いつも通りの日常に夕焼けを   作:キズカナ

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この話を読む前に一言注意です。

今回、千聖さんが主に出ますがキャラがぶれていて「千聖さんこんなんじゃ無いだろ!」ってところがあるかもしれませんのでご了承ください。





想いとカフェと追跡中

「ねえモカ…」

 

「ん~?」

 

「何なのこれ?」

 

「何って尾行だよ~。ほら~スパイ映画にもあるじゃん~?」

 

「いや、尾行って…何であたしまで…。」

 

 

あの自転車泥棒騒動の次の日、青葉モカと美竹蘭はとある行動に出ていた。それは…

 

 

 

 

 

 

 

 

「そもそも何で遼と千聖さんがどこか行くのに後をつけなきゃいけないの…?」

 

 

尾行である。

 

 

「だって気になるじゃ~ん」

 

「あたしはそう思わないんだけど…。というか何であたしまで…。」

 

「あ、そろそろ動きそうだね~。ばれないように行くよ~。」

 

「………どうなっても知らないからね。」

 

 

 

 

◆ ◆ ◆ ◆

 

 

「すみません白鷺さん。」

 

「千聖でいいわよ?」

 

「じゃあ千聖さん、これは一体どういうことなんですかね?」

 

「この間のお礼よ?」

 

「いや、別に気にしなくてもいいんですけど…。」

 

「それじゃ私の気が収まらないのよ。」

 

「自分としては気にしてないんですが…。」

 

「とりあえず人の好意は素直に受け取っておくものよ?」

 

「…………ハイ。」

 

この時、遼は察した。『この人に恨みを売ると後々何かとんでもないことになるだろう』と。

 

「それで…どこか行きたいところとかあるかしら?」

 

「いや、決まってなかったのかよ。まあ、特に行きたいところは無いですけど。」

 

「なら私が決めても良いかしら?」

 

「じゃあ…おまかせします。」

 

「なら移動しましょうか。」

 

こうして遼と千聖さんの謎のお出かけが始まったのだった。

 

 

 

◆ ◆ ◆ ◆

 

 

歩くこと数分。俺たちはとあるカフェに来ていた。

 

「えっと…このカフェは?」

 

「私の親友のおすすめなの。」

 

「親友…?もしかして松原先輩ですか?」

 

「そうよ?花音のことを知ってるの?」

 

「まあ、会ったことはありますけど。」

 

「あの子カフェ巡りが好きだから私も一緒に出かけることがあるのよ。とりあえず入らない?」

 

「そうですね。」

 

俺たちはそのままカフェに入る。

俺が行く喫茶店といったら羽沢珈琲店だがこのカフェはそことは違い、いかにもおしゃれなお店というかカジュアルな感じだった。そのまま席に案内されてその場に座った。

 

「おお…。」

 

「あなたはあまりこういったところは来ないタイプだった?」

 

「そうですね…。カフェといったらつぐみのところ位しか行きませんし。あ、でもここも素敵だと思いますよ。なんかこう…若者っぽいというか…。」

 

「若者っぽいって…あなたも若者でしょう?」

 

「あ、そうですね…。」

 

「とりあえず何か頼みましょう。」

 

千聖さんはそういうとメニューの一つを手渡してきた。俺はカフェオレと苺のケーキを千聖さんはハーブティーとレモンケーキを頼んだ。そしてしばらくすると注文した品が出てきて千聖さんはハーブティーを一口啜る。…やっぱり見てて思うんだけどなんでイヴといいこの人といい紅茶啜るだけで一枚の絵が出来そうなくらい様になるのかな…なんてボーっと考えながらカフェオレを啜ったのだが…。

 

「熱っ…」

 

こういう場合自分が猫舌であることを忘れるといういつものパターンである。羽沢珈琲店で飲んでた感覚でいってたから油断してた。

 

「・・・・・・・フフッ。」

 

なんか笑われたんですが。何事もなくカップを元に戻したつもりなのに普通にバレてる件。

 

「あなた猫舌なのかしら?」

 

「そうですね。いつもはつぐみのお店に行くのでその時は俺にあわせて彼女が出してくれるのでついいつものノリで…。」

 

「つぐみちゃん良く見てるのね。」

 

「ええ、でもつぐみはいつも頑張り過ぎてますし自分もしっかり支えてあげないとと…」

 

「そういえばあなたはAfterglowのサポーターをやっているのよね?」

 

「はい。そもそも自分は彼女たちみたいに人前に立つよりも裏で支えている方が性にあってる気がしますし。それに…」

 

「それに…?」

 

「俺はあいつらが笑顔で要られる場所を守ってあげたいんです。ステージにたっている彼女たちを見てるとわかるんですけど本当にいい顔しているんですよ。」

 

「・・・・・・」

 

「蘭もつぐみも巴もひまりもモカも俺にとっては誰一人かけてはいけない大切な人なんです。俺が折れそうになったときもあいつらがいたから前に進めた気がするんです。だから俺はあいつらの影としてみんなを輝かせてあげたいんです。」

 

「・・・・・」

 

「あ…すみません。勝手に口走っちゃって。本当何言ってるんですかね自分。」

 

「凄く大切なのね。彼女達が。」

 

「それはもちろん。」

 

「さっきの話してた時の貴方の顔、凄くいい表情してたわよ?」

 

「えっ?」

 

「でも彼女達も同じくらい貴方のことが大切だと思うわよ?だから貴方もあまり無茶だけはしないでね?」

 

「えっと…どうしたんですか?」

 

「私の知り合いにも凄く頑張り屋な子がいるの。その子とあなたは似てるところがあるからね。……それよりそろそろ珈琲冷めるわよ?」

 

「あっ…」

 

その後俺たちは注文していたケーキと珈琲を胆嚢しながら他愛もない話をしていた。

 

 

 

◆ ◆ ◆ ◆

 

 

「・・・・・・・・」

 

「・・・・・・・・」

 

「蘭~?」

 

「…何?」

 

「来て良かったね~。」

 

「別に…。」

 

「その割にはなんか嬉しそうだよ~?」

 

「うるさい…。」

 

あたしたちは遼と千聖さんの後を追ってここまで来た。二人でどこかに行くことは知ってたんだけど蘭とお出かけしてて遼を見かけたからやっぱり気になってついて来ちゃった。蘭には止められたけどね。ちなみに今はあたしも蘭も二人から見えないような席でなお話が聞き取れるところにいるんだけど遼の思いがけない発言にビックリしたね~。でもなんか嬉しかったけどね。それに蘭も口では言わないけど本当は凄く嬉しかったって思ってるし。

 

「それはそうとさ~何か注文する~?せっかく来たんだしあたしたちも食べていこーよ~。」

 

「じゃああたしブレンド珈琲で。」

 

「モカちゃんは~このチョコレートパフェと珈琲にしようかな~。」

 

「モカ…さっきやまぶきベーカリーで買ったパン食べたばかりだよね…?」

 

「そうだよ~?」

 

「良く食べるね…。」

 

「パンとスイーツは別腹だよ~?」

 

「ごめん、あんまり違いがわからないんだけど…。」

 

「え~?」

 

 

◆ ◆ ◆ ◆

 

 

 

 

それから俺と千聖さんはケーキを食べ、しばらくしてお店を出た。お会計の時に俺も自分の分を払おうとしたが「この間のお礼に」ということにより押しきられてしまった。

 

「千聖さん、今日はありがとうございました。」

 

「いえ、こちらこそありがとうね。それじゃ、私はこの辺で…。」

 

「良ければ送りましょうか?もう夕方ですし…。」

 

「いえ、大丈夫よ。それにこのあと事務所に寄らないといけないの。」

 

「そうですか。じゃあ自分もこの辺で失礼します。」

 

「ふふっ。それじゃまた会える時があったらよろしくね?」

 

千聖さんはそういうとその場から去っていった。さて…。

 

「俺も帰ろうかな。」

 

俺も家に帰ることにした。帰り道の途中でモカと蘭に出会ったが二人はどこか嬉しそうだった。

 

 

 

 

それとこれは後から聞いた話なんだかあの日、こっそりついてきていたらしい。

 

 

 

 

 

 





ほんと迷走してんな~。誰だよこんなの書いたやつ。……私か。

……千聖ファンから殺されないよな私…←不安


新しくコメントしてくれたメロンパン型染色体さん、クミンシードさんありがとうございました。

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