今回はサブタイトルからわかると思いますが。あのキャラ登場です。
そういや今までの石全部溶かして見事☆4モカお迎え出来ました!
「突然だけどつぐみ、柿は好きか?」
「どうしたの突然?」
現時刻は昼1時。俺の来店早々の発言によりつぐみは若干困惑している。
「実はさ、うちの庭に何故か昔から柿が出来る木があるわけよ。それで今年も大量に柿が出来て父さんが採ってきた訳なんだよ。」
「うん。」
「で、大量に採れ過ぎたから相談に来たってことなんだけど大丈夫?」
「大丈夫だよ。というか良いの?うちが貰っちゃっても…。」
「いや、むしろ貰ってくれた方がありがたい位。」
「じゃあ…お願いしようかな。」
「じゃあこれ渡しとくわ。」
そういって俺はつぐみに柿の入った袋を渡した。袋の中には10個程の柿が入っている。
「こんなにたくさん…遼君本当にありがとう!」
「まあ、どうせまた採れるし必要なら持ってくるよ。」
「うん、ありがとう。じゃあ注文の品来るから待っててね。」
そう言うとつぐみは袋を持って厨房に向かった。今日は1人で来ている為その間はやることもなく暇なので適当にスマホゲーでもやって次回でも潰そうかと思っていた時勢いよくドアが空き1人の銀髪美少女が入って来るのだが…。
「たのもー!」
いや、なんでその掛け声?それ道場破りの時に使う掛け声じゃ無かったか?よく知らんけども。
「あ、リョウさんご無沙汰してます!」
「久しぶり。今日は芸能界の方はお休み?」
「はい!しばらくの間はパスパレもモデルの方もスケジュールが入ってないのでこれからはもっとアルバイトの方を頑張っていこうとおもいます!」
「うん、まあ無理すんなよ。」
「はい!お気遣いありがとうございます!立派なブシになるべくがんばります!」
紹介が遅れたがこの子は若宮イヴといって日本人とフィンランドのハーフでここのアルバイトだ。でも実際は『pastel*palettes』というアイドルバンドをやる傍らでモデルとしても活動している。因みに彼女は武士に憧れていて事あるごとに『ブシドー』と言っている。これを初めて聞いたときはなんの事かわからなかったがいまでは俺も大体わかっている。一言で言うなら『考えるな感じろ』。
「お待たせしました。ご注文のいちごタルトとカフェオレです。」
つぐみが料理を運んできてくれたのでとりあえずカフェオレを一口飲んで落ち着こうと思いカップを口に近づけるのだが、俺は猫舌であり熱い珈琲を飲むためには少し冷まさなければならないのだが啜った感じ今回のは熱すぎずすんなりと飲むことが出来た。
「あれ?熱くない…。」
「遼くん猫舌だからすぐに飲めるようにいつもよりお湯の温度を少し下げて淹れてみたんだけどどうかな?」
「飲みやすいし上手い。流石つぐみだ。」
「お客さんの為にほんのわずかな心遣いが出来るとは…ツグミさん、ブシドーです!」
「そ、そんなことないよ!?」
おお、つぐみが照れてる。
「あ、そうだ!お父さんがさっき遼くんがくれた柿を使って新しいメニュー作ってみたんだけど二人とも良かったら味見してくれないかな?」
「はい!是非やらせてください!」
「じゃあお願いするわ。」
「じゃあ持ってくるね。」
つぐみが厨房に入るとイヴも「私も準備をしてきます!」と言って従業員の控え室に入っていった。二人が出てくるまでいちごタルトでも堪能してましょうか。
「……上手い。」
相変わらずこの店は珈琲だけでなくスイーツにも気合いが入っているよな…。ほぼ毎日来て色々食べてるけど飽きないわ…。つぐみやおじさんの腕前っていうのもあるけど良くひまりが食べて感想を言ったりしてるからそれでここまでの味が出せるってものなのかね?……まあ、その本人は食べた後で密かにカロリー気にしているみたいだけど追加でスイーツ食べてるからじゃないのかな?
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一方
「はっくしゅん!」
「どうしたひまり?風邪か?」
「うーん…風邪というか……もしかしたら誰か私の噂でもしてるのかな?」
「まあ、そうだとしたら大方モカと遼くらいだな。」
「あ、そういえば巴聞いてよこの間さ~」
当の本人は現在幼なじみの1人の『宇田川巴』とショッピングモールに来ていた。
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「リョウさん!お待たせしました!」
「うん、わかったけど俺じゃなくてつぐみやおじさんに言った方がいいんじゃないか?」
「二人ともお待たせ。これが今回作ってみた柿のパイだよ。」
俺たちの前に出されたのは程よく焼けたパイだった。うん……なんということでしょう。あれだけあってうちの家族が食べ飽きはじめてた柿が匠の手によって食欲をそそるような美味しそうなスイーツに早変わりしたではありませんか。
「とても美味しそうですね!早速いただきます!」
イヴは早速フォークを手に取り綺麗にパイを切ってから口に運んだ。今まで特に意識してなかったけどこうしてみると食事の時も仕草の1つ1つが上品でまさにモデルって感じがするよな…。
「リョウさん?どうしましたか?私の顔に何かついてますか?」
「あー…いや、イヴも芸能人なんだなーと思っただけ。」
そういうとイヴはなんの事かわからなさそうな顔をしていたのでその間に俺はパイを食べた。
「……上手いな。パイ生地とジャム状の柿にメープルシロップがいい感じに絡まってる。」
「そうですね!それにこの柿もしっかりと味が引き立っていておいしいです!」
「そう?最初パイだけじゃ何か足りないかなと思ってシロップもかけてみたんだ!」
「俺的に付け加えるとするならレモンエキスをパイにかければ爽やかな風味が出ていいアクセントになるんじゃないか?」
「なるほど、じゃあお父さんに後で伝えておくね。」
「この短時間で凄いアイデアが出るとは…リョウさん凄いです!」
「えっと…そんなに凄い事かこれ?」
「うん、十分凄いことだよ!私もお父さんもひまりちゃんや遼くんの意見には凄く助けてもらってるんだ!」
「誰かの為にアドバイスをあげることが出来るなんて凄いですよ!リョウさんはやっぱりブシのような方ですね!」
「いや、流石に大げさでは!?」
「いえ!リョウさんにはやはり確かなブシドーを感じます!」
「ブシドーねぇ…。」
正直イヴの言うブシドーというのは大体理解しているけど基準がいまいちわかってないんだよな…。
「というかイヴってモデルとかやってるのにこういうところでバイトしてて大丈夫なのか?」
「大丈夫です!事務所もプライベートに関しては基本的に触れない感じなので!」
マジか。芸能事務所ってもっと規制だらけの世界なのかとばかり思ってたわ。
…と話していたら新しいお客さんが来た。
「それではワタシもブシとしての勤めをはたしてきます!」
そう言うとイヴは仕事モードに切り替わりテキパキと仕事をこなし始めた。流石、プロは一味違うな…。
と考えながらいちごタルトに舌鼓を打っていた。そしてタルトを食べ終わり最後にカフェオレを堪能したところでお会計を済まし店を後にする。イヴの「ありがとうございました!」というつぐみの時とはまた異なった愛嬌のあるというか元気な声が耳に残った。
さて、これからどうする「遼~。偶然だね~。」この声は大体想像がつくけどあいつか…。
「やほ~。」
振り向くとそこには銀髪の美少女(本人談)ことモカと隣に反骨の赤メッシュこと美竹蘭がいた。
「モカと蘭か。」
「そーそー。モカちゃんさっきまでバイトしててね~。今帰ってたんだ~。そしたら蘭と途中で鉢合わせしちゃって。」
「そのまま一緒にここまで来たってとこか。」
「そうだね~。」
「ねえ、遼。後で今度の曲ついて相談したい事があるんだけどいいかな?」
「ああ…あれか。大丈夫だけどどこでやる?」
「遼の家。」
「迷いがないな。」
「遼の部屋ってなんか静かだし…落ち着くから。」
「わかった。ちょうど今親いないから行くか。」
「もちろんモカちゃんもご一緒しまーす。」
「まあ、そうだろうと思ってたよ。」
ブシドーの基準ってのは良くわからないけども俺にとっては大切な幼なじみ達の役にたてるように出来ることを全力でやっていく。これもそのブシドーのうちに入るのかな?
いかがでしたでしょうか。今回はオリキャラである常之遼のプロフィールもかきましたのでのせときますね!
常乃遼〈ときのりょう〉
誕生日
2月21日
趣味
料理の研究、街探索、ゲーム
好きな食べ物
パン、山吹ベーカリーのチョココロネ、甘いもの
嫌いな食べ物
煮豆
得意科目
生物、家庭科
苦手科目
物理、数学全般
人物像
羽丘学園に通う高校一年生。Afterglowの五人とは幼なじみであり、五人がバンドを初めてからはマネージャー役をかって出ている。性格は不器用かつクソ真面目であり、その性格故か無理をして自分のことを後回しにしてしまうこともしばしば。
また、ポピパの有沙、ハロパピの美咲に並ぶ苦労人でありまりなからは『苦労人三銃士』と言われたこともある。特にモカとは接点が多く苦労することが多いのだが本人曰く『疲れはするが嫌だとは思わない』とのこと。
昔から母方の祖父から譲ってもらったアコースティックギターを大切にしておりギターの腕前もかなりのものらしい。
ついでに言うと猫舌である。
以上です!次回はなるべくアフターグロウのメンバーを絡ませていこうと思います。というか作品のタグに恋愛っていれてるけど今のところまだ恋愛要素やってなかった気が…。課題が多いな…。
まあ、ぼちぼち頑張りますので長い目で見守ってください。