ、
士郎がそう言って入り口の方を見るとティラノザウルスもどきはまっすぐこちらに向かって迫って来た。まだ距離が空いているのですぐにとはいかないが、ここに入ってくるのも時間の問題だろう。
「二人が活躍してんなら、俺もしないわけにはいかないよな!!」
そう言って入り口の方に向かって走り出し、その手前で大きく飛ぶと
「オラァ!!」
入り口の上側の壁を豪腕をつかって粉砕し、壁が崩れて崩落した岩や土砂が入り口を塞いだ。
「よっと、こんなものか。」
そう言って崩落した入り口の前で着地したスバルは塞がれた入り口を見た。「ここを使って出ることがあっても俺がいたらなんとかなるだろう…」と思っていると
「スバル、お前いつのまにそんな力を手に入れたんだ?」
「どうやらスバル君も何かしらあったみたいですね。」
そう言って士郎と当麻がかけよってくると、スバルはいきなり二人を抱き寄せた。
「えっ?」
「スバル君?」
いきなりのことに驚く二人、しかし、この行動の意味をすぐに理解した。
「うっ……うっ………よかった……本当に……よかった…お前らが…無事で…本当に……よかった…それと、ごめんな…捜せなくて……もう、いないと…あきらめかけて……ゴメン…な…。」
言葉をつまらせながら静かに涙を流すスバル。
ハジメの手がかりはあっても二人の手がかりは無かった。「もう、ダメかも…」とあきらめた時に起きた奇跡の再会。二人が生きていることに感謝、二人を捜せなくて「もういない」と思い込んでしまったことを謝罪しつつ、士郎と当麻を抱きしめ´二人が生きている´実感をするのだった。
二人は顔を見合わせて「やれやれ」と思いつつ、スバルが落ち着くまで待つのだった。
「それにしてもお前らいつのまにそんなスゲー技、使えるようになったんだ? 覚醒でもしたのか?」
落ち着きを取り戻したスバルは改めて二人の力について尋ねてみた。
「’覚醒’というよりも、’借りている’って言った方がしっくりきますね。」
「当麻の言うとおりだな、俺たちは能力を借りているんだ。ある人たちのおかげで。」
「能力を借りている? ある人たちのおかげ? どういうことだ!?」
二人の言葉に頭を傾げるスバル、するといきなり
『当麻、士郎、私が直接出て話しをします。』
『その方が彼もすんなり受け入れてくれるでしょう。』
二人の男女の声が響いた。スバルはどこから聞こえてきたのか辺りを見渡すも、周りには自分を含めて三人しかおらず人どころか魔物の気配すらなかった。
「当麻、士郎、さっき声が聞こえなかったか?」
「うん、聞こえたね。」
「ああ、聞こえたな、これから紹介する。」
愉快そうに話す二人、するといきなり士郎、当麻の身体から輝く球体が出てきた。
士郎が出てきた球体は青白く輝いており、当麻から出てきた球体は七色に輝いていた。スバルは二つの球体に見とれているとその球体はゆっくりと人の形となった。青白の球体は白髪のツンツン頭の褐色肌を持つ青年に、七色の球体は赤紙の腰までのばしたストレートヘアーの女性の姿になった。そして共通して言えるのは二人とも幽霊のように透けているのだった。
「初めまして、私の名はクロウ、クロウ・ニッケル。以後お見知りおきよ。」
「サラです。サラ・アルシーナ、気軽にサラとお呼びください。」
青年のクロウ、女性のサラの紹介にスバルは、
「えっ、あ、スバルです。影山スバルです。(こいつらいつのまにス〇ンド使いになっていたんだ!?)」
<…………………ほぅ。>
どこかぎこちなく自己紹介し内心驚きを隠せないでいたスバルに、何か意味ありけに様子を見せるレオン。ここにこの迷宮区を脱出する新たな協力者が現れたのだった
いかがだったでしょうか?
ここで新キャラ登場です。士郎、当麻を支えてくれる頼もしい仲間です。この二人の登場に士郎、当麻も化け物並に強くなります。
二人のイメージ容姿及び参考キャラは
クロウ・ニッケル→天草四郎時貞(Fateシリーズ)
サラ・アルシーナ→紅 美鈴(東方Projectシリーズ)
となっています。
二人がどうしてこの迷宮区にいたのか、何故、少し変わった状態でいるのかは、次回でお話しします。
感想、質問があれば気軽にどうぞ。
それではこの辺で、ではまた。