歴オタミリオタ介護福祉士が異世界転生して外道鬼畜と言われようと手段選ばず天下と美少女の眼差しを受け続ける退屈じゃない毎日を目指す様です。 作:オラニエ公ジャン・バルジャン
兵舎で200人の新気鋭の若人達が雄叫びを上げてそろそろ近隣住民からウザがられる位になって来た頃、王城より使者が訪れた。
使者
『昌幸200人隊長は居られるか?』
昌幸
『ここに。』
使者
『国王陛下よりオーラン将軍に王命が下り、将軍の推挙により、200人隊長昌幸に王命が下ることに相成った。200人隊長昌幸は麾下部隊を連れ王都近郊の村々を襲う盗賊団推定120名を鎮圧せよ。』
昌幸
『200人隊だけででしょうか?本来我々はオーラン将軍の軍団を編成する部隊。本隊の出撃無く、我らだけが動けるとは聞いて居ませんが?』
使者
『本日の早朝、王陛下はアマル奪還の基盤を固めるべく周辺地域の平定を行う部隊をお作りになる事をお考えあそばされた。200〜500人規模の独立歩兵部隊である。そこにソフィア殿下、アリス大将軍、オーラン将軍の推挙によって選ばれた部隊の一つに貴隊が選ばれたのだ。』
昌幸は何となく状況を理解し、跪き承知したと応えた。使者は更に続け、
使者
『して、貴隊は何という名前にするのだ。都合上名前が欲しいのだが?』
昌幸
『しからば、黒襷隊とお伝えください。』
使者
『突然の事で申し訳ないが、隊旗も必要なのだが、どうかね?それが出来るまでは王都に留まっていても構わんが?』
昌幸
『いえ、この士気を維持したまま出陣したく存じますので陛下にはご好意に感謝いたしますと、お伝えください。隊旗は道すがら考え、凱旋の際にはお目にかかれるように致しますので。』
使者
『左様か、では武運を祈る。』
昌幸
『ありがたし、黒襷隊出陣‼︎』
黒襷隊
『『『はっ!!』』』
そこから三時間が経過し、特別200人隊黒襷隊は王都を出た。先頭を馬に跨る昌幸がおり、その横に馬に跨るアッシュ、ヤートン、マシュ、ガストン、トマスがそれぞれ率いる伍(五人編成の小隊。中国では古代より取られた戦法であり伍を率いる伍長に四人の兵が集まり、それを持って一つの伍とする日本では今川家が採用していた寄親・寄子がそれに近い。この異世界での伍は中国のそれとは違い、五人の兵に一人の伍長という名前は伍→五で有るが実際は6人編成である。アルトヘイム王国ではゴブリン戦後、その隊形を採用した。)が続き、他の伍もそれに続いた。
さて昌幸が相手する盗賊団の詳細を確認してみることにしよう。この連中は、元は周辺の村々や街の食い詰めたゴロツキである。彼らは色んな村々を襲い、暴行、殺害、強盗、種族問わずの強姦、人身売買を行なっていた。然も彼らはそれらで奪った馬や驢馬を使役しており、馬車隊や騎兵の真似事までしていた。それ故機動力も高く、駐屯する歩兵部隊だけでは対処しきれず、かと言って正規軍を派遣する余裕も王国には無く、暫く打つ手なしの状態が続いたが、遂に重い腰をあげたのだ。
昌幸
『騎兵の真似事まですんのか。これはちょっと考えないと蹂躙されちまいそうだ。』
アッシュ
『連中はこの村の付近の森にキャンプを張り、根城にしていると報告が上がっております。この村は事実上彼奴等に占領されやりたい放題の状況との事です。』
昌幸
『森の中か…この隣の街は支配下には無いのか?距離も近いが?』
アッシュ
『この街は我が国の主力兵器であるクロスボウとロングボウの生産を行う村の一つで、駐屯兵も居ますし、何より村の住人が子供まで弓矢、クロスボウの扱いに長けているのです。それ故近づかないかと。』
昌幸
『すごいなぁ。狩人の街かなんかかな。』
アッシュ
『いえ、エルフの街です。』
昌幸
『エルフだと⁉︎あの耳長で不老長命でみんなびっくりするほど美男美女のあのエルフ⁉︎』
アッシュ
『は、はい。あのエルフです。長命以外(この世界では寿命は人間と同様但し不老)は全てその通りです。』
昌幸
『で、あるか…。使者を立てよ。エルフの街に向かわせ、夕刻陽が沈んだのを見計らい街に入るのでそのつもりでいるようにと伝えてくるのだ。』
アッシュ
『その間に我らはどうします?』
昌幸
『連中にバレないように安全圏スレスレに待機。途中馬が借りれたら心得が有る者に斥候になってもらおう。』
アッシュ
『畏まりました。その間私めが昌幸様に馬術の手ほどきを致しましょう。見ていて筋は有ると見ましたので少しやれば戦に耐えれるかと。馬も従順なのにも助けられましたな。』
昌幸
『本当な、シャムシュは本当に理解してくれている。』
そうしているうちに昌幸一行は安全圏(未だ襲われていない街と村を昌幸が勝手にエリア化したもの)スレスレの村に到着した。そこで牧場主に使者と斥候が使う馬5頭を借りることが出来た。この牧場主は村の外に出てる時に盗賊団に父を撲殺、姉と妻は犯され姉は苦にして自殺したことから相当憎んでいたお陰で借りれたので昌幸は後に報告書に盗賊団の功績として以下の事を書き、文官貴族連中から忌避されたという。
昌幸
『だがこの連中がありとあらゆる連中の怨みを買ってるからお陰で仕事がしやすい。馬に武器に食料、当面はせびり放題よ。然も料金はクソ野郎百数十人分の首ときたから安いもんだよなぁ?』
アッシュ・ヤートン・マシュ・ガストン・トマス (コイツマジでヤバいやつなんじゃねぇかな?)
昌幸
『んじゃ使者は街へお使いに、斥候はbat guysを探しに行くんじゃあ。』
黒襷隊
『はっ‼︎』
かくして五騎の即席騎兵が村を出て行きそれぞれがそれぞれの任務を遂行しに向かった。
その間昌幸はアッシュに馬術と馬上での矛と剣の扱い方を学んだ最初は一方的にやられていたが最後の二本は昌幸が一本を取って勝つ事が出来るくらいにまで上達した。周りの兵達は最初は一方的にやられる昌幸を見て笑っていたが、次第に上達していく昌幸に驚き、最後には相当な手練れであるアッシュに二回勝つくらいになってきた時には、拍手喝采の大騒ぎになった。
アッシュ
『お見事!今の一本には感服致しました。』
昌幸
『いや、シュムシュが上手く動いたのとアッシュが手加減してくれたお陰だ。ありがとう、お陰で上達出来た。』
アッシュ
『お言葉ですが私は一切の手加減をしませんでした。獅子は兎を狩るにも全力を尽くす。返って手加減するのは主人に無礼かと。』
昌幸はこの従者の心意気に感じ入ったのか眼を閉じ微笑を返すとアッシュのブロードソードを拾いアッシュの鞘に納めてやり、手を差し出した。アッシュもそれを見て一礼すると握り返した。
黒襷隊将兵と村の野次馬揃いも揃って拍手喝采である、そしてこうしているうちに使者が帰ってきた。エルフ達の街は昌幸達黒襷隊の入場を了承し、その為の安全な進路と到着までの時間稼ぎまで提供すると申し出てきた。
昌幸はすぐに部隊出撃の令を下令、200人は直ぐに出発した。道中斥候を拾い、盗賊団の詳細を確認する事に成功した。そこからしばらく行くと一団が待っていた。一瞬盗賊団かと黒襷隊の面々は身構えたが使者を担当した兵士が松明に火をつけて振ると向こうも振り返してきた。その兵士が馬で昌幸の隣まで掛けてくると説明を始めた。
黒襷隊兵士
『隊長、あそこにいる一団がエルフの街の駐屯工兵部隊です。先頭で馬に乗られている方が部隊長のカーラーン殿です。エルフの方なので見た目よりかなり年長で階級も千人隊長と歴戦の上官に当たりますので御注意を。』
昌幸
『カーラーン殿か…分かったありがとう。』
昌幸とカーラーンは互いの顔がはっきり見える距離まで馬を走らせた。
カーラーン
『貴公が新任の200人隊長か?私はエルフ弓槍騎馬工兵混成千人隊カーラーン隊隊長、カーラーンである。』
昌幸
『私はオーラン将軍麾下特別歩兵200人隊、黒襷隊隊長、綾瀬昌幸であります。カーラーン卿、お初にお目にかかります。』
カーラーン
『貴公があの平原のゴブリン戦役の綾瀬昌幸か?恐ろしい戦術眼と戦闘技能、そして戦闘に対する意識を持っていると聞いた。閉鎖されたこの街まで話は飛んできたぞ!オーラン殿も、また一癖も二癖もある部下をお持ちになられた。聞けばソフィア殿下に拾われたとか、真か?』
昌幸
『そこまでご存知でしたか…。左様。姫殿下にこの命救われました。』
カーラーン
『ソフィア殿下の人を見る目は他者の追従を許さん。殿下に期待された実力、遺憾無く発揮する事に期待する。』
昌幸
『ははっ!ありがたし。』
カーラーン卿に案内され、エルフの街に着いた黒襷隊一同は異質の歓迎を受けた。街の住人、エルフも人間も挙って出てきたが歓声の一つも上げず、然し笑顔で王国旗や討伐隊万歳!とか国歌が書かれた看板などを振り回している。昌幸はこの異質な歓迎に不安になったのでカーラーン卿に聞いてみた。
昌幸
『カーラーン卿何故、彼らは…こう、無言なのでしょう。』
カーラーン
『盗賊団はこの街の西に少し行った所の森に潜んでいるからな。今は私の部下達が撹乱していて気づかないとはいえ、自分達を討伐しにきた部隊が来たと知れば間違いなく逃げ出す。そして連中は知っての通り、騎馬と馬車を持ってる。逃げられれば騎馬隊で無い限り追いつけん。だから悟られぬように皆こうやっているのだ。』
昌幸
『成る程、浅はかでした。』
昌幸達はそのままエルフの町長に会いに行った。エルフの町長は王都からの討伐部隊が到着したと聞いて感無量でいた。盗賊団はこの街周辺の村々を定期的に襲い、その度に食料、金品の強奪。強姦人身売買、そして僅かながらの殺人を繰り返していると言い、折悪く街から出ていたエルフも同様の目にあい、特に女性エルフは悲惨であった。その容姿故に犯され、泣き喚き、邪魔だと見なされれば首を飛ばされ、残った体と飛ばされた首でまたこの外道共の性の吐き口になっていた。その為この街の住人は皆が復讐に燃えていた。その中には村から逃げてきた者達もいた。
昌幸はそれを聞くや、彼らの根城の正確な位置を確認した後、町長に今月納める予定のクロスボウは何挺あるか聞いた。町長は六十梃程と答えた。昌幸は損失したら必ず弁償すると約束し、この六十梃を借り受けた。そしてカーラーン卿の工兵部隊に依頼して三十梃ずつに分け、それを束ね、急造の拠点防衛用の備え付け型の仮設連弩を作り上げた。うち一人の工兵が昌幸にクロスボウで弾幕を張りたかったら普通に連弩を用意すれば良かったのに何故わざわざ単発のクロスボウを使うのかと聞いた。
昌幸
『確かにその方が圧倒的に弾幕を展開するだろう。だが決まってそういうものは威力が低くなる傾向がある(銃除く)。俺が欲しいのは威力、一撃必殺の威力だ。だからわざわざ単発のクロスボウにしているのだ。』
工兵は少し引きながらも左様かと返事をして、作業に戻った。昌幸は更に狩猟に使う毒や各民家の糞尿を集めた。その時昌幸は土間の土を掘っていた時ある物を見つけた。それはクリスタル状の白い石だった。人や家畜の生命エネルギーの産物糞尿と土に混じる微生物によって作られるそれは恐らく昌幸が知る限り最強の武器の原料であった。
(あった…当然だけどあった…あとは鉱床として発見されて、硫黄と木炭がうまく手に入れば作れるだろう。あとは見本があれば良いのだが、流れ着いている事を祈るとしよう。)
昌幸の指図で糞尿や毒薬を集めていたエルフ達は何に使うのかと聞いた。昌幸はそれらを矢に塗り使うのだと答えた。そしてエルフの若い衆らにも戦ってもらうと説明した。元々恨み辛み満載のエルフ達なのでそれには異論は無かったが具体的にどうやって戦うのか彼らは知らなかった。それを知るのは昌幸のみだった。そしてこの時彼の中で重要な事なのは連中をはなから敵と思っていないという事であった。
(敵に対しても最低限の礼はするが敵でもなければ何をしようが責められる事はあるまい。)
ある日の夕刻、準備の整った昌幸達は出陣しようとしていた。そこにカーラーン卿が百騎の騎兵を連れて現れた。
昌幸
『これはカーラーン卿!見送りにきてくれたのですか?』
カーラーン
『いや、昌幸隊長頼みがある。我ら百騎も貴殿の戦陣に加えて欲しい!』
昌幸
『カーラーン卿⁉︎何を仰います、戦陣に加わるなら兎も角、私の戦陣に加えろって…それは貴方を従えよと言うことですよ?貴方は千人隊長、どう考えても我らの指揮を執る立場では有りませんか?』
カーラーン
『昌幸隊長、私は国王陛下より、この街そして周辺の村々を脅かす彼奴等盗賊団の鎮撫を任された身、されどそれは一向に叶わず1000人居た部下も100人を残して悉く死傷させ、連中に民を委ねてしまった。その私にはその資格は無い。だが貴殿はゴブリンの大軍勢を相手に完勝する策を講じて成功させた。それだけでも君は大器を持っていると私は思うのだ。だからこそ貴殿の戦陣に加えて貰いたいのだ。いかんだろうか?』
昌幸
『そこまで仰るのであれば、分かり申した。共に戦いましょう。カーラーン卿‼︎』
カーラーン卿
『かたじけない‼︎』
こうしてエルフの街を黒襷隊歩兵二百名、カーラーン卿直属騎兵百騎の急造の混成300人隊が出動した。夜になり、盗賊団が、根城にする森に入った昌幸達は前もって配置しておいた斥候達と合流した。斥候によると盗賊団は森の広場にキャンプを貼り、盗品を見せびらかし、盗んだ食料や酒で酒盛りをし、攫った民を乱暴したり、犯したり、首に値札をつけたりをしていると言う。昌幸はそれを聞くや、隊に連中を囲むように展開するように指図した。二方向に急造の連弩を据え置き、装填を済まさせた。歩兵、騎兵をバランスよく配置し終わると、夜が更けるのを待った。
そしてその時は訪れた。
昌幸
『今だ‼︎火矢を放て‼︎』
弓兵達が一斉に茂みから飛び出ると火矢を放った。火矢は盗賊団に襲い掛かり彼らの寝床を襲った。焼かれる盗賊団は何が起こったのか理解できなかった。更に鬨の声をあげて突っ込んでくる歩兵と騎兵。毒や糞尿が塗られた矢やボルトが飛んでくる。それをくらい踠き苦しみ、息絶えた。おまけに拠点防衛用の連弩まである始末。盗賊団は乱戦を余儀なくされた。昌幸は混乱する盗賊団に容赦無く矛の一撃を加えていった。そのうち、騎兵複数と馬車が二両、混乱の最中逃げ出した。
黒襷隊兵士
『隊長‼︎敵の騎兵と馬車が複数、包囲を脱出、森から逃げていきます。』
昌幸
『良い!敢えて逃した。あの森の小道に走ってった連中はアッシュと街からの義勇兵が狩ってくれる。俺達はこっちの連中を首にすることだけを考えてれば良い。』
さて囲いから出してもらった小鳥の如く慌しく森の小道を走っている騎兵と馬車は兎に角逃げなければと走り回っていた。だがその先にはアッシュと街からの義勇兵として集まったエルフの若者達が居た。
アッシュ
『それでは主人に変わりまして皆様に騎馬の狩り方をご教授致しましょう。騎兵はまさしく陸上では花形。それこそ野戦であれば手がつけられません。我々など簡単に蹂躙できますが、所詮それだけです。歩兵との乱戦にはあまり真価を発揮しませんし、何より機動力と衝突力の化け物があんな森の小道なんかを歩兵なしで走っているなんて日にはもうその辺のウサギを狩るより簡単な事なのです。何故なら…!』
アッシュはそう言うと手に握っていたロープを引くと盗賊団の前にロープと棘のついた丸太が現れ、騎馬はみんな嗎止まってしまった。慌てふためく騎手、そして闇の中から無数に光る鏃の光。それは死の光である。
アッシュ
『では皆様、放て。』
アッシュの号令に合わせて矢とボルトが飛んでいった。そしてそれらは悉く盗賊団の身体に突き刺さり一回の斉射で騎馬は皆殺しにしてしまった。
アッシュ
『家人の火急を救う、それが使用人の務めにございます。』
アッシュは、まるで屋敷の一室を軽く掃除した様な余裕の表情で言ってのけた。そして死体の山に埋もれた生き残りの盗賊団の一員を見つけると後ろからその脳天目掛けてクロスボウを放ち、とどめを刺した。そして服も顔も返り血で塗れても表情を一切変えず更に言った。
アッシュ
『申し訳ありませんが我が主人の望みは皆様を悉く亡き者にする事でございますれば見逃す訳には参りませんので。』
エルフ義勇兵
(鬼を鬼が狩ってる…盗賊団も大概鬼だったが、こっちは一回りも二回りも鬼みたいな連中が討伐に来ちまった。)
一方、火攻めから逃れられなかった盗賊団を屠り続けていた昌幸達はその仕事にかたがついており、捕虜になった数名を引っ立てていた。そして昌幸は引っ立ててきた捕虜を見やると首を左斜め後ろに振った。するとエルフ義勇兵達が斧を持って現れ捕虜が泣き叫ぶなか構わず首を悉く刎ね飛ばさせた。するとそこにトマスが大急ぎで走ってきた。
トマス
『昌幸兄さん直ぐにこちらに来てください‼︎カーラーン卿が…!!』
昌幸はその言葉に青ざめトマスに連れられ大急ぎでカーラーン卿の元に急いだ。
カーラーン卿は捕虜達が捕まっていた檻の前に倒れていた。捕虜を助けようとしていた所を伏兵に突き刺されたのだ。突き刺した敵兵もそこに倒れていたので直ぐに反撃した事は明らかであったがカーラーン卿はもう既に虫の息であった。昌幸はカーラーン卿の側に近寄り、手を握って元気付けた。
昌幸
『カーラーン卿!カーラーン卿‼︎気をしっかりお持ちください!せっかく悲願を成したのにそのまま旅立たれるおつもりか‼︎』
カーラーン
『隊長…昌幸殿…。すっかり油断したよ。よる年波には勝てぬものだ。昌幸殿頼みがある。私が、死んだ後、率いた騎兵100と街で治療を受ける騎兵100と歩兵600そのまま率いて千人隊を構成してはくれまいか…この功績は大きい。間違いなく貴殿は特進するだろう。千人隊長となれば一つの街に駐屯するようになる。まだあの街には兵が必要だし、周辺の村々を再興するための力にもなる。どうか民を救ってくれ…私が救えなかった民達を………。』
昌幸
『カーラーン卿?カーラーン卿‼︎衛生兵を‼︎何をしている急げ‼︎』
マシュ
『昌幸…無駄よ。もう亡くなられた。』
ヤートン
『立派な軍人だった。』
昌幸
『……。カーラーン卿は戦死したのでは無い!天寿を全うしたのだ。この場にいる諸君はそれを承知し、他の者にもそのように伝えよ‼︎決して違えるな‼︎』
将兵
『はっ‼︎‼︎』
その後昌幸はエルフの街に凱旋し、町長にカーラーンの遺体の世話と遺族への言伝を頼んだ。そしてそのまま王都へ帰還し、フレデリック王とソフィア王女に任務の成功とカーラーン卿の死を伝えた。そして昌幸はカーラーンの言葉通り500人隊長を通り越して千人隊長に特進。カーラーンの願いであった。カーラーン隊を継承、エルフの街に駐屯した。
そしてそこから2ヶ月が経った…。