いつも通りの日常に夕焼けを   作:キズカナ

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お久しぶりです、キズナカナタです。

先に言っておくと今回はガルパピコ4話のリメイク的なものとなります。
後、つぐみのキャラ崩壊が本家よりヤバいかもしれません。ご注意ください。

そういえば仮面ライダービルドのVシネ「仮面ライダークローズ」みた人います?作者はまだです。どうでもいい話するとキルバスのモチーフは初見で蟹だと思ってました(笑)後、クローズエボルのカラーリング結構好みです。





ハッピーニューつぐ!?

 

「今日のライブ良かったねー!」

 

「だなー!」

 

俺たち『Afterglow』は今羽沢珈琲店にいる。今日はライブがあり、五人はステージで輝き、俺はそれを引き立てるべく東奔西走していた。まあ、そこまで走り回るかって言われたらそうでもないけどまりなさんのお手伝いをとある先輩とやっていた。

 

「あ、今日のライブの感想もう出てるよ!」

 

「本当か!?」

 

「見せて見せて!」

 

つぐみがスマホのSNSで感想の書き込みを見つけたらしく巴、ひまりを筆頭に皆それに食いついていた。

 

「巴ちゃんのドラム、凄くカッコよかったって!」

 

「やりぃ!」

 

「ベースの子可愛かったって、ひまりちゃん!」

 

「やったあ!」

 

「ギターのソロパート鳥肌立ったって!」

 

「ま~モカちゃんは天才ですから~。」

 

「歌声に痺れたって!良かったね、蘭ちゃん!」

 

「ま…まあ、いつも通りだし…。」

 

ファンの感想にそれぞれが喜んだり照れたりしていた。だが…

 

「つぐは?なんて書いてあるの?」 

 

「えっ?私は…。」

 

「「「「・・・・・・・」」」」

 

つぐみは自分のコメントを探すが何故か黙りこんだまま…。あれ?これってまさか…。

 

「ま…まあ、つぐは全然問題無かったからな!」

 

「一回もミスしなかったもんね!」 

 

「うん、いつも通りだった。」

 

「良かったよつぐ~。」

 

他のメンバーがそれぞれフォローしている。つぐみは「あはは…。」と笑っているが恐らく心の中では結構ダメージ入っているだろうな。

 

「まあ、つぐみ。ネットの評価が全てじゃないんだしお前が満足いくライブが出来たらそれでいいんじゃないのか?」

 

「遼くん…そうだね。」

 

このときの俺は知らなかった。まさかつぐみがあんなことになろうとは…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日

 

「どうしたんだろうねつぐ。練習休むだなんて。」

 

「具合でも悪いのかな?」

 

「わからん。先生に頼み事されて断りきれなかった可能性もある。」

 

俺たちは学校が終わっていつものように次のライブに向けてと前回の反省点等も踏まえてcircleで練習をしていた。だが今日はつぐみが練習を休んだのだ。まさかあの真面目で健気なつぐみがサボるとは思えないが。

 

「まあ~真面目さだけで言ったら遼も人のこと言えないけどね~。」

 

「だからさらっと人の心読むな。」

 

「………ねえ、あれつぐみじゃない?」

 

蘭の目線の先にはなにやら気合い満タンで足を進めるつぐみがいた。

 

俺たちがつぐみの後を追うと彼女はロック風のファッションショップに入っていった。5人は店の商品の陰に隠れて様子を伺っていると試着室からつぐみが出てきた。

 

 

「「「「「・・・・・・・・・・!?」」」」」

 

そのつぐみの姿に俺たちは一瞬言葉を失った。

つぐみはいかにもザ・ロックガールといった服装をしていたのだが…。

 

「似合ってない~…。」

 

「あんなの…つぐみじゃない…。」

 

「蘭や巴ならともかく、つぐみだとなんかイメージぶち壊してるよなあれ…。」

 

いや、でもあの服をあの二人が来ても無理あるかも知れんが…。

 

「いや、つぐは変わろうとしているのかも知れない。」

 

「まさかとは思うが…あのライブの感想の件まだ悩んでいたのか…?」

 

「つぐ…。」

 

とりあえずこれ以上無闇にのめり込んでまたつぐみを悩ませるのもあれだし、俺たちは一時撤収することに。

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、俺は知るよしもなかった。まさかこれはほんの序章でしかなかったと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後のライブの当日

 

俺はライブの準備を終え、ひとまず関係者席につきライブ開始を待つ。ここに来るまでは特に問題はない…いや、1つだけあった。いつも早く来て準備を手伝おうとするつぐみが来なかったのだ。

 

「事故とかナンパとかにあってなかったらいいんだが…。」

 

色々考えているうちにライブが始まりAfterglowの番になった。そして蘭、モカ、ひまり、巴が出てくる。

 

 

 

 

 

そしてつぐみはというと…

 

 

 

 

 

「嘘だろおい…。」

 

なんということでしょう。なんとまさかのパンクロック風になって帰ってきたではありませんか。

 

いや、なんということでしょうじゃねえよ!劇的ビフ○○ア○ターやってる場合じゃねえよ!前見たときはまだ可愛さが残っててギリギリだったのになんかその可愛さすら捨てちゃったよあの子!一体何をどう迷走したらああなるんだ…!匠もびっくりだわ!ほら、他のメンバーもなんか言葉に困ってるし!とにかくもう多くは言葉出ないから一言だけ言わせて…。

 

「なんじゃそりゃぁぁああああ!!」

 

周りの盛大な歓声によりかき消されたが思わず俺の盛大なツッコミが炸裂してしまったのだった…。

 

 

 

──────────────────────

 

 

 

ライブが終わって俺たちは羽沢珈琲店に集まってる…。いや、もう前に集まった時とビフォーアフターが激しい。1人変わっただけで凄くギクシャクしてる。あの後俺は控え室にダッシュで直行したのだがつぐみは依然として変わらずの状態。どういうことが問い詰めたら「私に質問するな」と言われた。えっ?あのつぐみがこんなこと言ったのって?うん。言った。正直問い詰めた俺が一番びっくりしてる。

 

 

「ラ…ライブ…良かったね…。」

 

「イェア…」

 

「そうだな~。つぐ気合い入ってたもんな~。」

 

「イェア…」

 

いや、もうなんだろうなこれ。下手に口出したらまたつぐみが悩みはじめて暴走しての無限ループになりそうだし、かといってこのままにしておくわけにもいかないし…。

 

「……………違う」

 

その時蘭がなにかを呟いた。そして…

 

「こんなのつぐみじゃない!!」

 

そのまま勢い良く店を飛び出して行った。

 

「すぐ飛び出す~…。」

 

「あ……。」

 

「つぐ…やっぱこれないよ。」

 

「とりあえず俺、蘭を追いかけてくる。」

 

その後、俺は蘭の元に缶コーヒーを持っていってそのまま家まで送り届けた。

つぐみのことも心配だが今はそっとしておいた方がいいのかも知れん。後はモカたちに任せておくか。

 

 

 

 

 

 

 

その翌日…

 

「おはようございます。」

 

休日ではあったがやはりつぐみのことが心配で開店と同時に羽沢珈琲店に入店した。

 

「あ、遼くん!おはよう!」

 

するとつぐみが真っ先に出迎えてくれた。今の状態はいつもと変わらない。俺の思い違いならいいんだがな…。

 

「ねえ遼くん、次のライブなんだけどさ…。」

 

「随分と気が早いな。昨日の今日でもうライブの計画始めてるのか。」

 

「ライブはまだなんだけど…。」

 

つぐみは俺に一枚の紙を渡し、受け取った俺はそれを見た。そこにはパスパレのようなフリフリのアイドル衣装のデザインが書き記されてあった。いや、これはもしかしなくても…

 

「パスパレっぽく可愛さをアピールすることも考えているんだけどどうかな?」

 

「……つぐみ、お前どこに向かってるんだ…?」

 

どうやらまだまだつぐみの自分探し?の問題は続きそうだ。

 

 

 





新しくコメントをくださったユニバースファントムさん、ぴぽさん、アインシュタインさん、ありがとうございます!

そして評価に
☆10 ユニバースファントムさん
☆9 黒っぽい猫さん、ぴぽさん
評価ありがとうございます!

そして気付けばお気に入りが非公開もあわせて63になってました。皆さんありがとうございます!


次回は遼がとある大物と出会う見たいですがそれは一体誰なのか。

次回『未知との遭遇しやがれ』

あ、この予告っぽいやつは「次は絶対これやる!」っていうのが決まってる場合のみやります。それと気分次第でやったりやらなかったりします。ご了承ください。


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