ありふれた職業で世界最強  魔王を支える者達   作:グルメ20

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どうもグルメです。何とか書き上げました。
地の文、セリフを考えるのは本当に大変です。書き上げたら9月になってしまいました。

今回のお話しは新キャラ登場回です。

それでは、どうぞ。


ヤツらは決して忘れない(忠義的な意味で)

歯をむき出して威圧を放つ双頭のオログに対して、怖気図にじっと見つめている士郎、当麻、もといその身体を借りているクロウとサラ。

ハジメ一行、オーク達が周囲の二組の様子を見守る中、その沈黙をやぶるようにどこかため息混じりサラは口を開いた。

 

()()()()…ここで一体何をしているのですか?」

 

「久しぶりですね、()()()()()()()()()()()()、これはどういうことか説明をしてくれますね?」

 

続けてクロウは二つの名前を静かに告げた。すると、威圧していた双頭オログは驚いたのかキョトンとした顔になった。

 

「今、俺の名前を言ってなかったか?」

 

「…………(コクコク)」

 

鉄仮面とむき出し顔のオログがお互い向き合って何かヒソヒソと話し始めた。すると、数分もしないうちに鉄仮面が動き出し勝手に地面に落ちた、というよりも降り立った方が近かった。

仮面の中に何か入っておりモゾモゾと動いていた。すると、ひとりでに鉄仮面がどこかに飛ばされ、中に入っていたであろう人物が現れた。

 

「ハハッ、何で俺たちの名前を知っているんだ? 前にどこかで会ったか?」

 

そう言って現れたのは黄緑色の肌を持つウルク、ラッドパックの姿があった。

どうやらこのラッドパックと言われるウルクはオログの肩に乗って双頭オログのフリをしていたようで、結局のところ双頭オログなど、はなから存在しておらず、この事実を知ったハウリア達は驚きよりも大きく落胆することとなった。

ちなみにシアやハウリア達、スバルを除いて大方この事は気づいていた。

 

 

さて話しは戻して、ラッドパックの問いかけにサラはどこか嬉しそうに「フフッ」と笑みを浮かべ、

 

「知っているも何も、私たちは貴方の上司だった人物ですからね。」

 

「まさか、最初に出会った頃の虚勢を張る登場の仕方をするとは思いませんでしたけど…」

 

クロウが続けてそう言うと二人は士郎、当麻から魂が抜け出して幽体姿となって現れた。

これを見たラッドパックとアズ=ハルトと呼ばれるオログはギョっと目を開いて驚き、声を震わせながらラッドパックは問いかけた。

 

「ま、まさか……姐さんと兄貴、生きて…いやでも、この姿は幽霊…!?」

 

『驚くかもしれませんが色々ありまして…魂だけの存在になってしまったのです。』

 

『今はこの二人の協力もあって、時折身体を貸してもらっているのです。』

 

サラとクロウそう言うと近くにいた士郎は軽く会釈して、当麻は「アハハ…」と笑みを浮かべて軽く手を振っていた。サラとクロウの存在に周りのオーク達がざわつき始め、ラッドパックはまだ興奮が冷めやらぬ中、問いかけた。

 

「それじゃ…その、あそこに立っている人は…もしかして!?」

 

そう言ってラッドパックはユエに目を向け、他のオーク達も釣られてユエを見た。周囲の目線に気にせずにユエは涼しげな顔で立っているとサラが口を開いた

 

『ええ、そうです。あなた達の主…アレーティア女王様です!!』

 

力強く、高らかにそう告げると「おぉー」というオーク達のどよめき声が響いた。さらに続けてクロウが声を張り上げて、

 

『さらにレオン将軍も、この場にいます!』

 

「えっ? 旦那も来てるんですか!? でも、どこに…? 」

 

そう言ってラッドパックは辺りを見渡すもレオンらしき人物は見当たらず首を傾げた。周囲のオーク達も会話が聞こえてきたのか「レオン将軍が!?」「でも、いないぞ?」と口々に言いつつ辺りを探した。

 

「(レオン、探しているみたいだぞ?)」

 

<(クロウめ余計なことを…ややこしくなるから黙ってやり過ごすつもりだったのだが…)>

 

「(レオン、どうする?)」

 

<(仕方ない…スバル、雷鬼に変化しろ。後は俺がする。)>

 

「(了解。)」

 

スバルとレオンがやり取りを終えると、「はいはい、注目~!」と手を挙げてスバルが掛け声と共に変化を発動、一瞬にして人間のスバルから魔物の雷鬼へと姿を変えたのだ。これにはオーク、オログ達は「うおっ!?」という声を上げて目を丸くして驚き、レオンに注目した。

レオンはどこかぎこちない様子で、

 

<あ~その、なんだ…その、えーっと……久しぶりだな。>

 

ここにいるオーク、オログ達、全員に頭に響かせるようにレオンは念話を送った。すると、

 

 

「「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおーー!!!!」」」」

 

 

オーク、オログ達は拳を突き上げ声を高らかに歓喜の雄叫びを上げるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これは一体、どういう…?」

 

「うぅ、すごい声量…頭がキンキンするですぅ…」

 

今まで恐怖の対象として見てきたオーク、オログ達の喜ぶ姿に戸惑いを見せるカムとシア、シアに限っては歓喜の声に耐えられず頭を抱えるように耳を押さえていた。当然、他のハウリア達もどういう状況か理解出来ず困惑していた。

そんな中、ハジメは異様に喜ぶオーク達を見て、もしやと思いユエに問いかけた

 

「なぁ、ユエ。ここにいるオーク達って…」

 

「…ん。多分…王国に使えていたオーク達だと思う。」

 

「やっぱりな…道理で襲ってこないわけだ。」

 

「でも意外…こんなにもオーク達が待っていたなんて…」

 

「珍しいことなのか?」

 

「ん。オークは裏切ることが多いってクロウ兄から教えられた…だから300年も経てば忘れ去られても当然だと思っていたから…」

 

そう言って表情には出さなかったが「こんなにも慕われていたなんて…」と内心、驚きをみせているユエ。

オーク達が声を張り上げて喜び合っている最中、クロウとサラがお互いを見て頷くと、

 

『静まれーーー! オーク達よ、女王の御前である!! 控えなさい!!』

 

「「「「!!!!??」」」」

 

サラはここにいる全てオーク達に聞こえるように声を張り上げた。すると、オーク達はピタリと喜ぶことをやめてその場で次々と片膝をついて跪いていき、カラゴルに騎乗しているオーク、使役しているオークはカラゴルを座らせて跪いた。

そして、目の前にいるラッドパックは珍しいように辺りをキョロキョロしていたらアズ=ハルトに頭を抑えられる形で跪き、ハウリア達も感化されたのかボス達に忠義を示すかのように跪いた。(ちなみにシアもハウリア達の姿を見て、遅れて跪いた。)

全てのオーク達が跪いたことを確認したサラはアズ=ハルト、ラッドパックに問いかけた。

 

『では、二人に尋ねます。ここのオーク達をまとめているのはあなた達ですか?』

 

アズ=ハルト、ラッドパックは一同お互いに顔を見た後、ラッドパックが口を開いた

 

「あー、いや、俺たちじゃあないんだ、ここをまとめているのは…「オイオイ、俺たちがいることもちゃんと伝えろよ!」あ、この声…」

 

「この声は…もしや?」

 

ラッドパックを遮る野太い声、聞き覚えのある声にクロウは声が聞こえてきた方を振り向いた。すると、霧の中から一人のオログの影が見えて姿を現した。

鉄の鎧とトゲトゲした鉄の籠手を身にまとい、左頬には獣に引っかかれた大きな傷を持つオログ、そのオログは跪いているオーク達を押しのけてサラやクロウがいる所に近づいてきた。

 

『…ブルーズ!!』

 

『まさか、あなたがここにいるとは…』

 

その姿を見たサラとクロウは怪訝な顔つきになり警戒を高めた。

 

「オイオイ、そんな顔するなよ~。せっかくの感動的な再会だってのに涙くらい流していいんだぜ。」

 

そう言って茶化すように話すブルーズ。先ほどのラッドパックの対応と違うことに気づいたスバルはレオンに尋ねた。

 

「(あれ、さっきのヤツと比べて随分素っ気無くないか?)」

 

<(ブルーズ、【切り刻む者】の称号持つオログ。実力はあるが、反乱を企てて国を乗っ取る、など何かと噂が絶えない奴だ。ディンリードが反乱を起こした時もヤツは王国で防衛をしていたはずだ。)>

 

「(つまり、反乱に関わっているってこと?)」

 

<(少なくとも、あの二人はそう考えているみたいだが…)>

 

スバルとレオン、二人だけでやり取りをしている最中、サラとクロウはにらみつけるように疑いの目を向けながらブルーズに問いかけた。

 

『では、ブルーズに聞きます…これは貴方の私兵ですか? それといったいどれほどの者が反乱に加わっていたのですか?』

 

サラはブルーズに尋ね、クロウは周りにいるオーク、オログ達を見渡した。跪いているオーク達、オログ達は自分達は疑われていると思い息を吞んだ。

そんな状況かにもかかわらずブルーズは変わらない態度で答えた。

 

「俺、疑われているの? 冗談きついぜ~。むしろここにいる連中、俺も含めて被害者だ。ディンリードの野郎、いきなり見知らぬオーク達を従えて暴れ出したもんだから止めようとした矢先、タイミングよく敵国が攻めてくるわ、民衆は民衆でいきなりディンリード支持し始めて暴動を起こすは、もうメチャクチャ。命からがら国を脱出するので精一杯だったんだぜ~。」

 

そう言って反乱が起こった当時の状況を話すブルーズ。サラとクロウは黙って聞いていたが、やはりあっさり国を見捨てたことに納得がいかないのか二人の顔が曇りはじめ、特にサラは見る見るうちに鬼のような形相になっていた。

それに気づいたブルーズは、

 

「オイオイ何も俺一人で独断で逃げたわけじゃないんだぜ? みんなで話し合って決めたことだからな。おーい、早く出てきてくれ~、でないと俺、殺されてしまうぜ~」

 

そう言ってブルーズは自分が出てきた方を向いて叫んだ。すると霧の中から複数の影が見えてきて姿を現した。

 

「陛下! 将軍方々! 生きて再びお目にかかれて光栄です!!」

 

最初に現れたのは全身薄くて赤色の鉄鎧を身にまとい、実直な声で挨拶をするオログ、【防衛隊長】の称号を持つアル=プラトゥ。

 

「まさか、陛下だけでなく将軍達も来られるとは…何はともあれ死霊でなくてよかった」

 

鎧を身につけ黒いフード、黒い片腕マントを備えた灰色のオーク、【死者殺し】アコス。

 

「あ~何ということでしょう。300年経っても変わらぬ陛下のあの美貌…いやむしろさらに輝き増している!! なんとも、美しい…」

 

緑肌で王族がつけるような毛皮マントを身にまとい、うっとりした表情をするオーク、【惑いし者】クリンプ。

 

「フリント、陛下が帰って来た! ドカーンしよう!!」

 

「いいね、ティンダー! 盛大にドカーンしよう!!」

 

右半身大きな火傷の後が残るオーク、【爆風】ティンダーと同じく左半身に火傷の後が残るオーク、【爆風】フリント

 

「ガハハハッ!! 高ぶる気持ちも分からなくもないが押さえろよ爆発兄弟、こんな所で爆発を起こしたら大火事だぞ、ガハハハッ!!」

 

ベレー帽にもじゃもじゃ髭、全身に工具を身につけ、豪快に笑うオログ、【設計者】アル=カイウス

 

合計6名の者たちが現れてサラ、クロウの前で跪いたのだ。それを確認したブルーズは、

 

「まぁ、これ以外にも小隊長クラスのオーク、オログが近くの砦で待機しているぜ。ざっと30人くらい…ん?」

 

ブルーズは話してる最中、何かに気づいたのかさっき出てきたオーク、オログ達の方を向いて尋ねた。

 

「おい、‘’アイツ‘’どこ行った?」

 

それを聞くやいなや、先ほど出てきた者たちはキョロキョロするように辺りを見渡した。

その様子を離れていた所で見ていたハジメとユエは、

 

「何かクセが強そうな奴が色々出てきたな…」

 

「ん。あそこにいるのは軍団長…実力もそれなりにあって、サラ姉、クロウ兄の次に偉かったはず…」

 

「なるほどね……ところでさぁ、ユエ…」

 

「ん?」

 

次の瞬間、ハジメ、ユエ、ハウリア達が一斉に左斜めにある木のてっぺんに目を向けて各々の武器を構えて、「なんだ、なんだ!?」と言いたげな顔をしたスバルとシアは遅れてその方向に注目した。

 

「アイツ…何?」

 

「ん。あれも軍団長の一人、昔勝負を挑まれて殺されかけたけど…」

 

そう言っているとハジメ達が注目している木のてっぺん、生い茂った樹頭に隠れて一人のオークがクロスボウを構えていた。

 

「フフッ、構えた同時に気づかれるとは。もはやわしが敵う相手ではない…か。」

 

矢筒を背負いクロスボウ持った白髪のオーク、【吸血姫の弓】オッグは不敵な笑みを浮かべながら、下に蔓を垂らして木から降りてきて、素早くブルーズが集まっている所に向けて駆け出した。

すると途中、

 

「師匠、お疲れ様です!!」

 

一人のハウリアが手を上げて挨拶をした。周りのハウリア達が驚いて目を向けるとそれはパルだった。パルは無邪気に手を振っているとそれに気づいたオッグは不敵な笑みを浮かべつつ返すように軽く手を振るのだった。

 

「パル、お前いつのまにあのオークと知り合ったんだ?」

 

「はい、族長。ボスの訓練3日目の夜に色々あって…その日を境に時間を見つけては、師匠にこいつの手ほどきを…」

 

そう言って自分の得物となるクロスボウを見せた。それを聞いていたハジメは「あっ…」と何かを思い出した。

 

「どうりで夜間訓練以外いなかったわけだ。朝帰りが多かったもんな。」

 

ハジメはこの10日間、たまに入れる夜の訓練以外はハウリア達に夜の休息を取らしていたが、皆が寝静まった頃にこっそりと抜け出して、みんなが起きる早朝頃に帰って来る所をちょくちょく見かけていたのだった。

 

「すいませんボス…勝手な真似をして…」

 

申し訳なさそうに頭を下げるパルに対してハジメは

 

「気にすんな、あれ以降お前の射撃の腕は格段に上がったからな。俺はてっきり、皆に黙ってまたお花さんを愛でているかと思ったぜ。」

 

特に咎めることなく笑いながら冗談半分でそう言うのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『オッグ、感心しませんね。女王に弓を向けるなど…』

 

「なに、300年経ってどれくらい強くなったか気になってな。最も、わしでは到底太刀打ちできない強さにに至っていたがな…」

 

やって来たオッグに睨みつけるように言うクロウ。特に臆することなく不敵な笑みを浮かべて答えるオッグはみんなと同じように跪いた。

 

「とりあえず大方、今いる軍団長クラスはでそろったぜ。」

 

ブルーズがそう言うと、サラとクロウは改めて目の前で跪いているオーク達を見た。ここにいる者たちは自分達が留守にしている間に城の防衛を任せていた幹部クラスのオーク達だ。あの日、何があったのか、ブルーズの真偽を確かめるためにも鋭い目つきをしつつ、サラは冷静に尋ねた。

 

『では改めて尋ねます。アル=プラトゥ、ブルーズが言っていた事は本当ですか?』

 

そして、この中で信頼できる者の一人、アル=プラトゥに問いかけに「はっ!」と勢い良く応じて口を開いた。

 

「おっしゃる通り、ブルーズが言ったことは事実、噓偽りございません。陛下を救おうと奮起しましたが敵の数は多く、やむなく…………誠に申し訳ございません!!」

 

悔しい思いを滲ませるかのようにい身体を震わせて、深々と頭を下げるアル=プラトゥ。それに釣られて他の者たちも深く頭を下げていき、サラとクロウはどこか複雑な表情で見つめていた。一応、上の立場として彼らをどう処遇するのか考えていると、

 

「サラ姉、クロ兄…私は気にしてないから…もう、いいと思う…」

 

<同感だ……もう、終わったことだ。国もない、組織体制が崩壊した今、処罰を与えても何の意味もなさない……それにサラは気づいているだろ? 気の流れからして彼らが噓を言ってないことに。>

 

ユエは静かにそう告げ、それに賛同し擁護するかのようにレオンも口を開いた。

使える主とその上司がそう言っている以上、この話はここまで。事実、レオンの言うとおり今跪いているオーク達の気の流れを見ていたサラだが、彼らに邪な気の流れはなかった。

どうしても真実が知りたいサラは納得がいかない表情を浮かべつつ最後にクロウを見た。

 

『…仕方ありませんサラ、この件ここで締めましょう。』

 

クロウも無意味だと薄々思っていたのか、どこか儚げに笑みを浮かべて諭にきた。

それを見たサラはどこかやりきれない思いで顔を暗くしていたが、小さくため息をついて、

 

『…わかりました。』

 

そう言っていつもの凛々しい表情に戻した。

無事、反乱の疑惑が晴れた所でオーク達が安心しきっている中、ハジメ達一行が一番気になっていることをレオンが問いかけた。

 

<で? お前たちは何をしているのだ? 砦を構え、オークを搔き集めて、何処かに戦争でも仕掛けるつもりか? 一体誰の指示で動いている?>

 

その問いかけにブルーズが答えようと立ち上がるも、何かに気付いたのか思いとどまり、ふと自分達がやって来た方向を見ながら呟いた。

 

「ようやく首領様のお出ましだ、めんどくさいから全部語ってもらおうぜ。」

 

そう言って軍団長クラスのオーク達がそちらに目を向け、ハジメ一行も注目していると、一人のオークがゆっくり歩いてやってきた。

 

「いやはや、すまないみんな…途中魔物にでくわしてしまって追い払っていたら遅くなってしまった。本当に申し訳ない…」

 

現れたのはきれいなスキンヘッドにドワーフのような髭、上半身裸で刺青を施されており、一見どこにでもいるオークに見えた。しかし、他のオークと違ってとても綺麗な目をしており、声もどのオークよりも優しい声をしていた。

 

「アイツが…大将なのか?」

 

もっと厳つい人物がトップとして出てくると思っていた矢先に、威厳も感じれないただの優しい親戚のおじさんみたいな人物が出てきて呆気にとられるハジメ、すると横から鼻を啜るような音が聞こえてきたのでそちらに目を向けると

 

「………(グスッ」

 

「えっ、ユエ?」

 

そこには今にもでも泣きだしそうな顔をしたユエの姿があった。そして、ユエだけでなく、

 

『…えっ、うそ。』

 

『まさか、あなたが…』

 

<……思いがけない再会だな。>

 

サラ、クロウは「信じられない…」とでも言いそうな感じで驚いており、レオンも声だけだが驚いている様子だった。ハジメ、スバル、当麻、士郎はもちろん、シアやハウリア達は「知り合い?」と思いつつも水を差す様なことをせずに見守る中、ユエは涙をこらえながら一歩前に進んで言葉を紡いだ。

 

「……ぐすっ……もしかして……じぃじ…ですか…?」

 

掠れた声で現れたオークに問いかけるユエ、オークはその問いかけに対して、

 

「はい、じぃじですよ陛下、いえ…アレーティア様。」

 

フォルソグ【オーク殺し】は笑みを浮かべて優しく答えるのだった。

 





いかがだったでしょうか?

ようやく自分の好きなゲーム作品「シャドウ・オブ・ウォー」一部改変して、本編のキャラ達を出すことができました。自分的にはその第一歩と言える回かなと考えております。
このゲームの出会いは、たまたま有名実況者のゲームプレイを見てまして、すぐに欲しくなり何件かお店を回ってソフトを手に入れたのはいい思い出です。
どんなゲームかというと活動報告の「シャドウ・オブ・ウォー ってご存知?」を確認してくださると幸いです。オーク、オログの容姿もそれで大体のイメージを掴んでください。

小説に取り入れようと考えたのは初期段階の時にありました。他の作品と差別化、後は作者本人が大勢のキャラ達が入り乱れて戦っているシーンが好きなので、いくつかの場面で登場させて戦わせたい思いがあります。早ければ第3章で一部のオーク達が登場予定です。

それとこのシャドウ・オブ・ウォーというゲームには少し温かいエピソードがあります。この小説にも出てきましたオーク、フォルソグ【オーク殺し】はゲーム本編では主人公が敵にやられそうになった時に颯爽と現れて敵を倒して去って行く。一緒に行動するキャラではないのですが、実はこのオークはゲームのエグゼクティブ・プロデューサーMichael Forgey(マイケル・フォージェイ)がモデルとなっています。この方はゲーム開発中に癌によって亡くなっておりゲーム制作チームは彼の功績、敬意を称え、忘れないためにも、このような形でゲームに登場させています。本編をクリアしますとエンディングではマイケル・フォージェイを追悼する写真が流れてきたりします。
いかに彼が制作チームに愛されていたか伝わりますね。


次回、ちょっとした昔の思い出と新たな事実、そして、ユエに大きな決断が迫られます。


頑張って書いていきますので応援よろしくお願いします。

それではこの辺で、ではまた……。

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